CROW小隊編、いよいよWDAとの戦いが始まる。
※選択肢はスクロールして待っていると出てきます。
正解を押すと進みます。
SRT特殊学園、学生寮の一室。
深夜三時を回った時刻だというのに、CROW小隊の四人部屋の電気は煌々と点けられ、狂気を帯びたタイプ音が絶え間なく鳴り響いていた。
タタタタタタタ…
文字を打つ執念の音が、狭い室内を満たしている。
薄暗い液晶モニターの光に顔を青白く照らし出し、血走った瞳を見開いているのはクロエである。
彼女のデスクの周囲には、何本空になったか分からないカフェイン飲料の缶がタワーのように積み上げられ、丸められた図面や資料のゴミがタイルのように床を彩っていた。
「…第12章8項、時限信管及び…異なる導線の迂回処置について…いや、これでは…」
クロエはうわ言のようにブツブツと呟きながら、鬼気迫る表情でキーボードを打ち続けていた。
二年生の後半を迎えたCROW小隊は、数多の修羅場を三人で乗り越え、学園内はおろか裏社会にまでその名を轟かせるほどの『精鋭』として仕上がっていた。
その中でもクロエは次期教官候補として注目されており、彼女はそれに応えるため、成果物である現行の教範の改訂作業に着手していたのだ。
しかし、今のクロエがしている作業はただの『執着』に変わりつつあった。
(私の技術をすべて言語化しなくては…絶対にエラーは許されない。これを見た後輩や同期たちが、いかなる死地に立たされたとしても必ず生還できるよう、一切の不確定要素を廃した完璧なマニュアルを作らなければ…)
その責任感、あるいは強迫観念が、数日にわたりクロエを徹夜というデスマーチへと駆り立てていた。
視界は霞み、キーを打つ指先の皮がむけているが、本人は疲労すらロジックで制御できると思い込んでいるらしい。
その時。
背後のドアが開く音がし、静かな足音が一つ入ってきた。
「ただいまー…あー外寒っ。ってあれ、クロエあんたまだ起きてんの」
それは、哨戒任務を終えたチドリだった。
分厚いジャンパーを脱ぎ、ふんわりとした銀色のシニヨンを手で解きながら、彼女はしかめっ面でゴミだらけの床を跨いで自席に向かった。
「おかえりなさい。チドリ、報告なら私のPCに送っておいてください。後で…後で目を通しますので」
クロエは画面から目を一度も離さず、上の空といった状態で生返事をする。
「………はぁ。あんたねぇ?教官面したいのもわかるけど、最近ずっとその画面とお友達じゃん、大丈夫?それで」
チドリは冷蔵庫からお茶のペットボトルを取り出すと、椅子に座り直した。
「ま、それよりこれを見てよ。先月からの情報をちょっと整理してみたんだけどさ」
チドリは手元のタブレットをスワイプし、その画面を強引にクロエのパソコンの隣に立てかけた。
表示されたのは、D.U.地区や隣接する特別自治区でこの半年間に発生した「不審火」や「小規模な爆発事故」のマップである。大小合わせておよそ三十数件。
テロとして報じられたものもあれば、ただのガス爆発として処理されたものもある。
「ここ最近さ、変な場所ばっかりでこういうの起きてんのよ。住宅街の路地裏だったり、もうすぐ潰れそうなショッピングモールの地下だったり」
「…」
「ヘルメット団とか過激派の声明も出てないし、警察もただの愉快犯か小規模組織の仕業って括りにしてるっぽいけど。アタシ、何か腑に落ちないのよね。見てこれ。現場に残された爆薬の種類なんだけど…クロエ、聞いてんの?」
チドリの語気が少しだけ強まる。
しかし、クロエの目はタブレットを一瞥もせず、カタカタカタカタと虚空に憑りつかれたようにキーを叩くだけだった。
「…第13章……指向性地雷における……水平設置角の偽装パターン……チドリ、もう少し…黙ってください、思考が途切れます」
「は?」
チドリの眉間に、明確なピキッという血管の浮き上がる音が響いた気がした。
クロエのこういった視野狭窄は今に始まったことではない。
しかし、彼女は自分の命の次に大事な相棒(自称)が、精査してきた情報を無下にしているという自分の過ちにすら気づけていなかったのだ。
「あのさぁ…アタシが話してんのは、CROWとしての『今』の案件の話なんだけど」
「分かっています。ですから後で…今の私の計算をノイズで止めるのなら、貴方を一時的に黙らせるための効率的な締め技を、展開しますが」
キーボードの音が異様なほど加速する。
クロエは完全に頭がフリーズしている状態にも関わらず、アドレナリンだけで身体を強制起動させていた。
チドリが溜息をつき、静かにタブレットを置いたことにも気づいていない。
「…あっそ。効率的な締め技ねぇ」
直後。
チドリの手が、クロエの机の裏にある主電源のタコ足配線のコードへと躊躇なく伸びた。
ブチィッ!!
