中編は【飛行中→空港到着→租界地関連→空港離陸】をナーカル租界地空港とチャーチワード航海王子租界地空港と2度行う予定ですが、上位列強としてのムー国が決して甘い国ではない事も雰囲気に出す事もテーマの1つとなっています。
中央歴1639年1月22日 夕方
大洋州諸島 北西島上空
アイナンク空港から南東方向へ飛行し続け漸く見えて来た大洋州諸島の主要島の1つ、ノール・ウェスト島*1。我がムー国がある第二文明圏と第一文明圏の丁度中間に存在するこの諸島群は、我が国が蒸気機関による蒸気船を発明する遥か以前から両文明圏を行き来する帆船・魔導船が寄港する中継交易場所として繁栄を謳歌しているが、同時に神聖ミリシアル帝国とムー国との“静かなる外交戦”の最前線でもある。
座席で提供されたコーヒー*2を飲みつつ、窓から見えるノール・ウェスト島を見る。
「海に点々とある白いのは⋯帆か?」
「ええ、沿岸の漁村が使っている漁船です」
発動機付きの漁船ばかりとなったムー国では、最早帆船はノスタルジックな存在だ。港にはポンポンと鼓動を放つ音が引っ切り無しに聞こえて来るのが普通だし、海軍も帆柱を林立させた艦艇は既に旧式艦という烙印を押している。
「この辺りはニシン*3を始めとした小型魚が沢山取れる良い漁場でしてね。多くは塩漬けにして食される他、ムー租界に持ち込まれた物はムー国定期貨物船や租界地商社を通じて我がムー国に輸出されています」
「じゃあ、私が辞令を受ける前にマイカルで食べた燻製ニシンのキッパー*4もここが産地かもしれないな」
「マイカルを始めとした沿岸都市では大洋州産のニシンは有り触れていますから、そうかもしれませんね」
「彼等は漁村に帰る所なのか?」
「ええ、この辺りは夜になるとクラーケンやヒドラ等の海魔が度々出没します。彼等文明圏外国で使用している様な小型帆船では襲われた場合助かる可能性は低いですし、余程の事がなければ夜に漁をする事はありません」
ふむ、第二文明圏は全体的に魔素が薄いせいか海魔が沿岸部に出没する事は滅多に無い、同じ第二文明圏でも魔法文明国だった旧レイフォル帝国*5やニグラート連合、マギカライヒ共同体の沿岸では出没がニュースとして取り上げられるが、少なくともムー国においては海魔は最早市井では珍しい存在だ。
ん?前方客室から誰か来るな、機長か。
「皆様にお知らせします。ナーカル空港より無線が入りまして、只今空港上空で乱気流が発生している為、風が落ち着くまで当機は空港上空を暫く旋回致します」
ま、ここまで問題無く来れただけでも運が良かった方か⋯。
「よくある事なのですか?」
「ナーカル空港滑走路は港町を見下ろす台地上に作られてましてね、離着陸の難度は低い方なのですが、南側の山を駆け下りる突風が屡々離発着する機を揺さぶるのです」
確か、ナーカル租界は人口3万程のムー国における小規模な市に近い規模だったな。航空機の無い時代に現地国家との協定で建設された租界故、港町としての機能を優先した為に空港は港町より大分上の荒地を開拓するしかなかったと聞く。
「東方空路が拓いてまだ20年前後ですからね」
「私が転職した時期より徐々に乗って頂ける方々も増えてはいるのですが、まだまだ政府からの補助金無しでは第三文明圏行き空路の維持は難しい状況なのは歯痒いものでして」
その後ナーカル空港を視認出来る空域まで来たが、案の定管制塔からは着陸待ての無線が入る。
「仕方ないね、風が落ち着く迄待つしかないか」
「しかしまぁ滑走路が崖ギリギリまで迫ってるのか、こりゃ怖いぞ」
ラッサンが双眼鏡で見つつ、向かい合せの外務官が答える。
「元々ナーカル空港の滑走路は800m程だったのですが、ミリシアル帝国旅客機型ゲルニカの空路を共同で運用するにあたって【短過ぎる】と苦情を入れられ、400mの延長工事を行った経緯がありまして」
「ああ、さっき窓から見えたミリシアル租界か、此方の租界の倍位規模があったな」
「この大洋州を過半以上を直接治めているターガ王国*6は魔法文明の文明国ですからね、どうしても魔法文明国の長たるミリシアル帝国との関係を優先せざるを得ません」
「しかし、ターガ王国はムー王家との婚姻関係*7を何代にも渡って結んでいますよね?」
「そこがターガ王国の巧みな所でして、【何方にも依存し過ぎない】を国家外交の基本としているのです」
ふむ、確かに海を見ててもミリシアルの魔導貨客船と黒い煙を吐くムー貨客船が租界地沖や港湾岸壁に何隻も停泊している。文明圏同士の距離の利点を活かした外交政策を行っている様だな。
その後1時間程空港周辺の旋回し続けていたが、いい加減薄暮になってきたのが不安を掻き立てる。
「後少しで日が落ちちまうぜ?大丈夫なのか?」
ラッサンがぼやく様に独り言を言うが、言われなくとも此方は知っている。
「皆様お待たせ致しました、管制塔より着陸許可の通信が入りましたので、これより着陸態勢に入ります」
高度が徐々に下がり、機体左手に大洋州諸島のノルエストゥ島*8が見える。
滑走路進入コースに入った、機体に衝撃が走る、どうやら無事に降りれた様だ。
*シートベルト?現実世界でシートベルトを含んだ安全装置が【義務化】されたのは1972年である!
