忍界の英雄はオラリオで英雄になるのか!!   作:もるさっさ

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ロキ・ファミリアの落ちこぼれ

ナルトは自来也と共に、男性寮に向かっていた。

その途中の中庭で、ナルトは自身の試験相手であった少年が1人で訓練しているのが目に入った。

 

「なぁエロ仙人、あいつ」

 

「ん?ああ、あいつはラウルだのぉ。あいつは他の団員と違い根性がある」

 

自来也がそこまで言うラウルに興味が出たナルト。

 

「97……98っ!………99っ!!…………100!!!」

 

汗を滝のように流しながら、必死に腕立て伏せをやっている姿が、過去の自分と重なった。

 

「ハァッハァッ、つっ次はスクワットっす」

 

すでに体力の限界なのにラウルは、ふらふらしながらもスクワットをやろうとしていた。

完璧なオーバーワークであるのに休もうとしなかった。

ナルトはそんなラウルに近づいていった。

 

「なあ、なんでそんなに頑張ってるんだってばよ?」

 

わかっている。

なんでラウルがこんなにも頑張ってるのかは、痛いほどわかっていたがナルトはそう聞いた。

 

「えっと、君はさっきの」

 

「ナルト、うずまきナルトだってばよ」

 

「ラウル・ノールドっす」

 

ラウルは笑顔で自己紹介をした。

 

「ラウルはなんでそんなに頑張ってるんだってばよ?」

 

「自分はみんなみたいな才能がないっすからね。人一倍やんないと置いて行かれちゃいますから」

 

ラウルはそう言って、スクワットを始める。

しかし、ふらついているために、続けてもなんの意味も成さない、時間の無駄だとナルトは思った。

 

「そんなことやったって無駄だってばよ、やめたほ「そんなの自分が一番わかってるっすよ!!」ッ!!」

 

ラウルはナルトに、泣きながら怒鳴った。

 

「こんなことしたって!強くなれないって!自分がよくわかってるっす!!」

 

ラウルは涙を流しながらその場にうずくまる。

 

「ナルト君にはわかんないっすよ。自分みたいな落ちこぼれの気持ちなんて」

 

落ちこぼれの気持ち、そんなのナルトは痛いほどわかっている。

今のラウルの姿は、かつての自分そのものなのだから。

 

「他の団員は、ランクアップすれば必ず魔法やスキルが発現してた。けどっ!自分には何も発現しなかった!!神々がつけた二つ名は『超凡夫』っす。皆にも!神にも馬鹿にされてる自分の気持ちなんて天才の君にはわかんないっすよ!!」

 

ラウルは言い終わってからはっとなった。

自分はこんな子供に何を言ってるんだと、何を八つ当たりをしているのだと。

 

「あっと、今のは「わかるってばよ」えっ?」

 

「ラウルの気持ち、痛いほどわかるってばよ」

 

ナルトは涙を流しながらラウルに言う。

 

「なっなんで、だって君はあんなにもすごい魔法を、もってるじゃないっすか!!」

 

ラウルはナルトの涙を同情だと思い段々と言葉が強くなる。

 

「俺も落ちこぼれだったから、ラウルの兄ちゃんの気持ちは痛いほどわかるってばよ」

 

こんな自分を兄と呼んでくれるナルトの言葉に涙が止まらないラウル。

そこに今まで柱の陰に隠れて様子をうかがっていた自来也がでてきた。

 

「じっ自来也様!!」

 

「ここではなんだ、移動して話そうかのぉ」

 

自来也はラウルとナルトをつれて、ナルトの部屋に連れてきた。

 

「ラウル、これから話すことは他言無用だ。わかったな」

 

「はっはいっす!」

 

ラウルの返事を聞いてから、ナルトは自身の過去を語りだした。

自身も落ちこぼれで、しかも九尾の人柱力で里の皆から恐れられ、憎まれ、嫌われていた事を。

それでも皆を見返すために必死に訓練して、英雄と言われるまでになったことを。

ラウルは黙って聞いていた。違う世界の英雄章を。

 

「こんな俺でも強くなれたんだ!だからラウルの兄ちゃんもなれるってばよ!!」

 

「なれるっすかね。魔法もスキルもない自分なんかが」

 

「なれるってばよ!!俺の知り合いに忍術も幻術も使えなくても強かった忍はいるってばよ!!」

 

ナルトが言っている忍とは、マイト・ガイとロック・リーのことである。

彼らは忍術も幻術の使えないが、体術だけで上忍にまで成り上がった体術のスペシャリストであり、努力の天才でもあるのだ。

 

「そんなすごい忍者がいるんすねぇ」

 

ハハハッとラウルは笑う。

 

「ラウル、お前もナルトと一緒にワシの修行を受けろ」

 

「えっ!自来也様の!?」

 

「お前には他の団員たちにないものをもっておる」

 

「じっ自分にはなにもないっすよ?」

 

「ある!お前には諦めねぇド根性がある!」

 

「ド根性?」

 

ラウルは自来也が言ってることがわからなかった。

 

「そうだ。ワシら忍に一番大切なものだ。だからラウル、お前は冒険者ではなく忍にむいておるのぉ」

 

