【完結】仲正イチカは悪い大人についていく   作:曇りのち晴れ男

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第十話 落とされた太陽

 

 季節は今より少し前。まだ風に暖かさが残る春の終わりのこと。

 キヴォトスの空はどこまでも青く、白い雲がゆっくりと流れていた。

 

 キヴォトス中央区から少し離れた場所。

 最先端技術の結晶であるミレニアムサイエンススクールの自治区に隣接していながら、そこだけ時が止まったような一角がある。

 

「ここが……キサラズ学園、か」

 

 俺──佐倉(さくら) 正義(まさよし)は、地図アプリが表示する目的地を見上げ、少しだけ感嘆の声を漏らした。

 連邦生徒会からシャーレの顧問として着任し、まだ数週間。

 右も左もわからないまま、挨拶回りとして訪れたのがこの小さな学園だった。

 

 周囲の近代的なビル群とは対照的に、そこにあったのは平屋建ての木造校舎。

 使い込まれた木の壁、手入れの行き届いた花壇、そして風に揺れる古い桜の木。

 まるで一昔前のドラマに出てくるような、懐かしい風景がそこにはあった。

 

「すごいな。ミレニアムのすぐそばに、こんな場所があったなんて」

 

 俺はスーツの襟を正し、緊張しながら古びた校門をくぐる。

 カバンの中には手土産の菓子折りと、これから自分が何をするべきか書き連ねた真新しい手帳。

 まだ「先生」と呼ばれることに慣れていない俺は、期待と不安を胸に歩き出した。

 

 校庭には、竹箒で落ち葉を掃いている一人の生徒の姿があった。

 長い金髪が陽の光を浴びてキラキラと輝いている。白を基調とし、金の刺繍があしらわれた私服のような制服が、彼女の清楚な雰囲気を引き立てていた。

 

「あの、すみません。ちょっといいですか?」

 

 俺ができるだけ柔らかい声で話しかけると、少女はビクリと肩を震わせ、パッとこちらを振り返った。

 

「は、はいっ! なんでしょうか!」

 

 元気よく返事をした拍子に、彼女が持っていた竹箒が手から滑り落ち、カランと乾いた音を立てる。

 彼女は慌ててそれを拾い上げ、照れくさそうに笑った。

 

「あはは……ごめんなさい、ちょっと驚いちゃって」

 

「いや、急に声をかけた俺が悪かったね。俺はシャーレの……」

 

「あ──っ!!」

 

 俺が名乗ろうとした瞬間、彼女は大きな目をさらに見開き、俺を指さした。

 

「その恰好! もしかして、噂の『先生』ですか!?」

 

「え? あ、ああ。そうだけど……」

 

「わぁ……! 本当に来てくれたんだ……!」

 

 少女は竹箒を抱きしめ、花が咲いたような笑顔を見せた。

 その笑顔は、この晴れた空よりもずっと眩しく、見る者を温かい気持ちにさせる力があった。

 

「ようこそ、キサラズ学園へ! 私、ここで生徒会長……兼、飼育委員兼、美化委員をやってます、タケルって言います!」

 

「えっと……兼任しすぎじゃないか?」

 

「生徒数が少ないですから! みんなで何役もやるのが普通なんですよ、えへへ」

 

 タケルと名乗った少女は、屈託のない笑顔でそう言った。

 裏表のない、純粋な明るさ。

 キヴォトスに来てから、銃撃戦や爆発騒ぎばかりを目にしてきた俺にとって、彼女の存在はあまりにも「平和」そのものだった。

 

「先生、案内しますね!」

 

「ああ、頼めるかな」

 

「任せてください! こっちです!」

 

 彼女は軽やかな足取りで歩き出す。

 古い廊下を歩くたび、ギシギシと木の軋む音が響く。

 窓から差し込む陽光が埃をキラキラと照らし、どこか遠くから小鳥のさえずりが聞こえてくる。

 

「先生、見てください! この柱の傷、去年の運動会で私がぶつかってつけたんです」

 

「……随分と豪快にぶつかったんだな」

 

「あの廊下の突き当り、あそこは西日が一番きれいに見える特等席なんです!」

 

「へぇ、後で見てみようかな」

 

 タケルは歩きながら、学園のあらゆる場所を嬉しそうに紹介してくれた。

 この小さな学園を、心から愛していることが伝わってくる。

 

「……いいところだね、ここは」

 

 俺が自然とそう呟くと、タケルは足を止め、振り返った。

 逆光の中、彼女の笑顔が優しく揺れる。

 

「はい! 私、この学園が大好きなんです。小さいし、ボロいし、ミレニアムの人たちには笑われちゃうこともありますけど……私にとっては、世界で一番の場所なんです」

 

 そう胸を張って言う彼女を見て、俺は思った。

 この笑顔を守りたい、と。

 教師として、大人として。この汚れのない純粋な「青春」を守るために、俺はここに来たのだと。

 

