ことができました‼︎
今回は『9017文字』 までの膨大な量を頑張って
書きましたが、豆腐のようなクソナメクジメンタルの
自分はきちんと面白く書けているのかととても心配に
なります……(汗)
【お気に入り】や【しおり】、【投票】、【感想】
などいただければ、豆腐のようなそんなメンタルで
脆い自分も更に『創作意欲』が増していきます‼︎
面白く出来ているかどうか心配でいっぱいですが
一生懸命にたくさん書きました。
最後まで読んでいただいてもらえたら嬉しいです‼︎
息が止まる。
心臓が。
鼓動を忘れる。
そこに居たのは──自分と同じ姿の少女だった。
制服も。
髪型も。
癖毛の跳ね方まで。
何もかも。
まるで鏡のように同じ姿で。
「あんた……何者?」
私は、目の前に立っている自分と瓜二つの顔をしてる
彼女に質問する。もちろん、周囲の警戒を怠らない。
彼女の返事を待っていると、
「にゃ──」
「は?」
美琴は、自分と瓜二つである彼女のそんな言葉を
聞いて、美琴は困惑を浮かべていた。
Mya ⁉︎
(ど、どういう意味? ミャーていう名前なの?
ミャーっていう名前の組織に属してるって事?
それとも何か、聞き間違えた?)
どれだけ、脳内を必死にフル回転させてみても、
それらしいそんな答えが一向に浮かんでこない。
それどころか、更に迷走してしまう。
(ひょっとしたら、日本語じゃないとか………?)
眉をピクリと動かし、顔には汗を流してながら、
考えていると、
「………と鳴く四足歩行がピンチです」
彼女はそう言って、とある方向へと指を指していた。
美琴もすぐに彼女が指を指した方向へと視線を向けて
みると、近くに大きな木が立っており、枝の上には、
小さな黒描が自身の身体を小さく丸めて、プルプルと
小刻みに震わせていた。
(猫⁉︎)
美琴は震える子猫の姿を確認して、驚きながらも
急いで近付くと、
「先程、この道を通りかかった際に、路上駐車された
車内にとり残されている赤ん坊を発見しました」
彼女は表情を変えずに言いながら、視線を美琴から
子猫に向けて、更に説明を続ける。
「居合わせた警備員が熱中症の危険性などを示唆して
いたので、ミサカの力でロックを解除したのですが、
それに驚いたあの生物が木にかけ上がり、降りる事が
できなくなったのです。………とミサカは懇切丁寧に
経緯を説明します」
「はー」
ミサカと名乗った少女のその説明に納得をしたのか、
美琴は無意識に声を上げて、視線を少女から子猫に
向ける。それならば、今の状況にも納得がいく。
「そんな事はどーだっていいのよっ。私はあんたが
何なのかって、聞いてんじゃない」
美琴が眺めていると、自身の目的を思い出したのか、
ハッとした表情して、急いで視線を子猫からミサカと
名乗っている彼女に向けて、更に警戒などを強める。
気を許したら駄目だ。
自分と同じ姿をした彼女に向かって、大声で叫ぶと
不安定なその枝の上で震えていた子猫が驚いたのか、
ビグゥと小さな身体を逆立たせて、足を踏み外す。
「あ。どうやらさらに危機的状況になったようです。
助けなくてよろしいのですか?」
「小っさくても猫なんだから、あれくらいの高さから
落ちても大丈夫よ。それより……」
「そうですか」
美琴が話をしようとした瞬間、自分と同じ姿をした
ミサカと名乗った少女の言葉が、そんな美琴の言葉
を遮られた。
無表情ではあるが、威圧感のある視線を感じる。
そんな視線を向けられると、正直戸惑ってしまう。
「お姉様はあの生物が地面に叩きつきられても、
一向に構わないと言われるのですね」
ズキッ。
そう言われると、かつてない程までの罪悪感で
胸の辺りが痛む。更には顔が真っ青になって、
額には汗が流れ落ちていた。
「その結果、大怪我して機能障害などが出ても、
生命活動を停止しても関係ないと」
「う……」
ミサカと名乗った少女の光無きその瞳を向けられ、
そんな質問された瞬間、美琴は何も言えずにいた。
もしも彼女が言っているように、あの小さな子猫が
