ナルトがヒナタと再会し、アストレア・ファミリアとやり合っていた頃、自来也は教会にきていた。
教会い入ると中には灰色の長髪に黒色のドレスを身にまとった女性と、黒い鎧を身にまとった大柄な男性がいた。
「久しいのぉザルド、それと相変わらずいい女だのぉアルフィア」
教会にいたのは元オラリオ最強のファミリアであったゼウス・ファミリアの【暴食】ザルドと、最凶のファミリアであったヘラ・ファミリアの【静寂】アルフィアだった。
「久しぶりだな自来也」
「相変わらずうるさい変態だ」
2人は久しぶりに自来也にあったのだが、全く興味がなさそうだった。
「冷たい反応だのぉ。それで?なにしにオラリオに戻ってきた」
自来也は先程まで笑っていた顔を真剣な顔にして聞いた。
「久々に来てみただけさ」
「変態には関係ない。喋るな雑音」
真剣に聞く自来也に適当に答える2人。
「ワシは真剣に聞いているのだがのぉ」
自来也はそう言いながらチャクラを荒げる。
「「ッ!!」」
自来也がチャクラを荒げたことに驚く2人。
「なんだよ、前より強くなってんじゃねぇか」
「少しはできるようになっているな」
ザルドとアルフィアも戦闘態勢に入る。
この三人が暴れれば教会なんて跡形もなく吹っ飛ぶだろう。
まさに一触即発の雰囲気になった時、一柱の神がやってきた。
「そこまでだ」
声の方を見ると黒髪の男神が立っていた。
「お前はエレボス!!」
「久しぶりだね自来也」
ニコニコと挨拶してくるこの神はエレボス、闇派閥に属する神だ。
自来也はエレボスを見て確信した。
「なるほどのぉ。そういうことか」
自来也が納得したように言うと、エレボスはやれやれと言った感じにため息を付く。
「やっぱり君は僕の計画の邪魔になるようだ」
エレボスがそう言うとザルドが背負っていた大剣を抜き構える。
「そういう事だ。悪く思うなよ自来也」
ザルドは自来也に斬りかかろうとしたが足が動かなかった。
「ッ!!何だこれは!!」
足元を見たザルドは驚きを隠せなかった。
先程まで石でできた床だったはずなのに、今はピンク色の柔らかい肉のような床になっているのだから。
いや、床だけではなく壁も天井もそうなっていた。
「口寄せ・蝦蟇口縛り」
驚いているザルドたちをよそに自来也は言った。
「一体どうなってんだ!!」
「お前たちは今は大蝦蟇の腹の中よ」
「カエルの腹の中だと!!そんな忍術知らねぇぞ!!」
ザルドは自来也がゼウスの眷属になったときから一緒にダンジョン攻略していたので、自来也が使う忍術を知っていた。
しかし今使っている忍術は全く知らないものであった。
「あたりまだのぉ。この術は最近できるようになったからのぉ」
そう、この術はナルトが六道仙人から蝦蟇の契約書を渡され、この世界に妙木山の蝦蟇たちが口寄せできるようになったから使える忍術なのだ。
「どうやら覗きばかりやっていたわけではないようだな」
そう言って今まで動かなかったアルフィアが瞑っていた目を開けて自来也を見る。
「本気なのか?本気で闇派閥に手を貸しオラリオを潰す気か?」
「そうでもしなければ雑音共は動かんだろう?何時までも偽りの最凶の座にあぐらをかき、あの時から全く成長していない。それなら黒竜に滅ぼされるのも私達に滅ぼされるのも同じだろ?自来也。お前がいながら何たる体たらくだ」
「・・・・」
アルフィアが言っていることは自来也も思っていたことだ。
だから弟子をとって育てようともしたし、フィンたちにはっぱをかけたりもした。
しかし自分たちがオラリオのトップということに驕り、今の暗黒期になってしまったのだ。
「このままではオラリオは滅び、英雄が生まれなくなってしまう。だから俺達は絶対悪としてオラリオに立ちはだかる!英雄を生むために!!」
エレボスは力強く自来也に言う。
「他に方法はなかったのか」
「もうこれしかないんだ。いや、こうするしかないぐらいまで状況は悪化しているのさ」
「そうか」
自来也はそう言って術を解いた。
ピンク色の肉壁は消えて元の教会に戻った。
「自来也」
