とある暗躍の幻視者   作:灰ノ愚者

3 / 3
今回は四月に入ってからなんとかすぐに更新をする
ことができました‼︎


今回は『10144文字』までの膨大な量を頑張って
書きましたが、豆腐のようなクソナメクジメンタルの
自分はきちんと面白く書けているのかととても心配に
なります……(汗)


【お気に入り】や【しおり】、【投票】、【感想】
などいただければ、豆腐のようなそんなメンタルで
脆い自分も更に『創作意欲』が増していきます‼︎


【とある科学の超電磁砲(レールガン)】の『連載完結』の記念して更新をしました。今までお疲れ様でした‼︎


面白く出来ているかどうか心配でいっぱいですが
一生懸命にたくさん書きました。


最後まで読んでいただいてもらえたら嬉しいです‼︎


欠陥電気(レディオノイズ)

「へ? オリジナル?」

 

 

意味わからなかった。彼女は開口一番、いきなり美琴

に向かって、『オリジナル』と言ってきたのである。

 

 

「あなたも噂くらい聞いたことがあるでしょう?」

 

 

「噂って……」

 

 

美琴がそう言った瞬間、彼女が言っている意味を

理解したのか、ハッとした表情をしていた。

 

 

 

 

超電磁砲(レールガン)のDNAを使ったクローンが製造される

だってよ』

 

 

『軍用兵器として開発されてて、もうすぐ実用化を

されているらしいぜ』

 

 

『スッゲ──』

 

 

最近では、美琴が歩いているたびに、周囲からの

視線や様々なそんな噂などの小声が聞こえてくる。

 

 

『フン、くだらない』

 

 

周囲の根も葉もないそんな噂を聞いていた美琴は、

悪態を吐きながらも辟易としていた。

 

 

急いでこの場から去ろうとしていると

 

 

『あれは絶対、御坂さんだって……』

 

 

『ん? 何、私のコト呼んだ?』

 

 

『え? あれっ⁉︎』

 

 

『えっと、あの』

 

 

自分の名前が聞こえたので、視線を向けると自分と

同じ常盤台の女子生徒達が噂していたのである。

 

 

御坂の姿を見て驚いたのか、困惑の表情を浮かべて

戸惑っていた。

 

 

『た、多分、見間違いなのだと思うんですけど、

この子が、さっき街で御坂さんを見かけたって』

 

 

『体から電磁波出てるのも確認したのに……』

 

 

彼女がそう言うと、納得がいかなかったのか、

頬を膨らませながら口にしていた。

 

 

 

 

「アンタあの噂の事、何か知ってるの⁉︎」

 

 

目の前にいる彼女が何か知っているならば、今すぐに

聞き出す必要がある。もしも、抵抗をするのならば、

無理矢理に聞き出すしかない。

 

 

美琴は慌てた表情で、目の前にいる彼女の肩を掴んで

質問をしていると

 

 

ゴス。

 

 

「お? おぉ〜〜〜〜〜〜?」

 

 

次の瞬間、美琴の後頭部にもの凄い痛みが走った。

 

 

「あなたは中学生。私、高校生。長幼の序などは

守りなさい。タメ口禁止」

 

 

彼女は自分の鞄を手にして、鞄の角で美琴の後頭部

へと振り下ろした。あまりにも痛かったか、美琴は

その場にしゃがんで、涙目になりながらも、そんな

痛みに耐えて悶えていた。

 

 

「…………。あの噂の出所について、何かご存知

なのでしょうか?」

 

 

「あなたよりはね。私がいた頃とは目的と内容なども

随分変わってしまったようだけど」

 

 

「?」

 

 

美琴は彼女の言う通り、敬語で彼女に質問すると彼女

は顔色を変えずに美琴の質問に答えるが、美琴は彼女

の言っている意味が分からず、首を傾げる。

 

 

「知っても苦しむだけよ。あなたの力では何も

できないのだから」

 

 

「ッ……」

 

 

彼女のそんな言葉を聞いた瞬間、美琴の頬には汗を

流しながして、生唾を飲み込んでいた。

 

 

「私は何を知っているのかって聞いてんのよ!