「……これからよろしくね、タケルちゃん」

 

「はいっ! よろしくお願いします、先生!」

 

 差し出した俺の手に、彼女の両手が重ねられる。

 温かい手だった。

 

 それが、俺と彼女──タケルとの出会いだった。

 まだ俺が、自分の無力さも、世界の残酷さも知らず。

 ただ真っ直ぐに、理想だけを信じていた頃の記憶。

 

 ■■■

 

 キサラズ学園での日々は、俺にとって驚きの連続だった。

 生徒数が極端に少ないこの学園は、常に近隣の自治区や、質の悪い不良たちの標的にされていた。

 だが、この学園がこれまで存続してこられた理由。それは間違いなく、タケルという一人の少女の存在にあった。

 

「先生! また来ましたよ、あいつら!」

 

 ある晴れた日の午後。校庭で一人サッカーをしていたタケルが、砂煙を上げてやってくる改造車両の群れを見つけて声を上げた。

 ミレニアムの廃棄区画を根城にする、武装した不良集団だ。数は二十人ほど。対してこちらは、戦闘可能な生徒はタケル一人。

 

 普通なら絶望的な状況だ。だが、俺の隣に立つタケルは、不敵な笑みを浮かべて愛用のサブマシンガンを構えた。

 

「相変わらず懲りない連中ですねぇ。……先生、指揮をお願いできますか?」

 

「あぁ、もちろんだ」

 

『はいっ! 先生、サポートはお任せください!』

 

 タブレット端末を展開し、戦況を俯瞰する。

 俺は、自分の指揮が生徒を勝利へ導くと信じて疑わなかった。そしてタケルは、その指揮を120%体現できる唯一無二のパートナーだった。

 

「タケル、正面の三人は囮だ。右翼から回り込んでくるスナイパーを先に叩く!」

 

「了解!」

 

 俺の指示が飛ぶと同時に、タケルが弾かれたように駆け出す。

 その動きは、常人の目では捉えきれないほど速く、そしてしなやかだった。

 

「なっ、なんだこいつ!?」

「速すぎる! 当たらないよぉ!」

 

 敵の銃弾がタケルの足元を掠めるが、彼女はまるで弾道が見えているかのように最小限の動作で回避していく。

 タケルの固有能力とも言える、異常なまでの『動体視力』。

 普通の大人でしかない俺からすれば捉えることのできない弾丸も、彼女の目からすればスローモーションではないかと錯覚するほどらしい。

 

「2時方向、遮蔽物の裏! グレネードが来るぞ、前に出て詰めろ!」

 

「はぁっ!!」

 

 俺の指示を信じ、爆風が起きるよりも早く、タケルは敵の懐に飛び込んだ。

 驚愕に目を見開く不良生徒の胴体に、強烈な回し蹴りが叩き込まれる。

 

「がはっ……!?」

 

「次! 先生、次はどうします!?」

 

「左、コンテナの上だ! 制圧射撃!」

 

 俺の言葉が終わる頃には、タケルの銃口はすでに標的を捉えていた。

 完璧な連携。思考と行動のラグがゼロに近い。

 俺が「こう動いてほしい」と思った瞬間、タケルはすでにその位置にいる。まるで、俺の手足が戦場に伸びているかのような全能感。

 

「ひ、ひぃぃっ! なんだよコイツら!」

 

「たった一人に……勝てない! 撤退だ、撤退ぃ!!」

 

 時間にして120秒も経っていないだろう。

 圧倒的な戦力差があったはずの戦場には、逃げ惑う不良たちの悲鳴だけが残された。

 

 砂煙が晴れた校庭で、タケルがこちらを振り返り、太陽のように明るい笑顔でVサインを作る。

 

「やりましたね、先生! 大勝利です!」

 

 俺は駆け寄って、彼女とハイタッチを交わした。

 その手は温かく、火薬の匂いと汗の匂いが混じっていた。

 

「見事な動きだったよ、タケル。……正直、君がいれば俺の指揮なんていらないんじゃないか?」

 

 俺が冗談めかして言うと、タケルは急に真面目な顔をして首を横に振った。

 

「いいえ。先生の指揮があるから、私は迷わず走れるんです」

 

 彼女は真っ直ぐに俺を見つめて言った。

 

「私の目は、色んなものが見えすぎちゃうんです。敵の指の動き、弾の軌道、舞い上がる砂埃……情報が多すぎて、時々どれが大事なのか分からなくなっちゃう」

 

 タケルは少し照れくさそうに、自分の目を指差した。

 

「でも、先生の声が聞こえると、視界がクリアになるんです。『ここに行けばいい』『これを撃てばいい』って。だから……」

 

 彼女は再び、あの眩しい笑顔を見せた。

 

