羂索と予言の書を持つ女子高生   作:ペロロペ

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前話で出たオリキャラの術式と橘についての話です。


羂索、予言の書を持つ女子高生と百鬼夜行を振り返る

 

 

 2017年12月24日。呪詛師・夏油傑によって東京新宿・京都にそれぞれ1000体もの呪霊が解き放たれた呪術テロ《百鬼夜行》。

 多くの呪術師が夏油の放った呪霊や仲間の呪詛師達の対処にあたり、夏油本人は東京の呪術高専に待機していた乙骨憂太を殺害し折本里香という無制限の呪力を持つ怨霊を手に入れる──という作戦だったらしいが、失敗し、《予言の書》に記述されていた通り夏油は死亡した。

 大方の呪霊は祓われ、夏油が家族のように接していた呪詛師達、一時的に雇用していた呪詛師の大半は雲隠れしたが、最大の脅威であった夏油の死が《特級術師》五条悟によって確認されたため事態は収束したと言っていいだろう。

 

 そして現在、12月25日。京都のとある喫茶店には、その呪術テロにひっそりと参加していた2人の女子高生がテロ当日の振り返りをしていた。

 

「さて、とりあえず昨日はお疲れ様でした」

 

 《予言の書》を持つ少女・橘秋麗は眼前にいる女子高生を見てそう言った。

 

「……正直さ、まだほんの少し《予言の書》のことは疑ってたんだよね。いくら折本里香が強力な怨霊であると言っても、夏油自身の実力は高い。戦力を分散させていたとはいえ、術師としての経験が浅い乙骨になら勝つ可能性もあったんじゃないかって。──いやぁ、本当に死んでくれて助かったよ! 《予言の書》の内容通りってのは気に食わないけどさ!!」

 

 夏油が死んだことに対し、満面の笑みを浮かべて喜んでいる女子高生──羂索。

 

「それにしても、葛飾美不二先生にはかなり助けてもらいましたね。彼女の術式は羂索の言う通り少し──いや、かなり凄かったです」

「協力者にしといて良かっただろぅ? 私も《呪霊操術》が必須じゃなかったら確保しておきたいな──って最初は思ったけど。あれは芸術家と術師、両方のセンスの要求値がかなり高いタイプだし、戦闘もできるけど、どちらかと言えばサポート性能が高い仲間に欲しいタイプだよね」

 

 2人は昨日のテロの事を振り返り、まずは12月23日に第二の協力者となった葛飾美不二についての話になった。

 ちなみに、その当人は《百鬼夜行》で数多くの呪霊が暴れ回っている光景を見てインスピレーションが降ってきたとかで、家に篭って作品を描いている。

 

「まさか、()()()()()()()()()()()()()()()()とは夢にも思いませんでした。でもおかげで複数の場所を効率よく回ることができましたから、本当に助かりましたよ」

「そこだけ聞けば使い勝手の悪いどこでもドアって感じだけど、瞬間移動はあくまでも応用。やろうと思えば国家転覆なんて余裕で出来るね、あの術式は」

 

 葛飾美不二の術式《葛飾呪術絵録》は、自身が見て匂いを記録したモノを呪力によって作り出した画材(絵の具や筆など)で紙(美不二曰く絵が描けるものなら大体なんでもいける。けど紙が1番やりやすいとのこと)に描き、描いたものに干渉できるというものだ。

 先程、橘が言っていた絵に描かれた場所に移動できるというのは、美不二が描いた風景画を経由して、現実のその場所へと移動した応用技である。

 

 かなり強力な術式ではあるが、デメリットも当然有り、主に4つ挙げられる。

 ①戦闘中に新たな絵を描くことがほぼ不可能な点。

 ②場所の移動をする際などには写真のように精密に描きあげなければ不発に終わる点。(美不二曰く多少の色違いや形の誤差は許容されるらしい)

 ③描いた絵を第三者に破壊されたり、一部を破損させられたりした場合は再び描き直さない限り使用することができない点。

 ④術式保有者に相応のセンスが求められ、絵を描く以外にも呪力操作など術師としてかなりのレベルでなければそもそも術式をまともに発動できない点。(美不二曰く、呪力で作った画材を維持しながら描くのは普通に絵を描く何十倍も疲れるらしいが、普通に最初から出来たとのこと)