それに私にできないって、アンタだったら何ができ

ぉゴフぅ‼︎

 

 

 

彼女の説明に納得いかなかったのか、立ち上がって

反論しようとした瞬間、彼女は横回転をするように

飛び上がって、鋭いローリングソバットの硬い靴底

の蹴りが美琴の鳩尾に炸裂する。

 

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜ろ、ローリングソバット……?

……何がおできになるのですか?」

 

 

彼女のローリングソバットを受けてしまった美琴は、

その場で膝を突いて、体を丸くしてお腹を押さえて

蹲っていた。痛みに耐えながら、再び敬語で質問を

すると

 

 

「私だって、微々たるものよ。このマネーカードを

まくのも、その一環。人の目で街の視角辺りなどを

潰しているの」

 

 

「?」

 

 

「マネーカードをばら撒く事で、普段人目につかない

路地や裏道などに意識を向けさせる。学園都市の監視

カメラの穴を人の目で埋めれば、そこで行われるはず

だった実験を阻止できるかもしれない」

 

 

「? ? ?」

 

 

彼女は美琴の質問に説明をするよう丁寧に答えるが、

美琴本人は彼女の話の内容が理解が出来ず、更に困惑

してしまう。

 

 

「でも私自身が目撃されて、尾行されてしまうとは

迂闊だったわ。家探しされて、コレを見られてたら

面倒な事になっていたかもしれないから」

 

 

困惑している美琴を無視して、彼女は近くにあった

古びた机へと近づいて、机の引き出しを躊躇いなく

開けると、中に入っている『ある物』を取り出す。

 

 

それは、クリップで束ねられた分厚い書類だった。

大事な書類だったのか、彼女は書類を手に取って、

書類の内容を念入りに確認する程までの徹底ぶりな

姿だった。

 

 

「やはり形に残る物はダメね」

 

 

彼女はそう言って、ポケットから使い捨てライターを

取り出して、手に持っていた大量の書類をライターに

近付けて、躊躇いなくその場で燃やした。

 

 

 

まさに、証拠隠滅である。

 

 

 

「ここも勝手に間借りしていただけだし、この人達が

目を覚ます前に退散しましょう」

 

 

「ちょ……ちょっと待って‼︎ ……下さい」

 

 

「あ」

 

 

「な、何の話をしているの? それにアンタは一体、

何を知って……」

 

 

彼女は書類やこの場の証拠隠滅に意識を向けてると、

背後にいた美琴は慌てた表情をしながら、彼女の肩を

ぐいっと力強く引き寄せて、聞き出そうとしていると

 

 

「⁉︎」

 

 

彼女の目の前には、先程燃やした書類の束が周囲に

散らばって、部屋の周囲を燃やし尽くしていた。

 

 

「indeed。 証拠隠滅するなら現場もろとも目撃者も

消してしまえと……」

 

 

「え⁉︎ 違っ……」

 

 

彼女は目の前の光景に目を背けながら、視線を部屋の

入り口と向けていた。それどころか、そのまま部屋を

立ち去ろうとすらしている。

 

 

「知らなーい」

 

 

「ちょっと、待って! コイツらは……」

 

 

彼女は我知らぬとばかりに、白衣を纏いながら部屋を

後にする。美琴は正気じゃない彼女に視線を向けて、

顔を真っ青にして叫びながらも、目の前で倒れている

武装無能力集団(スキルアウト)のメンバー全員を必死に引っ張って、

部屋の外へと移動させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なになに、火事?」

 

 

「ボヤだって」

 

 

「中で不良が寝てたって」

 

 

「タバコの不始末とか?」

 

 

火事になった廃墟のビルは、到着した優秀な消防士達

の迅速な対応によって、火は無事に消火した。

 

 

今回の件で大事になってしまったせいか、そんなビル

の周囲には、大勢の野次馬達が集まっていた。そんな

野次馬達の中には、騒ぎを聞き付けて集まった者達や

火事の現場などの写真を撮ろうと、携帯やカメラなど

構えて、シャッターを押している者達が騒いでいる。

 

 

そんな焼き焦げたビルに注目をしている中、美琴は

そろっお……と足音を立てずにその場を後にした。

 

 

「クソッ、あのジト目。二発もドツといて、意味不明

な事ばかり言って消えやがって。まだ聞きたい事など

があるのに」

 

 

美琴は悪態を吐いて、歯をガリっと歯軋りをする音を

立てて周囲を見渡してみるのだが、彼女の姿形すらも

見つからなかった。

 

