ずっと温め続けたこのネタを世に出す時が来た……!!
朝起きたら、最凶七囚人編が始まってた件
―黒服side―
皆さんはグリセリンという物質はご存知でしょうか……?
――グリセリンは三価アルコールの一種で、食品添加物として甘味料、保存料、保湿剤、増粘剤や安定剤などに使われています。
そして、このグリセリンにはとある都市伝説があるのです。
今はこのように結晶化しているグリセリンですが、100年以上前までは絶対に結晶化することのない液体だったのです。
あれは20世紀の初頭、ミレニアムからトリニティへ大量のグリセリンを運んでいた時のことでした。
折しも、その道中の航路は記録的な台風に見舞われました……
ですが、なんとか船は無事に港に到着。船員たちは積み荷の無事を確認しようと樽を開封したのです。
ククク……中身がどうだったのか、と?驚くべきことに、グリセリンが結晶化していたのです。ですが、本当に奇怪なのはここからです。なんと――
その日を境に世界中のグリセリンが次々と結晶化を始めたというのです。
シンクロニシティ。一見無関係に見える複数の出来事が意味的関連を呈しながら非因果的に同時に起きることを我々はそう呼びます……
そして、現在――
矯正局・百鬼夜行支部:狐坂ワカモ
矯正局・トリニティ支部:栗浜アケミ
矯正局・山海経支部:申谷カイ
矯正局・本部:密井キョウコ
矯正局・レッドウィンター支部:清澄アキラ
矯正局・ミレニアム支部:護守ナナミ
矯正局・DU支部:拝金のブローカー
――全く無関係の囚人7名、しかも違う場所に捕らえられていた者たちが同時に脱獄したというのです!!
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―脹相side―
とある朝、俺は久々に家でゆっくりしようとしていたのだが、突如コノカから電話がかかってきて――
「……はぁ!?七囚人が脱獄した!?」
「そうなんすよ!!ちょっと助けて欲しいっす!!」
つまり、俺が今までに苦労して捕まえてきたワカモ、アケミ、ナナミ、アキラが軒並み脱走したということだ。だが、幸いなことにワカモ以外はDUには近づいていないらしい。
(なんで、よりによってワカモなんだよ……)
正直、ワカモと戦うのは面倒くさい。そのしつこさはバルカ警察のあの人にも劣らないだろうし、行く先々での遭遇率でも某へクステリアの腰曲がり原木ジジイのそれに劣らないだろう。
(頭が痛くなってきた……)
ワカモに関してはしょっちゅう脱獄しているので毎週のように戦っているのだ。正直、もうワカモの顔を見たくないとも思っているのだ。だが、受けるしかないだろう。
「……分かったよ」
――朝から大忙しである。
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俺は今、ワカモが目撃されたというサンクトゥムタワー周辺に車で向かっていた。
(うわぁ、凄い量の不良……まさか、こいつらも脱獄したのか?)
「おい、そこの車!!さっさと止まりやがれッ!!」
どうやら、近くにいた不良にバレたらしい。俺は車から降り、不良たちの方へと歩みを進める。
「おっ、お前は……鬼神か!?」
「鬼神だと!?なんでここに!?」
不良たちは慌てふためくが、すぐに冷静さを取り戻す。何故なら――
「お前たち、大丈夫だ!!我々にはワカモさんがついて――ゴフォッ!」
俺は不良の推定リーダーが言葉を言い切るよりも速く、血星磊・盾でぶん殴る。
「なっ!何をするだァーッ ゆるさんッ!」
リーダーをやられたことにブチギレた仲間たちがこちらに一斉に銃を向ける。
「――俺は今、狐坂ワカモのせいで休日を潰されて不快の絶頂だ。次、その名前を言ったら……」
「や、やべぇッ!?コイツ、無茶苦茶キレてやがるッ!!」
「逃っ、逃げろォ――ッ!!」
不良たちは一目散に逃亡していく。俺はそれを見逃――
「……やあ」
「へ?――ペギャッ!」
「追って来やがっ――うっ、ぐぺぺぺぺーっ!」
――訳もなく、走って追跡して片っ端から盾でぶん殴っていく。
(やっぱ、盾強いな。某破壊神系フォルターとか青桃色の破壊神が好んで使う理由がなんとなく理解できるよ)
気が付けば、気絶した不良たちで山が出来ていた。本当ならヴァルキューレに引渡したいところだが、今はそれどころではない。
(できるだけ早くワカモを倒さなきゃだしな……)
俺は不良たちを放置したまま、ワカモが向かったであろうシャーレに向かって走り出した。
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―先生side―
キヴォトスに降り立って早々アクシデント続きだったが、なんとかその場にいた生徒たちの協力もあってシャーレのビルに到着、その地下にあったシッテムの箱の中にいたアロナに、サンクトゥムタワーの制御権を取り戻してもらうことにも成功した。
そして、不良たちも撤退したので、協力してくれた生徒達に別れの挨拶をしていた。その時、1人の生徒が私の目の前に現れた。
「結構急いだつもりだったんだが、ワカモは逃げたのか?」
そう言って現れた“彼”は――
”……男の子?”
