Exist of If Dream[Limited] 作:一般通過みゅーたいぱー
目を開けると、4人の女に囲まれてた。
正確には、4人とマスコット1体。
「えーっと...これどういう状況?」
「いやそれはあたしたちが聞きたいんだけど。どうやって入ってきたの?ここ」
黒とピンクのツートンヘアーが口を開く。
「いやどうやってって、普通に?」
「ありえないでしょ。誰かがパスでも教えない限り、このルームには入れないはずだけど?」
語尾を上げつつ、黒ピンクは周りの人間を見る。
口々に、「わたしじゃない!」「ののちゃんそんなことしない!」「私も、しない、です」と言っている。
「でもその人、空から降ってきたよ?天空の城?」
「ののちゃんさんそれはなんかよくない気が...!」
親方ぁ!空から人畜無害な男が!ちゃうんよ。
「えーっと、とりあえず、ここどこ?」
黒ピンクツートン...改め、『千石ユノ』に懇切丁寧に教えてもらった結果、ここは非公開のチャットルームだということがわかった。
そして、全員の名前もなんとなく覚えた。
金髪ツインテの『仲町あられ』、白髪メイド...?の『宮永ののか』、暗め紫髪の『藤都子』、その周りをふよふよしているマスコットが『まるくん』。
で、こいつらが『みゅーたいぷ』なんだと。
「...みゅーたいぷ。バンド名?」
「そう!みゅーたいぷ!」
後ろからケロケロボイス。
振り返って見ると、青髪お団子ヘアの2頭身ドットマスコットがいた。
「...誰?」
「ののちゃんたちのマネージャーだよ~」
「マネージャー...」
「って、あなた誰?どうやって入ってきたの?」
「えーっと...俺もよく覚えてなくて...」
まぁ信じないだろうなぁ。一応そのまま話すけどさ。
「空を...飛んで?」
「ここに来た...?」
「...なんか、信じられないですね」
「夢みたいな話だねぇ」
「す...すごい、すごい...!」
仲町の様子がおかしい。
そう思った瞬間、爆速で近づいてきて手を握られた。
あなたは反応できない。SAN値チェック...クリティカル...じゃなくて。
「想像することは実現できる...まさか本当に実行できる人がいるなんて!」
「いやまぁ、この空間だけの話だし...現実に戻ったらできない...?」
現実?
違和感。
俺はどこからログインしている?
ここが彼女たちのチャットルームだというのなら、俺はここへアカウントが作って入ったことになる。
しかし俺は文字通りの飛び入り参戦をした。
なら、俺のアカウントはどこにある?
「...あ、あの、どうか、されましたか?」
「...あぁ、いや。なんでもない」
何かが、ズレて噛み合って回っている、気がする。