ある一人の遺物漁り青春に落ちる   作:曇らせは志向の味

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1 砂に堕ちた学園

 

 太陽からくる熱い日差しがまるで自分自身の肉体を焼いているかの様に感じる

 俺は先程までいた人影が行ったであろう方角に向けて走っていた

 

「はぁ…はぁ…クソッタレなんて暑さだ」

 

 俺は自然と口から愚痴が零れ落ちる、それは誰にも拾われることなく広い砂漠の廃都市に小玉した

 一度戻ることも考えたが、ここが本当に淀砂の荒野なのかどうかすら怪しいそれに前回は潤沢な物資があったから探索できただけであり、今回は不確かな情報が多すぎるため直進している

 

パァン!

 

 突如として甲高い銃声音が鳴り響く

 方角は今いるビル群を進んだ先、そのため俺は音の発信源に走り出した

 

「ここで見失ったら終わりだっ!早く向かわないと!」

 

 周りの景色は目覚めた時と変わらずに多くの家々が砂に埋もれていた

 

 徐々に音が鮮明になっていく、銃の音が辺りに響き渡りそれは止まることを知らなかった

 俺はある程度の音の大きさになると歩みを止め廃ビル内に入りだした、理由はちゃんとある基本的に俺達遺物漁りは同業者以外は目と目が合ったら殺し合という考えが普遍化している、その為無策に突っ込むのではなくビルの上から状況を確認しようという考えだ

 

「まあ簡単に言ったらビビりなだけなんだけどな」

 

 廃ビルの中はボロボロでエレベーターは使い物にならなかった、階段は手すりなどが老朽によりなくなったのだろう辛うじて足を踏める場所のみが残っていた

 螺旋状になっており中央の円形の穴を覗くと落ちているような錯覚に追い込まれる

 

 そんな考え事をしていると時間はすぐに過ぎていき、俺はいつの間にか屋上の扉の前にいた

 いや扉の前ではなく扉だったものの前にいた、そこに扉なく壁ごと抉り取られて大きな風穴が空いていた、何とも風通しの良い物件ですね(笑)

 

「おいおいマジかよ…」

 

 俺は屋上に出ると今の状況を理解する、天高く聳え立つ光のタワーは遥か遠くに存在していることは分かる巨大な都市から成っていた

 自身のいる場所に目を向けると、少し遠くの学校…と呼ぶものだったかそこでは銃撃戦が起こっていた

 

「今の学徒は殺し合いが普通なのか…?」*1

 

 確かに学生同士が銃撃戦をしてるのも十分不思議だが、それよりも目を引くものがあった彼女達の頭の上に存在している光輪である

 …たしか海洋の教国がテンシって言うのがいるとか何とか言ってたな…あれがそうなのか?

 

「うーむ、流石に弾丸が飛び交う場所に行きたくはねえからなぁ…落ち着いてから行くとするか」

 

はぁ…この後血の海の上を歩くとなると気分が悪くなる…

 

 


 

先生side

 

「皆さん戦闘お疲れ様です☆」

 

「うへ〜おじさんもう動けないよ〜」

 

 私は今ここキヴォトスで先生という仕事をしている、今いる場所は砂の学園アビドス高校である

 

「ん、何だか先生がいると戦いやすかった気がする」

 

「これも大人の力って言うものでしょうか♤」

 

**私なんて何も出来てないよ?**

 

 この子達は私をよく言ってくれるが本当にそんなことはない、単純に個々の戦闘力が高いだけなので私がここまで言われる筋合いはない

 そして今はアビドスの会議室のような場所にいる

 

「うへ〜まだ私達の自己紹介が出来なかったね〜私の名前は小鳥遊ホシノだよ、よろしくね〜先生?」

 

「十六夜ノノミでーす☆」

 

「ん、砂狼シロコって言う先生は握手をするべき」

 

**??わ、分かった?**

 

