ある一人の遺物漁り青春に落ちる   作:曇らせは志向の味

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4 涙とラーメン…あれ?ツンデレっ子は?

 俺がかつて麺を啜った時は確か……

 

 仲間と共に連邦に用事をしに行った時に有名店訪ねた時だった

 

 あの頃は流石有名店だと思ったな……「こんな美味しい物があるとは…」と思ってしまったよ、まあ紫関ラーメン屋には劣るがね

 

 また何時か仲間と行ってみたいな……ははっ

 

 

 


 

 

 ホシノが例のラーメン屋の名前を出した後に少々面倒ごとが起こってしまったが、俺達はホシノ達と紫関ラーメン屋の前までやってきた

 

「全く~先生が既に此処に来ていたとは思わなかったよ~」

 

「ご、ゴメンね?知らなかったんだよ~」

 

 と、まあこのようにセンセイはホシノに脇腹を突かれていた

 

「ん、でも先生もラーメン食べるんだ」

 

「そりゃあ先生も人ですからね~☆」

 

 少しその後ろで獣人の少女であるシロコと全てが豊かなノノミとセリカの友人らいいアヤネが居た

 

「まあまあホシノさんやセンセイがそろそろ辛そうだぜ?」

 

「……うへ~分かったよ~ゴメンね~?」

 

「うゴゴゴゴゴ」*1

 

 うーむ今の問題はこのピンク野郎に話しかけると一瞬だけだが殺気を孕んだ視線を向けられることだな

 センセイよりも怪しさ満点だとは思うがここまでか?

 

「ん、着いた」

 

 シロコがそう言い俺達は視線を前方に向けた

 やはりあの時と同じ見たの老舗のようなラーメン屋で古めかしい看板には紫関ラーメンと書かれていた

 

「すいませーん」

 

 センセイが可笑しな体制から戻ると一足先にラーメン屋に入った

 

「え!?何で先輩が!?まさか……」

 

 センセイが中に入るとセリカの甲高い声が辺りに響いた、どうやらセリカはセンセイに疑いを向けているようだ

 

「うへ~ゴメンね~?セリカちゃんおじさんが教えちゃった~」

 

「うっ……先輩がやったの……」

 

「セリカちゃん!お話は良いが仕事はしてくれー!」

 

 どうやら大将と思われる大声が聞こえてきた

 ちなみに俺は未だに外に居た、理由は……まあこんなキラキラした所におっさんがいたら不味いだろう?

 

「取り敢えず!こちらの席にどうぞ!」

 

 センセイ達はセリカに案内されて奥の席へと向かっていった

 俺は少し時間を置いてからカウンター席の方へと座った

 

「大将、紫関ラーメンを一つ」

 

「お!今日も来てくれたのか!…先生のとこに行かなくていいのか?」

 

「女性の中に混ざるのは御免だ……」

 

 大将が当然の質問を行うが俺がため息交じりに返すと「あぁ……」とこちらを可哀そうな目で見てきた

 

「ん!私の隣に座るべき!」

 

「じゃあお言葉に甘えようかな?」

 

 遠くから和気藹々とした声が聞こえ俺は少し昔を思い出した

 

 

 

『ねえねえ!   !これってどうやって食べるの?』

 

『ん?これはな、箸で麺を掴んでな?』

 

 彼女は俺の行動を真似すると完璧に行うことが出来た、するとこちらに輝かしい笑顔を向け

 

『ホントだ!ありがとう   !』

 

 勢い良く感謝の言葉を発した、すると仲間がこちらに口笛を吹き冷やかしてくる

 

『お前らなあッ!』

 

 俺は顔を真っ赤にして声を上げた

 

 

 

「はいよぉ!紫関ラーメン一丁!」

 

 俺は思い出に耽っていたが大将の声で現実へと引き戻された

 

「…ああ有難う」

 

「……おいおい!食事時に涙なんて流すもんじゃないぜ!」

 

「え?」

 

 俺は大将に視線を向けると彼は自身の目元に指を向けトントンと叩いていた

 

「……本当だな、花粉か?」

 

「はっはっは!こんな砂漠じゃ花なんかそうそう生えてないさ!」

 

「確かにな」

 

 俺は目元を拭うとラーメンに視線を再度向けた

 ちなみに遠くではセンセイ達の注文が終了したのかセリカがこちらへと向かってきていた

 

「…アンタは先生とかと一緒に居なくていいの?」

 

 おや、まさか声を掛けられるとは思っていなかった

 

「いや、いいさ俺は一人が好みだからな」

 

 ちなみに嘘であるじゃなきゃ仲間なんて作ってなかったからな

 

「それより注文を優先しなくていいのか?」

 

「!別に!偶々アンタが目に入ったから声かけただけだし!」

 

「聞いてないんだがなぁ……」

 

 どうやら彼女は相当重度なツンデレらしい、全くその手の相手は苦手なんだがな……

 

 

 

・・・

 

 

 

 紫関ラーメンに来てから数分で俺はラーメンを食べ終わってしまっていた

 

(流石にセンセイに何も言わずに出るわけにはいかないからな……ジェスチャーだけで伝わるか?)

 

 俺は少しの希望を持ちセンセイに視線を向けた

 

(?どうしたの?)