 

「理論上どこでも移動できるなんて、密入国とかやりたい放題、爆弾とか仕掛け放題ですもんね」

「ふっ、発想がお粗末だね。そんなんだから()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。彼女の術式の本質は現実に干渉できる点だ。密入国したり爆弾仕掛けたりするなんざ、普通の人間にもできるだろ?」

「……胸と発想が乏しいものですみませんねぇ。胸も発想力もそこそこ豊かな羂索さんに聞きたいんですが、具体的にどんなところが凄いのか教えてもらっても?」

「しょうがないなぁ、橘君は。彼女がいかに反則級の術式を持っているのか、私が懇切丁寧に教えてあげようじゃないか!」

 

 胸と発想が乏しいと貶され目尻をピクつかせる橘をよそに、羂索はいつの間にやら取り出した眼鏡を装着して、嬉しそうに口を開いた。

 

「葛飾美不二の術式のここが凄い! その①描いた絵に、()()()()()()()()()()()()()()()()。油絵みたいに上から塗り重ねるように描けば、東京スカイツリーをへし折ることも、富士山を消すことも不可能じゃないね」

「……本当にそんなことできるんですか?」

 

 羂索の説明に懐疑的な反応を見せる橘。それに対して羂索は「そんな無法が通るのが彼女の術式だ」と言い切った。

 

「とは言っても、一生絵が描けなくなるとか、致命的なまでに取り返しのつかない縛りを結ばない限り、富士山を消すとかは呪力が足りなすぎて、単独で術式を発動することはできないだろうね。けどさ、裏を返せば()()()()()()()()()()()()()。潤沢な呪力リソースさえ用意できればね。仮定の話だが、もし彼女が夏油の思想に共感して折本里香を呪力リソースとして手に入れてたら──なんてifがあったら、間違いなく夏油の望む術師だけの理想の世界ってやつは実現できただろうね」

「不可能じゃないという点が怖いですね。現実に干渉できるなら、絵の上から荒廃した世界を描いたり、上空に発動前の核ミサイルでも描いたりしたら……本当、いくらでも悪い想像ができますね」

 

 確かに彼女の術式で羂索や橘の言うような事を実現することは可能だ。もし本人にやる気があれば、夏油を優に超える最悪のテロリストとなっていただろう。

 しかし、羂索の言う通り呪力不足という解決することが難しい問題がある。

 それに、術式を十全に扱うことができる美不二本人が世界をどうこうしたいなどの思想を持っていないし、必要に駆られない限り争う手段を選ぶことは殆どない。なにより、一度完成した作品に加筆修正することを好まないため(美不二曰く、修正すべき未熟な点もまた作品の一部であり良さであるとのこと)積極的に使うことはないだろう。

 

「ではその②! 対人性能があまりにも強すぎる。さっきの話と被るけど、彼女が絵を上から塗り重ねて描けば、現実に影響する。それはどこか特定の場所以外にも──例えば人間にも適応されるんだ」

「……つまりなんですか、美不二先生は絵に描いた人間をいつでも殺すことができると?」

「それはそうなんだけどさぁ。人間を殺すなんて誰でも出来るだろ? 恐れるべき点ではあるけど、何より凄いのは四肢欠損の回復のみならず、致命傷だろうと治すことも不可能じゃない点だ。しかも遠隔でだよ? 反転術式は確かに便利だけど、それでも回復するのが無理な傷もあるし、そもそも死んだ人間には効かない。けどね、彼女は()()()()()()()()()()蘇らせることが可能なんだよ。実際に私も見たから間違いない」

 

 美不二の術式対象には人間も含まれている。

 彼女は既に懸賞金目当ての術師達でその能力を検証しており、しっかりと殺した後で蘇生させる事が可能であると、羂索も検証に協力して確認している。

 呪力も自己のモノだけで不足なく、十全の状態なら、何十何百の見て匂いを覚えている人間を絵に描く事が出来ていれば、一瞬で皆殺しにしたり、死後間もないのであれば蘇生させることも不可能ではないらしい。(ただ、美不二が見て匂いを覚えて描きたいと思える人間は数少ないため、必要に駆られない限りこの力が大量虐殺に使われることはないだろう。蘇生も同様である)

