脹相転生inキヴォトス   作:西中の虎の兄

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色々あって予定とはタイトルが少し変わっていますが、ついにアキラ回です。
それとタイトルにも入れたように後書きに重大報告があります。


鮮血の聖夜曲(ノエル)(※後書きに重大報告あり)

クリスマス、ついに今年もその日がやって来た。クリスマスなので不良も含めてこの日は皆が休んでいる――

 

 

 

 

 

――ということもなく、俺とナグサ、1年生たちはとある任務の為にレッドウィンターを訪れていた。アヤメと3年生達?3年ズは卒業旅行で休み、アヤメもまた別件の任務に出ている。

 

(もしかしなくても、この部活、無茶苦茶ブラックでは?)

 

俺はつくづくこう思う。こうなった理由は3日前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……レッドウィンターと百鬼夜行の境界に建つ屋敷に、慈愛の怪盗から予告状が届いただと?」

 

「うん、ヴァルキューレ公安局が言うにはね。ヴァルキューレの公安局の次期副局長さんが名指しで百花繚乱を警備役に指名したらしいんだよね」

 

アヤメから予想もしていなかったことを聞かされ、俺は度肝を抜かれた。不良の活動が沈静化するこの時期ならゆっくり休めると思っていたのだ……

 

「……コノカの野郎、俺をクリスマスまで酷使するつもりか!?次会った時マジビンタしていいよな?」

 

「心の声出ちゃってるよ、脹相」

 

よくよく考えてみたら、その日は五条悟と夏油傑と鹿紫雲一と原作脹相と羂索と裏梅と宿儺と九条貴利矢の命日であり、あと一応イ〇ス・キリ〇トの誕生日なのだ。そんだけの人が死んでる日なのに当たり前のように休めると思ってた俺が馬鹿だったよ……

 

「……それで遠征のメンバーは?」

 

「3年の先輩達は卒業旅行らしいから私と脹相とナグサと1年だけでなんとかしないといけないんだよね……」

 

「数は多い方がいいだろうし全員で行くか?」

 

「……それは無理だと思う。任務はこれだけじゃないし」

 

まあ、そうだよね……となると、居残りは強さ的にほぼ確で俺かアヤメのどちらかしかあり得ないだろう。だが――

 

「恐らく、百鬼夜行自治区内に残るのはアヤメの方がいい。俺よりお前の方が自治区のみんなから信頼されてるからな。」

 

「…………そっか、そうだね。……頑張ってね!」

 

少し沈黙が続いたあと、アヤメはそう言って笑って見せた。だが、この時の俺はまだ知らなかった。その言葉がアヤメを1番苦しめてしまっていたことを……

 

 

 

 

 

 

「――ということがあって俺は今レッドウィンターにいるんですよ。」

 

俺は何故かレッドウィンターに居たユメさんに言う。

 

「へぇ…その怪盗が狙ってるお宝って?」

 

「今から100年以上前にとある名匠の手で鍛えられた名刀『赫耀』……オークションに出せば5億はする代物らしいですよ」

 

「そうなんだ~」

 

「……っていうか、なんでユメさんがここに?まさかとは思いますけど慈愛の怪盗ファンなんですか?」

 

「実はレッドウィンターにお酒を密造してる知り合いがいるの」

 

「……え?その知り合いって流石に未成年じゃないですよね?」

 

「未成年だけど……?」

 

「……マジか」

 

ユメさんの話的にソイツほぼ確で未成年飲酒してるじゃねぇか……

 

「その子、少し前にお酒を密造してるのバレちゃって停学喰らっちゃったらしいんだ……」

 

「そいつの自業自得すぎてなんとも言えないんですけど……」

 

こうして話していると、ユメさんは前にシャドウとして会ったときより元気になったように感じる。ただ――

 

(でも、なんか時々「シャドウ様ぁ……」とか言うんだよな……俺なんかやらかしたかな……)

 

そう、ユメさんがアル中(クロウ)から脱したと思ったら、今度は何処ぞの狂信者(559)みたいになってしまったのである。

 

 

どうしてこうなった……?

