ゲヘナ学園航空諜報部   作:プラ杯

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(⚠️)万魔殿がガチ組織化してます。ネタとかのタイミングはありますが原作に比べてかなり本気で動いています。


地獄の長

フセが交番の天井を破って逃げ出した後。先生は…フセに連れられて空を飛んでいた。その様子は下から見たらフセが先生を抱きしめているようにも見える。

 

”ふ、フセちゃん?お願いがあるんだけど…”

 

「ん?どうしたの〜!」

 

”えっと…下ろしてもらえないかな?ちょっと高すぎて怖いな〜…”

 

「ダ〜メ!」

 

悲しいことにその申し出は断られてしまった。しかし先生は諦めず会話を試みようとするが眼下の様子に対し美しさと同時に恐怖を感じてしまう。

 

(”高いなぁ…”)

 

実際彼女たちがいるのは地上約2000メートル。ここまで高いと頭に銃を突きつけられてもしゃべれていた、先生の腰も弾けてくると言うものだ。しかし実際シャーレからゲヘナの中央部までは電車やシャーレに配置されているヘリを使っても数十分かかるため、このように高速で飛んで移動することは合理的である。しかし

 

(”どうしてこんなに高いところを飛んでいるのに全然寒くないんだろ?それにこの子…やっぱり銃を持ってないね。ここの子達はみんな持っていたのに。”)

 

「……そろそろ着くよ。それにお日さまも昇ってきちゃったし。あたし今日ぜんぜんねてないよぉ…」

 

そう言いながらのを瞬かせるが飛行に関する体勢や体重操作の技術、それらの超人的な操作は以前として無意識に行われていた。…しかし眠いものは眠い。少しずつ高度が落ちてきた時にフセは目に映ったものを見てすぐに眠気が霧散する。

 

「みてみて〜!ゲヘナの火山だよ〜。あそこのおふろはとっっても気持ちいいんだよぉ。」

 

そう言いながら喜んでいるが先生の目には違うものが写っていた。実際はるか上空からみる火山やゲヘナの広大な自治区は壮大で美しいと言わざるを得ない。しかしそれ以上に先生の意識を集めたのは、『同時的に多発する爆発による閃光』だった。それもそのはず、ここゲヘナ学園は在校生万人以上を受け入れているキヴォトス屈指のマンモス校であり治安もキヴォトス最悪な、ゲヘナ生徒の『自由と混沌』を唯一の校則とする地獄であるからだ。

そうしてフセは自治区の真ん中に聳え立つ巨大なゲヘナの本校舎を視認したことでそこを目指し、だんだんと高度を落としていきその屋上へと黒の翅を羽ばたかせて降り立つ。

 

「や〜っと着いたねぇ〜。あたしねむいからもう休む〜。」

 

そう言ってフセはここまで運んできた大人の体に絡ませていた手をほどき、屋上から下の階に続くであろう扉のある方へとふらふらとおぼつかない足取りで向かっていた。その様子を見て先生は

 

”そんなふらふらしながら階段を降りたりしたら危ないよ。私も一緒に降りたいからここのことを教えてくれないかな?”

 

「う〜〜ん………いいのかなぁ?まあ、いっか。いいよ!」

 

そのように屈託のないが少し疲れが透けて見える笑顔を先生に向ける。そして二人で一緒に屋上から降りてゲヘナについて説明していくこととなったのだった。

 

 

*   *   *

 

 

「でね〜、この学校の生徒会のぱんでもにうむ…そしえてぃー?だっけ?はいろんな部が合体してるんだよ!」

 

彼女は大層ご機嫌な様子で自分の連れて(拉致)きた私に対してゲヘナのことを多く話した。治安維持組織が風紀委員会一つだけと聞いたときは盛大に転びかけた。彼女は尻尾で手を引っ張って持ち上げてくれたがそれでも私の疑問は尽きない。

 

”あんなにたくさん爆発とか起こってたけど、一つで大丈夫なの⁉︎”