障害や死んだりしてしまったら、美琴本人としても
後味が悪いし、そんな結果は望んでいない。
「わ……分かったわよ。どうしろっての?」
とりあえず、あの子猫を助けた後、問いただしても
遅くはないだろう。
美琴はそう考えながら、自身の髪をくしゃくしゃと
掻きながら質問すると
「このような大勢をとれば、ギリギリ届くのでは
ないでしょうか、とミサカは提案します」
ミサカと名乗った少女が美琴に提案したその方法は、
とても大胆な方法だった。
それは、一人が子猫がいるその木の下で四つん這いに
なってもらって、もう一人は四つん這いになっている
人物の上に乗って、降りられなくなってる子猫を救助
するという方法だった。
「まあ周りに台になるようなものは見当たらない
のだけど」
美琴はそう口にしながら、周囲を見渡していた。
しかし、ちょうどいい台はまったく見当たらず、
ミサカと名乗った少女の方法しかなかった。
とにかく、今も木の上から降りられず、震えている
あの子猫を助けることが優先するべきである。
美琴はミサカと名乗った少女と協力しようと
決意した瞬間であった。
「お姉様。もう少し左です」
え? 何で私が下?
意味がわからない。どうして、自分が今四つん這いに
なっているのか、理解出来なかった。
しかも、ミサカと名乗った少女は、当たり前のように
あれこれと指示を出してくる。
「無茶言うなっ!つーかアンタ、靴を履いてた
ままじゃ……」
しかも、
いるので、常盤台中学の半袖の白い制服のブラウスと
サマーセーターが汚れてしまう。
美琴は、ミサカと名乗った少女にそう言ってる中、
子猫は足を滑らせてしまったのか、必死になって
木の枝にぶら下がっていた。
そして。
だんっ。
「はぐぅッ」
美琴の背中に強烈な衝撃が走る。そんな強烈な衝撃に
美琴は顔を歪ませながら、地面にぶつかった。
それに対して、四つん這いになった美琴の背に乗って
いたミサカと名乗った少女は、すぐにジャンプをして
無事に着地した。どうやら、子猫を助けることに成功
したようだった。
「あッ……アンタねぇ!」
痛みに耐えて涙目になりながらも、ミサカと名乗った
少女に一言言ってやろうと、すぐに視線を向ける。
だが、美琴の目の前には衝撃的な光景が映る。
「何とか無事、確保しましたと「わああああ‼︎!」」
ミサカと名乗った少女が言っているそんな途中で、
美琴のかつてない程の叫び声が、ミサカと名乗った
その少女の言葉などを遮った。
なぜなら。
「こ……こ……ッ、コラァアッ‼︎ 何スカートまくり上げてんのよ―――っ⁉︎ 乙女なのにっ、乙女なのにっ」
ミサカと名乗った少女は常盤台の灰色のプリーツ
スカートの袖を手でつまんで、子猫を保護してた。
縞々のパンツを堂々と晒しながら。
「私と同じ顔して、そんな……」
美琴は顔を真っ赤にしながら、ミサカと名乗った
少女に必死に抗議していると、
「ミャアァ……」
助けた子猫が身体震わせながらも、美琴とミサカと
名乗った少女の元へ近づいて、鳴き声を出していた。
「は、はうぅ!」
そんな子猫の姿を見た瞬間、子猫のその可愛いさに
当てられたのか、慌ててた美琴の表情が一瞬にして
ほっこりとしてしていた。
「ち……近くで見てみるとなかなかカワイイ子猫
じゃない」
「コネコ?」
「子供の猫だから子猫よ」
美琴はしゃがみながらそう言っていると、子猫という
言葉の意味がわからなかったのか、ミサカと名乗った
少女は小首を傾げて質問すると、美琴は子猫の言葉の
意味を説明する。
「でも怯えられちゃうのよねー」
「?」
「私の体から出ているその微弱な電磁波などに
反応されちゃうのよ」
美琴がそう言って、子猫に手を差し伸べてみるが、
美琴の手を見た子猫は怯えるように後ずさる。
「ミサカもダメなようですね」
「ハー」と美琴が残念そうに溜息を吐いている中、
ミサカと名乗った少女も目の前の子猫を触ろうと
試すのだが、美琴の時と同じような反応される。
「そーじゃなくてぇ‼︎!」
