騎士団長の突然の求婚に混乱していると、息を切らせた伝令が天幕に入って来た
どうやら国境防衛が苦戦しているらしく援軍の催促らしい
それを聞いた団長は怒りの形相で指示を出していた
騎士階級と動ける者は全員で強行軍するらしい、大変だなぁ騎士様達は
とはいえ僕は冒険者になるのだ、助けて貰ったのはありがたいがそろそろ行かねば、書き置きだけ置いてさっさと出発するとしよう
「ごめんなさい」勝手に出て行くんだからこれで良いよね
とにもかくにも、目的である冒険者になるため僕は街に向かった、2日ほど歩いた距離の街に着き、組合で冒険者の登録も済ませた
受付のお姉さんや他の先輩冒険者のお姉さん達にジロジロ見られたのは気になるが、そんなに田舎者丸出しだろうか?一張羅の革鎧に母さんのお下がり短剣、実に冒険者っぽいと思ったのに
子供の小遣い程度しか持ってないので早速依頼をこなし、宿代飯代を稼がねば
組合にいる間ずっと先輩冒険者のお姉さん達に同行を申し込まれたが、初めてのお使いは1人で行くものだろ?
角が立たないように丁寧にお断りした
記念すべき最初の依頼は薬草の採取だ
昔魔法使いのお姉さんが教えてくれた種類の薬草が納品待ちで貼り出されていたので早速受領し、受付で過去の発見地と納品先を聞いた
少し街から離れてはいたが迷う事なく目的地に着き薬草を採取出来た、見つかりにくいと聞いていたがめちゃくちゃ生えてた、あとは納品しこれで初めての依頼達成である
が、一つ問題が起きた
帰り道に魔物が出たのだ、そりゃ街の外なら出るだろうけどさ、こんな近い位置にクマが出ますかっての
野生動物が瘴気に当てられ幻獣化した姿が魔物だが、普通のクマでも少年が相手するにはキツくないですか?僕の知ってるクマさんの3倍はデカい
受付のお姉さんの嘘つき!比較的安全でウサギとかの小型4足の魔物しか出ないって話だったのに!
母さん、生きて帰れたら帰ります、晩ごはんは鳥の甘辛焼きが良いな
さて、どうやって逃げようかと考えていた所
目の前の脅威は一筋の雷光の下に消え去った
この光を見るのは2度目だ、昔魔法使いのお姉さんが見せてくれた雷の魔法、そうそうこんな感じの細身で綺麗なお姉さんでしたっけ
助けてくれてありがとうございます、どうも
話を聞くと依頼主の魔法使いさんご本人様らしい
待てど暮らせど依頼品が納品されないので、治安維持の見回り依頼をこなすついでに薬草を採取しに来たらしい
確かに依頼書結構廃れてたもんな〜
そりゃ大変お待たせしました
確か依頼品は直接渡しても問題ないらしいので、そのまま薬草を渡す
これで依頼達成だと思ってたら魔法使いさんが予想外のセリフを吐いたため、僕の時はしばらく止まってしまった
「不束者ですが、よろしくお願いします」
魔法使いさんはヒンヌー地方のガリガリ部族です