初めて書きます。
暖かく見守ってください。
第四次忍界対戦が終わり、忍の世界が平和になった。
しかし、それは表側だけであった。
裏では人柱力から開放された尾獣の確保に乗り出していた。
現在九尾の人柱力であるうずまきナルトがいる木の葉隠れと八尾の人柱力であるキラー・ビーがいる雲隠れ、元人柱力であった砂隠れの風影我愛羅は尾獣たちの確保に反対し、それを阻止しようと動いていたが多勢に無勢でうまくいっていなかった。
忍界対戦の時は力を合わせた忍五大国であったが、それは共通の敵がいたからに過ぎなかった。
やはり世界をまとめるには優れた統率者ではなく共通の敵が必要なのだと知ら示された。
うずまきナルトは考えた。
争いの原因がなくなればいいのではないかと。
ナルトは尾獣たちを集めて自らの身体に取り込み、十尾の人柱力となり火影になるという夢を捨て姿を消した。
忍五大国は必死になってナルトを探し出して捕獲しようとした。
しかし何処を探しても見つからなかった。
ナルトは今妙木山にいた。
そこでナルトは大蝦蟇仙人であるガマ丸と話し合っていた。
「ナルト、お前さんが我が友と同じになってしまったか」
「争いをなくすにはそれしかなかったってばよ」
ナルトは尾獣をすべて自身の中に取り込んだため六道仙人となってしまった。
「それで、これからどうする?お前も人だ。いずれ死んでしまうだろう。そうなったらまた尾獣たちが世界に解き放たれ、また争いが起きるだろう」
「そうだな。このまま皆を連れて何処か違う世界にでも行けたらいいんだけどな」
『その願い叶えよう』
「誰だ!!」
『儂じゃワシ』
そこにいたのは六道仙人であった。
「おぉ、久しぶりだな友よ」
『久しいなガマ丸。ずいぶんと大きくなったな』
「仙人のじいちゃん!」
『すまんなナルトよ。儂が生み出したものによってお前は夢を諦めなければならなくなってしまった』
「気にすんなって!世界が平和ならそれでいいってばよ!」
六道仙人はナルトが本心からそう言っているのがわかり、深々と頭を下げた。
「それで?さっきの願いを叶えるってどういうことだってばよ?」
『それはな、儂の輪廻転生の術でお前と尾獣たちをこことは違う世界に転生させるということだ』
「別の、世界?」
『そうだ。この忍世界とは全く違う世界だ。すでに1人送っているからその世界のことは其の者に聞くがいい』
そう言って六道仙人は印を結び始める。
「まっまってくれ!俺はまだ行くって言ってないってばよ!!」
『行ったほうがいいぞナルト』
「九喇嘛!」
『ずっとここにいたってしょうがねぇだろ。ワシたちがいれば、いずれここも戦場になっちまうだろうさ』
九喇嘛が言うように、確かにずっと妙木山に隠れてはいられない。
いずれ誰かがここを見つけ出してしまうかもしれないのだから。
『ジジイ、これから行く世界には誰を送ったんだ?』
『それは会ってからのお楽しみだ九喇嘛よ』
六道仙人は印を結び終えていつでも術が発動できるようになっていた。
「仙人のじいちゃん。一つ頼みを聞いてくれねぇか?」
『なんだ?』
「サスケに里を頼むって伝えてくれ」
『あいわかった。それではいくぞ。輪廻転生の術!!』
ナルトは光りに包まれてこの世界から尾獣たちとともに姿を消し新たな世界へと旅立った。
六道仙人はナルトを別世界に送り届けた後、五影とうちはサスケの元に現れた。
『五影たちよ。ナルトと尾獣たちはこの世界から消えた。理由は言わなくてもわかるだろう』
六道仙人の言葉を聞いて五影たちは驚いた。
六代目火影でありナルトの担当上忍だった畑カカシは己の不甲斐なさを嘆き、四代目風影であり元人柱力でナルトの友である我愛羅は涙を流す。
他の影たちも忍界においての英雄を失ったことに絶望した。
『サスケよ。ナルトから伝言を預かっている』
