あらすじって何を書くんだ……

えと、我がオリキャラがトラウマ克服のため、山にある我が家に帰ろうとしてるよ!!!

モルガンは妖精達に集団リンチされたけど、
本編と違い、娘と臣下の裏切りで心が折れかけて妖精國を救う意思が揺らいじゃった結果。早々に気絶。
その後は異聞帯崩壊に巻き込まれた後、オリキャラの世界に漂着したってわけ!!!(?)

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FGOモルガン、救済if

救済if、1

──────────────────────

山に入ってから、どれくらい経ったか。

今はもう、夜の時間。光は月が地を照らす木漏れ日と、懐中電灯が一本。持ってきて正解だった。

本来なら走って1時間くらいで山奥にある自身の家に着く頃合いだが、足取りは鉛でも付いたように重い。

 

ちょうど一年、いや、少し過ぎたが

まあそのくらい…だろうか。

 

思い出したくもない夜。

ただ、普通に暮らしていただけ。今日もまた、いつものように寝るのだと思っていただろうあの夜。

 

親父と母さんと殺し合う吸血鬼。

初めての実戦で、まともに動けなかった俺。

あのクソ吸血鬼は殺せたからいいが、足手まといの俺がいたこともあって親父と母さんは殺された。

…きっと、もっとうまく動けてれば……

誰も死なずに ━━━

 

……陰鬱だ。未だ、夢に見る過去。

帰りたくない。でも、それでも忘れるわけには

いかない。あの惨状を、あの怒りを思い出さなくてはならない。

俺とは無関係だろうと、今なお同じ惨状を引き起こしかねない吸血鬼を…糞共を殺さなければならない。

あんな感情を引き起こさせる奴らは死ねばいいんだ。

 

俺にとって、人にとって…

あんな奴らは害でしか ━━━

 

「━━━、」

 

……魔力?それと、血の匂い。

厄介ごとの気配がするが、それらに誘われるように…僅かに帰路から外れ歩いた先には人影。

 

何故、こんなところに人が倒れている?

 

自身の家の近く、木の脇に、夥しい刺し傷、

千切れかけた手足…凡そ生きているとは思えない見慣れぬ格好の銀髪の女が、血だらけで倒れていた。

 

──────────────────────

 

…酷い傷だ。執拗に何度も、無造作に刺されている。

余程、恨まれていたのかもはや知る由もないが…

 

家の近くで放置するのは気分が悪い。

死体をどうするか、その間にも目に映る女の身体は徐々に傷が塞がっていく。自己治癒……!

 

「……!」

 

刹那、女が目を開けた。

うっすらと、半分ほどしか開いていないが、確かに生きていることを実感させられる目の動き。

 

信じ難いという思考を、女の声で一時的に遮断される。

 

「……何、者だ」

 

自身の状況を既に把握したのか、この僅かな時間で

何処か威厳を感じさせる問いを投げかけられる。

 

直感が告げる。

厄介だ。今すぐに保険を作らなければならない。

 

「話は後だ。俺はお前に害を与えん代わりに

 お前も此方に害を与えんと誓え」

 

女は朧げな目で此方を見つめ、無礼な、というように…しかし、諦観が交じった笑みを浮かべた。

 

「……無礼、な。だがよろしい、貴方の許可のもと

 でしか破れぬ契約を…交わしてあげます」

 

何か、内で縛られるような感覚が

己が身体を突き抜ける。女の反応からしても、どうやら魔術的に強固な契約をしたらしい。余り詳しくないが、魔術師として相当な使い手であろう事が伺える。

 

「……場所を変える。

 触れるが、悪く思うな」

 

先程まで出血していた血は止まり、千切れかけていた

四肢も癒着し始めた血だらけの女をお姫様抱っこのように両手で持ち上げて支え、木々の間を駆け抜ける。

 

目指すは人払いの結界で覆われた、無人の一軒家。

俺が育った、懐かしく恐ろしい我が家。

 

──────────────────

 

 

 

━━━さて、この血だらけの女を

我が家まで運び、ベッドに寝かせたのは良いんだが…どうするか。

 

椅子に腰掛けながら、女を見やる。

 

かれこれ、寝かせてから十五分は経つ。

待つだけならいいが、

早めに帰るつもりだったので携帯食料も少ない上に怪我人ときた。

自己治癒らしきもので、傷は無かったことになりつつあるがやけに露出のある服には血が固まってこびりついており、幻覚ではなかったことがわかる。

 

「……………」

 

化物だな。

寝かした時にくすねた黒鍵を試したが、効果はなかった、多分違うんだろう。

吸血鬼なら、初めて殺した時も回復していたからそういうものなんだろうが…

自己治癒に特化した魔術師なのか?