「先生がいる時の私は、無敵なんですよ!」

 

 その言葉は、俺の胸を熱く満たした。

 この子の才能を伸ばしたい。この子の笑顔を守りたい。

 シャーレの先生として、俺は心からそう誓ったのだ。

 

 この「無敵」の日々が、永遠に続くと信じていた。

 俺の指揮さえあれば、彼女を傷つけるものなど何もないと、傲慢にも思い込んでいたのだ。

 

 しかし、俺がキサラズ学園に来てから約3週間が経った頃、変化があった。

 

 いつも通り放課後の教室で、タケルが俺に昨日のテレビ番組の話をしていた時だった。

 彼女が身振り手振りで話す拍子に、めくりあがった袖の下から、白い包帯が覗いたのだ。

 

「ん? タケル、その腕どうしたんだ?」

 

 俺が何気なく尋ねると、タケルはビクリと肩を震わせ、慌てて袖を下ろした。

 

「え? あ、あぁこれですか? いやだなぁもう、またドジ踏んじゃって! 廊下で派手に転んじゃったんですよ~」

 

「転んだ? お前がか?」

 

 あの鋭い動体視力と身体能力を持つタケルが、何もない廊下で転ぶとは考えにくかった。

 だが、彼女は「えへへ」といつもの太陽のような笑顔を見せる。

 

「私ってば、おっちょこちょいですから。先生、消毒とかいりませんからね!」

 

 その時は、それで納得してしまった。いや、納得しようとしてしまったのだ。

 

 だが、それは始まりに過ぎなかった。

 翌日には膝に絆創膏。その翌日には、頬に薄らとしたあざ。

 あからさまな怪我が、日に日に増えていった。

 

「部活の助っ人で、ボールが当たっちゃって」

「階段から踏み外しちゃって」

「野良猫と喧嘩しちゃって」

 

 その言い訳は、どれも明るく、そしてどこか苦しいものだった。

 俺の中に、黒い澱のような疑念が広がり始める。

 これは本当に事故なのか? 誰かにやられているんじゃないのか? 

 

 ある日の夕方、俺はたまらず彼女を引き留めた。

 その日は、制服の肩口が少し裂けていたからだ。

 

「タケル。……本当に、何も起きてないのか?」

 

 俺は努めて冷静に、けれど真剣な声音で問いかけた。

 タケルは一瞬、その琥珀色の瞳を揺らがせた。笑顔が凍り付き、視線が泳ぐ。

 だが、それは一瞬のことだった。

 

「……先生?」

 

 次に彼女が顔を上げた時、そこにはいつも以上の満面の笑みが張り付いていた。

 

「何言ってるんですか! 私、キサラズ学園の希望の星ですよ? 何も起きてないし、毎日超ハッピーですって! もー! 心配しちゃっておばかですね!」

 

 彼女は俺の手を取ると、ギュッと握りしめた。

 その手は小刻みに震えているように感じたが、俺はそれを指摘することができなかった。

 

「だから先生は、何も心配しないでください。……ね?」

 

 その「心配しないで」という言葉が、俺を遠ざけるための壁だということに、当時の俺は気づきながらも踏み込めずにいた。

 生徒のプライベートに、大人が土足で踏み込むべきではない。

 彼女が大丈夫だと言うなら、それを信じて見守るのが「先生」だ。

 

 ──そんな浅はかな教師としての倫理観が、最悪の結果を招くとも知らずに。

 

 俺は彼女の笑顔の裏で、タケルがたった一人で何かと戦っていることに気づかないふりをしていたのだ。

 

 そうして最悪の結果は、ある日突然訪れた。

 タケルに変化が訪れ始めた日から一週間。俺がシャーレの先生としてキサラズ学園に来てから一か月が経った日だった。

 

 キサラズ学園の古びた木造校舎に着くと、いつもなら校門の前で箒を持って掃き掃除をしているはずのタケルの姿がなかった。

 代わりに、用務員である犬の獣人の男性が、困り果てた顔で俺に駆け寄ってくる。

 

「先生! 先生、大変だ!」

 

「どうしました? タケルは?」

 

「来てないんだよ! 連絡もなしに、あの子が来ないなんて……こんなことは初めてだ!」

 

 心臓が早鐘を打った。

 嫌な予感が、背筋を冷たい手で撫で上げるように這い上がってくる。

 あの子は、どんなに微熱があろうと、どんなに天気が悪かろうと、俺が来る時間には必ず校門に立っていた。

『先生、おはようございます!』と、あの太陽のような笑顔を向けてくれていたのだ。

 

「……すぐに、探してきます」

 

 俺は鞄を職員室に放り込み、そのまま自治区の街へと飛び出した。

 

 キサラズ学園の自治区は狭い。商店街の人々も、タケルのことはよく知っている。

 俺は息を切らしながら、片っ端から聞き込みをして回った。

 

