IS~Lost Memory~   作:竜太

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3話『2日目』

IS学園に入学してから翌日。

 

IS学園寮―朱音、楯無部屋―

 

「ふぁあ…あ…れ?」

朝、寮の自室で私は眼が覚めた時ベッドに楯無が一緒に寝ていた。

なぜここで寝ている?と思考が停止しかけた。

と楯無が眼を開けた、寝た振りをしていたかのように微笑んでいた。

 

「んふ。おはよう。起きたね?」

「起きましたけど、なんで私のベットに居るのです?」

それが率直な疑問だから聞いた。

女同士だから?

 

「女同士だから寝ても平気でしょ?」

予想通りでした。

楯無はこういう行動に境目がない気がします。

 

「まあ、そうだと思いました…」

溜息交じりではぁっと息を吐きながら、ベッドから身を起こす。

楯無は微笑みながら、自分のベットのほうへ戻っていった。

 

「それより朱音ちゃん。昨日は簪ちゃんと一緒だったらしいね?あ、簪ちゃんは私の妹ね」

「そうですけど?楯無の妹なのは更識の名前からしてそうだと思っていました。ちなみに、クラスの人が放課後に簪さんと訓練機の練習相手にでもって提案してくれたから私がISを操縦できるかどうか試す良い機会だったからね」

聞かれた事を昨日のことをそのまま言ったら、楯無の眼が点になって驚いていた。

あれ?変な事言った?

 

「簪ちゃんはクラスの中では孤立気味だったのよ?それがなんで…」

振り返ってみると私がクラスの自己紹介の嵐になっているときは無言で居たね。

それはつまり…。

 

「孤立気味というより簪さんから話かけないからじゃないの?私と話する時人見知り気味に言葉詰まる所あったし」

先ほどの話を振り返って私なりの考えを告げる。

 

「えぇ!?簪ちゃん、他人ではそんな感じなんだ……最近は一夏くんのおかげで心開くようになったけど…あ、一夏くんは1年1組の織斑一夏ね。朱音ちゃんは4組だから会う機会少ないでしょうけど」

「そうなんですね。私が4組に入る事になったのも納得…その辺は生徒会長なら知っているのかな?」

楯無は最初は驚いてやれやれといった表情を浮かべた。

私の問いに楯無は微笑んで「もちろん」と言って扇子を広げると『把握済み』と書いてある。

扇子はどういう仕組みですか?と毎回疑問になる。

 

「ところでその扇子ってどうすればそんな風に文字が出るんですか?」

「あ、これ?生徒会長の秘密よ♪」

聞かずに入れなかった事を聞いたら微笑みながら華麗に流された。

扇子を閉じ開くと『極秘』の文字が出ていた。

これは聞いても永遠に教えてくれなさそうなので諦めた。

 

「はぁ…そういう事にしておきます…」

「んふふ。私の秘密は多いのだー」

溜息を吐いてから言うと、楯無は子供じみた声をあげて寝巻きから制服に着替え始めた。

私もそろそろ着替えないと思って着替え始める。

 

………しばらく経過後。

 

制服に着替え終わり、身支度も済ませると楯無がこっちを振り向く。

 

「よーし、朱音ちゃん食堂へ一緒にいかない?」

「今日は大丈夫なんですか?」

朝食の誘いに戸惑いながらも私は返事を返した。

 

「良いの良いの。今日は暇だからー」

「それじゃ…引っ張らなくてもいけますよ」

楯無は微笑みながら私の手を掴んで引っ張って、食堂へとあるいみ連れて行かれる。

 

 

…。

……。

………。

 

―食堂―

 

楯無に手を引っ張られながら、時々周りの生徒からは「会長と噂の子が……」とよく聞こえない言葉が耳に聞こえてムズ痒い思いを感じた。

そして、食堂に着いて食事を頼んでトレーを持ちながら楯無が私の横腹をつついてきてハテナを浮かべながら振り返った。

 

「(あれが一夏くん、簪ちゃんも居るわね…)」

「(他にも…居ますね)」

耳打ちしてくる楯無が視線を向ける先に男子生徒である織斑一夏を1つのテーブルに囲むように座っている女子生徒5人と簪さん。

私の頭の中では織斑一夏と簪さん以外にも知識の記憶は私は知っていて顔に見覚えがある。

平然とした態度でボロが出ないようにしよう…。

 

「はぁい。おねーさん達も混ざっていいかしらー?」

「お、お姉ちゃん!?」「「「「「「楯無さん!?」」」」」」

楯無の砕けた子供じみた口調でテーブルに座っている人たちに話しかけ、皆驚いた顔で叫んだ。

私はその光景を見て呆れたというか「あはは…」と苦笑いするしかなかった。

 

「お、お姉ちゃん…秋葉さんとどうして一緒なの?」

「簪ちゃん。それはねルームメイトだからよ♪」

簪さんは私のほうを見ながら問いかけると楯無は微笑みながら「ほらほら詰めた詰めた」と席を開けさせようと詰め寄っていた。

 