 彼女達は1人ずつ丁寧に自己紹介をしていく

 それとシロコちゃんが急に握手を求めてきた、やってあげたら「ん、満足した」と言い本当に満足そうに帰って行った可愛い*2

 

「奥空アヤネです!こっちは…

 

「黒見セリカ!自分で言えるから大丈夫よ!」

 

 アヤネちゃんが紹介しようとすると遮るように言葉を発するセリカちゃん、どうやら彼女はツンデレ属性があるらしい可愛い*3

 

「ありがとね〜先生お陰で助かったよ〜」

 

**私は当然のことをしたまでだよ**

 

「ですが問題解決にはなっていません、ただ先延ばしにしただけです…何か解決策でもあれば良いのですが…」

 

 とアヤネちゃんが言うと、ホシノが手を上を上げた

「それならおじさんに良い案があるよ〜」

 

「え!?あのホシノ先輩が!?」

 

「明日は槍が降るかもですね☆」

 

 室内は驚きの声で包まれた、どうやらホシノがこう言うのは通常ではないらしく全員がオーバーなリアクションをしていた

 

「そこまで言われると悲しくなるぁ…まあそんな事は置いといて、今はヘルメット団は全員弱ってるからその隙に潰しちゃおう作戦をしようかな〜って」

 

「ん、ホシノ先輩にしてはまとも」

 

「シロコちゃ〜ん?それどう言う意味かな〜?」

 

**今までどんな案を出してたの…**

 

 本当にどんな案だったのかが気になるところである、だがテンションの割には普通に有用であり今の状態であちらに畳み掛ければ勝つ事は間違いなしである

 

「作戦名はおかしいですが内容自体は有効ですね」

 

「皆んなおじさんに好き放題言い過ぎじゃない〜?」

 

**まあ取り敢えず、その案を軸に考えようか!**

 

 こうして私達は襲撃の準備を始めた

 

「ん、襲撃楽しみ!」

 

 シロコさんシロコさんそんな物騒な事言わないでください?

 

 


 

 

 冷たい風が自身の頬を伝う

 先程までは俺の体をまるで焼いているかのような暑さだったというのに、そう思い目を覚ます

 

「う、ぅうん…寝ていた…のか?」

 

 先程まであった太陽は鳴りを潜め今は対照的な月がこちらを凝視していた

 流石に今日は色々なことがあったからな…それを踏まえたとしてもこんな所で寝てしまったのは反省だがな

 

「そういえば…さっきの場所はそうなったか…見たくないな」

 

 あれだけの大量の人間が銃撃戦行ってたんだ、死体が放置されているとは思えないが砂漠の砂を辺り一帯真っ赤に染めているだろう…だれがそんな光景見たがる??

 

「……」

 

 俺は下に目を向けた

 そこには血の海なんてものは無く残っていたのは、何かの兵器の残骸と多くの弾痕のみであった

 

「俺…疲れてたのかな?それかあれ全部BB弾だったのか?」

 

 いや、そんなはずはないならば何が起こったのかを確かめるため俺は廃ビルの螺旋階段を駆け下りる

 深夜のこの砂漠に甲高い音が鳴り響く

 

 外へ出てアスファルトの道を走り抜ける、あの学校の場所はビルの上から見た時にこのまま進めばある事は分かっている

 

「はぁ…はぁ…ここか…」

 

 砂漠の中に佇むその学園は背景にある月によって神秘的な物となっていた、そんな神秘的なものとは違い少し前に視線を落とすとこの場には似つかない兵器の残骸が落ちていた

 

「これは…戦車だったか?未だにこんなもの使ってる物好き何か居たのか…」

 

 俺は残骸になった戦車に近づき手袋越しにペタペタと触り感触を確かめる、夜の砂漠に放置されたそれは本当に冷えていた

 

「冷てぇ…全く、にしても人っ子一人居ないな…」

 

 何ともまあ珍妙な光景だ、本来であれば学徒が学ぶ場所である校舎の前に戦車が落ちてるなんてな…大戦中であっても中々に見られない景色だぞ?