「タケルを見なかったか!?」

 

「いやぁ、今日は見てねぇなぁ……」

 

「タケルちゃん? そういえば、朝早くにカバンを持って歩いているのは見たけど……学校には行ってないのかい?」

 

 情報が錯綜する。だが、誰も「今のタケル」を見ていない。

 焦燥感が募る。視界の端がチカチカと点滅するような感覚。

 俺の脳裏には、昨日見た彼女の腕の痣と、無理やり作った笑顔が焼き付いて離れなかった。

 

「(頼む……無事でいてくれ……!)」

 

 商店街を抜け、ミレニアムサイエンススクールの自治区との境界付近まで来た時だった。

 顔色の悪い一人の生徒が、俺の腕を掴んだ。

 

「あ、あの……先生、ですよね?」

 

「そうだ! 何か知ってるのか!?」

 

「さっき……あそこの路地裏の方から、悲鳴が……女の子の……」

 

 その言葉を聞き終わるよりも早く、俺は走り出していた。

 指さされたのは、開発から取り残された、人の気配のない工場裏の路地。

 太陽は無慈悲なほどに高く昇り、雲一つない青空が広がっている。

 

 こんないい天気の日に、悪いことなんて起こるはずがない。そう思いたかった。

 

 だが、路地裏に近づくにつれて、不穏な空気濃度が増していく。

 何かが壊れる音。嘲笑う声。そして、鈍い打撃音。

 

「おい、もう動かねぇぞコイツ」

 

「マジ? やっべ、やりすぎたか?」

 

「ま、いっか。どうせ弱小校のゴミだし。行こうぜ」

 

 複数の足音が、反対側の通りへと去っていくのが聞こえた。

 俺は角を曲がり、その路地へと踏み込んだ。

 

「……あ……」

 

 喉から、空気が漏れるような音しか出なかった。

 そこには、見慣れたカバンが泥まみれで転がっていた。

 教科書が散乱し、筆箱が踏み潰されている。

 

 そして、その中心に。

 

「……タケル……?」

 

 一坪ほどの狭く暗い路地裏。

 

「タケル……?」

 

 コンクリートの冷たい地面に、彼女は倒れていた。

 

「タケル……」

 

 いつもの制服は汚れ、金色の髪は赤黒く染まり始めている。

 ピクリとも動かないその小さな体を、建物の隙間から差し込む陽光だけが、スポットライトのように照らし出していた。

 

 俺は震える足で駆け寄り、彼女を抱き起す。

 

「タケル! おい、タケル!!」

 

 返事はない。

 ただ、浅く、弱々しい呼吸だけが、彼女がまだ生きていることを伝えていた。

 俺の手が、彼女の体温で染まっていく。

 

 心臓が警鐘を鳴らし、俺の持ちうる全ての知識を脳へ送り込んでくる。

 

「ぁ……ああ……」

 

 俺は、彼女を抱きしめたまま、空を見上げた。

 どうして、空はこんなに青いんだ。

 どうして、こんないい子が、こんな目に遭わなきゃいけないんだ。

 

 俺の中で、何かが音を立てて千切れた。

 理性か、倫理か、それとも「先生」としての矜持か。

 

 俺はタケルを抱きかかえ、全力で走り出した。

 まずは病院だ。彼女を助けるんだ。

 そして──。

 

 俺の瞳の奥で、どす黒い炎が静かに、だが激しく燃え上がった。

 

 病院の個室は、ひどく静かだった。

 規則的な電子音だけが、彼女がまだ生きていることを無機質に告げている。

 消毒液の鼻をつく匂い。白すぎる天井。

 そしてベッドの上で、包帯に巻かれて眠り続けるタケル。

 

「……タケル」

 

 名前を呼んでも、返事はない。

 あの太陽のような笑顔も、元気な声も、ここにはない。

 あるのは、至近距離での発砲による怪我、金属バットで殴打されたことによる痛々しい傷跡と、深い昏睡状態に陥った一人の少女だけだ。

 

 医者の話では、命に別状はないらしい。キヴォトスの生徒の耐久力のおかげだ。

 だが、頭部への衝撃が強すぎた。いつ目が覚めるかは分からないという。

 

「タケル……」

 

 数日が経った。俺は毎日、仕事終わりにここへ通っていた。

 手を握り、話しかけ、そして何も変わらない彼女の顔を見て、絶望と共に帰路につく。

 

「(俺が……もっと早く気づいていれば)」

 

 後悔が胸を締め付ける。

 タケルは隠していた。俺に心配をかけまいと。俺がシャーレの先生として忙しいことを知っていたから。俺が余計なトラブルに巻き込まれるのを恐れたから。

 その優しさが、彼女をここまで追い詰めた。

 

 俺が「先生」として振る舞っていた時間は、何だったんだ。

 生徒一人守れず、何が「先生」だ。

 

 ベッドの脇に置かれた丸椅子に座り、俺は自分の手を見つめる。

 シャーレのタブレット端末。連邦生徒会から与えられた、超法規的な権限。

 そんなものが、何になる? 