「あれ?楯無さん相部屋って学年ごとじゃなかったのか?」

「一夏、あんた忘れたの?あんたも一時期楯無さんと相部屋だったでしょうが!このしねっ!」

織斑一夏が疑問の表情で言うと、ツインテールの子(凰鈴音)が背中をパシーンと叩いて「いでっ」て言葉が出ていた。

 

「こらこらぁ。一夏くんに乱暴はよしなさい。朱音ちゃん隣に座っていいからね」

「あ、はい。失礼します」

楯無は扇子をピシっと凰鈴音さんに突き出すとバツが悪そうな表情で「ごめんなさい」と言っていた。

さすがに生徒会長の権力が発揮されるというね…。

そして席を詰めて空いた楯無の隣のソファー席に私は腰を落として座り、トレーはテーブルに上に置いた。

 

「あ、あの、わ、わた…」

金髪の子(セシリアオルコット)が頬を赤くしながら慌てた様子でうまく言葉に出来ていない。

私はどうしたのと思って首をかしげた。

 

「セシリア…慌てすぎだよ…ごめんね。セシリアは秋葉さんの噂を聞いて緊張しているんだよ」

髪を後ろに一本に束ねた金髪(シャルロットデュノア)が慌てた様子のセシリアをフォローするように話してきて、そういうことなんだと納得した。

 

「あぁ。セシリアは権威がある女性が好きだもんな」

「い、一夏さん!?わ、わたくしは違いましてよ!」

「はぁい。その話は他所でしようね。せっかくだし1人ずつ自己紹介しなさいな。あなた達は初対面なんでしょう?」

一夏がやれやれといった表情で言うとセシリアは大声をあげた所で楯無が口を挟んでとめた。

楯無は生徒会長だけに生徒の事はよく見るようですね。

 

「あー、そうだった。すまない…俺は織斑一夏。一夏って呼んで構わないさ」

男子生徒であり男性唯一のIS操縦者。

その後も一呼吸おいて自己紹介が続く。

 

「僕はシャルロット・デュノアだよ。シャルロットって呼んでね」

「私は凰鈴音。鈴って呼んでね」

「あー。私は篠ノ之箒だ。よろしくな」

「すぅ…わ、わたくしはセシリア・オルコットと申しましてイギリスの代表候補生でもあります。セシリアとお呼びください」

それぞれの自己紹介、セシリアさんはいまだに顔が赤いけど落ち着きを取り戻した様子で言葉がはっきりとしていた。

…?と思ったけど1人銀髪の背が小さい子が席から降りて私のほうへ近づいてくる。

 

「私はラウラ・ボーデヴィッヒだ。貴様が…噂の適性Sなのか?」

ラウラが睨むように私を見ている…何か怒らせた?

 

「えぇ…そのようですが…それがなんでしょう…?」

威圧的な気配を感じつつも平然としながら、しかし私は無意識に体に力が入り込んでくる。

 

「貴様が…教官と同じッ!」

言うが早いかラウラの手が私の顔に向けて、振り下ろされる。

刹那、周りの人は「ラウラ!」と叫ぶ声が聞こえた。

 

 

「なっ!……」

「………」

無意識に力んでいた体が反射的に動いてラウラの振り下ろした手を私は掴んで止めていた。

それを見たラウラは驚いた表情で小さく声を出していた。

もう、反射的に振り下ろされた手を自分の手で掴んで止めた事自体が私でもなんかわからないけど。

 

「私は適性Sだけどラウラさんから叩かれるようなことした覚えは今の記憶にはないんだけど…?」

「そ、そうだよ。ラウラ、一夏の時みたいにしてどうしちゃった?」

私は平然と落ち着いた声でラウラに言い聞かせるように言って、シャルロットが心配そうな顔をして話してくる。

前にも一夏と似たような事があったのね。

でも、どうして叩こうとしたのか理由については私は知らないしわからないからとやかく聞く気は無いね。

 

「…すまない。私としたことが一夏の時のように熱くなってしまった…」

「良いんだ。ラウラは反省さえしてくれればさ」

「私も大丈夫ですよ。いきなりしようとするから驚いたけど」

ラウラはしょんぼりした顔で俯きながら、一夏に慰めるように言われた言葉に頷きながら席に座りなおした。

まあ反省しているみたいだから私は一息ついて体の力が抜ける。

にしてもこれは一体なんだったんだろう?と疑問を感じる。

 

「コホン…解決したみたいで食事をしましょう(あー。驚いた…)」

楯無が咳払いしてから言った言葉にみんなは我に返って朝食を食べ始める。

 

 

「あ、あの秋葉さん…」

「ん?どうしました?」

食べている最中に不意に簪さんが話しかけてきた。

 

「わ、私の事…簪と呼び捨てで呼んで欲しい…」

「それなら良いですよ。私の事も呼び捨てで構いません」

「あらら?簪ちゃん、成長したわね」

「もー。お姉ちゃん…」

「「あははっ」」

楯無が話の横に入って場は笑いに包まれた。

私も微笑みながら、こういう雰囲気も悪くないと感じた。

そして、食事が終わったらそれぞれの教室へと向かっていった。

 

 

 




原作キャラ多いからこの物語の時系列を考えると存在感が薄いけどどうしても出さないといけないってのがね。

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