「……テルス」
『どうしたユノ』
あの子……
「なんであの羊はわざわざこの世界に逃げてきたのかしら」
『さあな、推定は幾らでもできるがそれは直接聞かねば分からないことだ』
「そうね、らしくない質問するべきじゃなかった……
いつもの如く真っ二つにした機獣の残骸を安全に処分し、周辺の補修と記憶処理。
「……ふぅ、最後の一個はあの子がやってくれるしいいでしょ」
『随分と買っているのだな』
「新人育成期間と捉えてちょうだい。私だって早く引退したいのよ」
一仕事終え、今日はこれでいいかと変身解除。記憶処理をしてるから正体バレの心配がないのはありがたい、一々変身解除のために人気の無い場所とか行ってられないし。
『それは随分先の話になるな。
「それ本当に言ってる?」
『当然だ、一般人の適合率は平均20〜30%に過ぎない。一部の高い適合者ですら50%を超えるかどうかだ、君という
「人工知能が奇跡とか信じるのね」
『それ以外に形容しようがないからな』
……テルスの話をそのまま鵜呑みにするのなら
「……まあ、しばらくしたらあの子以外の
『それに関しては同意見だ。だがたかが数ヶ月の戦闘経験で君に並ぶとは到底思えん』
「案外数の暴力っていうのは侮れないものよ。それに私の強さはその
『馬鹿を言え、
「言い切るわね……」
にしたってこいつは私を過大評価しすぎじゃないだろうか、5年間一緒に戦ってきた仲とはいえ身内贔屓がすぎるぞこのAI。
「ま、それなら気長に次の
『幹部級に彼女らが勝てるとは思えんが』
「主人公ってやつを信じましょう……ボロボロになったら案外
『それこそ有り得ん話だ、仮に手に入れたとしても
「主人公補正は侮れないわ。不可能を可能にする魔法の言葉だし」
『最近思うが君はアニメに頭を毒されすぎじゃないか?』
「だまらっしゃい」
誰が休日アニメばっか見てるダメ女だ。
「……はあぁ……連続出現記録、これで25日目ね」
『今日も相変わらずゲートは3つ、オリンピアの住民を確保するついでに我々を疲弊させたいのだろう
あの子が
「今日は蛇型からか……テルス」
『ああ、
「へ?……あぁ、こんな事あるのね、偶然」
いつも通り
「ああっもうせっかく彼処のケーキ食べれると思ったのにいい迷惑!あんた達人の邪魔をするのだけは天才ね!?」
「どうどう三葉……まあ最後に関しては同意、さっさと倒してケーキ食べに行きましょう」
「ボクまだ
「正直僕もそう思う……けどどうにかしないとこの世界が危ないのも確かなんだ。皆お願い!」
ふよふよと浮かぶ羊、三者三様の反応を示す中学生くらいの少女達……そりゃあ増えてるよね、
「行くよ2人とも!」
「うん、任せて!」
「三葉も紗七も元気いっぱいだなぁ……」
「年寄りくさい事言わないの八雲!ディーデバイス!」
やっぱり複数個あったらしいディーデバイスを全員手に持っている。にしたって早いなぁメンバー集め。
世代が違うとはいえ
「テルス、此処はあの子達に任せて他のゲートに行くわよ」
『分かっている、間違っても此処で
「当然……
着身していない時でもデバイスを操作すれば呪文の詠唱自体はできる。変身していれば音声認証のみで発動できるので地味に面倒だが、私の存在がバレるよりはずっといい。
「……さて、こっちも秒で終わらせましょうか、テルス」
『ああ、転移後すぐ
「……ん?」
「どうしたのファウヌス!?まさか増援!?」
「いや、そうじゃないんだけど……此処で僕達以外の誰かが
「具体性なさすぎるでしょ……っ、危ないよ三葉!」
「だからこの姿の時はミネルヴァって呼んで!」
「もしかしてなんだけど、あの子達ゲートが3つ開いてるって気付いていないのかしら」
『だろうな、気付いていたらたかだか機獣1体であんな反応はしない』
「気づいてくれないと引退できないのだけれど」
