短編   作:しきょーかい

9 / 10

ドラクエ6の、遂に全員ゆうしゃ+ドラゴン+はぐメタ熟練度☆8達成
長く辛い戦いだった…。

活動報告の方に屈折鏡心情■号線出してます。
よかったら見てね



サルゴン 109x年 外

 

 

密林の中。

照りつける陽を木の葉で遮り、比較的涼しい水辺に、僕達はいた。

 

「グローリア、充電はどうですか?」

 

「うーん、そこそこ?食べ物で発電出来るような義体じゃなかったら危なかったかもね〜。」

 

手当たり次第に、並べられた肉や果物を白いマントの中に放り込んでいく。

それを見る少女……ガヴィルと呼ばれた子とそれに付き従う者たちは目を輝かせている

 

「*未知の言語*…?」

 

「すげぇな!外にはこんな奴も居るのか…!」

 

感動しているガヴィルには、蜥蜴か鰐のような尾が生えている。

更に付き従う者たちは、外郭に放棄された翼の実験体のような、人と何かを足した姿。

人間の部分を多く残したガヴィルが成功例とすれば、彼らは失敗作といったところか。

 

「助かりました。お礼をしたいところですが、生憎持ち合わせがなくて…。」

 

「礼の言葉だけでいいぜ。お前たちに会えただけでも十分、困った時はお互い様だろ。」

 

「いい人だねぇ。」

 

複数の手でガヴィルを撫でるグローリアを横目に、人擬きを注視する。

石槍に小盾。多少の文明まで発達しているようだが、言葉は通じなさそうだ。

どうしても会話したいのなら、ガヴィルとの通訳が必要になるだろう。

 

「つーか、どうしてこんなところに居たんだ?何もねぇだろ、ここ。」

 

「ははは……。僕達もよく、分かっていなくて…。」

 

「気がついたらここに居たんだ〜、地獄かと思ったけど違うみたいだし?不思議なこともあるもんだね〜。」

 

「ほーん……。ま、細けぇ事はいいや、行くとこねぇんだろ?アタシのとこ来いよ!」

 

グローリアと顔を見合わせる。

彼女らがどれだけ強いかは分からないが、ある程度なら切り抜けられる自信はある。

 

……グローリアの目は、喜んだときの|それ(() ()^() ())()だった。

軽く息を吐いて、大剣を杖代わりにして立ち上がる。

 

「積もる話は道中で聞きましょうか。グローリア、充電残量は?」

 

「大丈夫だよ〜。指令はこれも見通してたのかな?」

 

「来てくれるのか!早速行くぞ!」

 

「……では、行きましょうか。」

 

 

 

 

====

 

 

 

軽い都市の話や、数度の休憩を経て。

ある程度心を開いてくれたのか、ガヴィルは自ら事情を話し始めた。

 

「ここじゃあ力が強ければ大体のことは解決してくれるんだけどよ、まぁ、ちょっとやり過ぎちまった。」

「気まぐれで振るった力には責任があって、コイツラみたいなのを養っていけってな。」

「アタシは外の世界を見たいんだ。この森と砂漠から出て、お前たちみたいな奴らがいる場所に…。」

「無視しても良かったんだが、それじゃ可哀想だろ。」

 

ガヴィルの人の良さが分かる。

話を聞く限り荒っぽいが、情けを持つれっきとした善人だ。

石塊病なるものに罹患しても、原因となった者に対しての恨みは何一つ抱いていないようにも見える。

 

「つまり、暴れていたら『大族長』になっていたが、自分は森を出たい…と。」

 

「え〜?自分から楽じゃない道を進むの?指令もないのに?終わりのない旅は苦しいよ〜?」

 

「だけどよ、道中に幸せが転がってることもあるだろうし、外はここじゃ見られねぇ景色ばかりだろうな。何よりアタシの限りある命で、限りなき世界に住む奴らを救えるなら……苦しくても、辛くても釣りが来るだろ!」

 

その目には、光が宿っていた。

一度でも絶望して、停滞を選んだ自分には口を出す権利はないのだろう。

絶望を絶望として受け入れ、存在させることで希望の存在もまた確立できる。

彼女のように、前へと進める力があったのなら、あの地獄を少しは楽しめたのか?もう分からない。

 

ただ、彼女の意志を尊重し、旅立ちを手助けしたい。

それが僕にできる、ささやかな抵抗(自分を愛するため)の一歩目だと信じて。

 

「事情は分かりました。」

 

「そうか。お前たちに言ったところで変わらねぇだろうけど、気が楽になったぜ。」

 

「貴方がこの小さな世界から出られるよう、協力しましょう。」

 

「珍しいね〜、ヤンなら「そうですか」って言うかと思ったのに。私はどうするの〜?」

 

「悪い話じゃないですから、グローリアも協力してくれると有り難いです。」

 

「まぁ〜、ご飯くれたし、ちょっとなら働いても良いかな〜。」

 

そうやって二人で話していると、ガヴィルが慌てて話に割り込んできた。

 