 

 この権限は、タケルが殴られている時に彼女を守ってくれたか? 

 

 この地位は、タケルの痛みを代わってくれたか? 

 

 否。断じて否だ。

 

 ふと、胸の奥で燻っていた火炎が、爆発的な勢いで燃え上がるのを感じた。

 それは悲しみではない。

 後悔ですらない。

 

 ──怒りだ。

 

 純粋で、どす黒く、クズを許せない、制御できないほどの激怒。

 タケルをこんな目に遭わせた連中への殺意。

 そして、それを看過し、のうのうと生きていた自分自身(クズ)への憎悪。

 

「……」

 

 俺はゆっくりと立ち上がると、パイプ椅子が擦れた音を立てる。

 

 窓の外を見る。晴れた日の太陽はもう沈み、外は暗闇に包まれていた。

 タケルという太陽が沈んだ今、俺の世界に光など必要ない。

 

「……待ってろ、タケル」

 

 俺は眠り続ける彼女に、低く、冷たい声で告げた。

 

「お前をこんな風にしたクズ共を……俺が必ず、掃除してくる」

 

 その日を境に、俺は病院に行くのをやめた。今の俺には、彼女の寝顔を見る資格などない。

 この手を血で汚し、全ての決着をつけたのなら……もう、キサラズ学園の自治区に近づく資格は、失われるだろう。

 

 向かう先は分かっている。

 あの路地裏の噂、そしてタケルが襲われた現場に残されていた痕跡。

 全ての元凶がいる場所。

 

 科学と論理の学園都市、ミレニアムサイエンススクール。

 

 俺はポケットからタバコを取り出し、火をつける。

 紫煙を吐き出すと同時に、俺の中で「先生」という仮面が剥がれ落ちた。

 残ったのは、ただの復讐者だった。

 

「ねぇ♡ お兄さん♡ これあげる♡」

 

 ミレニアムの自治区を歩いていると、ふと白髪の少女に話しかけられた。

 少女は手に謎の小瓶を持っている。

 

「お兄さん、今から誰かと戦いに行くんでしょ~。顔怖いもん♡ これ飲めばぁ……多少強くなるよ?」

 

「……」

 

 怒りでどうにかなっていた俺は、強くなるという言葉に惹かれてしまいその小瓶を受け取った。中身を飲むと確かに体が少し軽くなった気がする。

 俺はその少女に感謝を告げ、その場を後にした。

 

 向かった場所は、ミレニアムの自治区外れにある廃棄エリア。

 錆びついた鉄骨とコンクリートの迷宮に、下卑た笑い声が響いていた。

 

「あはは! 何しに来たの? 先生ぇ?」

 

「丸腰でカチコミ? バッカじゃないの!」

 

 十数人の不良生徒たちが、俺を囲んでいる。

 手にはサブマシンガンや改造ライフル。銃口は全て俺に向けられていた。

 彼女たちの顔には、嗜虐的な笑みが浮かんでいる。タケルをあんな目に遭わせておきながら、彼女たちは何も感じていない。ただのゲーム、ただの暇つぶし。

 

 俺の中で、何かが音を立てて崩れ落ちた。理性か、倫理か、あるいは教師としての矜持か。

 そんなものはもう、どうでもよかった。

 

 俺はゆっくりと、首元のネクタイに手をかけた。

 きつく締めていた結び目を緩め、首から引き抜き、地面に捨てる。

 それは、俺が「先生」であることを辞める儀式だったのだろう。

 

 懐から、タブレット端末──シッテムの箱を取り出す。

 画面の中の少女アロナは、俺の感情を読み取ったのか、青ざめた顔で震えていた。

 

『せ、先生……? 何を……ダメです、そんな顔しないでください……!』

 

「……」

 

 俺は、震えるアロナの声を聞き流し、低く、ドスの利いた声で命じた。

 これから俺がするのは、生徒を守るための指揮じゃない。

 生徒を壊すための暴力だ。

 

「アロナ、最後の仕事だ。歯ぁ食いしばれ」

 

『ッ……先生!!』

 

 思えば、この一言はアロナにとって非常に残酷なものだっただろう。俺をアロナの力で守れば生徒に暴力を振るう事になり、守らなければ俺が死ぬ。

 何をしても、アロナにとってメンタルが削れてしまうことをさせてしまっていた。

 

 俺は地面を蹴り、真正面から銃口の森へと突っ込む。

 

「はぁ!? 撃てっ! 撃ち殺せ!!」

 