「聞こう」
『「里を頼む」だそうだ。確かに伝えたぞ』
そう言って六道仙人は消えた。
「あのウスラトンカチが」
サスケはもっと親しい友を失い涙を流し、友の最後の頼みを果たすべく動き出すのであった。
ここはオラリオにある二大勢力ロキ・ファミリアのホーム[黄昏の館]。
その一室に眠っている人物の前に六道仙人は現れた。
『起きろ自来也』
そう、六道仙人がナルトより先にこの世界に送った人物とは自来也だったのだ。
「はっ!りっ六道仙人様!!」
自来也はいきなり枕元に現れた六道仙人に驚き、飛び起きて頭を下げる。
『夜分遅くすまないな』
「いえいえ、六道仙人様に新たな人生を頂き感謝しております。私めに出来ることがありますれば何なりと」
『お主に頼みたいことがある』
「はっ。何でございましょう?」
『ナルトをこの世界に尾獣たちとともに転生させた。自来也、お主にナルトを頼みたい』
「なっナルトをですか!!?それに尾獣たち!?一体何があったのですか!?」
六道仙人の頼み事を聞いて自来也は驚く。
それはそうだろう。愛弟子がこの世界に尾獣たちと共に来るのだから。
『うむ、実はな』
六道仙人は自来也が戦死してから忍界で何が起こったのかを話した。
仙術を会得したナルトがペインと名乗っていた長門を倒し、木の葉の英雄になったこと。
第四次忍界大戦で大筒カグヤを封印し忍界の英雄になったこと。
平和になった忍界で起きた尾獣たちの捕獲による争い。
その争いを無くすべくナルトが自らの身体に尾獣全てを取り込み六道仙人と同じになってしまったこと。
『ナルトは争いの元がなくなれば平和が続くと信じ、夢を諦めこの世界に転生した』
自来也は六道仙人の話を聞いて胸が苦しくなった。
自分の思いを、世界から憎しみを消し去り争いがない世界。
そんな思いを託した愛弟子がそれを達成させるために自らを犠牲にしてしまった。
自分のせいでナルトが夢を諦めてしまった。
「六道仙人様、私にナルトを幸せにできるのでしょうか?私が託してしまった思いのせいで夢を諦めさせてしまった私に」
『ナルトはお主のことを恨んではいない』
「そうでしょうか」
『お主の教えと思いが忍界の英雄を作ったのだ。誇るがいい自来也』
「ありがとう…ございます…」
六道仙人の言葉に涙する自来也。
『ナルトを頼むぞ』
「はい」
『ナルトは夜明けと共にこの世界にやって来る。子供の姿になっているからすぐに保護してくれ』
「御意!」
自来也の返事を聞いて六道仙人は消えていった。
「さて、ロキたちに話さんとな。まだ起きておるかのぉ」
自来也は自室を出てロキの部屋に向かった。
「ロキよ、起きておるか?」
「ん?自来也か?起きとるで〜」
ロキからの返事があったので自来也はロキの部屋に入る。
部屋の中は酒瓶が散らかっており、女神の部屋とは思えないほど散らかっていた。
「まったく、相変わらず汚い部屋だのぉ」
「うっさいわ!んで?なんのようや?」
「今しがた六道仙人様から頼まれ事をされてのぉ」
「ッ!!どんなことや?」
ロキは六道仙人と聞いて驚いたがすぐに冷静になった。
「なに、子供を1人保護してほしいと頼まれた」
「子供を?いったいどんな子や?」
「ワシの愛弟子じゃ。訳あってこの世界に転生してくるらしい」
「その理由を話せや!!」
「まぁそれは愛弟子を交えて話したほうが早い。明日の朝一で迎えに行ってくる」
自来也はそう言ってロキの部屋を出ていく。
「ちょうまてや!!ちゃんと説明せんかい!!!」
ロキは出ていった自来也を追って廊下で叫んでいた。
「うるさいぞロキ!さっさと寝ろ!!」
「ヒイィィィッ!!リヴェリア!堪忍や!!」
リヴェリアに怒られてロキは急いで部屋に戻る。
「自来也のやつ!絶対許さへんで!!」
リヴェリアに怒られた恨みを自来也に向けるロキであった。