脹相転生inキヴォトス 作:西中の虎の兄
投稿頻度って大事なんだなぁ、と思う今日この頃……
チアキとの勝負から数日後、俺はヴァルキューレの公安局を訪れていた。
「お久っすね、脹相のアニキ!!」
公安局に入ると、ヴァルキューレ公安局鬼神専用窓口担当ことコノカが出迎えてくれた。
「ああ、久しぶりだな。それで……要件はなんだ?」
「よくぞ聞いてくれたっす!!今回、脹相のアニキに頼みたいのは伝説のスケバンの捕縛っすよ!!」
(伝説のスケバン……?伝説のスケバンって確か……)
「俺の記憶が間違ってなきゃ、伝説のスケバンって身長2m超えの筋肉ダルマだよな?」
「そうっすよ?」
「まさかとは思うが……俺一人でそんな化け物を倒せると思ってる?」
「……思ってるっすけど」
「いやいや、加藤清澄が花山薫に挑むくらい無理あるって……」
「その花山と加藤ってのは知らないっすけど、脹相のアニキならイケますって!!それに……」
「わたしたちも参戦するからな……」
コノカが続きの言葉を口にしようとした瞬間に部屋の扉が開き、4人が部屋に入ってきた。
「えっと、お前たちは確か……チーム
「「「「えっ????????」」」」
適当なことを言ってみたら、4人は宇宙猫ならぬ宇宙狐と化したようだ。それからすぐにそのうちの一人、クルミがまるで芸人のツッコミみたいなテンションで言う。
「いや、なんで私達のチーム名がユキノと同じ名前になってるのよ!?」
「4人チームの名前はメンバーの名前の頭文字から取れってオズピン教授が言ってたんだよ。*1彼女たちの場合はユキノ(YUKINO)、クルミ(KURUMI)、ニコ(NIKO)、オトギ(OTOGI)でチームYKNOというわけだ……」
「いや、オズピン教授って誰なのよ!?……っていうかかすりもしてないわよ!?」
「ふっ、ならチーム
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「さて、冗談はこれぐらいにして……1年ぶりだな、FOX小隊。」
「それが冗談かどうか決めるのは私たちだから……って、覚えてたの!?」
相変わらず、クルミが芸人顔負けのツッコミをしてくる。
「ああ、ちょっとボケてみただけだ。」
「なんなのよ、それ!?」
そうこう言っているうちに他のFOX小隊メンバーとコノカは話の流れから完全に置いていかれてしまっていた。すまない……
「まあまあ、その話は一旦あとにして……任務の話したいんすけど……」
「ああ、悪い。つい白熱してしまった……」
……というわけで任務の詳細についての説明が始まった。
軽く要約すると、俺が数日前にトリニティ付近で捕まえて来たヘルメット団が取り調べにて伝説のスケバンこと栗浜アケミの居場所に関する情報を吐いたのだと言う。
この情報を手に入れたヴァルキューレ公安局は、伝説のスケバン捕縛作戦を計画し、その実行部隊として狐坂ワカモ討伐の実績を持つFOX小隊と俺に声をかけてきた、というわけだ。
そして、肝心の作戦は、まずFOX小隊が舎弟たちを相手に戦って伝説のスケバンを孤立無援状態に追い込む。その隙に俺が一対一の直接対決で殴り合い、勝利を収めるという流れだ。
「……というわけなんすけど……どうっすか?」
「お前さ……俺を化け物かなんかだと思ってるのか!?あんな筋肉ダルマに殴り合いで勝てるわけねぇだろ!?」
「あのアビドスのデカ蛇に勝った脹相のアニキなら勝てるっすよ!!」
まあ、確かにクソ蛇と比べたらマシかもしれないけどさ……
「マジで頼むっすよ……このままだとあたしが1人で伝説のスケバンと戦うことになっちゃうんすよ!!」
「ふっ、そうか……骨くらいは拾ってやるよ。南無三――」
「ひっ、ひどいっす!!アニキには人の心とかないんすか!?」
「ああ、ナグサに焼き鳥と間違えられて食われたからな……」
「そんなことがあって堪るかっす!!あたしを見殺しにするんすか……!?」
「……イッテイーヨ!!」*2
「そ、そんなぁ……ひどいっすよぉ!!」
「……全て冗談に決まってるだろ」
「え?」
「安心しろ、普通に仕事は受けるし報奨金も貰うつもりだ」
「……アニキって冗談言うような人だったすかね?」
「……言い合ってるところ悪いんだけど、私達のこと忘れてない?」
「「あっ」」
俺とコノカがそうこう言い合っているうちに部屋の端でずっと黙っていたクルミが口を開いた。
「すまん、正直に言うと忘れてたわ……」
ちなみにこの時コノカは――
「ワスレテナンテ…ナイッスケド?」
――と滅茶苦茶怪しい様子で否定していた……
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それから1時間後、俺とコノカは最強のスケバンがいるという情報のあるトリニティに向かっていた。ちなみにFOX小隊はヘリコプターで一足先に敵のアジトを制圧しに向かってくれるそうだ。
(そういえば、前にトリニティに行った時は駅でゴリラが出待ちしてたんだよな……流石に今回も襲撃されるとかないよな?)