我に返った美琴はすぐに立ち上がって、自身の茶髪の
ボブカットをガシガシと掻きながら、「ガ───」と
大声で叫んでいた。それに対して、ミサカと名乗った
少女は眉一つすら変えず、無表情でしゃがんでいた。
「あ……」
(おのれ猫で油断させるとは、したたかな……)
美琴の叫び声で、子猫は草むらの茂みの方へ逃げる。
そんな逃げ出す子猫の姿を見て、ミサカと名乗った
少女は無表情ではあるが、寂しそうな声を出す。
子猫を使って、油断を誘うかのような計算高い策略に
見えた美琴は、ミサカと名乗った少女を睨みつけて、
ガルルルル、とそんな唸り声を上げる。
とにかく、警戒を強めながら、目の前に立っている
ミサカと名乗っている少女を問い詰める。
「アンタ。私の………ク、クローンなわけ?」
私はミサカと名乗った目の前の少女に質問をする。
もしも、目の前にいる彼女が抵抗するようならば、
強引にでも聞き出す事も視野に入れておく。
「はい」
(あっさり……)
すると、ミサカと名乗った少女は美琴のその質問に
あっさりと答えたので、本当に拍子抜けである。
「あの例の計画とやらは、凍結したはずでしょ。
何でアンタみたいなのが存在するのよ」
「……… ZXC741ASD852QWE96,3。とミサカは
「あ?」
意味がわからない。
樋口製薬・第七薬学研究センターの隔離区施設で
確認した『
と書いてあったはずだ。しっかりとこの目で見た。
「やはりお姉様は、実験の関係者ではないのですね。
先程の質問にはお答えできません」
私が困惑していると、ミサカと名乗った少女はすぐに
それを察したのか、無表情でそう言ってきた。
「どこのどいつが、計画を主導してんの?」
「機密事項です」
「何のために造られたわけ?」
「禁則事項です」
美琴が計画の主導者や作られた理由などについて
聞くが、ミサカと名乗った少女は質問に対して、
黙秘を貫いた。
そんなやり取りを続けていると、
グイッ。
「痛い目にあいたいの? 力づくで聞いたって
いいのよ」
痺れを切らしたのか、美琴はミサカと名乗った少女の
右手首を掴んで、左手をミサカと名乗った少女の左肩
に当てていた。やはり、力づくで聞くしかない。
美琴はそう言って、痺れる程度の軽い電撃をお見舞い
しようとするのだが、
「…………」
しかし、ミサカと名乗った少女はその対応に対して、
一切の抵抗をしなかった。そんな無抵抗ままでいる
彼女の反応を見て、美琴は戸惑ってしまう。
「くっ……いいわ、行きなさい。こっちは勝手に
後を尾けさせてもらうから」
美琴はそう言って、握っていたミサカと名乗った
少女のその右手首を離して、シッシッと手を払う
仕草をしていた。
「アンタはどっかの施設なり研究所なりに帰るわけ
だから、そこでアンタの製造者をとっ捕まえて直接
聞き出してやるわ」
「…………」
美琴はキッと睨みつけながら、ミサカと名乗った少女
にそう言うと、ミサカと名乗った少女は無言で美琴の
顔を一瞥した後、背後の通路へと進んで行った。
(『
信じられないわね)
美琴はミサカと名乗った少女の後を追いながらも、
目の前にいるミサカと名乗った少女、『
存在を目の当たりにしながら、観察を続ける。
(───いや、くだらない噂と一蹴しながら、本当は
いつの日か、自分と同じ姿をしたクローンが現れる
んじゃないかとずっと怯えてた。でも……)
それが、コレかあ……。
目の前で、間抜け面しているミサカと名乗った少女の
姿や行動を見ていて、複雑そうな表情を浮かべてた。
美琴の想像していたイメージが一瞬にして崩れ去る。
しかも、自分と同じ顔してるのに、間抜けな表情で、
目の前で舞っている一匹の蝶を眺めてすらいる。
(何かイメージと違うっつーか……もっとこう、本人を
亡き者にして、入れ代わりなどを画策してるみたいな
ブラックなのを想像していたのに。本当ならもっと、
ショックなどを受けるべきなんだろうけど………
調子狂うわね)
ミサカと名乗った少女の行動などが予想出来ず、
溜息を吐いていると、
(ん?
