MODマシマシTSドヴァーキン(雌堕ち済)四方世界にて小鬼殺しと邂逅す   作:最初の仲間

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 感想、評価、誤字報告いつもありがとうございます。

 気付けば評価バーも赤くなっており感謝の念が絶えません。……SS書いて、MOD弄ってモチベ上げて、SSにそれを反映させてまた遊んで……永久機関が完成しちまったなァァ~!!これでノーベル賞は俺ンモンだぜ~!!って感じです

 これからも興味あれば読んでくださるとうれしいです

 感想お待ちしています。


くっさぁ♡

 

 思えば、こうして彼の戦いを間近で見るのは初めてだ。出会ったときには既に重傷を負っていて、じっくりと見ている余裕はなかった。

 

 彼の主武装は片手剣と盾。スカイリムでもよく見かけるオーソドックスな軽装戦士だ。機動力に優れた革鎧と、隙間なく顔を覆うスチールプレート製の重装兜。胴体に比べ兜の性能がいいものが選ばれているのは、それだけ頭部への被弾を重視しているということか。ノルドの連中がおかしいだけで、通常の人間は矢の一本が致命傷だ。さらに首元は飾り羽で覆われ、兜と鎧の継ぎ目を上手く覆い隠している。これでは小鬼の持つ粗雑な得物では刃を通すことは困難だろう。

 

 なるほど。一見、パークの取得方針や後々の育成ビルドのことを考えるとミスマッチな装備に見えるが、彼が考える現状の最適な装備が選ばれているというわけだ。

 

 頭の切れは決して悪くない、むしろ鋭い方だと感じる。とはいえ、鍛冶屋の旦那がいくら親切な親父とはいえ、新人がここまでの装備を揃えられるだろうか。普通同じシリーズの装備を選ぶところから始めそうなものだが。それに彼は単独(ソロ)の冒険者だったはず……そう教えた先達(トレーナー)が既にいたとみるべきか?

 

「待っていれば交代かさぼりか、ひっこむかもしれないよ? それに彼は眠そうだ。夜行性なのかもね?」

 

「かもしれん。だが殺す」

 

「……なぜ?」

 

「―――いずれにせよゴブリンは皆殺しにするからだ」

 

 結構脳筋の節があるな君……!? そう口に出した時には既に刃を抜きゴブリンに駆け出して行ったところだった。うーん、あまり術師や依頼人を置いて先に行ってほしくはないのだが……俺らの安全はともかく普通に射線上に彼が居て危ない。別に誤爆させるつもりはないが、変に呪文飛ばすとそれに意識向けて彼の邪魔になりそうだ。ここは孤電の術士(アークメイジ)同様、“見”に回るのが正解だな。

 

 彼は懐から取り出したナイフを振りかぶり―――放つ。その切っ先は見事ゴブリンの肩に突き刺さる。見事なスニークアタックだ。ゴブリンは意識外からの痛みに身をよじらせ、体勢を崩した。その隙を見逃さず、抜き放ったショートソードを首へと一刺し。ゴブリンは血のあぶくを吹き、倒れ伏した。

  

「一つ」

 

「お見事。……やはり喉は急所か」

 

「まぁ、人型生物ならたいていそうだろ」

 

「やっぱり人とそう変わらないのかな。圃人(レーア)に近い気はするけど。……いや気に障ったならすまない。学術的見地から見た話であって、決して他意はないよ」

 

「圃人ねぇ……まあ近いといえば近いのか?」

 

 小柄な背丈に、森人(エルフ)ほどではないにせよ尖った耳を持ち、裸足を好んで野を駆ける。要所だけを上げるなら確かに似ていなくもない。しかし、れっきとした言葉持つもの(プレイヤー)の一種族、決して怪物(モンスター)などではないだろう。俺たちは会話の流れで、それが身体構造上の話だとは理解しているが、言葉だけを捉えるなら相当な暴言だ。小鬼に似た種族などと、ギルドにも所属している彼らにでも聞かれようものならば―――

 

「うん? 圃人って俺か? 良く勘違いされるけど、俺違う種族だから気にしなくていいよ」

 

「……そうだったのかい?」

 