「あ」
コンセントから引っこ抜かれたケーブル。
嫌な音を立てて、クロエが何十時間もかけて作成していたデュアルモニターの画面が、保存画面を挟むことなく真っ黒な虚無へと強制暗転した。
ファンの音が止まり、静まり返った部屋。
クロエは両手を空中のキーボードがあった位置のまま固定させ、ただ瞬きを一度だけした。
「…………な」
「…に、を…?ち、ど、り……おま、お前……!?」
「私のデータ…が……!」
殺意すら超えた絶望に満ちて首だけをぎぎぎ、と回したクロエだったが、彼女が呪いの言葉を紡ぐよりコンマ五秒早く、チドリの回し蹴りがクロエの座っている椅子を蹴り飛ばした。
「がっ!?」
クロエは為す術なく椅子ごと横薙ぎにされ、積み重なっていた空き缶の山を薙ぎ倒しながら、見事な放物線を描いて床上に転がった。
ガラガラガラというけたたましい音が真夜中の寮の部屋に響き渡る。
「うぁぁっ!?何を!あなた、殺されたいのですか!?」
クロエが這いつくばりながら拳を握り締めるが、チドリはその拳を靴底で乱暴に踏みつけた。
「あんた自分の現状が分かってないわけ?ずっと一人で画面と紙束と向かい合ってさ、現実見れてる?」
見下ろすチドリの瞳には、一切のハイライトが存在しなかった。
彼女の背後にある窓から射し込む月光が、冷徹なCROW2としての鋭利な感情の刃を鋭く照らし出していた。
「仲間の言葉も聞こえなくなるくらい周りが見えなくなってるんなら、そんなの健全な作業とは言えないわよ」
「なっ、私は…私は部隊のために、次世代のために完璧なロジックを組むという尊い使命の最中で…!」
「馬鹿言わないで!今のあんたみたいな余裕のない無能なリーダーが作る教範なんて後輩に見せらんないわよ!!」
チドリの怒鳴り声に、クロエはハッと息を呑んだ。
チドリはそのまま、倒れ込むクロエの襟首を掴み上げ、ズルズルと部屋の入り口の方へ引きずり始めた。
「ちょっ、痛いです、離して…っ」
「いいからお風呂に行ってきなさい!!あんた臭いのよ!三日徹夜した人間が垂れ流す酸っぱい最悪のニオイがする!!
横で喋るのも苦痛!!公害よ公害!!」
「く、臭くありません!」
「体臭はまだそうよね、でも口臭は女子高生の口から出るものとは思えないのよ!さっさと行ってこいこのイキリブラック!!」
ドンッ!