「皆様、長旅お疲れ様でした。明日はこれ以上の長旅になります故、ゆっくりとホテルの方でお休み下さい」
「やれやれ、漸く到着か…」
マイラスがぼやき乍ら前部客室先の出入り口へ行くと。
「え?タラップは?」
「申し訳ありません。当空港では未だタラップの用意がない為、梯子を使って下さい」
そうか、タラップはムー本国でも舗装滑走路でしか使わない代物だ。未舗装の滑走路じゃ手押し式はかえって労力が増える。
梯子を下り、野戦飛行場の様なシンプル極まりない薄暮の空港を見渡す。
「管制塔の塔だけがポツンとあるのは、本国の空港と変わらないな」
「アイナンク空港が特別なだけだな、管制塔と一体化したエントランスビルなんて本国でも数ヵ所しかないし」
顔を駐機しているラ・カオスの方に向けると、空港職員達が総出で木製格納庫の方に機体を押し入れている。
「明日に備えて又点検と整備か」
「明日は危険な夜間飛行までするからな、正直チャーチワード空港まで無事に行けるかは運次第だけど」
ま、此方は早く何か腹に詰めたい気分なんだが…。
「此方におられましたか」
振り返ると、予備パイロットの1人が声を掛けてきた。
「租界市街地行きの乗り合いバスが来られますので、呼んでくる様言われまして」
「ああ、済みません」
見ると、滑走路脇にガエタン工業製の中型バス*9が停車している。
バス前方のドアから乗り込むと、外務官が既に乗っていた。
「来られましたか」
「他にも何台か車が止まっていましたが、ミリシアル製の魔導乗用車*10もいますね」
「ミリシアル租界とは隣同士ですから、乗降客の送り迎えの時間帯には30台近く止まっている事もありますよ。徒歩で市街地まで行く者もおりますが、基本的に日が昇っている間だけですね」
「ああ、三賊*11がでるのか」
「おいラッサン」
「否定はしませんが、この国の人々の前ではあまり口に出さない事をお薦め致します。武器を公然と携帯している冒険者もこの国にはおりますので」
「いやいや、文明国の租界にそんな奴等入れる訳ないだろ?」
「租界は租界だけで完結してはいません、商社の中にはターガ王国王族や現地商会と商取引を行っている者達や農園にて現地人を人足として雇っている者達もおります。否応なしに本国から遠い孤立した租界地のムー人は一蓮托生になるのです。商会の馬車や帆船の警護に付く冒険者もおりますし、中央世界国家群冒険者ギルドとは列強担当部の者が対応にあたっている程です」
冒険者か…今まで本国しか知らない身の自分にはどの様な人々なのか正直見当がつかない。職業という訳でもなさそうだし、非文明人の無法者・無頼漢・半傭半賊、気取った知識人にはそう呼ぶ者もいる。
そう考えていると、バスが発進し進んで行く。
「皆様へ、このバスは事前の予約に基づき【ホテル・ラパガン*12】に直接向かいます」
「普段の経路はどうなっているのですか?」
マイラスが聞く。
「普段は隣接するミリシアル租界地入口のゲート正面を経由して租界地境界線沿いの道路を通りムー国租界地正面ゲートをとおり租界内に入ります。租界内では租界地外郭の住宅地・中心部の市街地・ナーカル総督府を始めとした官庁街を回りバス倉庫兼営業所へ向かうルートを通りますね」
「うおっと…」
聞いていると、バスが右に急カーブする。
暫く走ると又左に急カーブする。
「だ、だいぶ揺れますね」
「空港のある台地上に行くにはつづら折りのこの道しかありませんので、慣れていない方は気分が悪くなる事もあります」
「成る程、台地上に無理矢理作った空港だからこうなってしまった訳か…」
「ターガ王国民の間ではナーカル空港は【竜の休み場】と呼ばれていましてね、1日中竜が翼を休めている様に思うそうで」
「へぇ」
漸くつづら折りの道が終わり、平坦な舗装道路と道路照明灯に照らされた木製の電信柱が延々と続く。
「向こうの照明灯は魔道灯ですか?」
「ええ、彼方の街道はミリシアル帝国租界【マルシュ*13】正面ゲートへ向かう街道ですね。それぞれの国家に属する土木会社や専門商社が担当しております」