「ブレトンっつー……なんて説明するのが分かりやすいかな。半森人(ハーフエルフ)の子孫、みたいな感じ。まあ身体的特徴は確かに圃人に近いか」

 

 童顔で小柄、尖った耳。外見だけ見れば確かに圃人に間違われるのにも頷ける。実際美少女キャラ作るのにちょうどいいんだよな、種族として持つ魔法耐性も優秀で使いやすい。

 

 なにより、出自からしてエロい。ブレトンは奴隷の血筋だ。第一紀以前、ハイロックを支配した古代エルフに、古代エルフに隷属する古代人間種族、ネディック。両者の末裔がブレトンだ。当時の古代エルフは人間の奴隷の数を競ったり、人間との性交を娯楽として楽しんでいたらしい。エロ漫画かな? これが公式ってマジ?

 

 生まれたハーフエルフには人間としか結婚が許されず、次第に人間側の持つ形質が強まっていき……で、俺ら(ブレトン)が生まれたってわけ。まあその後なんやかんやあってエルフに下剋上したり政争繰り広げたりと様々だ。そういうのから逃げてきて、スカイリムに定住した部族なんかもいるが……今ここで語る必要はあるまい。

 

「ふぅん……いや実に興味深いね! 本当に世界は広いということを思い知らされるよ、またの機会にゆっくり聞かせてほしいな」

 

 いや流石に圃人の話題より気まずいから、ちょっと先に話した内容以上は勘弁してほしい。俺は生まれながらの奴隷種族で、むしろその事実に性的興奮を覚えていますなど口が裂けても言えるはずがないだろう。とにかく、これ以上の解説は認めん……竜血魔女(ドヴァーキン)のブランドに傷がつくからな……!

 

「さて、腑分けは後の楽しみにとっておくとして……巣に踏み込むとしようか」

 

「ああ」

 

「うぃーっす。……ああそうだ、頭目(ボス)。あまり一人で突出しすぎるなよ。使う機会があるかはわからんが、俺らからの流れ弾には当たりたくはないだろ」

 

「……なるほど」

 

 一応。俺の方でも今のうちに使う戦術は選別しておいた方がいいな。魔術師プレイ中、従者に前衛を任せるときに何が困るかといえばやはり誤射誤爆だろう。高レベルになり覚える高位呪文の大半は高火力かつ広範囲に影響を及ぼす強力なものばかりだ。とはいえ、道中多くの場面で従者の力は有用だ、防ぐ手立ては既に備えている。

 

 《同胞の洞察》。端的に言えばフレンドリーファイアを無効化するパワーなわけだが……背中を撃たれるのは誰もが嫌だろう。いくらノーダメージとはいえ、後方から飛んでくる火球・電撃・猛吹雪その他諸々を無視出来る人間などいるわけがない。

 

「まあ、怪我させる気なんざさらさらないが。背中は任せてくれていいぜ」

 

「頼んだ」

 

「頼まれた……っと。それじゃ行こうぜ」

 

「待て」

 

 進もうと彼を横切ったその時、ガッと肩を掴まれ、思わず歩を止めた。思っていたより力あるな。

 

「女の匂いに気付くかもしれん」

 

「……匂い?」

 

「へぇ、鼻が利くのかい? こんな見るからに不潔で、あんな悪臭漂う穴蔵の暮らしで?」

 

「見られても聞かれてもいないはずだが、気付かれたことがある」

 

 あー……なるほど匂いか。道理で透明化と消音重ねた隠密しても警戒が解けない時あるなと思ったんだ。普段怠惰なゴブリンが、あまりにも熱心に探すものだから不思議だとは思っていたが……。風呂好きが仇となったか。

 

 でも濡れた犬の匂いとか口臭について衛兵からさんざん言われるの嫌だったんだよな……。正直このセリフが嫌でウェアウルフ化治療したまであるしな……。くっさぁ♡が許されるのは流石にメスガキくらいなものだろ。

 

「なるほどね、ちょっと待っていてくれたまえ」

 

 そういって孤電の術士はゴブリンスレイヤーにローブを預けた。そのローブは気に入っていてね―――そういうや否や、懐から取り出した短刀をゴブリンの死体に突き刺し、腹部を裂き始めた。

