生徒(黄昏接触済)に転生したけど何とか原作以上の結末を目指します。   作:冴月冴月

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お久しぶりです。いや、本当お久しぶりです。
1ヶ月前ですね、前回が。誠に申し訳なく思っております。

大まかなプロットから小説に書き起すって大変なんですね。舐めてましたごめんなさい。

サブタイトルや描写の節々から雑さが目立つと思います。お目汚しになるかもしれませんが何卒温かい目で読んでいって下さい……




一括掃討(という名の無双劇)

 

 

 ━━━━━木目に薄い傷が目立つ黒いボルトアクションライフルを両手で握ると、不思議と今までの自信の無さや不安が霧散していくような気がした。

 

 私は銃をいつでも狙いを定められるように構えつつ、目視で標的の数を捉える。

 

 私に銃口を向けているのは総勢5人……いや、今更に増えて10人になった。増援を呼ばれたか。

 武器はアサルトライフルやショットガン、サブマシンガン……盾持ちは居らず、各々がバラバラに立っていて陣形の欠片もないのを見るに、連携などは意識していないと見た。

 

 ━━━━━なら、制圧は簡単(・・・・・)そうだ。

 

「やれ!!」

 

 リーダー格らしき不良の一声で全員が一斉に銃撃を開始する。数で潰す作戦のようだ。

 その弾が届くよりも先に、私はぐんと姿勢を低くしながら先頭の集団に肉薄した。

 

「うわ!?」

 

 急接近されて驚いたのか、1人の銃口がぶれ、体勢が崩れる。

 その隙を見逃さずに、私はすかさずライフルの銃身を当て、相手の武器を手から弾き落とした。

 丸腰で無防備になった額に向け、引き金を引く。

 至近距離でヘッドショットを喰らわされたその不良生徒は糸が切れたように倒れた。

 

「なんだ今の、一瞬で……!?」

 

「お、おい何やってんだ!!」

 

「撃て、撃てー!!」

 

 まだ1人仲間がやられただけ(・・)なのに、こんなにも動揺して……不良たちが更に激しく掃射を始める。

 ここまで近付かれていてはまともに狙えもしない。無闇に撃った所で弾薬が無駄なだけだろうに。

 

 冷ややかに凪いだ思考でそんなことを考えつつ、私はコッキングしながら次の対象を見定める。

 

 正面、1時、2時の方向に1人ずつで計3人。

 

 下駄を踏み込み一足で接近しつつ、地面に手をついて2人に足払いを仕掛ける。真正面に銃口を向けていた2人は、私を追えずに転ばされた。

 急に隣から消えた仲間2人に驚き、視線を彷徨わせる1人の頭に1発、すかさずボルトを引きながら銃口を即座に下に向けて2発。

 

「こっ、これでも喰らえぇ!!」

 

 背後で風切り音。

 振り返ると宙を舞う手榴弾が視界に入る。

 

 まだ遠くに浮かぶそれに、伸ばした右手のみで狙いを定めて、1発。

 

 手榴弾は、投げた人物含む周囲の3人を巻き込んで爆発した。

 

「おい3人自爆に巻き込まれたぞ!!」

 

「馬鹿何やって━━━━━!!?」

 

「油断すん━━━━━!!」

 

 リロードし、味方の失態に意識が向き思い切り背中を向けた生き残り2人を背後からズドン。これで残りは1人。

 

「…は? 嘘だろ、私しか……!?」

 

 最後尾に残ったリーダー格に銃口を向ける。

 

「相手が悪かったみたいだね。ごめんね」

 

 

 引き金を引いた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「か、数が多すぎますよぅ…!」

 

 ミハナの戦闘場所から少し先の所では、阿慈谷ヒフミが1人、不良の集団と交戦していた。

 初めはミハナと背中合わせに立っていた筈が、戦闘の最中、知らぬ間に距離ができていたらしい。少し先で、銃声と舞うように動き回る人影が見えた気がした。

 

 ヒフミは元より、銃撃戦に秀でた生徒という訳ではない。お気に入りのペロロを模したデコイで相手の注意を逸らす戦法も、初めこそ驚かれて隙を生むことができたが、今は慣れられてしまい通用しにくくなっている。

 