 

「こうなったら……」

 

 

美琴は近くにあった電話ボックスの中へと入った。

 

 

「長点上機の生徒ならば、学生名簿にハッキングを

すれば……」

 

 

そう言って、ポケットに入ってた端末を取り出して、

電撃使い(エレクトロマスター)」の能力を応用して、長点上機学園の

ネットワークへとハッキングを開始する。

 

 

(学園都市の公衆電話のネット端末のセキュリティは

”ランクD”。学校の教師陣が使う情報端末は”ランクB”

だけど)

 

 

彼女のハッキング技術は、非常に高度なハッキング

能力なので、どれだけ強固なセキュリティや防衛策を

講じても、簡単に掌握することが可能なのである。

 

 

ピピッ。

 

 

どうやら、セキュリティのシステムなどを掌握が完了

したようである。画面には、長点上機学園の生徒達の

大量の顔写真のデータが映し出された。

 

 

「ッ……」

 

 

大量の顔写真のデータを確認していると

 

 

「いたっ‼︎」

 

 

彼女の顔写真のデータを見つけたのである。

 

 

 

09-087IX。布束砥信(ぬのたばしのぶ)

 

 

 

それが、彼女の名前である。

 

 

(布束砥信(ぬのたばしのぶ)、三年生十七才。──幼少期より、生物学的

精神医学の分野で頭角を現し──樋口製薬・第七薬学

研究センターでの研究機関を挟んだ後に)

 

 

 

本学(長点上機学園)に復学……」

 

 

 

布束の経歴を知って、無意識のうちに口にしていた。

 

 

「樋口製薬・第七薬学研究センター。ここで私のDNA

マップを使った研究を……?」

 

 

彼女が美琴のDNAマップを使った研究に関係があるの

ならば、もう一度会って、その話の事について詳しく

聞き出しておかなければならない。

 

 

しかし。

 

 

(あのジト目をその場で問い詰めても、また適当に

はぐらかされるかもしれない)

 

 

先程の反応からして、彼女が簡単にDNAマップの研究

について、そう簡単に教えてくれるは思えない。

 

 

だったら……。

 

 

「よしっ! ここに潜入して確かめてやるわ!」

 

 

 

美琴は端末をポケットに入れて、電話ボックスの扉を

勢いよく開ける。

 

 

「……っと、さすがに制服はまずいか。目撃されたら

すぐにつくだろうし」

 

 

美琴は自身が着てる常盤台の制服へと視線を向けて、

ブラウスを摘んで、周囲を見渡していると

 

 

「あれは……」

 

 

 

美琴の視線の先には、「ラ・マンチャ」と書いてある

大型デパートがあった。美琴は迷うことなく、すぐに

一直線へとデパートの中に入っていき、新品の黒色の

Tシャツとスパッツタイプのショートパンツを近くの

レジへと置く。

 

 

「カードでお願いします」

 

 

「ハイ」

 

 

布束がばらまいていた数枚の高額のマネーカードを

使って、洋服の料金を支払いなどした後、デパート

を後にした。

 

 

 

 

 

「………ま、こんなもんかしらね」

 

 

美琴はそう言いながら、そんな高級なホテルの一室を

コインロッカー代わりに借りながらも、常盤台の制服

から先程、「ラ・マンチャ」のデパートで購入をした

黒色のTシャツとスパッツタイプのショートパンツに

着替えて、スポーツ用シューズに履き替えていた。

 

 

もしも、常盤台の制服のまま、潜入しようとしたら、

常盤台の超電磁砲(レールガン)だとバレてしまう。

 

 

故に、正体がバレてしまわないように、細心の注意を

して念入りに変装をしなければ、潜入すら出来ない。

自分のDNAマップが悪用されているのかもしれない

のなら尚更だ。

 

 

美琴は心の中で決意を固めながら、ホテル一室の扉に

手を当てて、ホテルの部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ〜〜〜」

 

 

『へーんしーん。超機動少女、カナミン』

 

 

樋口製薬・第七薬学研究センターの入り口の方では、

受付のデップリと太っている警備員が退屈してのか、

大きな口を開けて、欠伸をしながらも、小型テレビに

映ってる『超機動少女カナミン』の映像を見ていた。

 

 

 

『華麗に──見ざ──』

 