 

「……? ついさっき腑分けは後にって言わな―――おい待て待て待てよせ嘘だろ―――?」

 

 俺の制止も聞かず、孤電の術士はゴブリンの臓腑を掬い、全身に血を浴びる。くるりと身を翻し、笑顔を見せるその姿は実に愛らしい。ゴブリンの血肉に塗れてさえいなければ。

 

「これならよかろうものさ。どうだい?」

 

「恐らく。大丈夫だろう」

 

「ヴ……!オォッエ゛……゛゛ッ……!!」

 

 返り血を滴らせながらもはにかむその姿は、どこか猟奇的かつ魔性の魅力を感じさせる……のだが、今回ばかりは、ゴブリンの血というのがどうしてもこの身体が受け付けない。血だらけの美女、という見目麗しいその姿だけを見れば、この吸血鬼の食欲と性欲を同時に昂らせるものがある。……そんな極上の外見に反して、鋭い嗅覚に届くのは悍ましく耐え難いゴブリン臭。

 

 例えるのであれば上等な料理にハチミツをぶちまけるがごとき振る舞い。女体盛に添えられ、体温で生ぬるくなった刺身。ウンコ味のカレー、カレー味のウンコ。嗅覚というVRでも再現できない、究極の現実体験が今、最悪の形で牙を剥いていた。

 

「同胞の臭い、普段使いの臭いは気にならない。そういう風に鼻は出来ているものでね。きみらとてもう新しい革や杖の臭いは気になるまい?」

 

「ああ―――だがゴブリンは違う」

 

「その通り! では早速君も……大丈夫かい? なぁに、すぐに慣れるとも」

 

 クッッッッ………サッッッッァ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――そういえば、ゴブリンって奴は罠を使うのかな? 前版の怪物辞典(モンスターマニュアル)にそんな事が少し書いてもあったけど」

 

「壁抜きをされた事がある。……落とし穴と、待ち伏せもだ」

 

 ぐぅ……。まだきつい、鼻が曲がりそうだ。戦闘で返り血を浴びるなんてしょっちゅうだが、好き好んで浴びたいものではない。相手が人のものなら香しく感じたものだろうが、それがゴブリンともなれば最悪だ。吸血鬼キャラとして育成させてきたのを初めて悔やんだかもしれん。こんな弊害があるとは……。

 

「実にシンプルだ、やはり穴蔵で壁や穴の崩落、経験から学んだなら遺跡の罠も……?」

 

「使えるわけがない、と侮った事はない」

 

「居住環境による、か……。使い方を身を以って学べば、雪や砂漠、地域では罠も違う……なんて、そこまで書く紙面はないね。『原始的な罠を用いる』この一文だけだろう」

 

 罠か。スカイリムでも数多く襲われたものだが……。確かに、ゲーム内書籍でも触れられていたものなんてあっただろうか。たいていの場合それらは致死的なものであり、初見殺しだ。歴戦の猛者ならともかく、まず生きて帰ることが難しいダンジョン内の構造を知り尽くしているものなどそういない、ということを暗に示しているのだろう。

 

 『最良の戦術は生き残った者によって伝えられていく』、ガイデン・シンジもそうだそうだと言っています。

 

「―――かくてこの悪臭、足場、狭さ、小鬼の悪意。細部に宿るものは記録されないのであった……」

 

「……ゴブリンに限った話でもあるまい」

 

「あ、あくまで怪物辞典の一章だもんな……専門書でもない限りどうしても端的になるのは当然か」

 

 陵墓内は暗く、地面は汚物で汚れている。洞窟内にはちらほら、獣の骨を組み合わせた趣味の悪いトーテムのようなものが建てられている。縄張りだと主張しているのだろうか。こういったものも、彼女の本に書かれることはないのだろう。これが冒険者の命にかかわるものであれば別なのかもしれ……

 

 横道じゃねえかこれ。スカイリムでもよく見かける奥からの合流(ショートカット)か? いやここは四方世界。そこからゴブリンが来ないという保証もない。……とはいえ先に突出するなと言ったのは俺か。目(・)印(・)だけおいて確認は後だな。共有だけ先にしておくとしよう。