そんなことを考えていると何かを察したのかコノカが話しかけて来た。
「脹相のアニキ、どうかしたっすか?まさかとは思うっすけど、電車酔いっすか?」
「いや、またゴリラに襲撃されないか気が気じゃなくてな……」
「……ゴリラ?ゴリラって誰っすか!?……っていうか『また』ってどういう意味なんすか!?」
「話せば長くなるが、確かあれは1年生の秋のことだった――俺は妖怪焼き鳥女にトリニティに新しく出来た焼き鳥屋で焼き鳥を買ってくるように言われてトリニティに電車で向かったんだ。」
「それで……?」
「そしたら、俺が駅を出た瞬間にピンク髪で翼の生えたゴリラが待ち伏せしててな……その時の件が原因で俺は百花繚乱からトリニティに行くなと言われてるんだよ……」
「それは大変だったっすね……って、今滅茶苦茶ヤバいこと言わなかったすか!?つまり、出禁ってことっすよね!?」
「そうだが……まあ、自主規制みたいなものだし大丈夫だろ。多分……」
そうこう言っているうちにトリニティに到着したようだ。ちなみに、流石に今回はゴリラの襲撃はなかった……
(約半年ぶりのトリニティだな……)
久々に来たトリニティは変わっていなかった、と言いたかったのだが……
「ちょっ、脹相のアニキ……もしかしてっすけど、この陥没してる壁ってアニキが言ってたゴリラがぶっ壊したんすか!?」
「あー、うん。そうだが……」
(やっぱ、俺とミカが戦った時の爪痕がまだまだ残ってるな……)
どうせ銃撃戦や爆発に巻き込まれてボロボロになるからだろうか、俺とゴリラが戦った際に崩れた駅の壁はそのままになっていた……
「あと、関係ないんすけど……その服装だと不審者にしか見えないっすよ?」
「ここで顔を見られたらマズいかもしれないから仕方ないんだよ……」
以前トリニティに来た時のこともあって、今回は来る前にモジュロ虎杖が着ていたようなフード付きの服に着替えてきた。この服装は制服に比べて動きやすいので、普段の賞金稼ぎの時にもよく着ている。
「それで……FOX小隊から連絡は?」
「ちょうど今到着したらしいっす。情報によるとアジト前で舎弟たちと交戦中らしいっすよ!!」
「じゃあ、俺達も急ぐぞ」
「了解っす!!」
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数分後、俺達は伝説のスケバンのアジトに到着した。どうやら、舎弟たちは大方FOX小隊にやられた後だったらしく、戦場はかなり静かになっていた。
「遅かったじゃないか、百鬼夜行の鬼神。」
「いや、お前らが早すぎんだよ。それで……伝説のスケバンは?」
「今はまだ姿を現して――」
ユキノが話そうとした瞬間、付近に突如として重圧が生じる。
「なっ、なんすかコレ!?」
「どうやら、伝説のスケバンが現れたようだな……」
背後を振り返るとそこには2mを遥かに超える筋骨隆々な巨漢……
(いや、女だから巨漢ではないか。噂には聞いてたけど……ゴツいな!?)
女版花山薫とでも言うべきだろうか……マジでそれぐらいゴツいのである。
「ねっ、姐様ッッ!!」
「これはどういう状況でしょうか……?」
伝説のスケバン、栗浜アケミが口を開いたのだが――
(いや、その見た目で上品な喋り方すんのかよ……!?なんか、もっとこう……もっとイカつい感じだと思ってたんだけど……)
まあ、それはそうとしてアケミが続けて喋る。
「あなたが百鬼夜行の鬼神……でございますわね?」
「そう呼ばれてるな。そう言うアンタは伝説のスケバン……だろ?」
「ええ、私は栗浜家のアケミと申しますわ。」
マジで礼儀正しいなこの人……なんでスケバンやってんだろ?