「自分が、自来也様と同じ忍!!」

 

自来也の言葉に驚くラウル。

それもそうだろう。

この世界で唯一人の忍に自分と同じと言われているのだから。

 

「明日からワシの修行を受けたいやつは受けさせる。お前は根性があるから最後までやり遂げられるだろうのぉ」

 

「はっはい!絶対にやり遂げてみせるッす!!」

 

「そうか。それでは今日はもう体を休めておけ」

 

「はいっす!」

 

そう返事をしたラウルは、ナルトの部屋を出ていった。

 

「さて、ワシもいったん戻る。夕食の時間になったら迎えに来るからのぉ」

 

「わかったってばよ」

 

自来也が出ていった後、ナルトは精神世界で尾獣たちと話し合っていた。

 

「スキルに仲間の忍術が覚えられるってあったけど、どうやるんだってばよ?」

 

『ワシらが知るわけねぇだろが。とりあえずお前はチャクラの性質変化を風以外出来るようになれ』

 

ナルトの疑問に九喇嘛がそう答える。

 

「そっか!俺ってば風以外できねぇんだった!!でもどうやってやるかわかんねぇ!!」

 

『安心しろナルト。ワシらが教えてやる』

 

「ホントか九喇嘛!!」

 

『ワシらに任せておけ』

 

そこから精神世界でナルトは、尾獣たちに性質変化を自来也が呼びに来るまで習っていた。

自来也に連れられてナルトは食堂にきていた。

食堂には団員たちがそろっており、皆席について待っていた。

 

「諸君、新しい家族を紹介する。ナルト、自己紹介を」

 

フィンにそう言われて一歩前にでるナルト。

 

「うずまきナルトだってばよ。まぁよろしく」

 

ナルトが何故こんな自己紹介をしたかと言うと、ナルトはラウル以外の団員たちが、ナルトに対してあまりいい印象を持っていないことがわかったからである。

フィンは自分たちにした時とは違う自己紹介に疑問を持ったが、今はいいかと思い何も言わなかった。

 

「皆仲良くするように。それじゃあ食べようか」

 

「ほな、いただきまーす」

 

「「「「いただきまーす」」」」

 

ロキの後に皆でそう言って食べ始める団員たち。

ナルトはラウルの隣りに座って食事をする。

他の団員たちは、ナルトに話そうとしない。

何故団員たちはナルトにいい印象を持っていないのかと言うと、試験の時にナルトが自来也と同じ影分身を使っているのを見て、ナルトは自来也というコネを使って入団したのだと思われているからだ。

オラリオ最強に気に入られているのが気に食わないと言うなんとも子供じみた理由である。

そんなナルトと仲良くしているラウルは、はたから見ればナルトと仲良くなって自来也に取り入ろうとしているように見えており、団員たちはラウルの事も気に入らないと思っている。

 

「少しいいかのぉ」

 

食事中に自来也が立ち上がり声をだす。

 

「明日からワシの訓練に参加したいものがいるのなら、朝一に中庭に来い」

 

自来也の言葉に団員たちは驚く。

今までまったく訓練をしてくれなかった自来也が、訓練をしてくれるというのだ。

団員たちは絶対に参加しようと思い、食事を早く済ませて明日に備えるのだった。

 

「いいのかい?自来也」

 

「なぁに、一度経験すれば文句は言えんだろうのぉ」

 

フィンの問にそう答える自来也。

 

「やるからには手は抜かん!それで折れてしまうのならそこまでの奴ってだけだのぉ」

 

自来也はそう言って食事をさいかいする。

フィンは何人残るだろうかと頭を抱えるのだった。

ナルトは部屋に戻り眠りについたはずだったが、気がつけば精神世界にいた。

 

「九喇嘛が呼んだのか?」

 

『違う。用があるのは六道のジジイだ』

 

九喇嘛がそう言うと六道仙人が現れた。

 

『ナルトよ、無事に転生できて何よりだ』

 

「まぁ、縮んでるのには驚いたってばよ。そんで?何か用なのか?」

 

『これをお前に渡しておく』

 

六道仙人から渡されたのは7本の巻物と見覚えがある大きな巻物1本だった。

 

「これは?」

 

『こちらの7本の巻物には色々な忍術が書いてある。今のお主なら習得できるあろう。こっちの巻物は蝦蟇との契約の巻物だ』

 

見覚えのある大きな巻物を指さして、六道仙人はそういった。

 

「蝦蟇との!?ってことはガマ吉とかをこっちに口寄せできんのか!?」

 

まさか異世界に蝦蟇たちを口寄せできるとは思っていなかったナルトは、驚いた。

 

『ワシが調節した。ナルトも自来也も口寄せが出来るし仙人モードにもなれる』

 

「よっしゃー!!」

 

もう会えないと思っていた蝦蟇たちに会えると知ってナルトは嬉しかった。

 

『では、ワシはこれで消える。何かあったら九喇嘛を通して呼べばよい』

 

「ありがとうだってばよ!六道のじいちゃん!!」

 

六道仙人が消えて、ナルトは明日エロ仙人に蝦蟇の巻物を渡しに行こうと思い眠りについたのであった。

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