 

 

ザ、ザザ、ザ──ッ。

 

 

 

「何だ、何だ?」

 

 

いきなり、映像が荒れて砂嵐の音が響く。

 

 

「配給されたばっかなのに……参ったな」

 

 

警備員はかなり困った表情をしながら、小型テレビを

持ち上げて、何度もバシバシと雑に叩いて、なんとか

直そうとしていた。

 

 

小型テレビに集中している中、美琴はそんな僅かな

隙を見逃さずに素早く潜入する。

 

 

「お、直った」

 

 

その瞬間、激しく荒れていたテレビの画面の映像が、

一瞬にして戻っていた。警備員はテレビが直ったので

安心したのか、再び、視線をテレビへと向けていた。

 

 

 

 

 

 

美琴が更に先に進むと、目の前かなはスライド式の

扉があって、強固なセキュリティロックが何重にも

掛けられていた。

 

 

「この程度なら……」

 

 

美琴はそう言って、扉の隣に設置されている小さな

タッチパネルにゆっくり手を翳すと、「電撃使い(エレクトロマスター)

の能力を使って、扉の強固なセキュリティロックを

操作して解除する。そして、すぐに部屋の中の奥へ

入った瞬間、扉は静かに閉ざされた。

 

 

 

ヴィ──、 ジ──。

 

 

 

その時、図上の上には、精度の高い球体の防犯カメラ

が輝いていて、静かな動作音が響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

「だぁ──また、負けたァ‼︎」

 

 

監視室には、男性の大きな声が響き渡っていた。

 

 

 

「じゃあまた、見回りよろしくー」

 

 

「はぁー、またかよォ」

 

 

ヒョロガリの警備員とガタイの良い警備員が椅子に

座って、トランプをしていた。そして、トランプに

負けてしまったのか、ヒョロガリの警備員は椅子の

背もたれに身を預けながら、悪態を吐いていた。

 

 

「こんな、セキュリティガチガチな施設を見回る

必要あんのかねェ」

 

 

「決まりだからな。つべこべ言わずに、さっさと

行ってきな」

 

 

「ヘイヘイ」

 

 

ヒョロガリの警備員はため息を吐きながら言うと、

ガタイの良い警備員がヒョロガリの警備員を注意を

するようにニヤリと笑いながら言う。

 

 

言葉を聞いて、ヒョロガリの警備員は諦めたのか、

座っていた背もたれのある椅子から立ち上がって、

近くにあった上着を手に取り、すぐに上着に袖を

通した後、警備用の帽子を被りながら、監視室を

出て行った。

 

 

 

 

 

(防犯カメラに赤外線センター電子錠か……電気的な

セキュリティだから、この辺などは大丈夫。むしろ、

問題は問題は所員やガードマンよね……)

 

 

美琴は施設の壁に設置されていたコンセントに端末の

ケーブルをすぐに電源に差し込んで、愛用してる端末

のキーボードを軽くカタカタと手慣れたそんな操作音

を鳴らしながら、周囲を警戒していると

 

 

「……? これって……」

 

 

美琴はある違和感を覚えた。

 

 

「おかしいわね。それらしい研究部署がない?」

 

 

この施設には、それらしい研究部署などがまったく

見当たらなかったのだ。

 

 

(いや、電源はあるのに、LANが配線されていない

隔離区がある)

 

 

疑問に思いながらも、再び周囲を見渡してみる。

 

 

 

(搬入通路しか、カメラが無いのが疑問だったけど、

研究内容は他部署の人間にも知られたくないって事

なのね)

 

 

ますますもって、怪しく感じる……

 

 

(とりあえず、ここから当たってみるか)

 

 

目的地は決めたのか、美琴は繋いでた愛用の端末の

ケーブルをコンセントから軽く引き抜いて、移動を

しようとしていると

 

 

「誰だっ」

 

 

「‼︎」

 

 

右側の通路から、人の声が聞こえてくる。更には

訝しむ表情をしながら、懐中電灯のライトの光が

こちらに向けられている。

 

 

「やっば」

 

 

「何か物音がしたが……」

 

 

まずい。このままじゃ、見つかってしまう……ッ‼︎

 

 

「そこに誰か、いるのか!」

 

 

ヒョロガリの警備員はこちらに声を掛けながら、

コツコツと足音立てて、こちらへとゆっくりと

近づいてくる。

 

