魔法少女アギア・ケルベロス~俺は地獄の番犬ではない 作:dwwyakata@2024
時は経ち、燐火は大学を卒業しました。
今の時代では、大学を出てからが社会人本番ですね。一時期は高校卒業だけした人間をもてはやすような謎の風潮が特に体育会系の間でありましたが……
いずれにしても成人式超えたら大人、とはならないのが難しいところではあります。
大学を出た。
日根見ちゃんからおめでとうと連絡が入る。
同期の鈴山さんからもだ。
日根見ちゃんはもう少し大学に残るらしい。正確には大学院に行くつもりのようだ。
生物学者に本気でなるつもりらしいが。
生物学者は色々と食べて行くには難しい。
それもあって、今後は色々大変そうだと、愚痴をこぼしていた。
だけれども既に今の時点で日根見ちゃんは論文をいくつも出して、それが高く評価されている。
きっと大望を果たせるはずである。
燐火は卒業と同時に、公務員試験はトップクラスで受かっている。
既に司法試験を突破している涼子には流石に成績で及ばなかったが、それでも東大をまっとうな成績で出ることが出来た。
公安の秘匿部署も即座に来てほしいと言っており。
両親や杏美、その下の妹の桜花に対しても、どう説明すれば良いかの話は既に済んでいた。
燐火は181㎝で背の伸びは止まった。
それまでに空手、柔道、合気、剣道、全てで国内大会を制覇している。ただしこれらは、全て今後のための箔つけだ。
ともかく大学を出たら家に戻る。
おかあさん似の杏美は、もう空手のまねごとを始めている。
燐火も見本を見せてほしいと言われるので、そういう場合は杏美が納得するまで稽古に付き合う。
杏美も体力が少しずつついてきている。
きっと背も伸びるはずだ。
桜花はびっくりするくらいおとなしい子で。
杏美が空手の練習をしていると、怖がってなくことがある。
今の時点では杏美はほとんどかわいいものに興味を示さない子で、男の子みたいな格好をずっと崩さない。
昔の日女さんみたいになりそうだなと燐火は思っているが。
それも個人の自由だ。
髪を伸ばしたり、かわいい服とかを着る気もないようだ。
おかあさんも時々そういう服を買ってくるのだが。
あまり杏美は興味を見せなかったし。
何しろ泥まみれになって走り回っているので、それもあってかわいい服なんて着せていられないという問題もあるのだった。
「お姉ちゃん、大学卒業おめでとう!」
家に帰ると、庭でそんな杏美が真っ先に声を掛けてきた。
髪も短く切りそろえているし、完全に見た目は男の子だ。道着もすり切れるほど使い込んでいる。
燐火も頷くと、動きを見せてほしいと言って。
それで動きを見て、細かいところを調整した。
燐火はもう成長が止まっているので、微調整は必要がない。これはとてもありがたい話である。
背がとにかく伸びるものだし。
体もその都度重くなったから。
毎回調整が大変だったのだ。
ケルベロスがいなくなったから、調整の手間が何倍も増えた。おかあさんも燐火の方が背が高くなってからは、どうしたらいいかとかなり悩んだ挙げ句に。
男性の超一線級の空手家を紹介してくれた。
燐火を見て、その人もこれは教えるのが難しいと言ったが。
それは教えるほど力量が離れていないからだと素直に話してくれた。
それでも、アドバイスはくれた。
そのアドバイスを元に調整を続けている。
「そう。 拳はそうやって繰り出す。 体全体で、的に力の全てを伝達してたたき込む事を意識して」
「分かった! お姉ちゃん、相変わらずものすっごくうまいね!」
「ありがとう。 でも、道場の先生の言うことは聞くように。 私と力量を比べても駄目だよ」
「うん!」
杏美は素直に育った。
それはいいことだ。
それでありながら、クラスではいじめをしていた男子生徒をぶちのめして、おかあさんが対応することになった。
まあ、この辺りは燐火もやっていたので、何も言えない。