 例えば、絵を描くことさえできれば現代最強の術師・五条悟も容易に暗殺することが出来るだろう。戦闘能力の差は花と人間ぐらいには開いているが、美不二がやろうと思えば実行できてしまうのがこの術式の恐ろしいところだ。

 ただ、この無法な力を振るうためには実物を見て匂いを記録しなくてはならない。美不二が五条悟を間近で見て匂いを知った後で、殺せるかどうかは別の話。

 身も蓋もない話をしてしまえば、五条悟の六眼に捉えられた時点で、絵を描きあげる前に拘束されるか殺されるかもしれないが──それは二人が実際に出会わなければ分からない。

 

「スカイツリーをへし折るのが一人じゃ無理で、人間を蘇生できるのが大丈夫って、なんかおかしくありません?」

 

 「バランス取れてますそれ?」と疑問に思う橘。しかし羂索は「そういう術式だからね」と身も蓋もない感じで答えた。

 

「先生が言うには、人間は匂いが分かりやすいから想像しやすいし、内部構造を知っているから、なんか出来そうだって思ったら出来ちゃったみたい。正直なところ生得術式は個人の世界観に依存しているから、同じ術式を持っていても、出来るやつは出来るし、出来ないやつは出来ない──なんて事もよくある。彼女にとっては人を何十何百と殺したり蘇生させるより、スカイツリーをへし折る方(まぁ、爆弾とか描けばへし折る絵を描く必要はないんだけどね)が難しいってだけの話なんだよ。きっと」

「そういうもんですか。……一体、美不二先生には人間がどんな風に見えているんですかね。普通の人なら思い至らないでしょ、絵を加筆して人を殺したり、蘇らせたりするなんて」

 

 橘は美不二が人間をどのように認識していて、どんな思いで絵を描いているのか彼女の心情について考えていると、羂索は「考えすぎだよ」とツッコミを入れてきた。

 

「それを言うなら、《呪霊操術》はなぜ呪霊を操れるのか? そういった根本的なところから考えなきゃいけなくなる。こういうのは、案外出来るもんなんだなと受け入れる事がオススメだよ。私の脳を移し変える術式だって、1000年モノのヴィンテージだけど、脳は全然劣化してないんだぜ? 乗っ取った体は歳を取るのにさ。案外、気にしすぎない方が術式の解釈を狭めず、想像の域を超えたとんでもない効果を発揮する──なんてことも、あるかもね」

 

 羂索はそうまとめると、一呼吸おいて口を開いた。

 

「まだまだ語りたいけど、私の考察も大分混じってるからね。後は先生の口から直接聞いた方が面白いと思うよ。──じゃあ、ここからは君の話だ」

「私の?」

「橘の行動は《予言の書》に強制されている。そして、それは《救世主(メシア)》の誕生に必要なことだからだよね?」

「そりゃあもう、貴方もご存じのとおりですが」

「いや、実は《救世主(メシア)》がどうやって誕生するか分かったかもしれないんだよね。()()()()と、テロ当日の行動を見てたらピンと来たんだ」

「別に、私は隠してるつもりはありませんよ。ネタバレはやめてくれって羂索が言ったんじゃないですか」

「いやー、答えが分かっちゃったらさ。話したくならない? 正解は言わなくてもいいからさ、考察だけ聞いてくれよ」

「いいですよ。もし外れてたら、今度テレビで紹介されてた高い店のコース料理お願いしますね」

「はは、そのぐらいなら構わないよ。──まず、君の体質は《呪力の吸収》。これで合ってるよね?」

「概ね合ってますよ。貴方が《うずまき》でぶつけようとした呪力の塊が霧散したのも、私に吸収されたのが原因です」

「そして、テロ当日の君の行動だけど。予め呪霊が多く配置されている場所を私に聞いて、そこを重点的に回っていた。これは術師と呪霊達の戦場となる場所で呪力を効率よく吸収するためだ」

「そのために、羂索に協力を頼みましたからね。美不二先生が予め、呪霊が多く配置される場所を描いてくれていたので移動する時は大変助かりました。最初は羂索の呪霊に乗って移動しようと考えていたんですけど、羂索の呪霊より、美不二先生の方がずっとはやいですね」