此方の街灯が白熱電灯の温かみのある暖色系なのに対し、魔道灯は青緑色や青色が主流だ。独特な“冷たさ”のある電球に似た照明は違和感を禁じ得ない。
「租界同士の関係はどうなっているのですか?」
「まぁ友好的、ではありますね。証券取引所や我がムー国で流通している【ライ*14】とミリシアル帝国で流通している【ゲルド*15】を交換する為の両替所も共同で運営されておりますし、年度初めのターガ王国への使者は共同で派遣する事を慣例としております」
「聞く限りでは問題はなさそうですな」
「水面下における水産物輸入量割り当てや、年間に寄港する貨客船を他の島にも回してほしいとの駆け引きは尽きる事がありませんがね」
ターガ王国は中央島・北西島・東島を完全な直轄領としている王国だが、南島の過半を直轄領としている他は中小のターガ諸侯が独自に治める西南島、西側に疎らにある群島はターガ王国に臣従こそしているが半独立状態の首長達が治めている。
「中々に複雑ですね…」
「もう60年程前になりますが、中央島東部で発生した内乱では租界地至近まで反乱軍に迫られた事で、ムー国とミリシアル帝国が共同で租界地防衛に軍を派遣して撃退した件があります」
「60年程前というと、我が国の南北戦争の時期辺りでしたね」
「はい。当時のムー政府は数少ない機甲戦列艦を中心に神聖ミリシアル帝国の海運商社から魔導貨客船数隻を乗員毎借り、陸軍2000名を緊急に派遣したそうです」
当時なら、それで精一杯だろうな。
「ああ、俺達が発着したアイナンク空港のあるオセロンガ市やマイカルを始めとしたムー南東諸州が離反、レイフォル帝国が内乱に乗じてムー国北西方面から陸上侵攻までしてきたからな」
最終的には離反南東諸州は降伏し、レイフォル帝国はそれより早くムー陸軍と無理をして維持していたムー竜騎士団の総力で撃退に成功した為、第二文明圏全体を巻き込んだ大戦にはならずに済んだ。
「この国の内乱は最終的にどうなったんだ?」
「我がムー国と神聖ミリシアル帝国による再三の仲介にも応じなかった為、最終的に両国ともターガ王国支持へ方針を転換、他島からの援軍の到着を待ち反攻に転じた事で鎮圧されたそうです」
【局外中立*16】と言う奴か。租界地には攻撃しなかったから軍を派遣するにとどめた様だが、万一列強の租界に攻撃等加えた場合は建前など吹き飛んで武力介入をしただろうな。
「じゃあ今は…」
「これ以降は大きな内乱は現在まで起きておらず、各島の統治も安定しています」
第一・第二文明圏の中間に位置する群島の統治が安定しているのは列強2ヶ国にとっても良い事だ。
ふとバス窓の外側を見ると既に市街地へ入っており、ムー様式の大廈高楼が軒を連ねる活気ある商店街となっている。
「下手な小都市より賑わってるな」
「名称はナーカル中央商店街、個人商店から商社問わず100以上の店やビルディングが軒を連ねるナーカル唯一の商店街です。ここまで来ればそろそろラパガンが見えて来るはずです」
バスがホテル前に止まる。
「皆様方、ホテル・ラパガンに到着いたしました。明日の公務に備え、ゆっくりと体をお安め下さい」
コンクリート5階建ての武骨な外観を持ち、屋上看板のネオン光でホテル・ラパガンと書いてある。
「へぇ、本国から遠く離れた所なのに立派なもんだ」
「中産階層御用達のホテルですからね」
「所で、この後チェックインする訳だが、何か周辺で食べられる所は無いか?流石に腹が減った」
「ではホテルのフロントで聞いてみましょう」
ホテル正面ゲートを通り大理石で出来たホテルエントランスに入り、フロントに声を掛けられる。
「御予約の外務省の方々ですね」
「はい」
「急な御予約でしたので、ダブルベットルームにエキストラベッドを加えた3名様の宿泊となります。此方が501号室の御部屋のカギになります。明朝のチェックアウト時に返却を」
「分かりました。ところで…周辺にレストラン等はありませんか?昼から何も食べていないもので」
「正面ゲートを出て頂いて左へ200m程にオートマット*17が御座います」
ムーの大都市では普遍的だが、ここ租界だよな?
