アイドルマスター30Minutes Missions ストレイライト小隊出撃 作:定規P
―― 多層分散型意思決定網による統治
地球連合軍の統合管理AI《W.I.N.G》は、単一の知性体ではない。それは役割の異なる複数の階層によって形成された、巨大な分散型意思決定ネットワークである。
各階層は密接に同期しつつも、それぞれが独自の演算領域を受け持っている。
この《W.I.N.G》の導入によって、バイロン軍との戦争は劇的変化した。
連合軍参加各国は事実上、《W.I.N.G》の意思決定を基本とした国防戦略を策定することになった。
それは未曽有の人類の危機において、これまでの思想や宗教を根底から覆し、人類生存を絶対命題とした社会を形成することになった。
人々は、これを享受し、この結末の見えない侵略戦争の早期決着を願った。
■ 中央統合管理AI:W.I.N.G – CORE
地球連合軍の最上位判断機構。地球防衛の「脳」に相当する。
担当: 人類存続確率の算出、戦争継続可否の判断、戦略レベルの意思決定。
特性: 個別の戦闘には介入せず、各リージョンへ「大方針」と「許容損耗値(犠牲の予算)」を提示する。
COREにとって、戦争とは「数十年単位の長期的な資源管理計算」に過ぎない。
■ 地区別統合管理AI:W.I.N.G – SECTOR
地球を複数の戦略区画(宇宙、地上、海洋など)に分割し、統括する中枢。
担当: 戦力配分、部隊の再編成、広域補給網の管理。
特性: 「どの部隊を、どの戦線へ投入するか」というリソースの最適化を担う。
兵士たちはここで初めて、名前ではなく**「駒(ユニット)」**として盤面に配置される。
■ 局所管理AI:W.I.N.G – LOCAL
特定の都市、空域、あるいは前線といった戦域単位で稼働する、現場の指揮官。
担当: リアルタイムの戦闘指揮、パイロットへの直接命令、戦術的補正。
特性: 機体の射撃補正や行動制限を行い、戦況を「予測される勝利」へと導く。
ストレイライトが日常的に対話し、その指示に従っているのは、このLOCALである。
■ 機体搭載型端末:W.I.N.G – NODE
地球連合軍の各エグザマクス(イグライト等)のコックピット内に潜む、最も身近な監視者。
担当: パイロットの脳波・生体反応の監視、機体制御の補助。
特性: 過度な感情の高ぶりや、予測を外れた危険行動を検知した際、パイロットの脳内へ**「修正提案」**を送信する。
「修正」はあくまで提案の形式を取るが、NODEが操作介入した機体でその提案を拒否することは、システム上、実質的に不可能である。