チドリに無情にも部屋の外へ蹴り出され、クロエはそのまま冷たいタイルの上に転がった。
「ちゃんと洗ってこなかったらアタシがあんたの身体の隅々まで洗ってあげるし歯磨きもしてあげるわ。バブちゃん扱いされたくなかったらしっかり洗ってきなさい」
という悪鬼の如き宣言とともにお風呂セットが投げつけられ、部屋の鍵が閉められた。
残されたクロエは、コンクリートの冷たい床でただポカンとしていたが、三日間の不眠がもたらした強烈な不快感が身体を支配していることにようやく気がついたのだった。
「…理不尽だ」
独りごちて、彼女はシャワー室へ向かう。
「三日…あれ、浴びてないの三日でしたっけ?まぁいいです」
シャワーの蛇口を捻る。
降り注ぐ温かなお湯が全身の凝りを解していくにつれて、憑き物が落ちたようにクロエの頭から熱が下がっていく。
「…はぁ、温かいですね」
苛立っていた自分がいかに狭い範囲しか見えていなかったかを理解するとともに、自分を無理やりにでもリセットしてくれた親友に、密かに感謝のような呆れのような溜息を一つ漏らした。
────────────
一時間半後。
「…すみませんでしたチドリ。私の思考回路がショートしていたようです」
見違えるように血色が戻り、そして良い香りのする石鹸の匂いを漂わせたクロエが、椅子に座りながら素直に頭を下げた。
「ふん。やっと人間に戻ってこれたわね」
チドリは手早く紅茶を淹れ、湯気を立てるマグカップを二つテーブルに置いた。
「ちなみにデータは全部残ってる。あんたが自分で分単位のバックアップ設定してたでしょ、そんなことも分からない精神状態で何ができるってのよ」
部屋の床のゴミは、クロエが入浴している間にあらかた片付けられている。
「掃除も紅茶も…至れり尽くせりですね。本当に申し訳な───いや、なんですかこの強烈なハッカ臭さは。毒ですか?」
「ネットで見た超強力ミント・ティーよ。眠気覚ましにピッタリだと思うわよ?一口飲んでみてよ」
クロエがおそるおそるカップに口をつけると、鼻に突き抜ける劇薬のような清涼感に思わず「ブォッ!」と涙目になってむせた。
「ゴホッ!コホッ!!脳の裏側が爆発しましたよ!」
「ハイ、これで目も覚めたでしょ。それじゃ本題に入るわよ」
チドリはさきほどの一幕など無かったかのように、自席のタブレットをスライドして、クロエの目の前に持ってきた。
そこには、D.U.を中心とするマップに打たれた三十数個の赤いピンがあった。
そしてそれぞれのピンの脇には、起爆したと考えられる『爆薬の種類と規模』がリストアップされている。
【事例04】第6廃工場付近、小規模火災。
推測爆薬:自家製パイプ爆弾
【事例11】下水処理施設近辺、中規模損壊。
推測爆薬:黒色火薬及びプロパンガス
【事例18】住宅街裏、倉庫損壊。
推測爆薬:軍用コンポジションの痕跡あり
【事例24】路面電車の整備場跡、大規模崩落。
推測爆薬:偽装C4
クロエはマグカップを持ったまま、赤い瞳をその羅列へと這わせる。眠気などすでにミントティーと共に吹っ飛んでいた。
クロエという人間の本質は、「並べられた情報から意図を抽出すること」にある。彼女の目はみるみるうちに鋭さを取り戻していっていた。
「これ…別々の単独犯や愉快犯の仕業としてヴァルキューレも防衛室も処理しているんですよね?」
「そう。一連の関連性は疑われてないわ。爆薬の種類も規模もバラバラ。標的にも、明確な一貫性がないんだから。誰も結び付けようがない」
チドリの言葉に、クロエはゆっくりと首を横に振った。
タブレットに手を伸ばし、拡大・縮小を繰り返す。
「いいえ。あまりにも不自然です」
「でしょ?あんたならそう言うと思った」
チドリがニヤリと笑う。
クロエの頭の中で、様々な要因がぶつかり合い、仮想の『選択肢』を組み立て始める。
「そうじゃないでしょ」
クロエは紅茶を机に置き、指でテーブルをトントンと叩いた。
「答えは一つ。『組織による偽装工作』です」