 

「大丈夫だよ〜。あそこにはあたしの『おかあさん』がいるからね♪ぜったい負けないよ。」

 

”そ、そうなんだ…”(”あんな広いゲヘナの自治区の全ての治安を維持しているなんて聞けば聞くほどに本当かどうか疑っちゃうな。”)

 

「そしてあたしはそのなかの航空諜報部の部長だよ〜。ひとりしかいないけどね。ここは他のいろんな学校にいってその学校のだいじなものをチョチョイッて取ってくる。かんたんなことだよぉ〜。」

 

それって他の学校からしたらいきなり警戒できない上空から飛んできて自分の学校の機密文書を奪い去って、他の自治区の自衛組織に被害を与えて帰るってことでしょ?それって簡単なのかな??

先生は訝しんだ。

 

そのように談話しながらも校内を歩いていき、フセはある部屋の前で突然立ち止まった。そこの部屋のドアにかけられていた札には『ふせのへや‼️』とだけ書かれている。

 

「いらっしゃいませ〜。航空諜報部の部室かつあたしの部屋だよぉ。」

 

その部屋は少し異質だった。壁やベットにはやけに身体の長い青色のねこのぬいぐるみが立て掛けられたり無造作に置かれていた。そのほかカーテンの種類がグラデーションのようにさまざまな色があった。他にはローションやブラシが丁寧に机の上に置かれていたこと、それ以外には同年代の少女と比べると、やけに簡素な部屋という印象だった。そして何より異質だったのが『カメラを持った黒髪の少女』が床から見上げるような形で写真と撮っているのかカメラをカシャカシャと鳴らしていたからだった。

 

”…君は誰かな?”

 

そしてその少女は床から立ち上がって服についた埃を払ってからキラキラと輝かせた目で自己紹介をした。

 

「初めまして!私は『元宮チアキ』、万魔殿の書記かつ『週刊万魔殿』の編集長です!このゲヘナに噂のシャーレの先生がくるなんて特ダネの匂いがします!目線くださーい!」

 

そう言った後、私の顔から隣に視線を移し、

 

「そして…久しぶりですね!フセちゃん!元気にしてましたか⁉︎」

 

「うん!ひさしぶり〜。チアキおねえちゃん!また大きくなった〜?」

 

そのようにフセは自分よりも10センチほど低いチサキの頭に手を乗せながら二人でキャッキャと年頃の少女らしく会話に花を咲かせている。

 

「それはそうと…先生。ゲヘナ生徒会万魔殿書記として先生に伝えることがあります。我らが『羽沼マコト』議長が先生をお呼びです。その部屋まで私がご案内いたします。」

 

そのように先ほどまで感じられた快活さはどこへ行ったのか、冷たくも敬意をはらって先生へ頭を下げ、手を差し出した。

 

”それじゃあ…お願いしようかな?”

 

「やった〜!先生が『おかあさん』と会うの〜?うれし〜な!」

 

そのように少し悩みはしたがすぐにその手を取る判断をする。一方フセは自分がフセの言う『おかあさん』とやらに会うことに興奮して尻尾をブンブン振っていた。

 

「せんせーせんせー!早く行こうよ!」

 

そう言ってフセは後ろから先生を押していく。もちろん先生がその力強さに対抗できるわけもなくなされるがままにされて万魔殿議長『羽沼マコト』の元まで二人によって送り届けられるのだった。

 

 

*   *   *

 

 

そうしてついにいかにも大仰な大きな扉の前まで来た。そしてチアキがその扉を開け、先生を中に呼び入れる。

 

「どうぞ先生。お入りください。議長がお待ちです。」

 

 そのように言われ、少し緊張しながらもその部屋の中に入った先生は部屋の中央に見える大きな机の周りに立つ二人の影と机に肘を置き手を顔の前で組んでいる一人の女性を目にした。

