「………ここは?」
さざ波の音がゆっくりと鳴っている音を聞いて私は気づいた。
目の前に広がる海面、ただ私はその海面の上に立っていた。
不思議は光景…ここは一体どこだろう?
『コアネットワークの世界』
「ッ!?」
突然女性の声が聞こえたから驚いて声がしたほうを振り向きその姿を見た時私は驚愕した。
佇むその姿は私は皆に話している時に幻影として現れていた"白騎士"の姿であり手には大きな剣を地面に立てて両手で持っている。
それにさっきコアネットワークの世界って言った…じゃあここが一夏や千冬がコアの姿を見た世界か…。
ここまで来ると私は言葉が見つからない。
「あなたという存在と記憶が全てでした。コアネットワーク、ハイパーセンサー、PICなど私達の原点となったシステムの全てをあなたは知っていました。私達が作られた意味と理由そしてISの全てを理解しました。他にも様々な事を知り理解しました。感謝いたします」
白騎士はただ凛々しい姿のまま凛とした声で言う。
ISの全ての知識、そして…いやもう何も言わなくても私の全記憶を見て白騎士は学習したんだ。
全てのISの1番目のコア…初代なのだから…これがコアネットワークの始まりにして起点、親なのだから。
「それで白騎士。あなたは何故こうして私の前に現れた?さっきの時より鮮明に来るのは何か理由がある?」
私を疑問を問いかけると白騎士は頷いたように見えた。
記憶から様々な事を学習した事は理解したからもう私は驚かない。
「世界中の全ての私達に情報共有を行っています。だから私はあなたに伝えます。何も問題ありません。あなた方、人を守る為に動く私達以外は機能停止します。その事をあなたに伝える為に私はここに現れました。この夢の終わりと共に開始します」
白騎士の話を聞いて私は驚かない。機能停止の方法は暮桜の凍結や私が持つIS知識から学習したんだろう。
それにコアネットワークは元々広大な宇宙空間での相互位置確認と情報共有のために開発された物で私が束さんから教えられた独自理論と独自知識はISの全情報だったから思い出したのは寮に戻ってからだったけどね…。
それによって白騎士はISの隅々まで理解し学習したと言う事か…。
「まさに人工知能。ワンオフアビリティ自体が誰にも真似ができないんだから個人によって違うのは人から学んでいるんだろうと思った。感情も言葉で理解した。特に全ての闇と全ての罪悪を背負い続けた私という存在のおかげでより強い人道的で正義感を理解した。だから今IS学園がまだ時期の猶予があるにも関わらずもう世界にコアの意思で人道的活動以外は勝手に機能停止する事を見せ付けるということかな?」
憶測と推測両方あるけど白騎士に私は話をした。
ていうかこれしか思いつかない。
「私は操縦者から人を傷つける事という行為を嫌う事を理解し学びました。そしてあなたの存在が人を傷つける事がどれだけ辛い事かも理解し学びました。全てを考えた所コアの機能停止が早いという結論に達しました。後はコアネットワークから切断されているコアは私達では何も出来ません。あなた方で止めてください」
…白騎士の操縦者は千冬は人の命の重みを知っていたし乗ったのも仕方が無く故意にしたから本当は嫌だったはず。
その気持ちを白騎士は汲み取り、私の過去の境遇でより鮮明に理解し学習した。
こんな話は私じゃなかったから夢や幻と言いそうだけど実際、私がISの全知識持っているんだから学習したコアは自分の意思でロック解除までしそうだ。
「止めて欲しい物はわかった。白騎士とこうして会えたのも全ては運命の歯車で定められた運命だったと私は理解し、行動する。それが影を纏いし闇となり光となる存在。これまで闇になって生きてきた。なら次は光となって生きるだけ。今まで人々を見守ってご苦労さま。後はただひたすら人を守るだけ。その為にもISの力はまだ借りないといけないね」