「おい待て!勝手に話進めんな!俺はコイツラを近くの村に届けたら勝手に出てくつもりだっつーの!」

 

「ですが、そう簡単に出ていけはしないでしょう。」

 

「新しく養え〜って押し付けられるんじゃない?遂行者みたいに!」

 

そう言うと、ガヴィルは押し黙った。

何となくそんな気がしていたのか、それとも考えもしていなかったのか。

多分だが前者だろう、どうしても態度や言動から荒っぽそうに見えるが、ちゃんと考えられる者だ。

何度も言うが、荒っぽそうに見えるが善人なのだ。

 

盲目的に従う自分達とは違う。だからこそ、彼女は飛び立た(夢を叶え)ねばならない。

 

「だけどよ、どうすんだ?アタシを縛るにしても、空席の大族長くらいじゃねぇと無理だぜ?」

 

「簡単ですよ、僕達が首長たちの前で貴方を倒せばいい。」

 

「ヤン賢〜い、力で黙らせちゃえ〜。」

 

シュッシュッ、グローリアが複数の義手でジャブを放つ。

力が至上の場なら、力で黙らせるのが一番楽だろう。回答を聞こうと、ガヴィルを見た。

 

「お前が、アタシに勝つって?」

 

「グローリア!」

 

ガヴィルを中心にして、覇気が放たれる。

王者の素質。人の上に立つものの持つ威厳。

即座に剣を抜いたグローリアを制して、成程と思う。これは大族長になり、統べる者になるべきだと。

 

「えぇ、グローリアと僕なら、貴方を倒せます。」

 

「随分大きく出たじゃねぇか、それなら見せてもらうぜ、お前の実力!」

 

「首長の目の前で戦うと、先程言ったはずですが。」

 

握られた杖が振り下ろされる寸前で、ストップをかける。

杖は待ったをかけた手の寸前で止まり、骨折することはなかった。

 

「……どうやって集めんだよ。」

 

「ガヴィルさんが声を掛ければ、集まるんじゃないですか?」

 

「それもそうだな、賢いじゃねぇか。」

 

乱暴に頭を撫でられる。 一応、自分の方が歳上だと思っているのだが…。

 

「誰でも思いつくんじゃないかな〜?」

 

そんなモヤモヤは、誰からもスルーされたグローリアの声と共に流れていった。

 

 

 

———

 

 

 

ザワザワと、密林の中に大量の蜥蜴が集まっている。

その全ては武器と防具を装備しており、軽く見ただけで見ただけで強者と分かるレベルの戦士も混ざっているほどだ。

 

「おぉ〜、凄い量だね〜。」

 

「えぇ、凄いですね。敵対部族抜きでこれですか。」

 

「これでも少ねぇ方だ、急に呼び出したにしちゃ多いがな。」

 

祭り上げられているガヴィルの横に立ち、辺りを見下ろす。 グローリアは次々に捧げられる食料を燃料へと換えており、戦闘の用意はバッチリのようだ。

 

「では、僕の言ったとおりに続けてください。」

 

「はいはいっと……お前ら!ここにいる…2人は!アタシに勝って大族長に?なろうとしてる奴らだ!」

 

ガヴィルが声を張り上げると、一斉に静まる戦士たち。

言葉を紡いでいくにつれて、注目がこちらへと向いていく。

怒りや蔑みの混じった視線。仕方のないことだが、多少嫌な気持ちになった。

 

「今日集まってもらったのは!こいつらとアタシの……戦いを見届けてほしいからだ!準備をしろ!」

 

「「「*雄叫び*!!!!!」」」

 

木が切り倒され、木材へと加工されていく。

即座に木材が椅子や机になり、物凄い勢いで建築されていき、その速度は落ちることを知らない。

 

「これで良いんだろ?じゃ、楽しみにしてるぜ!」

 

ガヴィルはぴょんと跳んで、一番初めに用意された、座り心地の良さそうな椅子の下へと向かった。

我が物で座るガヴィルは、まんざらでもなさそうだ。

 

「では、グローリア。」

 

「じゃあ、頑張ろっか〜。」

 

 

 

———

 

 

 

1回戦目。 ティアカウという種族の彼らは、皆研鑽を怠っていない。

互いに互いの流派を熟知し、自分の強みをぶつけ会えるよう日々鍛錬しているとのことだ。

だからこそ、

 

「ぐ、ググッ……。」

 

「知らないものに、対応が遅れると考えましたが……正解ですね。」

 

先が朽ちてボロボロの大剣。

上手く抑え込む事に成功し、この状態では動けないと判断した戦士は、自ら降参を選んだ。

 

「ツヨイ、ガンバレ。」

 

「えぇ、ありがとうございます。」

 

喋れたのか。

驚きつつも、感情を漏らさずに礼を述べた。

 

各部族のチャンピオンのみが参加しているこの祭典。一度でも勝てば、尊敬を得られる場。 無事にグローリアも勝ち上がっているようで、貢がれた食べ物を早速取り込んでいた。

 

「では、次の方。」

 

 

 

———

 

 

 

……結局、決勝は僕とグローリアで。

 