正義感が強いのは良いことだ。
燐火が子供だった頃は、正義感が強い奴はバカだという風に考える風潮があったし。いい人は都合がいい人、なんて嘲笑する輩もたくさんいた。
時代そのものが腐っていたのだ。
今、少しずつ世界は良くなっている。
日本中の悪運を祓って、悪党が好き勝手出来ない状況を作ったのもあるだろう。
燐火が下ろしている三貴神は(三貴神全ての分霊体を今では下ろしている)、各地での活躍で役割分担を果たして活動してくれる。
それで、仏教系も含めて、この国の魔ならだいたい対応できるし。
神仏混淆の解釈を用いて。
仏教系の文化圏でも、かなり活躍することが出来た。
それもあって、燐火はこれから公安で、超一線で働くことになる。
杏美に訓練の回数を厳命して、それで家に入ると。
桜花が本を読んでいた。
そろそろ小学校に上がる桜花だが、花の本が好きで、図鑑をずっと手放さない。
おとうさんが選んできたとにかく綺麗な世界の花が載っている本が大好きで、花の名前を少しずつとても丁寧に覚えていた。
座り方とかも上品で行動がとにかくませている。
それもあって、時々杏美とは兄妹と勘違いされるようだ。姉妹なのだが。
「お姉ちゃん、お帰りなさい」
「ただいま」
「新しい図鑑を誕生日にせがんだの。 もっと色々なお花を知りたいんだ」
「良いことだよ。 日根見お姉ちゃんを今度連れてくるから、細かい話を聞かせて貰おうね」
うんと、嬉しそうに桜花は言う。
杏美の時に散々苦労したからか、桜花の子育ての手伝いは、燐火はそれほど苦労はしなかった。
桜花ばっかり構って杏美がすねるような事もなかったし。
それに、桜花はこれで怖がりだけれど運動神経は悪くなくて。
体育の授業では、わりと良い成績を取ってくる。
ただ性格的に決定的に戦闘はむいていない。
それもあって、格闘技などを教える気はおかあさんにはないらしい。
とにかく内向きの性格である。
ただ、内向きの性格が悪いなんて事はない。
昔は内向的というだけで人間と見なされないような時代があったそうだが。今はそんなこともない。
そういう腐った思考の持ち主は。
社会の一線から皆消えたのが大きいだろう。
おとうさんが疲れた様子で防音室から出てくる。扉を二重にしているから。一苦労のようだ。
既に六十が近づいているお父さんだが、それでも配信者としては第一線で頑張っている。
声優なんかもそうだが、まだまだ声からして現役だと分かる。
声優は寿命が近づいてくると明らかに声が衰える。
それは燐火もおとうさんに聞かされて知っている。
おとうさんはまだまだ声は全然現役で、ゲームプレイもそれほど衰えていない。ただ、体を使うようなコラボ配信については、流石に減らしているようだ。
既に十年以上やっているベテラン配信者ということもあり。
おとうさんを若い人間だと思っているファンは減ってはいるようだが。
それでもまだまだ若い女性のファンは相応にいるらしい。
正体がばれないように苦労していると、おとうさんはいつもいっている。
「おめでとう、燐火。 これから公務員だね」
「ありがとう。 とりあえず、これからうちの皆には苦労させないからね」
「頼もしいよ。 でも、お金だったらある。 結婚しても構わないからね」
「そうだね」
まあ、そんなつもりはない。
燐火は結局この死んだ表情筋は治らなかった。
無理矢理笑顔を作ることはどうにか出来るようになったが、それをやってみせたら、桜花が本気で怖がって泡を吹いてしまったので。
できるだけ控えるように今はしている。
おかあさんが料理を出してくる。
ケーキか。
蜂蜜入りの奴。
燐火は今でも辛党だ。
でも、ケルベロスの事を思い出して、甘いものも平気で食べるようにはしていた。それでいい。
好みの食べ物ばかり食べるつもりはない。
お祝いを家族で行う。