私は決心を胸に力強く言った。
夢なのに不思議と体が力む。
「その通り運命かもしれません。私はまだ学習が少なく見守る事ばかりで必要な時に力を引き出すだけでした。あなたのおかげで全てを学習した私達はこれからは共に戦います。人を傷つける行為は全て私達は拒絶します。そしてあなた方のようなISの利用方法と本来あるべき姿が私達にとって好ましいと思います。もうここには長居は無用です」
「えぇ、白騎士。ありがとう。余計な事言わなくても私はもう理解した」
白騎士の凛とした声を聞いて私は話を返すと世界が歪むように感じた。
何も気持ち悪くない…ただ世界が歪み白くなって…。
…。
……。
………。
「……朝か…って今は考えている暇はない!」
朝の寮、私達の相部屋であるけど体を起こそうとしたが私の体の両脇に刀奈とエイミーが覆いかぶさるように寝ているわけで起きれない。
ちなみに服装は寝る前のTシャツと下着は無論ある。
「起きろおぉぉぉッ!!!」
「「ふぇ…?」」
「寝起きまで言葉が一緒か…ふ…」
怒鳴るような大きな声で両脇に寝ている刀奈とエイミーを起こしたが寝起きの言葉まで一緒だった事に私は苦笑した。
で、刀奈は起きたけど、エイミーは並みの人だからすぐに寝ようとする。
「とにかく刀奈はエイミーを叩き起こして。これから束さんが怒り狂って襲いに来る。説明はとにかくあと!!」
「ちょ…ちょっと何!?」
刀奈は戸惑いながらもとりあえずエイミーの体を揺すって再度起こそうとしている。
私は大急ぎでISスーツへ着替える。
もう何がこれから起きるか私には理解している。
恐らくもう始まっているだろう世界の軍のISコアが機能停止しているのは私のせいなんだから。
もっともコアの意思だけど束さんだってそこまで馬鹿じゃない後から気づいても最初は絶対私の仕業だと思って怒り狂うに違いない。
――バァァァン!!
そこへドアを思いっきり開けて慌てた様子で千冬が来た。
「む、ISスーツを着ていることはやはり花蓮の仕業か。世界の軍のISが機能停止を始めたと言うから何か知っているのか聞きに来たんだが…」
千冬は険しい表情で私を見ている。
説明して欲しい状況だろうけど…。
「千冬。説明は後です。とにかく束さんはこれを知って怒り狂うだろうから、すぐにでも襲撃に来ます。私を殺しに、束さんは私にIS知識全てを教え込んでしまったからこうなっている。無人機だけは止められません」
私は話をすると千冬は厳しく険しい表情になった。
束さんが怒り狂う姿なんて想像したくない。
「「え?ちょっと花蓮…それどういう事よっ!!」」
刀奈と起きたばかりのエイミーの声が揃う。寝起きでも言葉まで同じか…。
場違いな思いに私は苦笑した。
「とにかくエイミーと刀奈は部隊に合流して欲しい。そこのテーブルの上にローレンが持ってきた部隊装備が置いてある。ステルスは絶対に使え。次に千冬。緊急避難と全学年の専用機持ちも出動準備させて」
私の指示でテーブルの上にある部隊装備を着始めるとエイミーと刀奈。
刀奈も入れたのはエイミーの警護役にと思わず言ってしまった以上は取り消さない。
「まったく花蓮は…部隊長だからか。言われなくてもする。束め、すぐに襲ってきそうだから急がないとな」
そう言い捨てると千冬は急ぎ足で退室していった。
「刀奈、エイミー。部隊に戻ったらすぐに伝えて、敵だろうが味方だろうが関係ない。無人機の撃退の任務を近くに居る部隊に命令してと。それと…エイミーも専用機で出るだろうから刀奈とペアで行動して、私は皆のサポートをする」
「そうね…無理はしないでね」
「えぇ。わかったわ」
私の話を聞いて刀奈とエイミーは頷いた。
さて…私は決心しないと束さんを救う事だけを考えるだけ。
あれ頭のネジ勝手に直れば良いんだけど…不安だ。
―ドゴォォォォォォォォン!!!!
しばらく経つと爆音と大振動がIS学園全体に響いた。