 乾いた銃声が連鎖し、マズルフラッシュが視界を埋め尽くす。

 無数の鉛玉が俺の肉体を貫こうと迫る。

 だが、その全てが、俺の皮膚に触れる寸前で、幾何学模様の青い障壁に弾かれた。

 

「な……弾が、当たらない!?」

 

「バリア!? 何よアレ!!」

 

 動揺が走る。その一瞬の隙があれば、距離を詰めるには十分だった。

 俺は先頭にいたリーダー格の生徒の懐に潜り込む。

 

「がッ──!?」

 

 容赦のない、全体重を乗せた拳を、その顔面へと叩き込んだ。

 ヘイローがある生徒だ、これくらいでは死なない。だからこそ、手加減など一切しない。

 鼻が砕ける感触。彼女は悲鳴を上げる間もなく吹き飛び、背後のドラム缶に激突した。

 

「な、なんなのよコイツ……!!」

 

「人間じゃねぇ!!」

 

 恐怖が伝染するが、止まらない。

 俺は次に近い生徒の銃身を素手で掴み上げ、銃床でその顎をカチ上げた。

 脳を揺らされ、白目を剥いて倒れる生徒。

 

「ヒッ……いや……!」

 

「逃がすかよ」

 

 背を向けて逃げようとした生徒の髪を掴み、壁へと叩きつける。

 銃弾が俺の頬をかすめ、わずかに血が滲む。アロナの演算が追いつかないほどの乱戦。

 構うものか。痛みなど、タケルが味わった苦しみに比べれば、蚊に刺されたほどのものでもない。

 

 殴る。蹴る。投げる。

 

「ごめんなさ、ゆるし──」

 

「あがッ!」

 

 謝罪など聞きたくなかった。

 タケルが泣いていた時、お前たちは笑っていただろう。

 タケルが許しを請うた時、お前たちはバットを振り下ろしただろう。

 

 俺は鬼になった。

 悪魔になった。

 

 教師が生徒に向けるべきではない、純粋な殺意と暴力の嵐。

 一分が経過した頃には、立っている生徒は誰もいなかった。

 呻き声だけが響く路地裏。

 

 俺は、肩で息をしながら、血に濡れた拳を握りしめていた。

 足元には、恐怖に顔を歪めたまま気絶している生徒たち。

 

 青い空が見える。タケルが倒れていたあの日と同じ、澄み渡った青空。

 だが、俺の心はもう、二度と晴れることはないだろう。

 

 気絶した生徒たちの前で立っていたのは、よもや先生ではなかった。

 ただの、復讐に狂った獣だった。

 

 気が付いた時には、ヴァルキューレに拘束されていた。

 その時のヴァルキューレは、公安局も生活安全局も大きな事件を追っていたようで、俺を捉えたのは警備局の平凡な生徒だった。

 

 抵抗する気力なんてない。

 燃え盛っていた怒りの炎は、あの不良たちを殴り倒した瞬間に燃え尽き、あとには冷たく重い灰だけが残っていたからだ。

 

 連行された先は、ヴァルキューレの留置所を経て、連邦生徒会の管轄する査問会だった。冷たい無機質な部屋。スポットライトのように俺だけを照らす照明。机の向こうには、顔も見えない連邦生徒会の役員たちが並んでいた。

 

「──被告、佐倉(さくら) 正義(まさよし)。シャーレ所属の先生」

 

 事務的な声が、罪状を読み上げていく。

 

「ミレニアムサイエンススクール自治区内にて、十数名の生徒に対し一方的な暴行を加えた容疑。被害生徒はいずれも重傷。死亡こそ免れたものの、精神的ショックによるPTSDの疑いあり」

 

 読み上げられる内容は教師のそれではなく、凶悪犯の所業だった。我ながら笑ってしまう。

 キヴォトスにおいて、大人が生徒に手を上げることはタブーと言えるだろう。

 

「動機は? なぜあのような暴挙に出たのですか」

 

 問いかけに、俺は虚ろな目で床を見つめるだけだった。タケルの顔が浮かぶ。あの日、路地裏で倒れていた彼女。俺が気付いてやれなかった傷。俺がもっと早く気付いていれば。俺がもっと、教師らしくあれば。

 

「……発言しないつもりですか」

 

「待ってくれ! その人は……先生は悪くない!」

 

 静まり返った査問室に、場違いな声が響いた。部屋に突撃してきたのは、キサラズ学園の用務員のおっちゃんだ。犬の耳を垂らし、必死な形相で役員たちに訴えかけている。

 

「あいつらは……あのミレニアムの不良たちは、ずっとウチの生徒をいじめてたんだ! タケルちゃんを……あんなになるまで痛めつけて! 先生はそれを知って、生徒を守るためにやっただけなんだ!」

 

