アフタータイムでオルガマリー所長とぐだマシュが愛し合う話 作:ぐだこ
エイプリルフールではないです
藤丸立香は夢を見ている。
サーヴァントとの繋がりによる夢。目を閉じているのに視界いっぱいに広がる白色の光。誰かの夢を見ているのだと直感的に理解する。
瞼を開ける。どこか見覚えのある内装は……
(カルデアの休憩室……?)
(寝てた……?私は?何時?いや、最後の記憶は……)
"……お目覚めですか、所長?"
その声で、自らの姿が確定する。私は……オルガマリー・アニムスフィア。ここは南極カルデアで、昼だか夜だか分からないが、おそらく業務の間に休憩室で休み、そのまま寝入ってしまったのだろう。
まだ寝惚けているのか、はっきりとした姿は見えないが……ふわふわしたシルエットの、ふわふわした声色の、その職員は。
「……ロマニ?私は……」
(思考が覚束ない……。けど、とても大事なことをした後だったような……)
"そろそろ時間ですよ みんな集まってる"
(集合前に休んでいたのだったか……号令をかけなきゃ。私は所長なんだから……)
椅子から身を起こし、休憩室を出る。その背に声が掛けられる。
「やり残したことがあるのだから、ここに来るのはまだ少し早い」
(……っ!!)
朧気だった意識が急速に覚醒する。カルデアはもう無い。ロマニ・アーキマンももういない。オルガマリー自身も、もう……終わったはず。
驚いて振り返ると、声の主の姿は消えていた。それどころか辺りを見渡せば、先程までいたはずの休憩室は影も形もない。オルガマリーは自分がカルデアの廊下にぽつんと佇んでいることに気づいた。
……遠く、管制室の方向から何人もの声が聞こえる。驚き、困惑、喜び、郷愁……。
自らの内に混乱は未だある。無くなったはずのここはどこ?消えたはずの私は誰?一体なにが起こったの!?…と。
しかし、ここがカルデアであるならば私はその所長、オルガマリー・アニムスフィア。何が起こったのかはこれから調査すればいい!
自らをそう規定したオルガマリーは管制室に向かって歩き出した。その姿はかつての南極カルデア時代から装いを変え、臆病さや刺々しさは控えめに、そしてちょっぴり自信溢れる新たなカルデア所長のものだった。
「話は聞かせてもらったわ!どうやら、いえ、どう考えても私の力が必要のようね!」
「今のは……所長の夢?」
「でも所長と契約なんてしてない…」
目覚めた後、そう疑問に思う藤丸の視線の先にあったのは……
寝つけず訪れた深夜の食堂で、ばったり出くわしたオルガマリーが口止め料代わりに淹れてくれたホットミルクのカップであった。
ドクターロマン=ソロモンは無になった
次元孔の先は無である
つまり所長は次元孔の先でドクターに会ったんだよ!
Q.E.D.