 

「最悪電撃で気絶させれば、この場はしのげるけど、

できれば、侵入した痕跡を残したくない。何か……」

 

 

なんとか、この状況を解決出来る打開策がないかと

頭の中で必死に巡らせながら、考えていると

 

 

 

ヴィィィィィン。

 

 

 

「!」

 

 

「ん?」

 

 

機械音のような機動音が聞こえて、美琴と警備員が

視線を機動音ような音がする方へと向けてみる。

 

 

「何だ。警備ロボか」

 

 

目の前には、警備ロボがピッピピと音を立てながら、

ヒョロガリの警備員の元へと近づいてくる。

 

 

「そうだよな。誰もいるわけないもんな。変わった事

などはないか?」

 

 

『異常ハ確認サレテオリマセン』

 

 

「ならこの先の見回りは省略しちまうか」

 

 

ヒョロガリの警備員は警備ロボの報告内容を聞いて、

安心をしたのか、この道を迂回しようと口にする。

 

 

その言葉を聞いて、美琴はホッと胸を撫で下ろして、

軽く息を吐いていると

 

 

 

ブ──ッ ブ──ッ ブ──ッ。

 

 

 

「け、警報⁉︎ 何んだ一体?」

 

 

「? ? ?」

 

 

大音量のブザーが施設内に鳴り響く。ヒョロガリの

警備員は驚き、美琴は困惑の表情を浮かべる。

 

 

(何で? センサーは私には反応しないはず。

何かミスった?)

 

 

美琴は今の状況に理解出来ずに困惑しているが、

今はそんな事を考えている暇はない。

 

 

(とりあえず、ここは……)

 

 

美琴はそっと覗き込んで、視線を警備ロボに向ける。

 

 

すると、警備ロボはきゅっぴーんとそんな僅かな音を

立てる。そして、ギュルルルルと激しいその機械音が

鳴り響き、その場で回転する。

 

 

「うおっ⁉︎ 何だっ、どうした⁉︎」

 

 

暴走をして、猛スピードで走り去っていく警備ロボに

戸惑いながら、ヒョロガリの警備員は走り去って行く

警備ロボの後を急いで追いかける。

 

 

その隙を突いて、美琴は上に続く階段へと全力で

走り、駆け上がっていく。

 

 

(これからどうする? 今日の所は一旦、引き返す? 

いや、見つかったのは、私じゃないぽいし。混乱して

いるのなら、逆にチャンスかも。次来て、警備が強化

されてたら嫌だし)

 

 

ならば、やる事は決まっている。

 

 

「よしっ、続行!」

 

 

決意をした美琴は更にスピードを上げて、施設の階段

を駆け上がって、奥へと進んでいった。

 

 

 

 

 

「オイッ、一体どうなってんだ。この警報は!」

 

 

ヒョロガリの警備員は暴走をしているそんな警備ロボ

を取り押えながらも、けたたましく鳴り響くブザーの

音に顔を歪めながら、右耳に装着されてたインカムで

現在の異変の状況を確認する。

 

 

『悪い悪い、忘れてたわ。何かお客さんが──』

 

 

「?」

 

 

何か言っているみたいなのだが、施設中けたたましく

鳴り響いてるブザーのせいで、よく聞き取る事などが

出来なかった。

 

 

「警報がうるさくて、よく聞こえん」

 

 

『今そっちに向かうから、待っててくれ』

 

 

「わ、わかった。すぐに来てくれ」

 

 

ヒョロガリの警備員がそう言うと、『わかったよ』

とインカムから呆れてる声が聞こえた後、通信が

切れていた。

 

 

今すぐ、こちらに来るという言葉を聞いて、安心を

した表情をしていると

 

 

「ッ‼︎」

 

 

背後に人の気配を感じた。

 

 

「誰だっ‼︎」

 

 

ヒョロガリの警備員はすぐに大きな声を出しながら、

背後に立っているその人物へと、懐中電灯の明かりを

向けた。

 

 

「………?」

 

 

その人物を見た瞬間、ヒョロガリの警備員の表情は

眉を寄せ、困惑していた。

 

 

 

 

 

 

 

目的の部屋の入り口に到着した美琴は、目の前にある

扉の横に設置されているタッチパネルに手を翳すと、

扉は開いたので、美琴はすぐに部屋に入った。

 