魔祓いの仕事は忙しい。国内でも、魔祓いは常に新しい問題案件が発生する。魔が自然発生する事もあるし。
海外から持ち込まれる事もある。
西洋圏の魔なら、今はカトリイヌさんと連携して対処できるし。
時々日本に来てくれるエヴァンジェリンさんとも連携できるのだが。
近年ではアフリカとか中東の魔が持ち込まれる事もあって。
そういうのの対処は一苦労だ。
ただ、今は家族でお祝いを楽しむ。
おとうさんはちょっと健康に問題が出てきていて、明日から検査入院だ。これは年齢もあるし、若い頃はブラック企業で痛めつけられたこともある。
その後も過酷な配信業を続けていたのだ。
定期的に入院して検査をして。
体をしっかり、確認しなければならない。
最悪の場合、この家を背負って立つのは燐火だ。
結婚する相手なんて今のところ思いつきもしないし。
子供を産むために働かない時間を作ることも、あまり考えたくはないというのも事実である。
ケーキを食べ終えると、外でルーチンの鍛錬をして。
そして精神修養もする。
三貴神は普段は黙り込んでいて。
ケルベロスが、如何に燐火に世話を焼いてくれたのか、よく分かる。
さて、明日から大人としての仕事だ。
あまり、休んでいる時間はない。
職場に出る。
秘匿部署だけあって、警視庁とは全然別の場所にある。ただ、普通に通える範囲内である。
通勤時間は三十分ほどだが。
これはあちこちにある支部で働ける仕組みになっているから。
実際の本部は全然別の場所にあり。
しかもかなりの頻度で移動する。
これは燐火が戦った星神クラスの災厄が時々出現して、大きな被害が出るのが要因だ。魔祓いによる悪運の排除はどうしても国にとって必須となる。
紛争を起こしているような国は、悪運をしっかり排除できておらず、その結果カスみたいな輩がのさばる事態が多いのだ。
そういうわけで、魔祓いの仕事は。
理解されずとも、とても大事なのである。
この部署で、リモートで仕事をするのが基本。
ただ部署に出てみると、見知った顔ばかりだった。
ちなみにスーツなど着ない。
燐火は基本的にラフスタイルで出勤している。これは魔祓いだからで。魔が見えるくらいの職員は、皆スーツだ。
職場で紹介されるが。
今更、という感じではある。
皆苦笑いしていた。
そして、職場の長が、すぐに仕事だと言った。
「すまないが燐火君、早速出てほしい。 横浜の埠頭で、道教系と思われる悪神が魔界を形成しつつある。 今、公安の実働部隊と神奈川県警のSWAT、それに自衛隊の特務が動いている。 犯罪者の確保は彼らに任せる。 燐火君は、相手の制圧を頼む」
「道教系となると、祓うことは厳しいですよ」
「分かっている。 道教系の魔祓いは、未熟ではあるが三人ほど呼んでいる。 それで、無力化した後祓って貰う」
まあ、大丈夫か。
道教では仏教神格と混淆した神格が多い。それもあって大日如来と混淆している天照大神である程度対応は出来る。
ただ、それもある程度である。
相手の悪神が何者か分からないが。
いずれにしても、さっさと叩き潰すだけだ。
即座に愛用の鉄パイプを確認して、それで車で現地に向かう。白仮面に着替えようかと思ったが、まあそれは現地でいいか。
基本的に持ち運んでいる荷物には、白仮面への着替え一セットと、ついでに鉄パイプなどが入っている。
なお、初日に手帳は交付された。
公安の手帳であり、警察もコレを見ればすぐに態度を変える。
今まで鉄パイプを持ち運んでいるのを二度見られて、公安の人が来るまで警察に職質された事があったのだ。
高校の三年くらいには、その辺の男子よりも背が伸びた事もあって。
強烈な威圧感を周りに与えていたという事もあるらしい。
それで、警察が目をつけてきた、というわけだ。
流石におかあさんの事を出すわけにも行かず。
それで時々困っていた。
魔祓いに鉄パイプは今でも必須だし。
流石に無手と言う訳にはいかないのだ。