 

(俺は食べ終わったから外に出させてもらうぞ)

 

(了解ー)

 

 まあ多分行けただろう……

 

「大将!会計をさせてくれ!」

 

「はいはい!先生には何か言わなくていいのか?」

 

「多分大丈夫だろう……」

 

 俺は会計を済ませ外へと出る

 

 

 

 

 外はやはり暑く遠くの砂漠がグニャグニャと畝っていた

 センセイから聞いた情報だとここは人間の大人がセンセイ以外は居ないようだ

 

「……じゃあ俺が二番目か」

 

 俺は地面の砂を掴み遠くへと投げる

 これは俺が暇な時についやってしまう癖である

 

 何だかこうやって空を眺めていると、本当に異世界へと来てしまったのだと改めて実感させられてしまった

 今までは何だかんだ言って仕事に明け暮れていたからな

 

「こうしてみると恋しくなるもんだな……」

 

 貴族共は腐ってやがるし冒険者共は蹴落とし合って、挙句の果てには魔物と契約する奴らもいたもんだ

 

「……考えたらやっぱ帰りたくなくなってきたな」

 

 誰があんな世界行くかクソが!狂ったやつらから逃げきれて清々したぜ!

 

 

 

 センセイ達が食べ終わると俺はそのままアビドス高校へと向かっていた

 

「みんな死んじゃえ!!」

 

 後ろからセリカが叫んでいたがセンセイは笑って流していた……商売の人間がそう言うのはどうなんだ?

 

「うへーまた来るからね~」

 

「来ないで!!」

 

 ピンク野郎は完全にアイツの扱い方を理解しているようで、うへへと奇妙な笑い方をしながら歩いていた

 

 

 


 

 

 

セリカside

 

 私は現在バイトを終えて帰路を辿っているところだ

 

「はぁ…なんで先輩たちが居るのよ!」

 

 私は歩きながら今日の出来事を思い返していた

 私がバイトしているところに急に来るなんて!それのせいで私のバイト服については弄られるし!

 

「もう滅茶苦茶よ!本当に!」

 

 私は何時もの近道を通ろうと裏路地に入る   

 

「う‶!?」

 

 私が入ろうとしたその瞬間に背後からの衝撃により私は姿勢を崩し地面へと倒れ伏した、それと同時に背中に大きな質量を感じ取る

 

「おい、こいつが例の奴だな?」

 

 私の背中に乗っている人物であろう、頑張って顔を見ようとしたがその顔はヘルメットにより隠されており視認することは叶わなかった

 

「はいその人物で間違いないようです」

 

「分かった、じゃあ車に詰めろ」

 

 目の前にいる彼女たちが手際よく私を車に詰めようとしてくる、しかしそこで私の脳味噌がようやく理解してくれたのか声を発することが出来た

 

「……あ、アンタ達!こんなことして良いとでも思ってんの!?」

 

 どうやら彼女達は私が既に気絶していると思っていたのか、肩を震わせたのが確認できた

 

「チッ、おいそいつを黙らせておけ」

 

「はいっ!」

 

 私が最後に聞いたのはその言葉であった

 

 

 

・・・

 

 

 

 私が再度意識を取り戻したのは、それから結構立った時であった

 

「う、うぅん?」

 

 私の体は上下に揺れており*2車の走る音が私の耳に大きく届いていた

 

「ここは?」

 

 私が車の窓に視線を向けると広大な砂漠が広がっていた

 

「……

 

 どうやら私は誘拐されてしまったようで、何の建造物も無いということは相当遠くの場所まで来てしまったようだ

 何故だか私はそんな状況だというのに頭の中は冷静であった、がしかし冷静に思考が回ったせいか私の目からは涙が溢れて来ていた

 

「ぇ……私…このまま死んじゃうの……?」

 

 私の頭の中には死という言葉が表れた瞬間に可笑しな感覚に苛まれた

 

「先輩……先生……誰か助けて……」

 

 私の震えた声は地平線まで広がる砂漠に消えていった

 

 

 


 

 

 

 用事がありホテルに帰る前に外出していた俺は今センセイからのメールを受け取り現場に急行していた

 

「これまた何だってんだ……!」

 

 メールの内容は簡潔でそれでいて耳を疑うようなものだった

 

 

遺物漁り(スクラッパー)!セリカちゃんがバイトから帰って来ていないみたい!』

 

『え?そんなんただ単にそのまま家に帰っただけなんじゃないのか?』

 

『私もそう思ったんだけど!アヤネちゃんが家に行ったら誰もいなかったらしいの!電話にも出ないし!』

 

『……ふむそれは異常だな…何かに巻き込まれたんじゃないか?』

 

『だから一旦アビドス高校に戻ってきて!』

 

 

 とこのような話であった、どうやら本当に緊急なようでセンセイの声は緊張を孕んでいた

 

「クソッ!ここ(キヴォトス)は平和な時間が無さすぎるぞ!」

 

 本当にこの通りでありキヴォトスに来てからは毎日何かしらの騒動に巻き込まれている

 多分だがあのツンデレっ子は誘拐されたんだろう、理由は分からないが例のナントカヘルメット団が関係していると俺の感が言っている

 

「しっかし誘拐されたら捜す術が無いんじゃないか?」

 

 ここは砂漠で流石にシャッター街を走るわけでは無いだろう

 何もない広大な砂漠を渡られたらどうやって探すというんだ??

 

「まあ、そこはセンセイがやってくれるか……」

 

 俺はそう言葉を溢した後にアビドス高校の校門へと辿り着いた

 中からは騒がしい声が響いておりそれの発信源は対策委員会室から響いていた

 

「先生!セリカちゃんは何処に行ったんですか!?」

 

「私もどうすれば良いか今考えてるのっ!」

 

 センセイも如何やら頭を抱えているようだな声だけで分かってしまうぞ

 

「すまない、少し遅れてしまった」

 

 俺がそう発し対策委員会室の扉を開くと皆の視線が俺に浴びせられた

 

 ふむ怖いな

*1
先生とは思えない声

*2
エッ!ではない




Q 何でこの人先生達と一緒に食べないの?

A 女子高生の中に居るのは苦手だから

Q 何で先生じゃなくてセンセイなの?

A 先生という職業じゃなくてセンセイと言う名前だと思ってるから

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