キヴォトスでは珍しい……いや、ほぼ存在しないであろう男子生徒だった。当然、ヘイローはない。
「あっ、貴方は……!!」
”チナツ、知っているのかい?”
「はい、この方は“百鬼夜行の鬼神”と呼ばれ、ゲヘナで賞金稼ぎをしながら治安維持にも貢献しているんです。」
さらにチナツが言うには、彼はキヴォトスでもトップクラスの実力を持っているのだという。
「自己紹介が遅れてすみません……俺は百鬼夜行連合学院百花繚乱紛争調停委員会委員長代理を務めている脹相と言います。」
”こちらこそ初めまして、私はシャーレの先生だよ。よろしくね、脹相”
「……先生。突然で申し訳ないんだが……」
”どうしたんだい?”
「……俺をシャーレで働かせてくれないか?」
「「「「……えっ!?」」」」
予想だにしなかった脹相の言葉にその場にいた4人の生徒たちが言葉を失う。
”シャーレの職員は現状、私だけだから手伝ってもらえるのはありがたいんだけど……それで勉学が疎かになる、なんてことは無いよね……?”
「ああ、心配しないでください。この通り、キヴォトス史以外は高3までの全範囲履修済みなんで」
”えぇ、なんでキヴォトス史だけ……?”
「今までの常識と合わなくて……」
恐らく、今の言葉からして彼もまた私と同じように外の世界出身なのだろう。
”う~ん……まあ、いいんじゃないかな?”
「本当ですか?ありがとうございます……!!」
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―脹相side―
先生から許可されてシャーレに所属してから2日経った。俺と先生は今――
「この書類の山が片付くのは一体いつなんだ……」
”まあ、連邦生徒会長が居ない間に滞ってた書類が一気にこっちに流れ込んで来たからね……”
――
流石に2人でやる量じゃないと思って、AIチーちゃんに少しだけやらせようとしたらなんかエラーで開かなくなっていたのもあり――
「連邦生徒会長、許すまじ……」
”あっ……!!”
「どうしたんです、先生?」
何かを思い出したかのように立ち上がった先生に俺が聞く。
”そういえば、今日から連邦生徒会から助っ人が来てくれるのを思い出して……”
「助っ人?それって一体誰なんで――」
その時、エレベーターが開く音が聞こえ、暫くして一人がこの部屋に入ってきた。
「おはようございます!!今日からこのシャーレでお手伝いさせていただく梔子ユメです!!」
”よろしくね、ユメ”
(……マジで?)
梔子ユメ。彼女はアビドスの卒業生で現在20歳。去年までは無職の酒カスだったが、流石にこのままではマズいと思ったのか、連邦生徒会の職員になったのだという。そして、極めつけに――
”ユメ、腰に差してるその剣は……?”
「これはシャドウ様より教わった剣です!!」
”……『しゃどうさま』?”
――そう。このユメ、恐ろしいほどにシャドウ(正体は俺なのだが)への信仰心が高いのである。
「はい!!シャドウ様は――
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あれから半日が経過してようやくユメさんのシャドウ様トークが終わった。先生どころか俺でさえもついて行けず、途中から聞いてる振りをしていたのはここだけの話だ。
”え~っと、それで……助っ人として来てくれたんだよね?”
「あっ!!そうでした……私としたことがつい、シャドウ様の魅力を……」
この日、俺と先生は絶対にユメさんにはシャドウの話を振ってはいけないと理解したのであった……
ちなみにAIチーちゃんはチヒロ(本人)に怒られて、新学期早々にセミナーに没収されました。ヒマリは持っていかれたくなくて嘆いたとか嘆いてないとか……(諸説あり)
次回、ヴァルキューレにちょっと触れてからアビドス編に突入します。
見てみたいイベントストーリーは?(人気と時系列である程度やる順が変わります)
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船上のバニーチェイサー
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不忍ノ心
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アビドスリゾート復旧対策委員会
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白亜の予告状 〜虚飾の館と美学の在り処〜
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とある科学の超電磁砲コラボ
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魔法少女ヘヴィキャリバー(以下略)
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誰が為の芸術〜偽飾の絵画と美学の行方〜
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パンデミック・ハザード〜奇跡の一枚〜