 おっちゃんの必死の弁護。それは事実だった。情状酌量の余地としては十分すぎるほどに。役員たちの空気がわずかに揺らぐ。「生徒を守るための過剰防衛」という落としどころが見えかけた、その時だった。

 

「……違う」

 

 俺は、掠れた声でそれを遮った。

 

「先生……?」

 

「俺は、正義のためにやったんじゃない。生徒を守るためにやったんでもない」

 

 手錠のかかった手を膝の上で握りしめる。タケルを守れなかった俺が、「守るためにやった」などと言い訳をしていいはずがない。それは、今も意識不明で苦しんでいるタケルへの冒涜だ。

 

 俺は顔を上げ、乾いた瞳で役員たちを見据えた。

 

「俺は、あいつらが憎かった。だから殺すつもりで殴った。私怨だ。教育的指導でも、防衛でもない。……ただの暴力だ」

 

「……っ、先生! 何を言うんだ!」

 

「おっちゃん、もういいんだ。……事実だろ」

 

 俺は自嘲気味に笑った。

 

「俺は、教師の仮面を被っただけの、ただの獣だったんだよ」

 

 会場がざわめく。被告人自らが、殺意と私怨を認めたのだ。これ以上の弁護は不可能だった。おっちゃんが悲痛な顔で俺を見ている。すまないと、心の中で詫びた。でも、これでいいんだ。タケルを守れなかった俺に、教師を名乗る資格はない。俺が受けるべきは情状酌量ではなく、罰だ。一生消えない烙印だ。

 

「……静粛に」

 

 役員の一人が木槌を叩いた。

 

「被告人の自白に基づき、判決を言い渡します」

 

 冷酷な宣告が、俺の人生を断ち切る。

 

「佐倉正義。本日付でシャーレからの解雇。……あなたは今後、キヴォトスにおける『先生』としてのすべての権限を剥奪されます」

 

 その言葉を聞いた瞬間、俺の中で何かが完全に終わった音がした。当然の報いだ。俺は、タケルの傍にいる資格すら失ったのだ。

 

 机の上に置かれたタブレット端末──シッテムの箱を見つめる。

 画面は暗く沈黙していた。

 アロナはもう、俺には話しかけてくれないだろう。

 あの子に「人殺し」のような真似をさせた。最後のお願いが、生徒を守ることではなく、暴力を振るうための盾になれ、だったのだから。

 

「リン行政官の戻らぬ間に、今すぐ出ていくように」

 

 手錠を外され、裏口から放り出された時、外は皮肉なほどの晴天だった。タケルが倒れていたあの日と同じ、突き抜けるような青空。

 

 ……生徒を守るべき『先生』が、殺意を持って生徒を破壊しようとしたのだ。本来なら、矯正局行きになってもおかしくない重罪。こうして外を歩けているだけでも御の字だろう。おそらくは連邦生徒会の誰かが哀れんで手をまわしてくれた、か……。

 

 俺はふらふらと歩き出した。どこへ行くあてもない。キサラズ学園に戻る顔もない。病院へ行く勇気もない。ただ、逃げるように。自分の犯した罪と、守れなかった少女の面影から逃げるように、俺はトリニティの最果てへと足を向けた。

 

 それが、『先生』だった俺が死に、『どうしようもない大人』が生まれた日だった。

 

 サンクトゥムタワーを出て、キヴォトスの街を歩く。

 そこで初めて、俺は「恐怖」を知った。

 

「おらおらぁ! やれるもんならやってみろ!」

 

「おぉやってやるともさ!!」

 

 遠くで乾いた銃声が響く。

 これまでは気にも留めなかった日常音だ。いつだってアロナが守ってくれていたから。

 だが今は違う。

 あの音が、あの鉛の塊が、俺の肉体を容易く貫き、命を奪うことができるのだという現実が、冷や水のように浴びせかけられる。

 

「……っ」

 

 路地裏の影に身を縮める。

 キヴォトスは、なんて危険な場所なんだ。

 生徒たちは平気で銃を撃ち合う。爆発が起きる。

 その中で生身の大人は、あまりにも無力で、脆い。

 

 命の危機に怯える日々が始まった。

 当然、まともな職になんてつけるはずがない。「暴力教師」の噂は広まっているし、何より俺自身が、誰かを教え導く資格なんてないと思い知らされていたからだ。

 

 しかし、本当の地獄はそこからだった。

 

 情報は、銃弾よりも速く、ウイルスのようにキヴォトス中を駆け巡った。

 最初は「不良グループとの抗争」という小さな事実だったはずだ。だが子供と言うのは残酷なもので、人の口から口へ、モモトークの画面から画面へと伝播するうちに、その話には醜悪な背びれ尾びれがついた。

 きっとなんてことはない、友人の間で注目をひくために付けた尾びれが……。

 

