対300点プレイヤー用の攻撃術式として十劃呪法を取得するため高専に立ち寄る。家入立ち合いの下、遺った下半身を取り込む。→家入からの案内により、高専に保管されていた分身術式を取り込む。→高専から出る前東堂と遭遇。
以下
「聞いたぞ乙骨、死滅回游に参加するらしいな。俺も参加したいのは山々なんだが、流石にこの腕ではな。口惜しいことだ。このような大事な時に
このあとメチャクチャ嫌そうにしてリカちゃんが特製肉団子を喰った。
マジで美味くてムカついた。
「マジでっ!? 乙骨も負けたのっ!?」
栃木県のとある立体駐車場が跡地。
術師による
日本、東京、五条悟、夜蛾学長の現状、事件解決後の秤金次への協力契約を経て、話はついに死滅回游に移行した。
そこで出た話題に、秤は驚愕の声を上げる。
五条悟の封印という報告の後、立て続けに届いた乙骨憂太敗北という爆弾情報。
五条悟の封印を聞いた時と比べて驚きが強いが、これは五条悟封印という事実を未だ上手く呑み込めていないためだ。
彼からすれば、急に太陽が消滅したと言われているようなものだ。
その点乙骨は何だかんだ未熟であり、言ってしまえば身近な存在だ。少なくとも無限の彼方にいる存在ではない。
ゆえにその敗報はより具体性を持って秤に届いた。
同年代の有名人が前触れなく亡くなったときと言えば、伝わるだろうか。
「確証はないですが、恐らく」
「試合中にも聞いたけど、パンダには正直信じられないなぁ」
伏黒は言いにくそうに肯定する。
驚愕というラインは超えているが、手放しで唯一尊敬できる先輩が負けることに少なからぬショックを受けていた。
級友として乙骨と学生生活を共にするパンダも信じられないという気持ちを隠さない。彼の強さは良く知っている。五条悟と比べたらそりゃあ弱いが、それでも特級術師。彼が負ける姿を想像できていなかった。
実を言うとこの中で一番衝撃受けているのは、実際に乙骨の手で殺され、彼の強さを実感した虎杖だった。
衝撃が強すぎて、一周回って冷静になっているだけで。
「ここに到着するちょっと前に、コガネのアナウンスがあったんだよ」
「アナウンスぅ?」
「ああ。コガネ! 悪いけど今日追加された2つの
『しゃーねーな! 面倒だが行くぜい悠仁!』
コガネの口調がフランクなものから機械音声じみた形式ばった物に代わる。
『
『
「……なにこの
黙って話を聞いていた星綺羅羅が疑問の声を上げる。パンダも秤も声には出さないが同じ気持ちだ。
一つ目は理解できる。
敵の所在把握、危険人物の特定。使い道は多岐に渡る。
分からないのは二つ目だ。せっかく開示した情報をわざわざ伏せるような
相反するようなルールに、詳細を知らない3名は首をかしげる。
「あ。もしかして二つの
「いえ、同タイミングでの
パンダがもしやと発言するが、伏黒にすぐ否定された。
「話が見えねぇな。結論をさっさと言えよ」
「見た方が早い。虎杖頼む」
「コガネ。
『はいよ』
宙に投影されたウィンドウ。そこにリストアップされた人は一名。
現在の所持
所在は仙台
その名前は『石流龍(乙骨憂太の仲間たちに告ぐ。
「「「ん?」」」
秤、綺羅羅、パンダの目が点になる。
もう一度コガネの情報をじっくりと見る。
彼らが気になった箇所は2点。
一つはあり得ないほど圧倒的な所持ポイント999,999,999。
もう一つはあり得ないほど長い人名『石流龍(乙骨憂太の仲間たちに告ぐ。
「いや長い長い長い! 長すぎるだろっ! パンダは四文字以上の名前は覚えられないんだ!」
「それウチらも大体アウトじゃん」
パンダがツッコみ、そのツッコみに綺羅羅がツッコむ。
「え? つまり乙骨ちゃんはこのイシナガレリュウってのに負けたの?」
『コイツの名前はイシゴオリリュウって読むんだぜ、兄ちゃん』
(あ、本当に男なんだ)
コガネと綺羅羅のやり取りに場違いな感心を得た虎杖。
「
「戦うにしろ逃げるにしろ、強敵を知ろうとすれば
それを横目に秤と伏黒の会話が続く。
「なるほどな。2つ目の
「はい。恐らくは文面の通りに乙骨先輩はコイツと
「にしちゃあ随分と贅沢な
秤の言う通り。このメッセージを送るだけでも、石流龍は300ポイントを消費しているのだから。
「実は乙骨ちゃんが勝利してってパターンは……ないか」
「こんな
「え? ていうか憂太生きてる? 死滅回游って相手を殺すことが前提だよな?」
「それはもう最初に確認したから安心していいよ」
大量に
確たる証拠がない。しかし乙骨が負けたという事実を上級生3人組は受け止めた。
「条件付き協力者。そう考えるのが一番いいかもしれませんね」
「てかなんだコイツ。
「いえ、それはマジです」
「マジなんだ」
石流の他に
情報を隠蔽するために100
300点どころの話ではない。一人で500、いや名前による伝言を含めれば600もの
「悪いことばかりじゃない。要注意
方針を決めるに足る情報は出揃ったと判断した伏黒は、死滅回游攻略に向けて動き出すことを改めて宣言した。
天使がいる東京第2
100得点
だが必要なのは倒すことではない。協力を仰いで該当
星綺羅羅は外部でのバックアップ。
死滅回游攻略に向けて指針と配置は決まった。
特級術師たる乙骨すら敗北したという魑魅魍魎渦巻く呪いの坩堝に向けて、あとは飛び込むだけ。
彼らの戦場は、すぐそこまで迫っていた。
虎杖悠仁の内部、
目は通した。耳にも入った。しかして記憶に留めることはなく。
呪いの王、両面宿儺に彼の名前が刻まれるまで、あと少し。