 

 

あと、もう一つ気になっていることがあるのだが……

 

「……そういえば、お酒やめるって言ってましたよね……?」

 

「……い、言ってないよ!?……減らそうとは思ってるけど」

 

「くれぐれも密造酒の飲み過ぎで酔っぱらってトラブル起こすとかはやめて下さいね、俺の仕事が増えるので……」

 

「えっと、何処行くの?」

 

「慈愛の怪盗から予告状が届いたっていう例の屋敷に下見に行くんですよ」

 

「そうなんだ……頑張ってね!」

 

俺はユメさんと別れて件の屋敷へと向かった。

 

 

 

 

 

――というわけで現場に到着したのだが……

 

「おいらはレッドウィンター事務局書記長、連河チェリノ。慈愛の怪盗を粛清する為に来たのだ!!はーはっはっは!!」

 

「……なんだコイツ」

 

想像もしていなかったのだが、まさかの先客が居たのである。もしかしてとは思うが、この白ひげ*1がレッドウィンターのトップなのか?そうだとしたら色々とヤバい気がするんだが……

 

「先輩、丁度良かった!!実はレッドウィンター側の代表の人が来て……」

 

レンゲ、すまん。俺が居ない間にこんなめんどくさそうな奴の相手をすることになっていたとは……

 

「はははは!貴様が百鬼夜行の鬼神か、ずっと一度会ってみたいと思っていたのだ!!」

 

「……そうだが。何の用があってここに来た?まさか、ただ俺に会いに来ただけとか言わないよな……?」

 

「ふふふ、そんな訳ないだろう。先ほども言ったがおいらはこのレッドウィンターを荒らそうとする慈愛の怪盗を粛清しに来ただけなのだ!!」

 

コイツ、さっきから粛清粛清って……ビッ〇モーターかよ*2

 

「はっはっは!百鬼夜行は指導者自ら来ないとは……見損なったのだ!!」

 

(言われてるぞ、ニヤ。お前の事だぞ……)

 

「……ああ、トップが胡散臭い奴だから何も言えん」

 

「ほう、否定しないのだな」

 

「……事実だしな」

 

ちなみに俺はニヤのことは一応信頼はしている。だが、尊敬はしていない。

 

「それで、そっちの戦力は?」

 

「ふはは、よくぞ聞いてくれた!おいらの直属部隊2つ、総勢で500人だ!」

 

どうだ凄いだろうとでも言わんばかりにチェリノは威張っている。泥棒相手に500は流石に多すぎだよ……

 

「……多すぎないか?」

 

「いいや、おいらは必ず奴を捉えなければならない。だから、これでいいのだー!!」

 

「……あのさ、屋敷にそんだけの軍勢居たら盗む側も躊躇してそもそも帰るだろ」

 

「うぐっ……」

 

「それに相手に帰られちゃ、粛清したくてもできないだろ?」

 

「……ぐぬぬ。癪だが、確かに貴様の言うとおりだ……」

 

「とは言え、町をパトロールさせるって意味ではその数の軍隊は居た方がいい。ただ、最高でも屋敷に置いとけるのは20人ぐらいだ」

 

「ほう……ならば、百鬼夜行の戦力はどうなのだ?」

 

「俺とナグサ、後は1年が20人だ。」

 

(大体の配置は考えて来ていたが、レッドウィンターがそんだけ居るとなるとちょっと予定と変えないとな……)

 

当初の予定では屋敷の正面玄関付近にレンゲを配置。窓の近くに二人一組にした1年達(メタ的に言うモブ)を配置し、最も侵入の可能性の高い天窓にはナグサを配置。そして、俺とキキョウがお宝の元で隠れて待つという予定だった。

 

(もしコナンだったら、盗まれる側の次郎吉さんがトラップを仕掛けといてくれるんだけどここにはそんなの無いからな……)

 

――とは言え、ある程度のトラップになりそうな物を考えては来ている。ただ、それを扱う為の練習にかなりの時間をかけてしまったが……

 

 

 

 

 

 

結局、配置換えの結果、窓の付近に配置するのはレッドウィンター側の戦力にし、レンゲとキキョウを除いた1年にはパトロールの方に参加してもらうことにした。そちらの指揮はレッドウィンターのトモエとマリナが引き受けてくれるらしい。

 

そして、俺は今――

 

「……先輩、それ返して」

 

「……」

 

キキョウから奪……借りたあやとりを触っていた。そう、予告の時間までは本当に暇なのである。

 

「……慈愛の怪盗捕まえたらな」

 

「先輩、もしかして返す気無い?」

 

すまん、キキョウ。お前のあやとり、トラップに組み込んじゃった……

 

「それにしても……来ないな、慈愛の怪盗」

 

「確かに……もう予告の1分前なのに」

 

やっぱり、この屋敷の何処かに隠し通路が……

 

(いや、それはないな。人が入れそうな場所は全部塞いだ。それだけじゃない、全ての部屋の扉の前と裏側にも人を配置した……)

 

ただ、もう既に慈愛の怪盗が変装して中に潜んでいるという可能性は捨てきれない。

 

……とか考えてる間に予告の時間まで残り10秒を切っていた。

 