 自身のアサルトライフルで少しずつ数を減らしていったものの、それよりも多く増援を呼ばれてしまい、じりじりと囲い込まれていく。

 

「…あれ、マガジンが……!?」

 

 追い打ちのように、弾倉を探してリュックに突っ込んだ手が空を切る。押し込んであった弾倉も底を尽きてしまっていた。

 目の前には、これだけの弾数ではどうしようもない数の敵。

 

「あ、あう…どうすれば……」

 

 絶体絶命という言葉が最も似合う瞬間。

 銃を抱えて縮こまるヒフミに、一斉に銃口が向いた。

 

 ━━━━━刹那、鋭い銃声が3発鳴り響き、それから一拍遅れて、ヒフミから最も離れた位置に立っていた不良が3人倒れ伏した。

 

「えっ…!?」

 

 瞠目したヒフミが倒れた不良の方を見ると、その更に奥に、和服に狼耳の人影。

 

「━━━━━ごめん、待たせた!」

 

 長いライフルを構えた、ミハナの姿があった。

 

 

 

 そこからは一瞬の出来事。

 

 突然集団の背後から現れたミハナに対応できた者は居らず、全員が流れ作業の如き動きで銃を叩き落され、体勢を崩され、瞬く間に脳天に喰らった一撃に沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「━━━━━さっきはありがとうございます! お陰で助かりました!」

 

「いやいや、こちらこそ。お互い追われてたし、協力して不良たちを追い払えて良かったよ」

 

「わ、私はほとんど何もしてませんでしたが…あうぅ」

 

 戦闘の後、私たちはマーケットの片隅でたい焼きを頬張りながら話をしていた。何だかあっという間で、戦っている間のことがよく思い出せない(・・・・・・)。きっとヒフミがサポートしてくれたんだと思う。本人は「何もしてない」って言ってるけどきっと謙遜だろう。

 

 ちなみに食べてるのは、対策委員会編でアビドスの面子も食べていたあのたい焼きである。なるほど、これが聖地巡礼というわけか。*1

 

「それで、君はなんで追われてたの? 金目のものとか持ってたの?」

 

 既に見当はつき過ぎるくらいついているけれど、念のために聞いておく。ここで例えば、何か不良に対してやらかしたとか、別の理由が飛び出して来たら、それはまた別の話になるけども。

 

「あ、それは…どちらかと言うと私が金目のもの…? と言いますか……私、トリニティの生徒なので、多分身代金目的だと思います…」

 

 知 っ て た 。

 

「いや学ぼうよヒフミさんや」

 

「? ごめんなさい今なんて…」

 

「なんでもないよ、独り言だよ」

 

「そ、そうですか…?」

 

 危ない思わず本音が。

 ヒフミは確か、原作でも不良に追われてアビドス組に助けられていたはず。

 今が原作前か突入後かはまだ判然としないけれど、どちらにせよ同じ行動を繰り返していることになる。

 

 せめて制服ではなく私服で来るとか、もっとやりようはあるでしょうに。いや、こんな所(ブラックマーケット)なんかには来ないのが最良だけれども。

 

「あっ、そういえば自己紹介がまだでしたよね!? ごめんなさい、バタバタしてたからすっかり忘れて……」

 

 呆れていた私が意識を戻すと、ヒフミが目の前で姿勢を正している所だった。

 

 

 

 

「━━━━━改めまして、トリニティ総合学園1年生(・・・)の阿慈谷ヒフミです。えと、よろしくお願いします!」

 

 

 

 

*1
フライング






すみません。ヒフミの方の不良は秒殺されたので描写を全カットしました。起こってたことは前半の戦闘と全く同じなのでお許し下さいm(_ _)m

前話に「まだ銃は不慣れ」と言ってたミハナさんがなぜこんな無双してるのか、よければ考察などお待ちしてます(感想乞食)。

ストーリー第2部始まりましたね。ちゃんとした感想はもうひとつの作品の方で話してますが、こちらでは金色会長いい子そうで今後が怖いってのとくねくね怖いってことだけ…(ほぼ全部)。

追記:『狐耳』の記載を『狼耳』に修正しました。ミハナさんは狐じゃなくて狼です。失礼しました。
FOX小隊に引っ張られたか……?
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