「私のトカゲ型呪霊はそんなに遅かったかい? ……まぁいいや。それでね、君が呪霊や術師達の残穢や術式を介して使われた呪力なんかをちまちまと吸収しているところを見て、疑問に思うところがあったんだよね」

「それは、術師や呪霊から直接呪力を吸収しないのかってことですか? やろうと思えば出来ると思いますが……」

「呪霊はともかく、術師は殺しちゃうのは自分も嫌だし可哀想だからしないだけだろ? 君はそういう奴だよ。……それに《予言の書》に直接呪力を吸収しろって記述されていたら、君がどう思っていようと関係ないはずだ。私が言いたいのはそこじゃない。君、()()()()()()()()()()?」

「私の器の広さは、友達に湖くらいじゃない? って言われるぐらいには広いですよ。琵琶湖くらいの規模を想像しているんですが」

「じゃあ私の心の広さはバイカル湖ぐらいはあるかな。……ま、冗談はこのくらいで。私が聞きたいのは、()()()()()()だ。君は一体、どこまで貯めるつもりなんだ?」

「さぁ? 《救世主(メシア)》誕生の日付は決まっていますから、それまでに貯まっている呪力量が限度いっぱいなんじゃないですかね」

「私が作った《宿儺の器》も大概詰め込められるようにしたけど、今の君の呪力量。既に宿儺の何倍かって話だよ。最初に会った時も大概だったけどさ。……知ってるかい? ここ最近、京都を中心に呪霊の発生率がめちゃめちゃ落ちてるらしいよ。どこかの誰かの仕業でね」

「毎日コツコツ周囲から呪力を吸収していますからね。……もしかして、仕事を奪っちゃてましたかね。申し訳ないですけど、《予言の書》に記述されているからやめられないんですよ。今度呪術師の人に会ったら謝っといてくださいね」

「別に私は困らないからいいかな。呪霊がいなくなって御三家が本拠地移すとかって話になったら、それはそれで面白そうだから見てみたいけどね」

「ふーん。呪術師にもポ○モンみたいなのがあるんですね。私は父のお下がりのゲームボーイでしかやった事ないから、最近のは全く知らないんですよね」

「今度貸してあげるよ。さて……君の全容はまだ完全に掴めないけど、馬鹿が考えたみたいな体質と大量の呪力を許容する肉体をどうやって作ったんだか。制作者が生きていたら是非ご教授願いたいね」

「私みたいな奴の作り方なんて知らない方がいいですよ。《予言の書》に従い、記述された内容を実行するためだけに産まれた、こんな()()()()()なんてね」

「……」

「ここ最近、早くに死ねたお母さんが羨ましいって、たまに思うんですよね。……いや、私みたいなヤツを産まされる役割が決まっていた時点で不幸としか言えませんか。しかも、15年近く顔を突き合わせなきゃならないなんて、考えただけで吐き気が込み上げてくる」

「……その辺の感覚は私にも他の人間にも理解できないから、なんとも言えないね。ただ──」

 

 その後に続く羂索らしく無い言葉を聞いて、橘は思わず笑ってしまった。

 

「ふふっ、そこはもっと。貴方の性格的に面白そうとか、そういう感想が出るんじゃないんですか」

「いや〜、私も遊び半分で妊婦を堕胎させて半呪霊半人間とか作ったことあるし、調整した子供を自分で産んだ事もあるからさ。どの口が言ってんだよって話にしかならないけどね。……ま、私は自分のやった事に微塵の後悔もないんだけどさ!」

「クソ外道じゃないですか。でも、経験があるならちょっと聞いときたいんですが。誰かの親になるってどんな感覚なんですか?」

「え〜、マタニティブルーってやつとは生憎無縁でね。ひ○こクラブとか買ったげようか?」

 

 《救世主(メシア)》誕生の考察は何処へやら。次第に話は脱線していき、二人は呪術や《予言の書》とは関係ない話で盛り上がっていく。

 片や、来年に未曾有の呪術テロを引き起こす主犯。もう片方は、《救世主(メシア)》誕生のために《予言の書》に従い■■■となる哀れな女子高生。

 側から見たら、仲の良い女子高生2人が楽しそうに話しているようにしか見えない光景だ。

 

「あぁ、明日なんか来なきゃいいのになぁ」

 

 ふと、橘が言葉を漏らした。

 