次の瞬間、勢いよく扉が開かれた。俺は手に持っていたあやとりに呪力を込め、扉の方に張り巡らせた糸を一気に締め上げる。

 

そう、これは陰実のジョン・スミスが使う鋼糸と呼ばれる魔力を通した極細の鋼糸を操る技を元に習得してみた技だ。今回は使えそうな糸がなかったので呪力で強度を限界まで底上げしたキキョウのあやとりを使ったが、本来はワイヤーを使うべきだっただろう。

 

「きゃああああ!?」

 

掛かったな、そう思った瞬間にキキョウから発せられた言葉で有り得ない事実に気が付いた。

 

「……え?なんでアヤメ委員長がここに?遠方での任務があったんじゃなかったの……?」

 

「思ったよりも任務が速く片付いてさ……こっちの手伝いに来ちゃった」

 

そう、何故か遠方の任務に行っていてここにはいないはずのアヤメが鋼糸に引っかかって逆さ吊りになっているのである。

 

「ちょっと、脹相……ちゃんと相手が誰か確認してから攻撃してよ」

 

「……あ、ああ。ごめん」

 

俺は鋼糸による拘束を解除する。だが、この時俺はとある事実に気付いてしまった。

 

「そういえば、アヤメ……知らない間にヘイローをイメチェンしたんだな」

 

「「……えっ、何言ってるの?」」

 

なんかヘイローの形が違う気がするから指摘したら何故かキキョウまで「なんで?」とでも言うような反応を見せた。

 

(もしかしてだけど……キヴォトス人ってヘイローの形を認識出来てないのか?)

 

「それにしても早かったな。何で来たんだ?」

 

「えっと、電車だけど……」

 

「……ちょっと待って、ゲヘナからレッドウィンターって直通してた?」

 

「いいや、百鬼夜行を経由しないと電車でゲヘナからレッドウィンターに行く方法はない。どうやら気付いたようだな、キキョウ」

 

「……そういうことね」

 

俺はヘイローが変な時点で気づいていたが、ようやくキキョウも違和感に勘づいたらしい。

 

「……貴方は、アヤメ先輩じゃない!!」

 

「そうだろ、慈愛の怪盗さん?」

 

正体を見破られたことに驚いたのか、偽アヤメの動きが一瞬止まる。そして、偽アヤメは背中から隠していたであろう杖型の銃を取り出し、花火のような弾丸を放った。光が消えるとそこにはもうアヤメの姿はなく、白いスーツに身を包んだ慈愛の怪盗がそこに居た。

 

「まさか……私の正体が見破られるとは思いもしませんでしたよ。子猫ちゃん……」

 

直後、慈愛の怪盗が持っていた杖の持ち手の部分がフックとして放たれ、キキョウの制服に引っ掛かる。そして、キキョウが反応するよりも速く慈愛の怪盗は接近し、杖をキキョウの顔面に叩きつける――

 

「――させるか!!」

 

叩きつける直前で俺が如意棒形態のルィ・バン&ジング・バンでガードしたことで直撃は免れたが、その衝撃でキキョウは大きく吹っ飛ぶ。

 

「がっ――」

 

キキョウが壁に激突した衝撃で部屋が大きく揺れ、シャンデリアが落下してくる。

 

「……っ!!」

 

「これは……」

 

俺と慈愛の怪盗はそのシャンデリアを回避し、再び武器を持って向き合う。だが――

 

「なんなのだ、先程の揺れは!?しかも、気づけばおいらの部隊は全滅していた……一体何があったのだ!!」

 

さっきのシャンデリアが落下してきたことによる衝撃音に反応したのかチェリノがやって来る。恐らく、レッドウィンター部隊がやられたのはアヤメに変装した慈愛の怪盗に背後から強烈な一撃を喰らったからだろう。

 

「……邪魔だ、どいてろ」

 

「ふふ、邪魔です」

 

「なっ、なんだと貴様らぁぁ!!」

 

正直に言うと、ある程度戦いなれているキキョウが圧倒されていることから鑑みるに、この戦いにチェリノが付いてこられるとは思えない。

 

俺はルィ・バン&ジング・バンをヌンチャクショットガン形態に変形し、銃撃を織り交ぜながら慈愛の怪盗を攻撃する。

 

だが、その攻撃を慈愛の怪盗はすべて杖で軽やかに受け流していく。

 

(こいつ、全部見切ってやがるのか……物凄い反射神経だな)

 

――であれば、その反応速度を上回る一撃を叩きこめばいい。

 

「赤血操術――百……」

 

「……させませんよ」

 

だが、百斂が完了するよりも先に杖による一撃を叩きこまれ、穿血は不発に終わる。

 