「聞いた? あの先生、気に入らない生徒を半殺しにしたんだって」

「うわ、怖っ。なんでも、日常的に暴力を振るってたらしいよ」

「ミレニアムだけじゃないって。トリニティでも、ゲヘナでも、裏で生徒を脅してたらしいぜ」

「ブラックマーケットと繋がってるって噂もあるよ」

「最悪……。生徒を守るのが仕事なのに、自分から壊すなんて」

 

 あることないこと、ではない。「ないこと」ばかりが、真実以上の重みを持って語られた。

 

 街を歩けば、遠くからひそひそ話が聞こえる。俺の姿を見つけた生徒たちは、化け物でも見るような目でこちらを凝視し、あるいは悲鳴を上げて逃げ出した。昨日まで「先生、先生」と慕ってくれていた顔見知りの生徒ですら、俺と目が合うと青ざめた顔で視線を逸らし、足早に去っていく。

 

 ──違う。俺はただ、あの子を守りたかっただけだ。──あいつらが、タケルのことを……。

 

 喉まで出かかった言葉を、俺はタバコの煙と共に飲み込む。誰が信じる? たった一人の少女のために、十数人の生徒を再起不能になるまで殴り続けた大人の言い分など。それに、俺が理由を話せば、世間の目は被害者であるタケルに向く。

 

「あの子のせいで先生は狂った」「あの子が原因だ」などと、今度は彼女が好奇と悪意の目に晒されることになる。

 

 だから、俺は口を閉ざした。否定もしない。肯定もしない。ただの沈黙は、彼女たちにとって「肯定」と同義だった。

 

「やっぱり、本当だったんだ」

「反論もしないなんて、図星なんでしょ」

「最低のクズ」

 

 罵倒は、やがて恐怖へと変わる。俺は、キヴォトスにおける「絶対悪」の象徴になった。親が子供を叱る時に使う「悪い子にしていると、あの先生が来るよ」という都市伝説のような存在。生徒を導くはずの聖職者が、最も生徒を傷つける捕食者へと堕ちた瞬間だった。

 

 世界が、俺を拒絶している。アロナの守りもなく、生徒たちの信頼もなく、ただ暴力の烙印だけを背負った男。コンビニでタバコを買う時さえ、店員の生徒の手が震えていた。お釣りを渡すその手が、俺に触れることを拒んでいた。

 

「……クソッ」

 

 俺は、自分が守りたかった世界から、完全に弾き出されたのだ。その事実は、肉体に受けたどんな傷よりも深く、俺の心を腐らせていった。

 

 そうして俺は、光の当たる場所を捨てた。誰の目にも留まらない、誰からも認識されない、社会の掃き溜めのような場所へ。タケルの笑顔も、生徒たちの喧騒も、すべてを過去の幻影として置き去りにして。

 

 流れ流れて、たどり着いたのはトリニティ自治区の最果て。

 今にも崩れそうな、カビ臭い木造アパートの一室だった。

 治安が良いとされるトリニティだが、ここは吹き溜まりだ。それでも、ゲヘナやミレニアムの無法地帯で暮らすよりは安全だった。

 

 狭い部屋の埃臭い布団。

 安酒とタバコの吸い殻が散乱する床。

 

『連邦生徒会は、新たな先生を任命しました』

 

 ラジオから流れる音声は無情に、『俺』が終わったということを知らせていた。

 

 紫煙を吐き出し、天井のシミを見つめる。

 タケルは、目を覚ましただろうか。

 あの子は今、どうしているだろうか。

 

 会いに行きたい、という思いはあった。

 けれど、それ以上に「怖い」という感情が俺を縛り付けていた。

 

 あの子は優しい子だ。

 だからこそ、あんな化け物みたいに暴れまわって、生徒を血祭りにあげた俺の姿を知れば、きっと怯えるだろう。軽蔑するだろう。

 あの太陽のような笑顔が、恐怖に歪むところなんて見たくない。

 

 いや、違うな。

 俺は、俺自身が傷つくのが怖いだけだ。

 タケルに拒絶されるのが怖くて、こうして酒に逃げて、惨めな生活を送っているだけだ。

 

 自分の手を見つめる。

 かつてはチョークを握り、生徒の頭を撫でた手。

 今は、鉄の味が染みついたような、薄汚れた手。

 

「俺は……何がしたかったんだろうな。タケル……」

 

 誰もいない部屋で、俺の呟きだけが虚しく響いた。

 カーテンの隙間から差し込む光すら、今の俺には眩しすぎて、俺は逃げるように目を閉じた。

 





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 どうも、曇りのち晴れ男です。
 ご愛読していただいてる皆様にお知らせです。
 最終盤のストーリーは決まっているものの、構想がうまくまとまらなくて、最終盤までの話を投稿したら少しお休みをいただきます。
 一か月とか休むつもりはさらさらないので、さっさとまとめて投稿しちゃいたいと思います。
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