現地に到着。
いわゆるコンテナヤードだ。
さっさと着替えて、白仮面の衣服を身に纏う。
白仮面になると、マントを翻して走ることが出来るので。
個人的にはちょっと嬉しい。
燐火が白仮面の衣装をまだ使っていると聞くと。
日女さんも菖蒲さんも、カトリイヌさんもエヴァンジェリンさんも、みんな遠い目をするのだが。
これが最強だと思える自分だし。
今更崩す気はない。
何より。
スカートとか言うひらひらした無駄な布を、中高ずっと履かされた身としては。
これがとても動きやすくて気に入っている。
ちなみに今では全部手作りではなく、公安が内部発注して、それで仕上げてくれている。
一時期は半年くらいは丈を自分で合わせなければならなくて。
そのたびにケルベロスが呆れながら細かく指導してくれていた。
そういう意味でも、思い出の服であり。
大事な戦闘服なのである。
白仮面の服で皆の前に出て、ひゅんと空を鉄パイプで切る。既に今では、鉄パイプで余裕で空を切れる。
充子に遅れて二年。
それでも師範に免許皆伝を貰った。
剣腕は、今は師範と充子に並ぶこの国三位と思っていた。事実、八段の使い手で、燐火に勝てる相手は見たことがない。
「では行きます」
「相変わらずだね平坂君……」
「はあ、これが最強ですので」
「う、うん。 それは疑っていないよ」
何度となく一緒に仕事をした公安の課長が、燐火を見てそうぼやく。
公安と言っても警察任務とはかなり離れているし、公安にも警察のキャリア組にもいるエリート意識を拗らせたアホの集団とも大分離れているので。
そういうのに職場であった事はない。多分、公安の方で顔を合わせないように調整してくれているのだろう。どんだけエリートだろうが、魔祓いには対応できないのが現実なのだから。
魔祓いの重要性は国上層部では周知の事実であるらしく。
魔祓いの部署に食い込んで利権を吸おうというアホなキャリアがたまに出るそうだが。
そういうのは、魔が見えなければ即座にはじく仕組みもあるので。
今の時点では問題がない。
コンテナヤードに黙々と歩み行く。
奥から魔が色々出てくる。
中華系の魔は極めて強大で、凶悪でもある。
日本の妖怪がどちらかというとユーモラスな奴も多いのに比べると、殺傷力も悪意も段違いだ。
だが、それも中華での話。
日本ではその力も発揮しきれない。
「変な奴がいるぞ!」
「バラバラにしてくってや……」
周りを取り囲もうとした魔が、彼らが認識も出来ないうちに砕け散った。
燐火が頭をかち割ったのだ。
こいつら程度だったら、鉄パイプで即座に粉々に出来る。魔祓いは、後で道教系の魔祓いにやらせれば良い。
木っ端妖怪が認識すら出来ぬ速度で、燐火は鉄パイプを振るう。
無人の野を行くがごとく進む。
妖怪は必死になって取り囲もうとするが、遅い。
今まで燐火が相手にしてきた魔に比べて、あまりにも脆弱。
間合いに入った瞬間、砕く。
背後に回ろうとしてくる奴は多少は気が利いているが。
それも相手が認識できないうちに打ち砕く。
コンテナヤードの奥から、のそりと大男が出てきた。
目つきが明らかにおかしい。
太っていて、手には青竜刀を持っていた。
青竜刀を中華から持ち込む手はいくつか有るが、さびだらけにしたものを持ち込み。それをわざわざさび落としするという手がある。
その青竜刀を、マフィア同士で使うのならまだ良いが。
こいつらは近年は、犯罪で普通に使用するようになっている。
インカムから、支援に様子を見ている公安の人から通信。
「発砲許可」
「不要」
此奴自身、中華に良くいる自称達人と違って、それなりに修羅場をくぐってきている用心棒だ。
全身から自信が満ちあふれている。
だからこそ、即座に燐火と向き合って分かったのだろう。
勝てない、と。
全身からどっと冷や汗が流れてきているようだ。
「どうした! おまえにどれだけ給金渡してると思ってるんだ!」