「爆発物はこれだけ豊富なバリエーションで使い分けられるほど潤沢に用意されているにも関わらず、素人の愉快犯からプロまでバラけさせることで、意図的に散発的な事件だと錯覚させている」
クロエは深く椅子にもたれかかった。
「相当賢い相手ですよこれは。背後に大きなネットワークと資金力を持った組織が存在していますね」
「ピンポーン、大正解」
チドリがパチパチと手を叩いた。
「これだけのカモフラージュをするってことは、公安に一本の『連続テロ事件』としての特捜班を組まれたくない明確な理由があるってこと。でも…アタシにもわからないのよ」
チドリが渋い顔をした。
「手段の統一性が偽装だってことは割れたけど、問題は『目的』よ。空きビルとか路地裏の老朽化した建物ばっかり吹き飛ばして、脅迫状の一つもない。人的被害も偶発的な数人だけで誰かに危害を加えようってものじゃない…あいつら、わざわざカモフラージュしてまで一体何を得ようとしてんの?」
「目的…テロ行為自体が目的ではないとするならば…」
そこへ…
「うぉー、腹減った〜…死ぬ〜!!」
ギィィ…とドアが開き、大きなガンケースを引きずりながら泥まみれのヒタキが戻ってきた。
彼女はクロエとチドリとは別にここ数日、D.U.郊外の注意組織の偵察任務に着いていた。
「お帰りヒタキ。偵察任務お疲れ〜」
「…お前ら…アタシが廃墟で虫に刺されながらスコープ覗いてる間……のんきに風呂上がりのティータイムとはいいご身分じゃん…?」
ヒタキは限界といった様子でよろけながら、ドサリと床に崩れ落ちた。
クロエとチドリが「まぁまぁ、あんたじゃないと出来ないのよ」「ほら、これ飲めば一発ですよ」となだめる。
「やったありがと───ヴえッ?!何これ歯磨き粉のお湯割り!?」
むせながらもミントティーを飲み干したヒタキは一気に息を吐き出して床に座り込む。
「あそうだ、チドリが言ってたデータとってきたよ」
「お、ナイス」
彼女は上着の下から取り出したチップをチドリに投げて渡した。
「はーもうやだ、次あそこに行く時は保護シート申請しよ…ところでさ、あそこホント変だったね。なんかあんの?」
「変?何が?」
ヒタキがストレッチで肩を回しながら何気なく零す。
「あの辺一帯、最近爆破事故とかボヤ騒ぎがあった場所じゃん?だから住民は退去してバリケード張っててさ。誰も居ないと思ったから偵察しやすいなーと思って見てたんだけど」
「うん」
「今日の午後くらいかな……急にでっかいクレーン車とか土建業者の奴らがトラックでどかどか乗り込んできたのよ。事故の片付けかと思ったら、立派な『建設予定地』みたいな看板立て始めててさぁ。カイザーとか他にも、なんだっけあのマーク、そういう土建屋の」
「事故からまだ二ヶ月…でしたよね?もう地権の処理終わって買い上げして次建てるって、手続きが早すぎませんか?普通やり取りと申請で半年はかかると思うのですが…」
「スキップ出来るくらいお金があるんじゃない?それかあんな連続で事故が起こる場所なんか誰も住みたくないのかもねー、偵察しやすくてありがたかったなー」
「「!」」
そのヒタキの他愛もないただの愚痴。
だが、その言葉はクロエとチドリの脳内で落雷のように弾けた。
「ヒタキ!」
「ヒタキ、あんた天才!」
「ひえっ!?何なに、アタシなんか変なこと言った!?」
チドリは猛烈な勢いで再びタブレットに噛みつき、キーボードを手前に引っ張り寄せて猛烈な速度でハッキングを開始した。
「爆破現場、三十カ所の所在地…これに、ここ半年の該当区画周辺の『土地取引相場のデータ』を照合…重ね合わせてっと……」
チドリの目の前のモニターに、先程の赤いピンが打たれたマップの上に、青い色分けがされたサーモグラフィーのような情報がオーバーラップして浮かび上がる。
見事に、その赤と青の濃淡が完全に一致していた。
「見て!爆破テロが起きた場所を中心に周辺地域の地価が数ヶ月単位で異常に暴落してる!」
