短編   作:しきょーかい

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エンドフィールドをあるゆっくり実況者がしてたのでダウンロードしました。
過酷な例の方です。

上裸の利刃で笑った。



サルゴン 1083年 アカフラの密林にて

 

 

暗闇の中で、目を閉じる。

瞼の裏には暗黒だけがある。そう思えている、信じている人は幸せだろう。

瞬く間に生まれて消える光が見える者は幸せなのだ。

僕は目の閃光の代わりに、赤色のカーペットが、悪夢が見える。

少ない良い記憶を消し去り、悪夢だけを残したのにもかかわらず目を閉じるのは何故だろうか。

 

 

自分の渡す指令によって苦しむ人を見ないため?正しい。

 

自分の渡す指令によって願いが砕かれる人を見ないため?正しい。

 

自分の渡す指令によって涙を流して憤る人を見ないため?正しい。

 

自分の渡す指令によって死ぬ人を見ないため?……それもきっと、正しい。

 

 

結局、悪夢のような現在と、悪夢と化した過去を比べ、過去のほうがマシだと判断しただけだった。

その先には自由意志のない世界。僕は自ら悪夢の中に身を投げたのだろう。

もし生きることに意味を見出すのなら、さっさと命を断つべきだった。

 

指令が残酷なのは、指令を織る都市が残酷だから。

都市が残酷なのは、都市に住む人間が残酷だから。

腑に落ちた。目の前のことから目を逸らし続けた僕が残酷でないと、誰が言えるだろう。

自らの意志と都市の意志。一致した時、大華を咲かせるわけではない。

 

 

……。

この悪夢の中で、抗う人たちを最後に見れて良かったと思う。

僕じゃなかった。生きていけなかった。元々、都市に向いていなかったのだろう。

 

「ははは…。」

 

乾いた笑いが漏れた。

 

…?

 

待て、笑った?笑うことすら出来ない体になったというのに、笑うという行為ですら、指令がなければ出来ないような僕が、笑った?

体を包む、暗黒が晴れていく。

瞼越しに輝く光は暖かくて、どこか冷たくて…。

 

 

自分の意志で、目を開けた。

 

 

 

 

===

 

 

 

ザァ———。

雨が降っていた。

 

「あ、目が覚めた〜。心配したんだよ〜?」

 

「くっ…グローリア?」

 

目の前には光ではなく、鈍色の金属があったんだ。

聞き覚えのある声の主の名を呼んだ子供は、再び目を閉じて顔を顰めたの。

辺りには息も絶え絶えな野生動物たちが転がっていて、グローリアと呼ばれた代行者が手に持つ5つの剣はどれも血にまみれていたからかな?

 

「なぜ、僕を助けたんです?」

 

その言葉に、代行者は義体の頭をかしげたんだ。

煙を吹き出しながら考えるその姿は、この密林の中では異質だろうね。

 

「ん〜?裏切ったのは確かだけど〜…ヤンを殺せっていう指令は出てないし〜。」

 

「…そうですか。」

 

答えを聞いた子供は、更に顔を顰めたんだ。

どこに行っても指令、指令…人差し指として異質な考えを持ったこの子からすると、仕方がないことかもね。

巨大な剣を杖代わりにして立ち上がった子供は、白いマントについた泥も払わずに背を向けたの。

 

「それと〜…ヤンのこと嫌いじゃないからかな?」

 

「……。」

 

初めて振り返った子供は、もう一度だけ目を開けて、すぐに閉じた。

代行者に、真珠色の瞳はどう映ったのかな?

歩を進めて、血と泥の水たまりを歩いて行く子供を代行者は追いかけたんだ。

 

「ちょっと待ってよ〜。一人でどこ行くの〜?」

 

「……。」

 

「アテがないの?一緒だね〜。お腹が空くかもしれないし〜、動物たちのお肉は貰っていったほうが良いと思うよ〜?」

 

子供は代行者に一切の返事をせず、動物の死体を掻き分けて木々の中へと向かった。

代行者の方が正しいのは明らかだろうね。この先何が起こるかわからない以上…用意して損はないだろうから。

 

「ヤ〜ン、待ってよ〜。怒ってるの? 一人は危ないよ〜。」

 

「…。」

 

バシャ、バシャ。

強く踏み出した一歩で、跳ねた血泥が白いマントを彩る。

雨が止む気配はない。でも、洗い落とすほどの強さじゃないんだ。

滲んでいく雨と、血泥のついた子供は酷くみすぼらしく見えるだろうね。

 

「…はぁ。」

 

密林の中に入る一歩手前。子供は大きなため息をついたの。

そのまま進めば、大きな体の代行者は木々をなぎ倒しながら進むことになる。

そうなれば子供を見失うことになるだろうし、見失えば二度と会うことはないでしょうね。

指令との繋がりを絶ちたいのなら進むべきで、だから返事もしなかったんだ。

でも…。

 

「……一緒に行きますか?グローリア代行者。」

 

「…! もちろんだよ、ヤン伝令!」

 

あえて階級を付けて呼んだ子供に、どんな心情の変化があったのかな?

代行者の義体に付けられた、一つの目は喜びを表していたんだ。

 

急いで子供の下に向かって、一緒に密林を掻き分けて進む姿は本当に異様な光景だけれど…。

まぁ、こういうのも悪くないんじゃないか「見ていますね。」

 

 

ばさり。

 

 

真っ暗になっちゃった。

最後に見えた、鎖の巻き付いた大きな手は…。

あぁ…うん。

この先が見れないのが、惜しいと思ったかな。

 

 

 

 

===

 

 

 

 

「ヤン? どうしたの?」

 

「…なんでもありませんよ、グローリア。」

 

虚空へと手を振るい、干渉を断つ。

彼女に見られていないようで良かったと、心の中でホッと息を吐く。

 

ジャラ。

 

鎖の音が響く。

この鎖は僕と指令を結びつけるもの。

断ち切れていない以上、都市と繋がっている僕はいずれ都市へと戻るのだろう。

再び絶望し、指令に従って生きるのか。自由意志を取り戻すため、自死を選ぶのか。

 

悪夢を楽しむ方法は人それぞれであり、教えられた所で実践できる人は少数だろう。

悪夢を楽しむため、更なる悪夢を見ることになるかもしれない。

幸福な思い出は悪夢に飲まれて消えるのが道理であり、悪夢だけが残るのが都市だ。

答えは出ない。それでも。

 

一つずつ歩いていこう、答えを見つけるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局アテはあるの〜?」

 

「ありませんよ。ここが何処かも分かりませんし。」

 

「———オイオイなんだこれ!? これ、お前達が全部やったのか?」

 

……ワニの尾のようなものを生やした少女と出会った時には、驚きで足を止めてしまったが。

 

 

 





友「ソシャゲの掛け持ちは禁忌、肝が座るようになったな。」
俺「…。」
友「エンフィをやれと言ったが…禁忌を無視し、騒ぎを起こせとは言っていない。」

白紙のレポートを手渡される。
数学、物理、化学…どれも来週の金曜までだ。
それをそっと、裏向きにして机の上に置いた。

俺「判断が早ければ、必ず取りこぼすものがある。
  俺は他のソシャゲとエンドフィールド、どちらも逃したくはないのだよ。」

その間にもエンドフィールドのダウンロードは進んでいく。
調律者も、足爪も来る気配はない。

俺「ダウンロードが終わったな。不是不報、時候未到。」
友「…。」
俺「じゃ、早速やr「理性を消費してからやれ」ウィッス。」
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