 

「ここが……」

 

 

周囲を見渡すと、薄暗かくて分からなかったのだが、

巨大なモニターとキーボードが複数設置されている

のは分かった。

 

 

「あれは……培養器(ばいようき)?」

 

 

更に奥に進むと、ガラス越しに隔離された広い空間が

あった。その空間には、様々な医療器具や巨大な機械

などが揃えられていた。

 

 

「人間が入るサイズの培養器……」

 

 

一筋の汗が流れ落ちる。自分のDNAマップを使った

クローンが、軍用兵器として、製造されているという

そんな嫌な可能性が頭の中に過ぎる。

 

 

美琴はごくりと唾液を飲み込んで、視線をある方へと

そっと向ける。

 

 

 

 

 

 

 

「何だ君は? 迷い込んだ訳じゃないよな。

どうやって中に……」

 

 

ヒョロガリの警備員は困惑しながらも、目の前にいる

人物に質問すると

 

 

「いやいいんだ。その子は」

 

 

「!」

 

 

「来訪の連絡は受けている」

 

 

背後から、声が聞こえてきたので、すぐに振り返ると

そこには、ガタイの良い警備員が立っていた。

 

 

「凍結された計画のデータの始末に人が来るという話

を伝え忘れていてな。守衛のアホがスタッフカードを

渡し忘れたらしい」

 

 

「そういうことは、先に言っといてくれよ」

 

 

「すまんすまん……」

 

 

ヒョロガリの警備員が呆れた表情をしてそう言うと、

ガタイの良い警備員は申し訳なさそうな表情をして

頭を下げていた。

 

 

「ホラ。これ、つけときな」

 

 

ガタイの良い警備員はそう言って、目の前にいる人物

に予備のインカムを渡す。

 

 

「つうわけでこの子を、例の()()()()に案内をして

やってくれ」

 

 

「はあ」

 

 

そう言われて、ヒョロガリの警備員は困惑しながら、

暴走した警備ロボに近付いているガタイの良い警備員

に返事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いくつか消された痕跡などがあるけど、これなら

復元可能ね」

 

 

 

美琴は施設のパソコンを起動させて、キーボードを

タイピングして検索する。そして、データの復元が

成功したのか、復元されたデータが巨大なモニター

の画面に表示される。

 

 

 

超電磁砲(レールガン) 『妹達(シスターズ)』 最終報告。

 

 

 

「──ッ」

 

 

巨大な画面に表示されたそのタイトルを見た瞬間、

顔から大量の汗が流れる。それどころか、声すらも

出なかった。

 

 

 

『本計画は超能力者(レベル5)を生み出す遺伝子配列パターンを

解明し、偶発的に生まれる超能力者(レベル5)を100%確実的に

発生させる事をその目的とする』

 

 

 

そんな衝撃的な事実を目の当たりにしてしまった

私は震えている指先を抑えて、息を呑みながらも、

更にデータの続きを読む。

 

 

 

『本計画の素体は、超電磁砲(レールガン)御坂美琴(みさかみこと)である

 

 

 

クラッ。

 

 

目の前の視界が眩んで、更にはくらりと目眩も

してきたが、美琴はなんとかして踏み止まり、

立っていた。

 

 

(本当にあった。私の………)

 

 

素体。その言葉に冷や汗が一向に止まらない。

 

 

それでもなお、データの内容を読み進める。

 

 

 

クローン計画。妹達(シスターズ)』の作成には、 超電磁砲(レールガン)

毛髪から摘出した。体細胞を用意いた受精卵を使用』

 

 

 

「‼︎ッ」

 

 

 

『必要な遺伝子配列パターンのサンプルの入手は難航

していたが、交渉人(ネゴシエイター)を介してDNAマップを学園都市

書庫(バンク)に登録させることに成功した』

 

 

 

(あの時の……)

 

 

筋ジストロフィーに苦しむ患者の人達を治療するため

なのだとそう言っていたから、私も目の前で苦しんで

いる大勢の患者達の治療の助けになってくれればと、

そう思っていたのだけれど……。

 

 

 