「あの、“あの”オートマットですよね?」
「はい、本国の大都市なれば良く利用なされている筈ですが」
聞き間違いという訳じゃなさそうだな…。
「あれって朝食とか昼食向けじゃなかったか?」
「まぁ、宛がある訳でもないし行ってみよう。いい加減腹が減ったぜ」
中央通り商店街を歩きつつ考える。
オートマットは忙しなく働く大都市の勤め人や季節労働者向けに普及しつつあるレストラン業の一形態だ。3段又は4段の保温機械に料理が一品ずつ入っており、取り出し口横の硬貨入れにニッケル硬貨を入れ、ロックが外れた取り出し口から好きな料理を取り出し食事にありつく。
「マイラスならオタハイト勤めだし、入った事あるんじゃないか?」
「まぁ、な。大抵コーヒーに腸詰パン*18で済ませてるけど」
ただ満腹まで食べるのには少々向かない形態なんだがなぁ。
中央通りを暫く歩くと、やや珍しい木骨煉瓦造*19の平屋建て建築物が見えてきた。
「ここ、だよな?」
「そうらしいですが…」
「オートマットと看板に書いてあるな、何の捻りも無く」
オタハイトで見るような高層ビルの1~2階を使用した巨大な店舗ではなく、何方かといえば文明圏外国で見られるような酒場をそのままレストランに商売替えした様な外観だ。正直チグハグな印象が拭えないが、店内はそれなりに人がいる。
「取り合えす入ろうぜ?文句なら食べてからで遅くないし」
店内はまさにオートマットといった佇まいだ。ただ、椅子やテーブルは木製だし保温機械の中にある料理も変わっている。
取り出し口にメモ用紙が張り付けてある。
「何々、ニシンのラ・ピザ*20?」
「ニシンのオイル漬け芋添え?」
「パスタ・オーリオ*21ですね…これ」
へぇ、腹持ちのよさそうな奴ばかりだ。
オタハイトのオートマットは1人5~10分で入れ替わる為、皆新聞を片手に忙しなく掻き込んで勤め先へ向かう。寧ろゆっくり食べる者は奇異な目で見られる。
「マイラス、横の穴に入れればいいんだよな?」
「ああ」
ライ硬貨を入れ、ロックが外れる機械音がする。
「ほんのり暖かいのは助かるな」
「流石に出来立てには劣るけどね」
「飲み物は彼方みたいですね」
「コーヒーと…ワイン?」
「大洋州ではムー商社が土地を王家から借りる形で作られたムー商社や入植者達のワイン農園が複数ありましてね。ムーのみならずミリシアル帝国にも輸出されているのですが、地場で飲まれている品種もある様です」
品種は…マウナ・コーヒー?
「マウナ*22はそのまま山という意味です。山コーヒーでしょうか?」
「機内からも見えましたが、見える範囲の島は全て島の中央部に山があったし、らしいと言えばらしい名前か」
木製プレートにコーヒーマグと陶器皿を載せ席に着く、店内は20人ばかりの客で賑わっている。
「うん、なかなかの味だな」
「値段も高い訳ではないし、量も中々だ。これなら人気にもなるか」
あっという間に平らげてしまった。
「ワインも試したい処だが、明日は明朝だからな」
「そういえば、明日の天気は?雨だの強風だのは勘弁だぜ」
「ここに来る途中に街頭テレビ*23がありましたからホテルに帰る途中で見て行きましょう」
「お、あったあった」
オートマットから出て、ホテルまでの途中にある商店一階に設置された街頭テレビ前を見つける。
「ちょうどマイカル放送の【ニュース・ボンヌソワレ*24】だな」
マイカルじゃ人気のニュースキャスターが映る。
「【ムー気象局からの情報では全国的に晴れ間となりますが、ムー南東諸州では午前中小雨が予報として出ております】」
「【続きましては各租界地周辺の予報となります】」
御目当ての予報だ、晴れであってくれよ?