「じゃ、ヤンの勝ちでいいよ〜。私疲れたな〜。」

 

すぐに降参したグローリア。

そして、

 

「よし、戦《や》るか!」

 

準備万端のガヴィルが、闘技場に降り立った。

手始めに大剣を振るい、牽制する。大剣の攻撃範囲は大きいが、軽々と跳躍して攻撃を避けていく姿を見ると、相性は良くないように思える。

 

「おいおい、当たらねぇな!こんなモンじゃ倒せねぇぞ?」

 

「解禁。」

 

バキン! 大剣の根元に付けられた、鎖が弾け跳ぶ。

グローリアのように小型の剣を射出できるわけでもなく、ヒューバートのように大剣に変わるわけでもなく、エスターのように双剣になるわけでもない。 朽ちた今は、ただの大剣だ。

 

軽くなる体は、未だに都市に縛られている証拠なのかもしれない。

それでも攻撃は一切当たらないのだが。

 

「おおっ、光って見えるな、まだ隠してるのか!?」

 

「ではこちらも。」

 

避けて逸らして弾いて。確実に癖を読まれて、徐々に距離を詰めてくるガヴィル。

遂にガヴィルの攻撃範囲に入った瞬間。鎖の巻き付いた巨大な手で、ガヴィルを握り締めた。

 

「降参しますか?」

 

「なわけ……ねぇだろっ!」

 

ギチギチと、締め付けていた筈の手が無理矢理こじ開けられていく。手が弾け飛ぶ前に、自ら手を開いた。

抜け出したガヴィルは、大きく距離を取って呼吸を整える。

 

「妙なモン使いやがって……それがお前のアーツ()か?」

 

「まぁ、アーツ(技術)ではありますね。」

 

大剣を右手に持ち、左手を攻守ともに使えるようにして構えると、ガヴィルは警戒して間合いに入らない。

埒が明かないと判断し、胸の前に剣を掲げた。

 

,D@;Q:Y(ねじれたけん)。」

 

「何っ!?」

 

「やっと動きましたね。」

 

腐食液を撒き散らす大剣が、ガヴィルの頭上から落ちる。

勢いよく落ちる剣を避けるため、前に突撃してきたガヴィルへ向かって剣を振るう。

 

「当たるか、よっ!」

 

「烙印。」

 

大剣の腹に手をつき、僕を飛び越えながら杖を振るおうとしたのを、全て見ている。

空いた左手で杖を弾き、そのまま烙印を刻み込んだ。

大剣が直撃していないとはいえ、全く致命傷が見られない事に驚く。

 

「降参しますか?」

 

「……。」

 

,D@;Q(ねじれた)———」

 

「待て待て待て!降参だ降参!あんなの食らったら流石にアタシでも死ぬ!」

 

「……良かったです。」

 

烙印で動けない彼女に、トドメの一撃を放とうとして……向こうから降参してくれた。

"手”を収め、再び鎖が集まり、大剣を縛り付ける。

立ち上がらせようと、倒れた彼女に手を伸ばした。

 

「大丈夫ですか?」

 

「おう……あ”〜負けた!何かまだ隠してそうだったし、勝てる気がしねぇな。」

 

「確かに全力ではありませんが……本気ではありましたよ。」

 

「そうかよ、おっとと……。」

 

ふらつく彼女に肩を貸して、戦いを見届けてくれた者たちの方へと向かった。

戸惑い。疑念。負の感情も少し見える。

だが、それよりも大きな感情は…

 

「勝ッタ!勝ッタゾ!」

「ウオオオッッッ!!!!!」

「*発狂*!!!」

 

……。

興奮する彼らの生み出す、花道を歩く。

都市とは違う、祝福の混ざった怒号に、思わず笑みが漏れた。

 

 

 

===

 

 

 

…。

……。

………。

 

「で、なんやかんやあってアタシはここに来たわけだ。」

 

ロドス・アイランド。ドクターの執務室。

相変わらず消えない書類の山に話しかけると、紙の中から一人の男が出てきた。

 

「へぇ〜…。———その人達、白いマント着けてたんだっけ?」

 

「おう。」

 

「こんな感じのマントだったり…する?」

 

ドクターが適当な紙を取り出し、さらさらと絵を書き始める。

差し出された紙に描かれたものは、確かにあの二人が着ていたものに似ていた。

 

「ん〜……。よく覚えてねぇけど、こんな感じだったかもな。」

 

「ガヴィル。」

 

「なんだ?」

 

「仕事増えるかも。」

 

「そうか、頑張れよ!」

 

「逃げてもいいけどアーミヤとケルシーに言うからね。」

 

「ちょっ、それは卑怯だろ!」

 

あいつらに伝えてやりたい。

外の世界は、毎日楽しいって。

 

 





フェミカスは機関銃でお掃除よ
混沌の爆炎とロイヤルティー、その他の指輪+3を求めていざ行かん

ハイ結論
500層超えてもなお混沌の爆炎は手に入っておりません。
普通に殴り勝った。角はへし折った。
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