『実験体の確保に要する時間などを短縮するには、

肉体(ハード)人格(ソフト)辺りの成長速度を加速させる必要である。

これにZid-02 Riz-13 Hel-03等の投薬などを用いて、

およそ一四日で 超電磁砲(レールガン)と同様の肉体(ハード)の形成。基本的

である脳内情報の入力は外部スタッフである布束砥信(ぬのたばしのぶ)

の監修を得、洗脳措置(テスタメント)を用いた強制入力(インストール)で処理する』

 

 

 

(最初からこれが目的──⁉︎ いや、そんなことより、

アレが原因で………)

 

 

 

『『妹達(シスターズ)』を量産する準備は倫理的に整った結果を

確認の後、計画は次の段階へと移行し、『妹達(シスターズ)』の

量産体制を構築する予定であった』

 

 

 

美琴の顔が歪む。自身の軽はずみな行いのせいで、

こんな実験が行われてしまうのだ。

 

 

しかし、このデータにはまだ続きがあることに

気が付いた。

 

 

 

『しかし、そんな計画最終段階で『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)

の予測演算などを行った結果、予想外の事態が判明。

妹達(シスターズ)』の性能(スペック)は素体である 『超電磁砲(レールガン)』の1%にも

満たない。その性能(スペック)は平均として異能力(レベル2)程度であり、

強力な個体でも強能力(レベル3)を超える事などはない』

 

 

 

(私の劣化版しか、作れないって事? 異能力(レベル2)程度

なんかじゃ、商品価値は無いに等しいはず)

 

 

美琴はモニターに映し出されたそんな内容に疑問と

訝しむような表情を浮かべながら、顔をモニターへ

近付ける。

 

 

オリジナルの美琴と同種の能力だが、単純な出力の差

はもちろん、電磁力線を目視することも出来ない等、

本家の1%の力も無いみたいなのである。

 

 

 

『遺伝子操作・後天的教育を問わず、クローン体から

超能力者(レベル5)を発生させる事は不可能。以上のその予言を

受けて、本計画より被る被害を最小限に留めるため、

委員会は進行中の全ての研究の即停止を命令』

 

 

 

故に、今回の計画の関係者達を集め、会議をして、

多数決や議論などを重ねた結果、

 

 

 

超電磁砲(レールガン)量産計画。『妹達(シスターズ)』を中止し、永久凍結を

決定することとする。今後の研究チームは順次解散。

データの所在は手順の手続きに従い──』

 

 

 

「はっ、ははは……何よ。やっぱ、私のクローン

なんていないじゃない」

 

 

美琴は少し後退りながら、緊張の糸が切れたのか、

その場に座り込んでしまう。データの内容を見て、

ニヤリと無意識に笑みを浮かべていた。

 

 

そう。自分のクローンなんているはずがないのだ。

自分自身も考え過ぎていたのである。

 

 

美琴は安心をしたのか、ゆっくりと立ち上がって、

施設のパソコンに手を翳す。すると、手のひらから、

パチッと青白い電流を流して、施設の巨大なパソコン

の電源を消す。

 

 

「やーでも、ちょっとゾッとしたわ。あの時に渡した

DNAマップがね……」

 

 

幼い頃を思い出しながら、秘密裏に隔離された部屋の

扉に手を翳して、扉を開ける。

 

 

「………ま。過ぎた事を言ってもしょうがないか」

 

 

そう。二度と今回のような事態にならないように

気を付ければ、良いだけのことである。

 

 

「さ、寮監に門限破りがバレる前に、さっさと帰ると

しますか」

 

 

美琴は施設の警備員に見つからないように、その部屋

を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

カッ、カッ。

 

 

 

美琴が去った後、暗くて静かなそんな施設内の中で、

複数の足音が響き渡る。

 

 

そして、扉が開いたのか、シュ──と音を立てて、

扉が開く。

 

 

点滅していた巨大なモニターがある隔離区の部屋に

光が照らされる。巨大なモニターが起動をしたのか、

ヴンッと激しい起動音が周囲に鳴り響く。

 

 

そんな中、その人物はピッ、ピピピピ、ピッと巨大な

モニターのキーボードをタイピングをするそんな音が

隔離区の部屋中に響き渡る。

 

 

画面には『delete from……』という巨大な文字と

データ削除のダウンロードのゲージが表示されてた。

 

 

「おーい。作業はどのくらいかかるんだ?」

 

 