「今ここでやり合うには被害がデカすぎるのぉ。しっかりと準備してから捕まえるから覚悟しておくんだのぉ」
自来也はザルドにそう言うと教会を出ていった。
「良かったのか?行かせて」
アルフィアがエレボスに聞く。
「問題ないさ。自来也が出てきたとしても俺達がやることは変わらないさ」
エレボスはそう言ってアルフィアとザルドを連れてアジトに向かうのだった。
自来也は急いでホームに戻りロキの部屋に入ると、そこにはフィンたちに加えてナルトとヒナタ、アストレアとアリーゼまでもがいた。
「一体何だこの状況は?」
自来也が首を傾げると、リヴェリアが怒鳴る。
「貴様の日頃の行いのせいだろうが!!」
「はぁ?」
全く意味合がわからないって顔をする自来也にフィンが苦笑いしながら説明する。
「ガッハッハ!!ワシの弟子だからってだけでそんなに疑われたのかガッハッハ!!」
「笑い事ではない!!お前のそういった行動でどれだけ迷惑がかかると思っている!!」
事情を聞いて大笑いする自来也を叱りつけるリヴェリア。
自来也は全く反省していないが、話し合いは終わりアストレアたちは帰っていった。
「ナルト、その子が例の子か?」
「おう!ヒナタだってばよ!!」
「日向ヒナタです。自来也様の武勇伝は父から聞いております」
ヒナタは丁寧なお辞儀をしながら自己紹介をする。
「ほう、日向の姫か。ナルトもすみにおけんのぉ」
自来也がニヤニヤしながらナルトを見ると、ナルトは照れくさそうにしていた。
ヒナタもロキ・ファミリアに入ると言うことなので自来也がナルトと一緒に修行を見ることになった。
「そんで?自来也はなんかようだったんか?」
ロキにそう言われてはっとなる自来也。
「そうだった!!ロキ、フィン、すまんが5日ばかりダンジョンに籠もる」
「えらい急やなぁ」
「何かあったのかい?」
「しばらく潜ってなかったからのぉ。思いっきり体を動かしたいだけだ」
「そういやこの前まで缶詰やったなぁ」
そう、自来也は新作を書くために自室にこもりっぱなしだったのだ。
その御蔭で全く怪しまれていなかった。
「そういうことなら僕は構わないよ」
「ウチもええでー!」
フィンとロキから許可が出たので、自来也は早速準備を開始した。
部屋で準備をしていると、ナルトとヒナタがやってきた。
「どうした2人とも?」
「自来也様これを」
ヒナタから渡されたのはポーチだった。
そのポーチを開けると中には簡易医療セットと兵糧丸が入っていた。
「これはっ!」
「この世界に来る前に里の皆が持たせてくれたものです。医療セットは綱手様がお作りになりました」
ヒナタが笑顔で答える。
この医療セットもだが兵糧丸は実にありがたかった。
この世界のポーションは魔力を回復するものであってチャクラを回復することができなかったのだ。
ナルトみたいにチャクラ量が多いわけではない自来也は、チャクラを節約しながら戦わなくてはいけなかったのでこの兵糧丸はものすごくありがたかった。
「ありがたく使わせてもらう」
自来也はポーチをリュックに入れてダンジョンにむかった。
18階層までサクサク降りていき、小休憩を取る。
湖の辺で休息し、それが終わったら周りに誰もいないことを確認して忍術を使う
「口寄せの術!!」
ボンッと煙の中から現れたのはフカサクとシマだった。
「なにかようか自来也ちゃん」
「いきなりすいません頭、姐さん。少しばかりお力をお貸しいただきたいのです」
自来也は深々と頭を下げてフカサクとシマに言う。
「何をするんや?」
「近々大きな戦いがあります。なのでしばらく使っていなかった仙人モードをならしたいのです」
「仙人モードを使わないといけないぐらいの強敵なのか?」
「はい」
自来也はザルドとアルフィアを相手にするには仙人モードが必要だと考えた。
あの2人には自分の戦い方がすべて知れてしまっているので、2人を相手にするなら知られていない仙人モードが一番なのだ。
「わかった。力を貸そう」
「父ちゃんがいうなら私もかしたる」
「ありがとうございます」
自来也はフカサクとシマに深々と頭を下げてから仙人モードになり、深層まで潜っていくのであった。