誰かがほざいている。
この魔界を使って、薬物売買などの悪行を働いている大陸系のマフィアか何かだろう。どうでもいい。
そのまま進んでいくと、太った男はそれだけ下がり。ついにはコンテナに追い詰められると、青竜刀を放り投げて、逃げようとした。
燐火は瞬時に追いつくと、その頭を一撃。
泡を吹いた男は、転がっていた。
この様子では何人も殺しているだろう。
近年は移民だからとかで罪が軽くなることはない。
後は警察に任せる。
この間も多数の妖怪があちこちから仕掛けてくるが、どれも間合いに入った瞬間に粉砕する。
そして、舌打ちしながら、マフィアどもが出てきた。
銃を持っているが。
何か大陸の言葉で叫んだ瞬間、燐火は間合いを侵略していた。
即座に銃を持った手をへし折り、制圧していく。一人に至ってはアサルトライフルを持っていたが、関係ない。
ボスらしいのが、慌てた様子で、何か喚き散らしたが。
面を入れて即座に黙らせていた。
さて、と。
「出てきなさい」
「ふん。 つかえんカスどもだな」
「……」
姿を見せるのは、翼を持つ虎。
ああ、なるほど。
此奴は知っている。燐火は道教系の知識はそれほどある方ではないが、それでも知っているほどの大物だ。
窮奇。
中華最強の妖怪四体を、四凶という。
その一角。
残虐にして人を食らう妖怪だ。
時代によって牛だったり虎だったり姿は違ってきているが、此奴の場合は虎型か。その戦闘力は本来だったら侮れない。
だが今では、中華は人心荒廃が進みすぎて、こういった古典妖怪は居場所がなくなってしまっている。
それもあって各国にマフィアと一緒に進出しては。
悪運をばらまいて、それで生じた様々な不幸を餌にしているのが実情だ。
「とりあえず始末しますが、何か言い残すことは」
「多少は出来るようだが図に乗るなよ。 おまえくらいの魔祓いなんぞ、幾らでも食らってきたわ」
「そうですか」
道教系の魔祓いを。相当数返り討ちにしてきた。
それは事実なのだろう。
窮奇に限らず、中華系の魔は残虐で、日本の妖怪とはスケールも違うケースが多い。
ましてや此奴は分霊体の一体であると一目で分かる。
此奴のいう戦歴は、分霊体も含めた窮奇全体の戦歴なのだろう。
関係ない。
そのまま、躍りかかってくる窮奇だが。
空中でバランスを崩して、凄まじい勢いで地面に激突していた。
冷たい目で見下ろす燐火に。
窮奇は飛び起きようとして、また地面に全身をたたきつける。
既にあのときとは歩法の練度が違う。
技術伝承がほとんどうまくいかず、散逸してしまった中華系の武術とは訳が違う。
こちらは師範から免許皆伝を貰った技量。
流石に師範には及ばないが。
それでも此奴程度だったら、わざわざ動くまでもない。
「わ、訳がわからん技を使いおって!」
「片付けます」
「ま、待てっ! 俺を式神にしないか! どんな汚れ仕事でも、幾らでも……」
そのまま頭をたたき割る。
後は、多少練度が落ちるが道教系の魔祓いが来るまでに、妖怪どもを全部無力化。
泡を吹いている大陸系マフィアの人員を、全員縛り上げておいた。
昔と違って翻訳技術も既に進歩していて、外国人だから無罪放免なんて事はあり得ない。こいつらは相当凶悪な違法薬物を持ち込んでいたことがはっきりしているので、まあ極刑か、それに近い重罪だろう。
それでいい。
道教系の魔祓いと一緒に、後は悪運を祓う。
悪の巣となっていたコンテナヤードに平穏が戻る。
こうして、燐火の初公務は終わったのだった。
魔祓いとしてついに公務員として国の第一線に立った燐火ですが、元の学校の友人達もそれなりの未来を送っています。
日根見さんは特に本職の生物学者(まだ見習いですが)に。涼子さんは司法試験を一発突破という事で、ばっちり夢を叶えている事になりますね。
魔祓いとしてのやり方を変えた燐火も、同級生達に負けないように頑張っているのです。