「【初めにナーカル租界地気象局派遣所からの情報です。午前中は曇り空がとなりますが、夕方からは雨が予想されております。海運業で働く皆様や現地で働く方々はお気を付け下さい。続きましては~】」
…出発は遅くとも正午とは言っていたからマシか。
気付けば、他に見に来る人がワラワラと集まってくる。
「とりあえず一安心という事にして明日に備えて寝ましょう」
明日はひたすら機内だからな、休める内に休まなければ。
そのままホテルエントランスまで歩く。
「へぇ、昇降機*25があるのか」
「ナーカルにはこのホテルと総督府にしかありませんから、魔法文明国の人々はよく不思議がるそうでして」
「連中にも昇降機はあると聞くが」
「私も赴任した事のあるミリシアルのエストシラントでは魔導昇降機*26が極普通に使われていますが、魔導昇降機を実用化しているのは彼の国だけです」
「文明圏外国の情報は如何しても話題にならないからなぁ」
「ま、その文明圏外国に行く旅の途中な訳だけどな」
本当に到着できた時になんというのやら…。
その後、エキストラベッドで満杯になっている部屋に毒づきながらベッドに入る。明日は機内での就寝になるだろう、寝付けるかどうか不安を抱えながら目を閉じた。
如何でしたか?
ムーとミリシアルは租界地を足掛かりに自国の影響を各国家に及ぼしているものの現地国家と共依存関係になる事によって、お互いの利権を維持拡大すべく駆け引きを行っている雰囲気を出す様に書きました。
当初はナーカル租界~第一文明圏沿岸夜間飛行~チャーチワード航海王子租界到着までを中編とする予定でしたが想像以上に話を膨らませ過ぎた為、中編を予定より伸ばします。
ムー国の南北戦争
本編時間軸から57年前、中央暦1582年に勃発した戦争。
内戦なのかムー国とその他の国の戦争なのかも分からない為、本作品内ではムー南東諸州の離反及びレイフォルによる内戦に乗じた陸上侵攻という【二重戦争】という形式にした。
Youtube【PLW History】
『Was trugen Soldaten 1862 im Amerikanischem Bürgerkrieg? (Grau vs Blau)』
南北戦争にて両軍の兵士はどんな軍服を着ていたか?青の精鋭と灰色の勇士。
なお州兵連隊や各州の義勇兵連隊によっては軍服の色が反対(北軍なのに灰色、南軍なのに青色)だったりするし、北軍鉄旅団の様に独特な軍服を採用していたり、当時流行りだったズアーブ兵風軍服を採用した第5・9・11ニューヨーク義勇兵連隊とかもいる。端的に言ってカオス。
note 武内和人
『合法的だった戦争が違法化された歴史を辿った『逆転の大戦争史』を紹介する』
旧秩序(万国公法 1928年パリ不戦条約以前)においては、侵略国への差別的な経済制裁は認められていなかった。
ナーカル租界地 陸軍警備隊
1個歩兵中隊 250名編制(ムー本国陸軍より派遣)
1個工兵中隊 200名編制
2個憲兵分隊 25名編制(ムー本国軍より派遣)
2個歩兵砲小隊 75名(70mmガエタン砲×4門) 自動貨車搭載&人力牽引
1個対空中隊 200名(6.5mm重機関銃×24門)
2個飛行小隊 100名(2個飛行小隊 マルニエ計8機) 整備部隊含む ナーカル空港の一部を間借り
計850名 陸軍大佐が指揮
ナーカル海軍防備隊
常駐警備戦隊
ラ・ジャンディリト型通報艦3隻(ムー海軍租界地向け軍艦)
ラ・マーヌ型通報艦 1隻(ムー海軍租界地向け軍艦)
陸上防備隊
船舶陸戦隊 常駐する軍艦から派遣 最大100名
要塞歩兵隊 陸戦隊1個大隊 500名編制
要塞砲兵隊 港湾部防備の第一地区隊、乾ドック防備の第二地区隊
イレール20cm砲×6門
イレール37mm砲×18門
総人員 1400名
ナーカルに2ヶ所ある乾ドック、港湾部を防備する
計2000名 海軍少将が指揮
ナーカル租界警察 300名
内乱鎮圧後は陸海合わせ5000名を超える規模を誇っていたが、情勢の安定化とターガ王国政府の粘り強い交渉により現在の規模まで縮小している。乾ドックは浦賀煉瓦ドックがモデル、ラ・カサミ級戦艦を収容可能な300m規模であり、ムーが有する戦艦収容可能乾ドックとしては最東端に位置する。
ラ・ジャンディリト型通報艦 モデルはフランス海軍ディリジャント級通報艦のアナグラム
ラ・マーヌ型通報艦 モデルはフランス海軍マルヌ級通報艦
イレール20cm砲 モデルは安式20cm砲、元は装甲巡洋艦向けの艦砲を要塞砲として改修
イレール37mm砲 モデルは日露戦争期のRussia/USSR37mmホッチキス単装速射砲