呪術師の家系がいくヒーローアカデミア   作:個性無し

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二次創作は、書くのや考えるのは好きだけど、苦手だからご了承して下さい。


プロローグ

"個性"

 

人類が得た先天性の超常変異のこと。

 

"個性"の発現以来、超常能力を持つ人間の割合は年々上昇傾向にあり、現在全人口の約8割が何らかの"個性"を発現している。

 

一口に“個性”と言っても、基本的に「発動型」「変形型」「異形型」の3種類に大別されている。

 

しかし、これに当てはまらないと言われている"個性"がある。

 

過去に"呪力"という個性の持ち主と"発現"という個性の持ち主が結婚し、そして、生まれた子供達は呪力とその呪力を用いて発動する個性のようなものを合わせ持った。

 

これだけなら複合型の個性ともいえるのだが、この"個性"の特徴にして通常の個性ではないと言われている最大の理由、それは、この"個性"を持つ者の子供にも全く同じ"個性"が発現する事があるということ。

 

"個性"とは本来、本人しか持ち得ないアイデンティティだ、しかし、似ているどころか全く同じ"個性"を他者も持っているとなると、アイデンティティのないそれは、はたして"個性"といえるのか。

 

それは"個性"となりえないと考えた者たちは、その"個性"にまた新たな呼び名を与えることを主張した。

 

政府はその主張を受け、その家系の持つ特異な"個性"に対して"個性"とはまた別の呼び名を与えた。

 

呪力を使うことにより発動する"個性"のようなものは"術式"、呪力と術式をまとめて"呪術"、呪術を扱う者たちを"呪術師"、ヴィランに堕ちた呪術師を"呪詛師"、呪術師の中でも呪術の名家の五条家・禪院家・加茂家をまとめて御三家、そのように命名された。

 

なぜヴィランになった呪術師の名称はあるのに、ヒーローになった呪術師の名称がないのか、それはただ呪術師のほとんど全てが自分の利益しか考えておらずヒーローを目指すものが存在しなかったためである。

 

しかし、今ここに御三家、禪院の若き呪術師がヒーロー育成の名門である雄英高校の校門前にたった。

 

なぜこの呪術師がヒーローを目指したに雄英高校に来たのか、それは、この呪術師が進学先を悩んでいたときまで遡る。

 

とある中学校の職員室、静かな部屋の中でその教師の言葉が響いて聞こえた。

 

「なあ、禪院、そろそろ進学先をちゃんと決めてくれないか。」

 

その声には、焦りの気持ちも含まれていたが、明らかにその少年を心配してのものだった。

 

「お前は優秀だ、内申点も高いしいい高校にも行ける、しかし、お前は高校に行くつもりがないかもしれない、確かに禪院家という名家に生まれたお前は高校進学しなくても実家の金やその優秀さをうまく使えば社会に出てもしっかり立ち回れるだろう、しかし、個人的にはお前には高校に入ってほしいと思ってる、この3年間でお前は確かに成長している、入学したては人に自分から話しかけることができず、話すとき声もちいさくて聞こえづらかったあのときと比べて今のお前は普通に人にコミュニュケーションを取れるようになった、それは素晴らしいことだ、だが、お前は肝心な部分が変わらなくて落胆しているように見える、だから高「先生」…………人の話を遮ることには感心しないが、なんだ。」

 

担任の前に立つ"禪院"と呼ばれた少年の瞳には悩みの感情が見て取れた。

 

「先生、僕は高校には行こうと思ってはいるんです。」

 

教師はその言葉に目を見開く、少し時間をあけて教師は再び話し始めた。

 

「ん、そうなのか、お前のことだからもしかしたら高校進学しないのかと思っていたぞ。」

 

教師の言葉を聞き少年は困ったように手を首に添える。

 

「いや確かに行くつもりがないときもありましたよ、それで色々自分で考えて高校には行こうと思ったんですけど…………」

 

「どうした?大丈夫か?確かにそろそろ進学先決めないと不味いが別に体調悪いなら明日でもいいぞ」

 

徐々に雰囲気が暗くなっていく少年を心配して教師が声をかける、しかし、その言葉に少年は首を横に振る。

 

「いえ、体調悪いとかはないんです、ただ…………」

 

途切れた少年の言葉に教師は急かすことなく静かに再び少年が話し始めるのを待つ、その様子に少年は安心したのか口を開いた。

 

「ただ、自分が何をしたいのかが分からないんです、だからどの高校にいきたいとかなくてただ高校にはいきたいなと考えるだけになってしまっているんです。」

 

教師は少年が話してくれたことに安心した、そして、教師はヒゲが剃られている自身の顎に手を当て考え始める、数十秒程考えて教師は少年に言葉をかけた。

 

「なあ禪院、お前確か部活入ってたよな、それにはなんで入った?」

 

「剣道部のことですか?」

 

「ああ、そうだ」

 

少年は人さし指を少し曲げて顎に当て考える。

 

「そうですね、勧誘を受けての体験入部が終わった後に"是非剣道部に入部してね"と言われてつい"はい"と言ってしまったからというのとあるのですが、やっぱり一番大きいのは………」

 

少年は少し間を置き話し始める。

 

「一番大きいのは、当時のコミュニュケーションをうまくとれない自分から変わりたかったからですかね。」

 

「そうか。」

 

教師は話す内容を脳内で軽く整理して話し始める。

 

「つまりお前は自身を変えるために部活に入ったわけだろ、なら高校進学も同じように考えてみろ、今のお前は自身の何を変えたい?どんな人間になりたい?」

 

「僕がどんな人間になりたいか…………」

 

少年は教師に言われたことを考える、数十秒しかたっていないのに数時間ように感じる、そして少年は話し始める。

 

「僕は人を助けたいと思ったことが何度もあります、だけど、いつも助けに行くことができませんでした、なぜなら人を助けようと思っても一瞬とある考えが及ぶからです、本当にその人は僕の助けを必要としてるのか、そう考えると足が止まります、そして、いつの間にかほかの人がもうその人を助けているんです、そしてある日突然人を助けることを諦めたんです、"やらない善より、やる偽善"でしたっけそれで言うなら今の僕はやらない善です、だけどもし今の自分から変ることができるのなら、自分のやりたいと思ったことを自分で勝手に諦めないでしっかしと実行するような人間になりたい。」

 

「そうか」

 

僕の意思を聞いて教師は安心したように呟いた、そして、教師は"なら"と続けて喋る。

 

「お前の進学先、ここなんかどうだ?」

 

教師は少年にとある高校のパンフレットを渡した、少年はそのパンフレットを見て驚き思わず"え"と声を漏らした。

 

「雄英!?超名門じゃないですか!それにいまからやったところで受かるわけが!」

 

「変わるための最初の一歩はまずやってみることだ、はじめの一歩を踏み出せなけりゃどれだけ考えても意味ないからな、大丈夫だお前なら大丈夫。」

 

「なんでそんなこと言えるんですか!?」

 

「3年間お前をみてたんだぞ、ある程度理解しているつもりだ、俺がみてきたお前ならいける一度挑戦してこいあたって砕けろってやつだ。」

 

その教師の言葉に少年はため息をつき、そして、笑った。

 

「わかりました、雄英受けます、そのかわりおちても怒らないでくださいよ。」

 

「文句は言わん、からかいはするけどな!」

 

「からかいもするなよ!」

 

そしてときは経ち、雄英高校受験日当日に少年はその校門の前に立った。

 

「さあ、これが僕の新たな人生の第一歩だ!」

 

そして少年は、その一歩を踏み出した。

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