ヒョロガリの警備員は隔離区の部屋の入り口辺りに

背を預けながら、部屋の中で作業をしている人物に

質問をする。

 

 

「完全消去まで、42・28秒。とミサカは正確な時間

を報告します」

 

 

作業をしてる人物がそう言った瞬間、複数の起動音と

感情のない声が隔離区の室内に静かに響き渡る。

 

 

その時、巨大なモニターの画面の光が眩しいぐらい

強くなって、その人物の姿が照らされる。

 

 

 

その人物の姿は── 常盤台の『超電磁砲(レールガン)と同じ姿を

している常盤台の制服を着た少女が立っていた。




最後まで読んでいただきありがとうございます‼︎


これからも皆さんが『応援』をしていただければ、
『更新』をする頻度が更に上がる可能性があるかも
しれません‼︎



【報告】

今回は無事に『東方墨染ノ残花』書き直し(修正)
『デート・ア・ライブ ■■■の精霊』を『更新』
をする予定なので、楽しみにしてもらえたならば、
本当にありがたいです‼︎


『他の投稿作品』もあるので是非ともそちらも
楽しんで見ていただければ、本当にありがたいです‼︎
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

暗殺教室と金属の歯車(旧題:潜入教室)(作者:御飯大盛)(原作:暗殺教室)

MSF(国境なき軍隊)▼かつて世界最大のPMCであった組織▼そして現在は常設の国連軍として存在している▼そして、MSFに所属するある一人の少年は日本にいた▼そして、椚ヶ丘中学校3年E組に入学することになった▼そして出会う超生物▼E組に依頼される暗殺依頼▼彼はいずれ、E組においてもっとも強い人物となるだろう▼そして彼らは暗殺に成功するだろうか▼これは、彼がE組…


総合評価:38/評価:-.--/未完:14話/更新日時:2026年04月05日(日) 21:00 小説情報

三度目の侍(作者:最強系妄想おじさん)(原作:ONE PIECE)

▼ワンピース世界。▼龍を斬った侍リューマに転生した男。▼一度目は平凡。▼二度目は最強を目指した修行の人生。▼そして三度目――目覚めたのは原作時代。▼技量は完成済み。▼覇王色も扱える。▼これは▼最強の剣士が▼麦わらの一味に加わる物語。▼原作沿い/微改変。


総合評価:239/評価:4.78/連載:13話/更新日時:2026年03月10日(火) 20:48 小説情報

転生したら生命の祖でした(作者:なちゅらりゅう)(原作:転生したらスライムだった件)

海を愛する少女は人を助けようとして溺れて死んでしまう。だけど沈む中、どこからか声が聞こえてきて…目が覚めたら海の上で寝ていました。今は生命を生み出すお仕事をしています。▼自分の好きなように書いているため、原作とズレている可能性が高いですが、ご了承ください。(なんなら私が都合のいいように勝手に編纂します)


総合評価:18/評価:-.--/連載:3話/更新日時:2026年05月04日(月) 09:16 小説情報

異次元の魔導士(作者:麵魔)(原作:FAIRY TAIL)

どうもおはこんばんにちは▼ここ最近ヒロアカ作品に没頭していましたが、気分を変えて投稿していこうと思って書きました。▼ヒロアカ方面のネタに行き詰まったらこっちのほうを進める予定です。▼この作品は、フェアリーテイルの無印作品が終わった後に起きた▼予期せぬ出来事、新たな竜と新たな人物▼そこから始まる物語、お楽しみに


総合評価:27/評価:-.--/連載:7話/更新日時:2026年04月24日(金) 23:56 小説情報

個性、海神 ── 神の血を引く少女は雄英に立つ(作者:一夏 茜)(原作:僕のヒーローアカデミア)

▼ ▼超常的な能力──「個性」が当たり前となったヒーロー社会に、▼海を支配する“異物”が紛れ込んだ。▼ ▼──ガラテア・ジャクソン。▼ ▼彼女は海神ポセイドンの血を引く娘。▼英雄パーシー・ジャクソンの双子の妹であり、▼水があれば英雄、なければただの小娘。▼ ▼神の血を引く少女は、雄英高校に入学し、▼ヒーロー社会の常識から外れた存在として、静かに注目を集めなが…


総合評価:336/評価:7.57/連載:12話/更新日時:2026年02月08日(日) 20:50 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>