「どんな事が起きようとも明日へ踏み出すのが人間だよ。それをやめるのは私の──、いや。協力者としては見過ごせないかな」

「手厳しいですね。……例えばですけど、明日歩く道が既に決まっていて、辿り着いたら必ず死ぬ事が決まっている。それを知った状態でも、必ず歩かなきゃいけないってなった時、羂索はどうしますか?」

 

 橘は辿々しく言葉を繋いで羂索に質問をした。

 それに対し羂索は迷う様子なく口を開いた。

 

「取り敢えず、死ぬ前に出来ることを考える。歩容のリズムを変えてみたり、自分の足を切り落としてみたり、自殺を試してみたり。まずは検証しなきゃ分からない。予言をかき乱すバグみたいな挙動をしたら、死ななくて済むかもしれないしね」

「……それは、私にはできない考えかもです」

「橘は諦めるの?」

「分からないです。でも、そうですね……」

 

 

 

 

 

「死にたいとは、思わないです」

 

 

 

 

 

 

 その後、ポツリポツリと何かが落ちる音がし始めたので、羂索は橘に一言告げてから席を立った。

 喫茶店の外に出て、空気を吸い、一息吐いて。羂索はこれからの予定を頭の中で整理する。

 

「取り敢えず、夏油の肉体は既に手配済み。後でゆっくりと調整して乗り移ろう。それが終わったら……そうだな、契約していた呪霊を取り込んで、目をつけていた特級相当の呪霊達とコンタクトを取ろうかな。後は念のために作った《宿儺の器》を呪術界に巻き込んで、あぁ裏梅とかも受肉させとかなきゃだっけか。それから……」

 

 そこから《死滅回遊》までの計画をまとめ終えて、《救世主(メシア)》について考え始めたところで思考が止まる。

 

「──そうだね。どうせなら目にもの見せてやろうじゃないか」

 

 そして、自分の頭にあった計画書を破り、白紙に新たな計画を描き始めた。

 羂索が何のために(誰のために)計画を見直し始めたのか。それは彼女自身にしか分からない。

 

「やっぱり、何度考えても気に食わないんだよね。《予言の書》に記述されている未来には興味をそそられるけど、《予言の書》の言う通りに従って、その結末が訪れるのを待つだけってのは私の性に合わない」

 

 《予言の書》にイレギュラーは起こり得ない。《救世主(メシア)》だけが予言を覆せる。

 

「さぁ、楽しくなってきたぞ〜!」

 

 羂索がどのような計画を描こうとも《予言の書》の大筋は変わらない。

 だが、その過程の変化が未来にどのような混沌を齎すかは《救世主(メシア)》や《予言の書》でも知り得ない。

 

 

 

 

 






人物表

・橘秋麗
色々と情報が出てきた。一年前から成長しない胸を気にしている。アトラス作品で言うところの呪殺吸収ならぬ《呪力吸収》の体質を持っており、呪力による攻撃が一切効かない。また、身に纏う呪力も膨大なため現代兵器もほとんど効かない。ただ意図的に呪力を使ったりすることが出来ないため戦うと普通に弱い。術式は有るが、まだ出てこない。
自分がどういう末路を辿るのかは《予言の書》を手に入れてから知った。多分、自殺できるならしてる。かなりギリギリメンタル。

・羂索(JKの姿)
JKの姿も見納め。色々と察して、途中で話を変えるくらいには人の心がある。更なる混沌を求めて本格的に計画を梃入れするらしいが救世主誕生までの結末は変わらない(無慈悲)。

・葛飾美不二
術式がやばい人。才能は日車さん並のイメージ。取り敢えず、絵にさせ描ければ五条もいけるはず。戦闘能力自体は低め。こんなチート術式の人が《予言の書》に記述されていないのはなぜ?

・夏油傑(お兄ちゃん)
結末は変わらず、きっちり死亡。ただ、純愛砲とかなり拮抗したり、喰らってもお兄ちゃんパワーのおかげで原作よりも元気だった。
五条に対する遺言に妹の事が付け加えられたため、五条は困惑しながら夏油の家系図を漁るも見つからず、遺体をどうするか暫く迷った。結局は原作と同じように羂索(妹)の元へ。
ちなみに、羂索は五条と接触したくないため宣戦布告には参加していない。五条は妹の存在を遺言の時に初めて知った。




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