人生の岐路に立つとき   作:日比谷幸助

17 / 20
第一章 幸助の話-17

※本作は 文芸社より2026年7月に書籍化 されます。

応援してくださる皆さまのおかげです。ありがとうございます。

 

30歳のとき、僕の人生は音を立てて崩れた。

母のくも膜下出血による介護、うつ、解雇、転職失敗。

どれかひとつでも重いのに、一度に全部が襲ってきた。

 

それでも――

毎日「1日20分だけ」書くことを続けた。

 

この作品は、

人生のどん底に落ちた男が、

どうやってもう一度立ち上がったのかという、

“再生の記録” です。

 

読んでくださるあなたの人生が、

少しでも軽くなるなら、それ以上の幸せはありません。

 

 

年末から遡ること約二か月前、幸助は、馴染みの寺で姉と一緒に久しぶりにおみくじを引いた。家族五人全員が「凶」を引いた後に、母が倒れて以来、おみくじに対して恐れの感情が優るようになっていた。そのため、おみくじを引くことをためらっていたのだが、それでもその日、勇気を出して手を伸ばしてみた。結果は「大吉」。しかも、運気の高まりを力強く告げる内容だった。その瞬間、とても興奮したことをはっきりと覚えている。そして、今でもそのおみくじをまるで宝物のように大切に保管している。改めてその文面を読み返してみると、こう記されていた。

 

「このミクジ判じて曰く、今より家運大いに開け名をあげ家を起し、其こと都までも聞え、又あても無き空に矢を放ちても獲物ありと言うほど運勢盛んなり」

 

「職業は文字に縁のある事よし」

 

家族全員が「凶」を引いた後に母が倒れたこともあり、幸助は、何か神がかり的なものを感じずにはいられなかった。そしてこの時、初めて「自分は小説を書いたらいいのではないか」と、直感的に思ったのだった。

 

ちょうどその頃、読書に夢中になっていたこともあり、本を読むことの重要性を強く実感していた。その流れが、自然とその判断を後押ししてくれた。

 

こうして、幸助は自分の「夢」を発見したのである。

 

ちなみにこの時、幸助はすでに三十四歳になっていた。世間的には「夢を追うには遅すぎる」とされる年齢かもしれない。だが、夢を見つけた幸助にとっては、そんなことはまったく関係のないことだった。

 

出版は、予告なく変更になる可能性があります。

ご承知おきください。

それでも、何とか毎日、投稿、校正作業は進めております。

応援していただけると、とてもありがたい限りです。

自分の人生を賭け、全力でとりくんでおります。

 

広告なしで全文無料公開中! 続きは2026年3月文芸社書籍で加筆修正版を!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。