美琴は”ある可能性”が脳内に過ぎる。
「ちょ……ちょっと。まさかアンタみたいなのが
五人も十人いるんじゃないでしょうね?」
「コネコ……上から読んでも下から読んでも
コネコ……フフ」
「聞けよっ。くだらないこと言ってないで」
美琴が青ざめた表情で、ミサカと名乗った少女に
慌てて聞くのだが、ミサカと名乗った彼女本人は
『子猫』という言葉がツボに入ってしまったのか、
口元をニヤリとさせて、コネコという言葉を口に
していた。
『子猫』という言葉を何度も口にしてるミサカと
名乗った彼女の反応に、美琴は声を荒げながら、
彼女の襟首を掴んで、引っ張っていた。
「ファー〜〜……何だぁ?」
帽子とエプロンをしているアイス屋のおじさんが、
大きな欠伸をしながら、巨大なキッチンカーを運転
してると、その視界にある光景が映る。
そこには、美琴とミサカと名乗った少女の二人が
立っていた。しかも、喧嘩をしてるようであった。
「そこの双子。姉妹ゲンカはよくねーぞ」
「コイツは妹じゃないっ‼︎」
アイス屋のおじさんは、キッチンカーを二人の前に
停車をして喧嘩の仲裁をするのだが、美琴は大声で
その言葉を否定する。
「オイオイ。冗談でもそんな事言うもんじゃないぞ」
アイス屋のおじさんは美琴のそんな言葉を注意して、
軽く息を吐く。そして、キッチンカーから降りる。
「ちょっと待ってな」
「?」
アイス屋のおじさんは美琴にそう言って、アイス用の
調理器具などを取り出して、すぐ作業に取り掛かる。
そして。
「ほれ。ウチの自慢の商品だ。これやるから
仲良くしな」
二つのアイスを美琴達に手渡してきた。
「アイス? 押し売り?」
「人聞きが悪いな。ケースなどを洗うんでね。
よければ食べてくれよな」
美琴ミサカと名乗った少女は出来上がったアイスを
受け取る。すると、美琴は訝しむようにアイス屋の
おじさんに問いかけると、アイス屋のおじさんは
美琴の言葉に苦笑いしていた。
「何があったかは知らんが、うまいもんを食えば、
イライラも治まるってもんよ」
「いや。悪いけど、今はアイスを食べてる
場合じゃ……」
二人がそんなやり取りをしていると、
「濃厚でいてくどくなく、後味などがさっぱりとした
この甘さ……牛乳が良いのは当然ですが、研ぎのいい
良質な和糖を使わなければ、この風合は出せません。
コーンはクッキーを砕いたクラスト生地を意識した
ものですね」
ミサカと名乗った少女は、アイス屋のおじさんから
貰ったバニラアイスをガツガツと無我夢中で食べて、
グルメリポーター顔負けのアイス味の解説を始める。
隣で見ていた美琴は、唖然とした表情で眺めていた。
「グッジョブです! とミサカは、惜しみないまでの
賞賛を贈ります」
「はは。ありがとよ」
ミサカと名乗った少女は、すでに食べ終わったのか、
グッと親指を立てて、アイスへの賞賛の言葉を贈る。
すると、美琴は呆れながら、額に左手を添えており、
アイス屋のおじさんは、満足な表情を浮かべる。
「夫婦が別れりゃ赤の他人だか、姉妹の血は一生
繋がったままだ。ウチのカーチャンも嫁がないと、
赤の他人になっちまうかも……」
「いや。興味ないから」
アイス屋のおじさんはそう言いながら、自分自身の
プライベートについて語り出したが、美琴は興味が
なかったのか、ブンブンと手を横に振る。
「ま。とにかく、姉妹仲良くなー」
「だーかーらー! 違うっつーの」
美琴に言う事を言ったのか、アイス屋のおじさんは
キッチンカーへと乗り込んで、その場を去っていく。
美琴は納得いかなかったのか、美琴はキッチンカーに
向かって、大声で叫ぶ。
「まあハタから見れば、しょうがないだろうけど……
血どころか、遺伝子などを分けているなんて思わない