 机の周りに立っている二人の生徒のうち一人はピンクの髪をもち本当に生徒なのか疑いたくなるほどのその豊満な体で蠱惑的な格好をし、自身が見受けられる表情をした長身の女性で、

もう片方は対照的に小さい体格にとてつもない毛量の赤髪を持ち面倒そうな表情を浮かべているダウナーな雰囲気を纏った少女であった。

 

最後に目にした机に座っている生徒に先生が抱いた印象は 『支配者』 であった。

なぜならその眼光は鋭いながらも余裕が見受けられ、その全身から漏れ出ている圧は先生に冷や汗をかかせるのも無理はなかった。

 

「…キキキッ初めましてだな、先生よ。私はゲヘナ学園生徒会万魔殿議長の羽沼マコト様だ。これから良い関係を作れることを願っっている。」

 

”初めまして。知っているようだけど一応、私は連邦生徒会のS.C.H.A.L.Eの特別顧問の”先生”だよ。よろしくね。…ところで今日は何の用事で私を連れてきたのかな?”

 

「キキッ、それはだな…我が万魔殿と手を組んで協力関係にならないかという打診をする為だ。それで、どうする。伸るか反るかだぞ。」

 

”う〜〜ん…それはできないかな。私は生徒全員の味方だから一個の学園に入れ込むことはできないな。それでも君たちが生徒として助けを求めているなら協力を惜しむ事はないよ。」

 

「あらあらマコトちゃん先生にそっけなくフラれちゃったわね。それはそうと私が困ったときはよろしくね、先生?」

 

そう言いつつこちらにウィンクをしてくるのは京極サツキ議員。一方で

 

「ハァ〜…どうせこうなるのはわかってましたよ。それで、これからどうするんですか。マコト先輩?」

 

そう言って棗イロハが羽沼マコトへここからどうするのかという旨の質問を投げかける。

 

「キキッ!決まっているだろう。久方ぶりに会うことのできた部下もとい『娘』を皆で可愛がるのだ‼︎」

 

そう言って先生の隣にいるフセにまるで慈母のような視線を向け、椅子から立ち上がって近寄り抱きしめた。

 

「…よく帰ってきた。フセよ。元気だったか?」

 

「うん!ただいま!病気なんて一回もかからなかったよ」

 

「キキキッ!それならよかった。…それにしても少し身長が伸びたか?またその制服を新調せねばならないな。」

 

「本当ね。私よりももう5センチ以上高いなんて信じられないわ。それでもやっぱり…可愛いものは可愛いわね♡。」

 

「健康なようでよかったです、フセ。私にも抱きしめさせてください。」

 

「うん。いいよ!こっちまできて〜。イロハちゃん!」

 

そう言ってイロハとフセの二人はぎゅっと抱擁を交わす。そのとき外で待っていたと思われたチアキが金髪の小さい女の子を抱っこしながら連れてきた。どうやら寝起きのようだ、現に右手で両目を擦っている。しかしその仕草はフセを視界に入れたことによりすぐに目がぱっちりと開いたことによりみるみる顔が花が咲いたように明るくなっていく。

 

「あー!フセちゃんだー!ひさしぶりー!」

 

そう言ってチアキの背中から降りてトテトテとフセの方へ歩いていく。もう一方のフセも顔が満面の笑みになっていく。

 

「ひさしぶり〜イブキ『おねえちゃん』。やっぱりかわいいねぇ‼︎」

 

「ムフフ〜」>ω<

 

そのように言葉をかわす万魔殿の娘枠二人に対しその場にいる生徒、先生は温かい視線を送る。この空間は何人も介入することのできない聖地であったのだった…

 

 

*   *   *

 

 

”…それはそれとして、マコトに少し聞きたいことがあるんだけどいいかな?”