『またそれか。言っただろう、現状君以上の
「この対症療法がどうにかなれば事情も変わるのだけれど……」
残り2つのゲートはいつも通り秒で終わった。あの子達に経験を積ませたいから1つは任せてるけど現状私1人でやった方が早いな……結界内部は時間が経過しないから早くやっても遅くやっても結果的には同じなのだけれど。
『しかし本当に大丈夫なのか?現状
「そうね……現状ならそうでしょう。主人公補正を信じるしかないわ」
『またそれか……いいか?現状の最適解は幹部を君が相手する事だ。結界がある以上2年前より苦戦するだろうが勝てない相手ではない』
「確かにそれが1番面倒じゃないわ、けど私の負担も凄いことになるし」
『しかし彼女達の成長を待ってはいられない、覚悟を決めろ弍乃』
「多分テルスの懸念事項と私の懸念事項は違うと思うわ……」
『?』
別に幹部を1人で相手取るのは構わない、今までずっとそうやっていたのだから……問題はこの世界がニチアサ時空であるということ。
彼女達にバレないように幹部を相手しなきゃ確実に追加戦士√である、関わりたくないのにそれは嫌だ。絶体絶命のピンチに乱入するとか確実に初登場回だしどうにかして秘密裏に始末するか……彼女達の成長を信じるかしかない。
でもなぁ……多分来るならあの羊を狙ってくるだろうし秘密裏に始末するのは無理だよなぁ……
『何が違うのかは知らないが……私は君を信頼している。断言しよう、あの新人
「だからそういう事じゃないっての……ほんっと、この対症療法どうにかならないかしら」
『直接タルタロスに乗り込む事は理論上可能だが流石に君でも単騎特攻は無謀だ、それこそ彼女達の成長を待つしかない』
「なのよねぇ……」
せ、世界が私をニチアサ展開に取り込もうとしてくる……どうして、どうしてこうも面倒事ばかり降りかかってくるんだ……
「面倒だわ……ほんと。やけ食いでもしようかしら」
『寧ろ君は食事量を増やしたまえ、君の体重は同年代の平均を下回っている』
「だまらっしゃいテルスっ!なんっでそんなの知ってるのよこの変態AI!」
『
「それは分かるけどわざわざ言わないでよ!?」
『言わねば伝わらないだろう』
「ああいえばこう言う……!」
……5年の付き合いになるけど、たまにこういうことをしてくるから好きになりきれないんだよなぁこいつ。
「そんな事いう暇があるなら近くの美味しいパフェでも検索しときなさい!」
『了承した、この近辺だと……』
「こう言う時こそ皮肉で返しなさいよ!?」
踏んだり蹴ったりだ畜生……本当にやけ食いしてやる……!
「ねえファウヌス、本当に
「間違いない、確かにあれは
「じゃあつまり……」
「ボク達以外にも、
……あの日ファウヌスと出会って
「でもディーデバイスはファウヌスが持ってるのしかないんだよね……?」
「そう、持ち出してきたディーデバイスは4つ。そして最後の1つは僕がまだ持ってる……つまり」
「私達より前にこの世界には
「そうとしか考えられないけど……そうなるとこの世界もオリンピアと同じようにずっと前からタルタロスに侵攻されていたことになる、それはおかしくないかい?だってそうだったら皆
そう、私達が変身するより前に
……?
「タルタロスの
「そうだったら君達は間髪入れず襲われた筈だよ、だから違う、一体誰が……」
何か……何か、忘れているような。でも、何を?
「謎が増えるばかりだね……三葉?」
「ねえ三葉ってば!なに考え事してるのよ!」
「あ……ごっ、ごめん!その
「確かに僕も気になるね……また探してみるよ、もしかしたら力を貸してくれるかも!」
……なんとなく、だけど。
私は……
その
貴方の変身ヒロインは何処から?
-
セーラームーン
-
リリなの
-
プリキュア
-
まどマギ
-
シンフォギア
-
その他