 

「なぁ―――」

 

「……おや? 見てよこれ。獣の糞だ」

 

「ゴブリンのものではなさそうだが……」

 

「溝鼠(スキーヴァー)……にしちゃあ量が多いか」

 

 気付かれたか? 暗闇の奥から、ぽつぽつと敵意が赤い光となって視界に映る。普段使いの《チェインライトニングの杖》を抜……くと前衛を巻き込むので、今回は出番がなさそうだ。他のにしておこう。

 

「ああ、違うね。これは多分……狼のものだよ」

 

 彼女がそう言うと、唸り声が響いてくる。彼女の見立てが当たったようだ。しかし狼を手懐けているとは。

 

「奥からまずは二匹。戦闘を始めれば奥からも来るだろうな」

 

「術の心得は?」

 

「舐めてもらっちゃあ困る。火の玉や稲妻を投げるだけが魔術師と思ってもらいたくはないね」

 

 ……………そうだな(目逸らし)いやでも正直初手ブッパやグミ撃ちで大抵のことが何とかなってしまうのだからこうもなろう。最終的に全員殺せばよいのだ。

 

「とはいえ、今の私は依頼人だよ。なんとかするのは私ではなく、きみ達の仕事だ」

 

「そうか……ッ!」

 

「了解、とりあえず一匹目だけでいいからよろしく」

 

 ゴブリンスレイヤーが左手に持っていた松明で襲い来る狼の横っ面を殴り倒す。突然の横からの衝撃に一匹目は倒れ伏し、体勢を崩した。

 

 息を吐く暇もなく、続けざまに二匹目が襲い掛かる。彼が剣を抜くよりも狼の爪牙が一歩早く―――殴(・)り(・)倒(・)さ(・)れ(・)た(・)方(・)の(・)狼(・)に向けられる。自身の相棒、その突然の裏切りに立ち上がる間もなく、一匹目の狼は喉笛を割かれ絶命する。

 

 牙や爪もない、無防備な背後を晒した獣など一角の冒険者が苦戦するはずもなく……両の手で振り下ろされたショートソードに、頭蓋をたたき割られ、狼は脳漿をぶちまけた。

 

 幻惑魔法《激昂》。この術に囚われた者に、近くのものを見境なく攻撃させる。例えそれが血を分けた兄弟であろうと。

 

「……わぉ、上手く捌くね」

 

「それな、よく一発で合わせてくれたよ」

 

「まだ本命がくる」

 

「とりあえず五体。この喚き声からしてゴブリンか。とりあえず目の前の奴だけに集中してくれればいい。今みたいに隙は作る」

 

「分かった」

 

「《アルマ(武器) インフラマラエ(点火)……オッフェーロ(付与)》」

 

 孤電の術士の詠唱とともに、殴りつけた時に立ち消えたゴブリンスレイヤーの松明に再び火が点る。

 

 真言魔法。真に力持つ言葉(トゥルーワード)を用い、世界の理を改変するこの世界で最も主流となっている魔法。俺が操る―――タムリエル由来の魔法ではない―――マジカを抽出し、現象へと転化させる魔法とは根本的に異なる、この世界独自の魔法。異なる法則、異なる詠唱、異なる効果。

 

 この世界の魔術師は真言を操り……世界そのものを改竄する。言葉そのものに力が宿っているという点では、ドラゴンの持つシャウトに近いといえるだろう。

 

「赤き魔力の名のもとに……さあさ依頼人を守ってくれたまえよ?」

 

「良いとも」

 

 兜の奥から真っ赤な眼光を滾らせ、俺たち二人を背に小鬼の前に立ち塞がるゴブリンスレイヤー。

 

「ゴブリンどもは、皆殺しだ」

 

 

 

 

 

 とりあえず、孤電の術士に倣って今のうちにバフ撒いておくか。

 

 がんばれ♡(挑発) がんばれ♡(扇動) がんばれ♡(戦場への誘い)

 

シャウトの表記方法について

  • アルファベット表記
  • ドラゴン文字
  • どちらでも良い
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