マジすか学園inオメガ   作:ヒメール

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pixivで書いている作品を、ハーメルンに載せさせて頂きます。
稚拙な文ですが、よろしくお願いします!


1・目覚め

「何でこうなったんだ……」

 荒れに荒れた校門に立ちながら、杉山健二(すぎやまけんじ)は必死に頭を働かせ考えるが何一つ糸口になるものは見当たらない。しかも、これから転校する学校という場所がかの有名なヤンキー高校なのである。

健二「『馬路須加女学園』って女子校なのに、男が転校するって何かの手違いとしか思えない」

 これからの出来事が全て間違いであって欲しいと、内心願いながら中へと入って行く。入って直ぐに様々な所に机や椅子が散乱し、壁には落書きがされているのを目にするだけで、ここがどれ程やばい所なのか物語っている。

健二「ああ~行きたくない!」

 思わず心の叫びを上げて校舎の中へ入ると、アイドルに居そうな顔立ちをしたスーツを着用した女性が健二を出迎えてくれた。

「君が杉山健二君ですか?」

健二「は……はい」

 言葉を詰まらせながら、健二はスーツを着た女性と荒れ果てた校内へ歩き始めた。

「私は馬路須加女学園の校長の柏木由紀です。」

健二「はい」

由紀「健二君、何でこの高校を選んだんですか?」

 鋭利な笑みを浮かべ話し掛けてくるが、健二は場の空気感に圧倒され浮かない表情を浮かべ返す。

健二「分からないんです……突然、ここに転校する事に決まって」

由紀「理由が分からないのは、妙だな」

 

 

 

 健二が校舎を案内されている頃、馬路須加女学園一年のクラスには静かなどよめきが起こっていた。

「なあーこのマジ女に男子が転校して来るっての、聞いたか?」

 赤と白を器用に組みわせた鉢巻を巻いたカンドレは、輪の中心に置かれたホットプレートで焼かれるお好み焼きを見ながら切り出した。

「マジかよ!遂にここも、共学になんのか?」

 モデル系のペリカンが興味深げに言うと、隣に座るボーイッシュ系のウテナが気怠そうに否定する。

「ある訳ねえだろ。前の事件があったんだから」

「私、転校生と友達になりたいな〜」

 周りのネガティブな雰囲気をぶち壊すように、髪型をツインテールにしたオジュケンは明瞭快活に言い放った。

「本当にオジュケンは友達、友達言うような」

 馬鹿っぽい顔をしたニシドリが言う。

カンドレ「なあ、イカノメは転校生にどいう理由とか気になるか?」

 質問を向けた先には険しい表情を浮かべ、鎮座するチームお好みリーダーのイカノメは全然と片手を上げ、軽く振るった。

「おい!チームお好み、テメェらの煙でこの教室むせて来たぞ!!」

 チームお好みの反対側からオレンジ色のジャージを着たチームもんじゃの一人、オラキオが怒鳴り込んできた。

ニシドリ「うんだと!お前らのもんじゃの方が、煙らせてるんじゃねえのか?!」

「あぁぁぁ!もんじゃは、煙があんまり出ねぇんだよ!!」

 上から目線で長髪を振りながらテキサスが詰め寄っていくと、張り合うようにニシドリも眉間に皺を寄せ睨み合う。

「もう、お前らここでは休戦許定って事を忘れたのかよ」

 いざこざを収めようとゴスロリファッションの腰に、ジャージを巻いたハンナマが叫ぶ。

 一年の教室で起きていたいざこざを扉越しに、聞いていた健二はもう終わったと心の中で諦めをつけ、震える手で扉の取っ手を持ち扉を思いっきりずらした。

 予想通り、噂の転校生がやってきたということで圧が半端ない視線が注がれ体が硬直してしまう。

オジュケン「あっ!転校生だ!!!」

 その中、オジュケンだけは楽しそうに健二に指を向け、駆け寄って来よってくる。

健二(やっぱ無理)

 心の限界を迎え、振り返り廊下へ走り出してしまった。

「逃げちまったよ」

 オレンジ色の帽子が特徴的なオラキオはもんじゃを食いながら、つぶやいた。

 

 

 

健二「ハア・・・ハア・・・色々と怖えーよ」

 荒れ果てた廊下を全力疾走で走ったせいで、床にヘタレ込み愚痴を溢すが恐怖心が和らぐことはなんてない。 

 これからマジ女でどう過ごすかと脳裏をかすめるが今は考えられない。けれど、ここでビビってたりしたら良いカモに成り下がってしまう。

 そんな葛藤が行き来しそうになると、目の前から異臭が一際強く匂ってくるのを感じとった。

健二「なんだ、この匂い」

 立ち上がり、周りを見渡すが匂いを発する物は見当たらない。

 健二は鼻を抑えながら一歩踏み出した瞬間、目の前から人型が飛び込んで来たと思ったら、健二は床に勢いよく倒れ込むと鼻が捻じ曲がるほどの異臭が漂ってくる。

健二「あぁぁぁぁああ!!!」

 視界にそれを捉えた時に見えたのはトンボだった。正しくはトンボのような目に、貪り食い尽くそうとする牙が覗いている。

健二「はっはっ!!」

 トンボの怪人から抜け出そうと必死にもがくが、力が強くて抜け出せない。

 さっきのヤンキーに一斉に見つめられるという恐怖心とは一線を覆す、恐怖に体が身震いし叫ぶ事しかできないのに首筋の血管が浮き彫りになっていく。

健二「ぬああああああああ!!!」

 太い血管が浮き彫りになった拳でトンボの怪人を殴り飛ばした。

健二「は……はっ……」

 恐怖が続いたことで放心状態の健二は、荒い息遣いで倒れたままでいると横から冷たく固いものがぶつかるのを感じ、視線を横に向けた。

 そこには目の模様があり、鉄の棒が2本はめ込まれたベルトで健二は本能的にベルトを手に取り、腰に装着する。

 すると内に潜む何かに体が支配されていくのを感じながら、手のグリップを捻った。

《オメガ》

 目の部分が血管が広がるように赤く発光すると、禍々しい音声が鳴り響く。

健二「ぁぁぁぁぁぁああ!!!アマゾン!!!!」

 咆哮すると全身を緑色の炎が包み込み、血のような複眼が炎と中から覗き込んだ。

 

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