「敗北を知りたい、かなり前からそのように思っておりまして……」
(……雰囲気が変わったな)
「本気を出して張り合える相手というものに私は今までずっと出会うことができませんでした……ですが、貴方であれば!!」
「成程、大体わかった。――全力で来い、栗浜アケミ!!」
「それでは……参りますわ!!」
そう言って、アケミは重機関銃を片手で構え……って片手!?
(生身の人間が持てるような代物じゃねぇだろ、それ!?)
「赤血操術――赤燐躍動・載!!」
俺は身体能力を限界まで上げつつ相手の出方を伺う。
直後、俺に向かって放たれる無数の弾丸。当たれば無事では済まないだろう……だが――
(当たらなければどうということはない……!!)
俺は血で盾を形成しながらアケミの方へと一直線で突っ込んでいき、そのまま拳を叩きこむが――
カァァァァァンッ!!
(いや、どんだけ硬いんだよ!?言うて筋肉だろ!?)
金属音のような音が鳴り響いただけでアケミには目立ったダメージは無い様子だった。
「私が思っていたよりも重い一撃ですわね……ですが!!」
「マズっ……!!」
俺が後ろに引くよりも早く、アケミは俺の右腕を掴む。
「捕まえてしまえばもう逃げることは出来ませんわね」
そう言ってアケミは俺の右腕を両手で掴む。
「まさか、これは――!?」
次の瞬間、俺の右腕は……
パンッッ!!
皮膚がゴム風船のように断裂していた
握撃。それは相手の腕や足を両手で掴み、強大な握力によって筋肉を挟み込むように圧縮することで皮膚・血管・筋肉を破裂させる技だ。技の特性上、仕掛けから完成までがほんの一瞬であり、さらに打撃より遥かに確実かつ致命的なダメージを相手に与えることが可能である。
だが――
「相手が悪かったな……赤血操術――赤縛!!」
俺は握撃で飛び散った血でアケミを拘束する。
(今なら入る……!!)
「赤血操術――超新星!!」
血の全方位散弾がアケミに直撃した。だが――
「ああ、いつ振りでしょうか……これほどまでに心が躍るのは!!」
直後、アケミは目を閉じて瞑想を始める。
「ふんっ!!」
アケミが力んだのと同時に血の拘束が弾け飛んだ。
(空気が……いや、神秘の流れが変わった――?)
「ここからは一切加減せずにお相手しましょう!!」
その言葉と同時に重機関銃から先ほどとは比べものにならない程の神秘を帯びた弾丸が放たれる。
(血の壁は間に合わない……!!なら――)
「――秘伝『落花の情』ッ!!」
だが、全ては防ぎきれず所々ダメージを受け、先ほどの握撃で千切れる一歩手前だった右腕に至っては千切れ飛んでいた。
「……流石の火力、と言うべきか」
そう言いながら、俺は千切れ飛んだ右腕を反転術式で接合し治癒する。
「それ、治るのですね……」
「ああ、グロ注意……って言うの遅かったな」
隣を見てみるとちょうど治す場面を見てしまったのか、コノカがゲロっていた。
「そろそろ、決着と行こうか」
「ええ、そうですわね」
アケミはずっと背中に背負っていたロケットランチャーの砲弾を手に持ち、殴り飛ばす。
「はああっ!!」
それと同時に俺は百斂を発動――
「赤血操術――血彗!!」
音速を超える血の槍を放つ。砲弾と血彗、二つの力がぶつかり合い、爆発した――
――のと同時に無数の斬撃がアケミに襲い掛かった。
「……これは?」
「さっき、お前が力んで吹っ飛ばして飛び散った赤縛の血を苅祓にした――」
「では、あの血の光線は……」
「ああ、血彗の方は斬撃に気付かせないためのブラフだよ」
「……お見事。貴方の勝ちですわ――」
その言葉を最後にアケミは気絶した。だが――
「最後まで倒れないなんて流石だよ」
気絶した彼女の姿はまさに侠客立ちであった……
「天晴れだ、栗浜アケミ。生涯、お前を忘れることはないだろう……」
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あれから1時間後、俺達はアケミの護送に付き添っていた。
「あの伝説のスケバンに勝っちゃうなんて……流石脹相のアニキっす!!」
コノカはこの世紀の決戦を間近で見られたからか、無茶苦茶テンションが高くなっているようだった……
(でも、周りのスケバンを倒したのはほぼFOX小隊だし、コイツ自身はほぼ何もしてないんだよな……)
そう思ってしまったが、触れないでおこう……
―オマケ―
コノカ「そういえばアニキって能力を開示しないと斬撃は使えないんじゃなかったっすよね?」
脹相 「昔はな……だが、今は開示せずとも使えるぞ」
アヤメの強化について
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やってくれ、必要だろ
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無くていいかな……