だろーし……」
美琴はそう言って、貰ったチョコミントアイスを
食べようとしていると、
「あれ?」
ある違和感を感じたので、すぐに視線を向けると、
あるはずのチョコミントアイスがなくなっており、
残っているのは、包み紙とコーンしかなかった。
まさかと思って、すぐにある方向へ視線を向ける。
そこには、ミサカと名乗った彼女が立っていたが、
問題はそこではなかった。
ミサカと名乗った少女の口元には、大量のチョコミントアイスがべったりと付いていた。
「オイッ。意地汚いマネすんなっ」
「何の事でしょう? とミサカは、チョコミントの
爽やかな余韻を楽しみつつ、シラをきります」
美琴は、ミサカと名乗った少女の方へ詰め寄って
問い詰めるが、ミサカと名乗った少女は美琴から
視線をそらしながら、平然とシラをきる。
「身体などが冷えたので、温かい紅茶が飲みたい
ところです。と、ミサカはさりげなくお姉様に
おねだりを……」
「ふざけるなっっ!」
そんなミサカと名乗った少女の態度などを見て、
イラッとした美琴はかつてない程の大声で叫ぶ。
しかし、美琴はミサカと名乗った少女のそのおねだり
を断りきれなかったのか、二人一緒に喫茶店の方へと
向かった。ちなみに、そんな喫茶店でも二人の存在が
目立ってしまったのか、『常盤台の制服着た双子だ』
と話題になって、囁かれたのは言うまでもない。
「……で、アンタいつになったら、帰るのよ……?」
かなりの時間が過ぎてたのか、空は真っ暗になって
しまっていた。そんな中、バテている美琴と平然と
してるミサカと名乗った少女は、周囲にある街灯に
照らされいた。
「言い忘れていましたが、ミサカはこれから実験に
向かうので、施設へは戻りません」
「は?」
美琴が質問すると、ミサカと名乗った少女はこの後の
予定について報告する。すると、彼女のそんな言葉が
予想外だったのか、美琴は大声を出していた。
「お姉様が、後を尾けるのは自由ですが、ミサカの
製造者には会えません」
「なっ……何で、今頃……」
美琴が声を震わせながら、質問をすると
「聞かれませんでしたので」
「っ………」
しれっとした表情で、あたかも当然である事のように
言ってきたのである。そんなミサカと名乗った少女の
言葉を聞いた瞬間、ピキッと額に青筋を立てる。
(どうする? さっきの
探した方が手っとり早いか?)
色々と考えを巡らせながら、目の前にいるミサカと
名乗った少女から、目を離さないように注意する。
(PDAは持ってきてるわね)
美琴はすぐに、灰色のプリーツスカートのポケットに
手を突っ込んで、PDAを取り出そうとしていると
コッ。カラン、カラン。
愛用のPDAと共に入れていたゲコ太の缶バッジが
音を立てて、その場に転がり落ちていた。
「っと、ポケットに入れといたのを忘れてた」
今日一日、走り回って手に入れた
拾い上げようとしていると、
「? それは何ですか?」
「いや、ガチャガチャで獲った景品だけど……」
美琴はそう言って、ポケットから落ちてしまっていた
ゲコ太の缶バッジをポケットに入れようとしてたが、
何か思い付いたのか、途中で美琴の言葉が止まる。
「何でしょう?」
「いいから、ジッとしてなさい」
美琴は、ミサカと名乗った少女に視線を向けた後、
すぐに近付いていき、サマーセーターの右下辺りに
”ある物”を取り付ける。
それは、ゲコ太の缶バッジであった。
「………」
「うん! 鏡で見るより分かりやすいし、客観視も
できてるわね。こうして見てみると、結構アリって
気すらも……」
美琴は満足したのか、右手を口元辺りに当てながら、
笑顔で自身の考えを口にする。
美琴が満足そうにそう言うと、
「いやいや、ねーだろ。とミサカは、ミサカの素体の