「その後特定の会社……ペーパーカンパニーですね、それが一括で買い叩き、数カ月後に大企業の手動で再開発が始まる事で、その土地の価値がまた数倍に跳ね上がっている」
その事実にたどり着いた瞬間。
クロエはハサミを一本手に取り、親指でその背を弾いた。
「爆破行為による価値の暴落を利用した、大規模な『地上げビジネス』…ね」
「…全く、胸糞の悪い話だ」
クロエはハサミの刃を開閉しながら、ゾッと立ちすくむような殺意を含んだ薄ら笑いを浮かべた。
これまでのバラバラだった線が、一本の強固な線として繋がったのだ。
「バラバラの手口。不特定に見えるターゲット。人を巻き込むことを避けているようで実は全く気にしていない建物自体への攻撃。すべては『治安の悪化を演出するためだけのパフォーマンス』です」
クロエは机をトンと叩いた。
「治安が最悪だと思われた場所の土地の値段は下がる。住民は逃げるように立ち退き料に判を押す。その空っぽになった土地を、奴らが買い漁る」
「すべては土地を安く買い叩くための『仕込み』だったんです」
ヒタキが目を見開く。
「つまり…あの土地買い占めてる連中と、爆弾仕掛けてるヤバイ奴らはグルってこと…!?」
「そう。表にいるのは法的に守られた立派なゼネコン。でも裏にはそれにお誂え向きに兵器を流す強大な暗部がいる。最近の地面師は、テロまで使って不動産ゲームをしてるのね」
チドリの表情にも嫌悪の陰りが落ちた。
これは、一介の爆弾魔ではない。
表と裏が結託し、意図的に『日常を破壊して金を絞り取る』ことをビジネス化した、吐き気を催すほどの邪悪だ。
「しかし…思ったよりも、規模が大きそうですね」
クロエはハサミをポケットに戻し、壁にかかっているマントへと手を伸ばした。
「土地を買っている背後の金がそれなりの企業だとなると…彼らの厄介さは、私たちが想像している比ではないでしょう」
「そこなのよ、これらの一番の問題点はまだ『憶測』って事」
「えぇ、こんな中途半端な事実で踏み込めば、最悪の場合…何者かに消されかねませんね」
クロエの言葉に、室内に重い沈黙が流れる。
もし、これを報告して上に持ち上げようとしても、法的に証拠不十分と切られて終わりにされるだけかもしれない。
SRTでさえ手を出せば大怪我をする巨岩の存在。
「どころか、連邦生徒会に共謀者がいる可能性すらありますね、考えたくないですが」
「で?もうお出かけ準備は万端みたいだけど、どうするのクロエ?」
チドリが尋ねる。
「教本のお勉強と改訂はいいの?また徹夜で安全確認とシミュレーションの地雷の書き起こしがあるんでしょ?」
その問いに対しクロエはゆっくりと歩みをすすめ、入口の扉に手をかけた。
「紙の上の知識より、後輩には私たちの『実演』を見せる方が早いでしょうからね」
クロエはトレンチコート風に改造したタクティカルマントをバサリと羽織る。
今の彼女の目は、どこまでも深く暗く研ぎ澄まされていた。
「巨大な権力の足元に眠る『地雷』を引きずり出して爆破してやる、こんな素晴らしい材料は中々ありませんよ!」
ヒタキが、少しだけビビリながらも嬉しそうに狙撃銃のガンケースに手を伸ばした。
「ま、そうだよね!ここまでお宝級のデカいクソ野郎の存在を見つけたのに、見過ごすなんてうちらの辞書にないもんね!!」
「相手がどこであろうと。相手が悪かったわね。あたしらは『SRT』なんだから」
チドリもタブレットの電源を切り、立ち上がる。
その背後に潜む巨大な悪意を彼女たちが認知するのは、もう少し後の話。
これが、カラス達の因縁の始まりだった。
「さぁ。行きましょう!」
「待って」
「なんですかヒタキ」
「お風呂入ってくる」
「なんでですか、いいでしょう別に」
「良くないし!うちはクロエみたいに不衛生じゃないの!!」
「なっ…!」
「あんたヒタキにも同じこと思われてんじゃないの、もっと自覚しなさい」
どの話が見たい?
-
クロエ
-
サザナ
-
イキハ
-
モナカ
-
ミラ(鑑識課)
-
レイン(交通安全局長)
-
まだ見ぬオリキャラ
-
既存生徒との関わり