 

「はぁ…ここに来てからため息が多いな…流石に学校の前で待機は不味いか?」

 

 だとしても砂漠で適当に歩き始めたら遭難してしまうのは目に見えている、その為適当にその場にあるもので補うことに決めた

 

「戦車の中って案外見たことがなかったからな…ちょっと見てみるか…」

 

 そう言いながら戦車をよじ登ろうと縁に手を添えた、その瞬間に後ろに気配が表れた

 

「こちらを振り向かずに手を上げろ」

 

 現在の状況とは合わない随分と若々しい声が背後から発せられ辺りに響く

 

「あーっとどう思っているのかは分からないが俺はまだ何m「黙れさもないと撃つぞ」アッハイ

 

 流石に今この場で頭がひき肉のようにぐちゃぐちゃには成りたくないので指示に従い手を上げ頭に添える

 

 少しの間、緊張が流れ肌に汗が一筋伝う

 先に口を開いたのは俺からであった

 

「…質問をしても良いか?」

 

「発言権があるとでも?」

 

「俺実は正座は得意じゃないんだが…」

 

「次冗談を抜かしたら撃つ」

 

 おっと~?今のところあった残機(猶予)が全部消えた気がするんだが…

 

「今から質問をする嘘は吐くなよ?」

 

「はいはい…」

 

「一つ目お前は何でここに居るんだ?」

 

「俺だって知りたいな…そうだなそれについての解答は目が覚めたらいたってのが解答だな」

 

 ガチャ

 

 頭に無機質な円形状の穴が開いたものが押し付けられる、それは誰もがやられたら気づくものである銃口であった

 

「待ってくれ?本当に待ってくれ?俺自身目が覚めて歩いていたらここに着いてたんだ…」

 

「……嘘をついてる感じはしない…でもじゃあ何で?…まあ良い二つ目だお前は黒服と言う奴は知ってるか?」

 

「??知らないな…」

 

 俺がそう解答をすると後ろに居る少女?*4は又もやぼそぼそと呟き始める、さっさと立っていいか?

 

「あー悪いんだがもうそろそろ立っても良いか?足が痺れて儘ならない」

 

「……う、うんでも何か怪しいことしたら撃つからね」

 

「怪しいことってなんだよ…」

 

 そう言われると俺は地面に手を付き立ち上がるその間も目の前の少女には睨まれ続けていた

 

「あーー!!クッソ足が痺れるんだが…」

 

「静かにしてください」

 

 酷いなこの目の前のピンク髪の少女は…それと話を聞く以前に寝床が今は欲しいんだが…

 

「そっちから質問は受けたんだし俺からも何か一つ良いか?」

 

「…どうぞ」

 

「少しここで止めてくれないか?生憎と止まる場所が無いものでな…」

 

「怪しさ満点ですが嘘をついているとは思えません…良いでしょう空き教室は何個かはあります」

 

「ありがとう」

 

 目の前の少女は心底嫌そうな顔をしながら校舎内へと案内を進める

 学校内は地面に砂が散らばっているがオンボロさというのは一切感じられない、相当愛着があり綺麗にされていたのだろうと分かる

 

「ここです」

 

 彼女が止まったのは保健室と書かれた部屋の前であった、ふむ此処すらも貸せるほどの人数なのか

 

「ありがとう感謝する、何かすることはあるか?」

 

「いや私はすぐ帰る今日のことは口外しないで」

 

「承知した」

 

 俺は彼女が去ったのを確認すると扉を閉め部屋にあったベッドに身を落とす

 こんなにもまともなベッドで寝たのは久しぶりだった、体はちゃんと綺麗にしてるんだが…

 

「あっ…眠くなってきた」

 

 徐々にまともな思考が出来なくなり目の前が暗闇に落ちていく

 

 

*1
全くもって違う

*2
教師とは思えない語彙力の無さ

*3
迫真

*4
声で判断




お久しぶりです
主人公君の名前をまだ考えてないんですよね

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