お子様センスに愕然とします」
「なっ、何おう‼︎」
まさか、クローンに自身のセンスを否定されるとは、
思ってすらいなかった。しかも、お子様センスなど
言われている。
「じょっ、冗談よ冗談。ちょっと試しに、つけて
みただけ」
恥ずかしかったのか、美琴は顔を真っ赤にしながら、
ミサカと名乗った少女のサマーセーターに付けていた
ゲコ太の缶バッジを外そうと手を伸ばすと、
ぱぁん。
周囲に大きな音が響き渡る。
美琴は一瞬、理解出来なかったのか、伸ばしていた
手を確認すると、手ひらが真っ赤になっていた。
そして、ミサカと名乗った少女の方に向けてみると、
どうやら、美琴の手が払い落とされていた。
「………」
再び、手を伸ばしてみるが、
すぱぁん。
更に速い速度で、美琴の手が払い落とされる。
パパパパパパパパン。
「何すんのよっ‼︎」
「ミサカにつけた時点で、このバッジの所有権は
ミサカに移ったと主張します」
美琴は赤くなって、ヒリヒリしてる両手をゆっくり
摩りながら言うと、ミサカと名乗った少女は美琴に
警戒をしながらも、自身の意見を口にする。
「お姉様の行為は、強奪であるとミサカは訴えます」
「何だその屁理屈!」
「屁理屈ではありません。それにコレは、お姉様から
頂いた初めてのプレゼントですから」
「あんた……」
美琴は、ミサカと名乗った少女の屁理屈染みている
内容を聞いた瞬間、それが理解が出来なかったのか、
大声で叫んでいた。しかし、無表情ではあったが、
ミサカと名乗った少女は美琴から今貰ったゲコ太の
缶バッジを大切そうに触っていた。
それを見た美琴は、目の前にいる少女の認識などを
改めようと考える。
「もうちょっとマシなものとかはなかったのかよ。
という本音を胸にしまって、ミサカは嘆息します」
「やっぱ返せ―――っ‼︎」
前言撤回。やはり、改める必要はないかもしれない。
(っと、いつの間にかまたコレのペースに……)
美琴の額に青筋を出しながらも、やれやれとした
表情でポリポリと指で頭を掻いていた。それに、
目の前の少女のペースに流されてるこの状況に
困り果ててしまってすらいた。
(このままじゃ、ラチがあかないわね。やっぱり
ネットから……)
美琴はそんな状況に苛立ちながらも、すぐに冷静に
なって、目の前の少女から視線を逸らす。
「もういいわ。今日のところは失礼させて
もらうから」
美琴はミサカと名乗った少女に背を向けながら、
右手を上げて軽く振る。だが、美琴がそう言って
数分経っても、返事が一向に返ってこなかった。
「……ん、まだ何かあるの?」
「……いえ」
美琴は気になって質問をするが、ミサカと名乗った
少女は美琴の問いに僅かな返事をした。
ミサカと名乗った少女の表情は無表情だったけれど、
どこか寂しそうな表情をしているような気がした。
「さよなら、お姉様」
「ああ、うん。じゃあね」
ミサカと名乗った少女が美琴にそう言ってきたので、
美琴も返事をして、すぐにその場を走り去る。
この時、美琴は知る余地もなかった。
自分と同じ姿をしていたミサカと名乗った少女との
出会いと会話は、これで最後だったのだと。
そして、かつての自身の行いのせいで、非人道的で
イカレているそんな実験が秘密裏に行われている事
すらも知らずに。
最後まで読んでいただきありがとうございます‼︎
これからも皆さんが『応援』をしていただければ、
『更新』をする頻度が更に上がる可能性があるかも
しれません‼︎
今回は『デート・ア・ライブ ■■■の精霊』や
『五等分の花嫁 繋がり合う絆』の【アレンジ版】を
更新していますので、見てもらえれば嬉しいです!
他にも『投稿作品』 がありますので、そちらの方も
よろしくお願いします!