にしても、あの身体では回路ごと破壊されてそうなものだが…うん、わからん。

 

面倒がすぎる。頭を使うのは

得意じゃないんだが…ああ、眠くなってきた。……少し、仮眠をとるか。

 

……………………………………、

 

………、…、………………………………………。

 

…寝ていた。どれくらい経った…?

目を手で擦り、女を探す。

いた、起きている。ベッドの上で、

此方を見ている。何処か威圧感すら感じさせる座り方で、女は口を開いた。

 

「ようやく起きたか。私を前に惰眠を貪る図太さは大したものです」

 

開口一番、言ってくれるものだ。

 

「……で、人類の敵か?お前は。

返答次第で、悪いが先の不干渉契約を破らせてもらう。」

 

名は聞かない。まず、敵か否か。

最優先で確認すべき事項。

見目麗しい容姿だが、人に仇なす敵ならば殺さなければならないのだから。

 

「……ふむ。」

 

値踏みするように、一拍。

 

「既に過ぎたことだが、

私は汎人類史を呪う者。だが、今ここでお前とこの土地に仇なす意思はない。」

 

「━━━ そも、」

 

言いかけたところで、片手を前に出してストップ、と止める。

 

「━━━ 聞き方が悪かった。

お前は人の死に悦楽を感じるか、無差別に無辜の民を害する者か?」

 

問いに目もそらさず、即答だった。

 

「死に悦楽はなく、無意味な死も民には与えぬ。━━━ だが、必要なら殺そう。守るべき國のため既に通った道だ。それ悪と呼ぶなら否定はせぬが、お前の言うものとは程遠いことは誓おう」

 

此方から目を離さぬ相手とは

裏腹に、俺は目を逸らした。

内に抱いていた警戒心が、薄らぐ。

 

「……そう、か。」

 

獣ではない、理性がある。

……危ういが、此処で殺すべきだと即断できる相手ではない。

 

観察(み)る、べきか。

 

女から感じる力は、尋常ではないがまだなんとかなる可能性はある。

だが、これ以上回復されると

手に負えなくなることだけは確かに、ひしひしと感じる。こういう悪い予感というものは得てして当たりやすいものだ。最悪なことに。

 

「これから、どうするつもりだ」

 

返る返答は ━━━

 

「ひとまずは静観とする。

ブリテンの再興を図るのは容易いが、この地は私のいた世界とは大きく異なっている。そのような地に國を興し、悪戯に民を苦しめ……滅びを繰り返す趣味はない。

故に、伴を許そう。現地の民として知るべきことを語りなさい」

 

…やけに高圧的だが、

王らしいことも、この態度も、この魔力では信憑性がありすぎる。

放置はできんな……

 

「……ならまず、魔力を極力使わず、隠していた方がいい。俺の知る限りで魔術協会、それと聖堂教会のこの二つの組織に勘付かれると面倒なことになる。少なくとも、俺はごめんだ。」

 

「後は ━━━ その時に教える、

食料も何もないんでな。一度、街に降りたいんだがその格好は何かと目立つ。俺ので悪いがこれを着ろ」

 

自身が羽織っていた黒いコートを

女へと手渡す。

 

「おおよその予想はついた。

変装であれば、暫し借り受けよう」

 

理解が早くて助かる。

俺の手から受け取っては、手慣れた様子で黒コートを羽織る。

 

「……まあ大丈夫だろ。」

 

異物感は薄れたように思うが、

それでも隠しきれない格を感じる。

自分を王と語るだけあって、ただ黒コートを着ただけなのに様になるもんだ。……顔が良いからか?

 

自身の内に芽生えている違和感。

それを頭の片隅にやりつつ、

棚に飾ってある小さな写真を一瞥し、家を出る。過去のことは…次の機会にしよう。今は手が回らないし、腹が減って頭も回らない。

 

また、今度だ。




高確率で続かないモルガン陛下への妄想。
私のオリキャラとモルガンを絡ませたいな、ぐへへ…から生み出された呪物。

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