僕がこの世界に転生して来て数日が経過した頃、能力を慣らすため様々な依頼を受けていた
例えば、4本の腕を持った赤い人型のエイリアンヒーロー(全ての見た目がエイリアンっぽかったので勝手にそう呼ぶことにした)や、超スピードで駆けることができるエイリアンヒーローなど10種類のエイリアンヒーローに変身できることが判明した。
そして次に自分が試したことが、能力の持続時間だった。例えば同じ赤い人型エイリアンヒーローに変身しても、変身後の行動次第で最大30分、最短10分であることが分かった。
「でも流石に、まだ他の人に見せることは出来ないなぁ…」
ジャイアントトードのお肉を食べながらそう言葉を漏らす。見た目がカッコイイやつもいるにはいるのだが、やはりエイリアンなのであまり人前で姿を出したくないのは留意点であった。
「でも一人でやっていくのも難しいなぁ……」
どうしたものか、と考えながら(いつも答えは出ない)僕は冒険者ギルドを後にした
「さてと、今日もデカガエルくんを倒そ…ん?」
ジャイアントトードの狩場に向かうと、男女が狩りを行っていた
「ぎゃぁあああああああ!!たぁぁぁぁすけてくれぇぇええええ!!!」
「プークスクス!wカズマさんったら泣き叫んでwwあー面白ww」
「てんめっ!」
撤回しよう、あれはどう見ても狩られている側だ。お節介だとは思うが助けに向おう、ついでにこれを機にエイリアンヒーローでの姿を表す事で反応も見よう。
「じゃあ頼むよ炎ヒーロー」
僕はオムニトリックスを叩き、炎のエイリアンヒーローに変身する
「よし、じゃあ人助けといくか!」
僕は勢いよく飛び出し、上空から正確にジャイアントトードのみを熱線で狙い撃つ
「おわっ!?」
突然の上からの攻撃で男の方は前方に倒れ込む、大丈夫かなあの人
「ハァ!」
そのまま後ろにいたジャイアントトードにも炎の弾をぶつけ倒す
「やっぱし慣れたなデカガエルくんの相手も…っと、大丈夫だったか?」
「あ、ああ……すんません、ありがとうございます」
男の人は砂埃をはらいながら立ち上がり礼を言う。怯えてないってことは大丈夫なのかな。
「怪我がないようで安心だ、ジャイアントトードは物理攻撃が効かねぇから多分遠距離攻撃か魔法が有効だぞ」
「え、マジですか?アイツそんなこと一言も」
「ゴォォッドブロォォォオ!!」
「危な!?」
男の人と話していると後ろから青髪の女の人が僕に殴りかかってきた。間一髪で避けたがなんて人だ。
「ちょっとちょっと!?危ないでしょうが!俺は助けたんだぞ!?感謝しろとかお礼しろとは言わんがもうちょいこう、なんかあるだろ!?」
「るっさいわね!見た目からして怪しいでしょ!!水の女神である私が直々に!」
ちょっと待ってこの人女神って言ったか?ペンダントさんと同じ?だとすれば隣にいる男の人も転生者なのか、と考えていたら男の人が女神と名乗った女の人を引っぱたいた
「こんんんんのバカ女神が!!この人は助けてくれたんだぞ!んだその態度!!」
「ぶぇぇぇえん!!カズマさんが私の事殴ったぁぁ!しかも頭よ頭!!バカになったらどうすんのよ!!」
「へん!これ以上バカにならねぇ知能しかないやつが何言ってんだ!支援もろくにしねぇ無能駄女神が!!」
「うわぁあああああん!!!」
………ここは地獄かな?
-このすばっ-
あの後話を聞くと、男の人の名前はサトウカズマと言い、やはり転生者であった。隣の女の人はアクアという水の女神らしい。カズマくんに転生特典に選ばれこの世界に来てしまったらしい。
「とすると、転生特典はアクアさん以外に何も?」
「ああ、マジで失敗したわ」
「ちょっと!?」
流石に同情せざるを得ない
「にしてもあのエイリアンかっこよかったなぁ!なんていうやつなんだ?」
「や、名前は決めてないかな……炎のヒーローとだけしか」
「そうなのか……つーかやっぱしずりぃわ、今からでも転生特典変えれねぇかな」
「ちょっと!?私これでも役に立つから!私やればできる子だからぁ!」
そうアクアさんがカズマくんに泣きつく、何だかんだいいコンビなのかもしれない
「おいアンタ、あんまし微笑ましいものを見る顔でみないでくれ…」
「ああごめん、それで……話っていうのは?」
カズマくんに話があると言われついてきたのだ
「……頼んます、パーティに入ってください、正直2人だけじゃキツイです」
薄々察してはいたがそうだろう
「カズマくんの職業は冒険者で、アクアさんは?」
「私?私はアークプリーストよ」
いつの間にか頼んでたおつまみ片手に返事を返すアクアさん
「確かに、この世界でやってくなら前衛職は欲しいか……でも僕以外にもいるのでは?」
「いねぇっす」
「え?だって僕よりも前からこの世界にいるんだったら」「いねぇっす」
だんだんとカズマくんの目が死んできてる、多分誰にも話しかけれなかったのかな
「……分かった、じゃあ………よろしくお願いします?」
「いよっしゃ!!!」
「これで私たちのパーティ安泰よ!」
大はしゃぎな2人を横目に、この先本当にやって行けるのかどうか、少し不安になる僕であった。