 

すでにマコトと先生以外は部屋から退出しており少し遠くからは笑い声が聞こえてくる。しかしこちらで相対する二人の間には緊張した空気が流れている。

 

「キキッ…なるほど、先生は何を聞きたいのかな?三つまでなら答えられる範囲でゆるそう。」

 

”…まず最初に、なぜ彼女…フセは何故あれほど幼い振る舞いをしているのかな?議長であるマコトなら知っていると思うんだけど…。”

 

「ふむ…成程、良いぞ教えてやろう。それはだな…彼女の身も心も文字通り『三年生』だからだ。その年齢ならあのような振る舞いもおかしくはないだろう。」

 

”そういうことか…。じゃあ二つ目の質問だけど彼女はなぜあれほど高く、飛行機のように飛べるの?”

 

「それは…まだ答えるには時期尚早だ。下手に答えるとゲヘナとトリニティの関係性が危機に瀕しかねん。」

 

つまりそれほどの”何か”が彼女の存在に深く関わっているのだということの証明だ。

 

”じゃあ最後に。なぜ彼女は君を『おかあさん』と呼んでいるの?マコトはまだ学生のはずだから出産の経験はないよね?”

 

そう言って質問を聞いたマコトは短い間だけだったが目を閉じて過去の出来事を思い出したようだった。その直後、強い怒りの感情が空気に行き渡っていたが、すぐにいつものような余裕のある表情に戻った。

 

「キキッ!今の発言はいささか失礼だと思うがーー三つ目の質問。それに関しては絶対に答えられない。これは私とゲヘナのものだけが知るべき事象だ。先生が関わることには強く批判の言葉を投げさせてもらおう。」

 

「ふぅ…三つまで許すと言ったにも関わらず二つを拒否してしまったな。この埋め合わせは今後この羽沼マコト様がさせてもらおう。」

 

そう言って頭を深々と下げた。

 

(”少ししか関わっていないけど明らかにマコトが危険視しているような内容なのか…。)また話せる時が来た時に話してもらえたら私はいいと思うから今は気にし今は気にしないで。私もさっきの質問は失礼だとおも失礼だと思ったからね。こちらこそごめん”

 

そのように双方頭を下げて先生が部屋を出ようとした時に校舎の外から聞こえてくるサイレンの音が聞こえてきた。

 

「今すぐ先生を解放しろ!身柄を引き渡せー!じゃないと今からゲヘナ校舎を爆撃をする!」

 

「ピクッ……何だと?キキキッ…おい、聞け!ゲヘナの皆の衆!連邦生徒会の犬どもが我らがゲヘナに宣戦布告と来たようだ。それに対して黙っているようなやわなやつはここ(ゲヘナ)にはいるはずもないだろう?いいだろう徹底的に暴れてやれ!ゲヘナを舐めるような輩を許してはいけない!」

 

そのようにマコトが演説をしている間にもゲヘナ生がすでにヴァルキューレの車両を襲撃していたが、そのような言葉を聞きさらに激しく攻撃をするようになり、すでに大きめの爆発で地面が何度か揺れている。

 

「キキキッ!いい気味だ連邦生徒会の犬が潰されるのを見るのは…あそこの会長は散々このマコト様をこき使ったからな。それはそうとして先生はこのヘリでシャーレまでお帰りいただこう。キキッ!それではさらばだッ!」

 

そう言って先生をヘリに乗せマコトは大声で笑っていた。

 

 

*   *   *

 

 

”それにしてもマコトは豪快な子だったな。それこそ独裁者というよりかは革命家みたいな…”

 

そのように再び帰ってきたオフィスで仕事の山に囲まれながら黙々とこなす先生の目に映ったのは一つの嘆願書だった。差出人は…アビドス高等学校。

砂漠での経験が先生とフセにどんな影響を及ぼすのだろうか…




言い忘れてましたがここの先生は男設定です。あとギャグ要員的に見えますが真剣なところはビシッと決めてくれる(はず)。
ちなみに先生誘拐が大ごとになってないのは就任直後なので知っている人が少なく大きなニュースにならないだろうとクロノスが判断した結果でした。

次回からアビドス編開始です。
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