「……知っていますよ。穿血は貴方の持つ技の中でもトップクラスの速度を誇る……であれば撃つ前に仕留めてしまえば問題ありません。」

 

「……そうかよ」

 

とりあえず、今の状況では俺が不利なのは間違いない。ほぼ万策尽きているし、あやとりも既に初撃の花火弾で焼かれて鋼糸による攻撃も不可能。正直に言おう、今の俺ではコイツには勝てない――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……一体いつから────敵は俺1人だけだと錯覚していた?」

 

それはあくまで“俺”では勝てないというだけで“俺達”が勝てないという意味ではない。

 

直後、一つの弾丸が天窓を貫いて慈愛の怪盗の脳天に直撃する。

 

「……っっ!!」

 

勿論ヘイローを持つ慈愛の怪盗にとって、それは大したダメージにはならない。

 

だが、百斂を行うには十分な程の時間であった。

 

「後は分かるな?詰みだ」

 

「……どうでしょうね」

 

慈愛の怪盗はそう言って名刀の方へと走り出す――

 

 

 

 

 

「捕まえた」

 

その直前、いつの間にか復活していたキキョウが慈愛の怪盗の右足を掴む。

 

「ふふ、まさか……ここまでやるとは思っていませんでしたよ、子猫ちゃん?」

 

だが、慈愛の怪盗はその拘束をものともせず、右足でキキョウの顔面を蹴り飛ばす。

 

(やっぱりできるよな……ダミーの手足。だが、今一瞬とは言えキキョウに意識を向けてしまったな……!)

 

「赤血操術――百斂 穿血!!」

 

「……くっ!!」

 

これは流石に慈愛の怪盗でも避け切れず、胸部に直撃する。だが――

 

「騙されましたね……?それはもう予測済みです。」

 

慈愛の怪盗の胸から出てきたのは恐らくアヤメに変装していた時に使っていたであろう詰め物であった。

 

「クッソ、イプシロンみたいなことしやがって」

 

「……今、そのイプシロンさんという方に無礼なこと言ってませんか?」

 

(ここまでやって倒しきれないとは……)

 

俺がそう思ったその時だった――

 

「今こそ粛清の時だ!!はーはっはっは!!」

 

「……はい?」

 

さっき邪魔だと言って退いていてもらったはずのチェリノが突如現れて、慈愛の怪盗に向かって飛び蹴りを仕掛けたのだ。これには慈愛の怪盗も気づけていなかったようで、そのまま顔面に直撃。慈愛の怪盗はチェリノによって倒されてしまったのである。

 

「えぇ……(困惑)」

 

こうして、慈愛の怪盗捕縛作戦は予想だにしなかった結末を迎えたのであった……

 

 

 

 

 

 

後日、新聞を読んでみたところ、慈愛の怪盗を捕まえたからか一週間だけチェリノの支持率が80%に上がっていたが、翌週には元の低い支持率に戻っていたのであった。

*1
先の時代の敗北者の白ひげじゃないよ

*2
???「教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育」




なんかチェリノの喋り方が所々何処ぞの死神の勇者(ヴィクトリア)みたいになってる気がする……(チェリノのエミュむずい)


重大報告


私事ですが、10月頃まで予定が立て込んでおり、十分な執筆時間が取れないため、このままでは小説の質を保てないと判断しました。そこで、しばらくは回想編を週1回または隔週で投稿することにします。アヤメ曇らせを楽しみにしてくださっていた方、本当にごめんなさい……
ですが、安心してください。これは打ち切りではありません。復帰次第、すぐにアヤメ曇らせ編を開始する予定です。つまり、十分な質で執筆するための準備期間ということになります。当面は毎週金曜日19時のゴールデンタイムを狙って投稿する予定です。ご理解とご協力のほどよろしくお願いします。急なお知らせとなり申し訳ないです……

また、週1投稿に変わってから最初の金曜日である8月14日はこちらの都合ではありますが休載とさせていただきます。

私が孤独のグルメというドラマを見てからずっと書いてみたかったのと柴関ラーメン回のリベンジをしたいだけではありますが次回(21日)はグルメ小説となります。

このようなことになってしまい申し訳ないです。これからも頑張っていきますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

8月12日 西中の虎の兄

0.5周年記念どうする?(2年生編完結後になります)

  • ピクシブ百科事典風「脹相」
  • 呪術廻戦原作に転移した脹相(桜島結界)
  • 呪術廻戦≡原作に転移した脹相(武田戦)
  • 脹相in敵味方クラフト
  • ナグサの出番もっと増やして……
  • 本編優先ッッ!!
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