磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第13話 キングクリムゾンではない

 時間操作系のスタンドでパッと思いつくのは

 

 まずDIOのザ・ワールド。

 時間を数秒の間停止出来るスタンド。

 

 そして4部のキラークイーンが終盤に目覚める能力。

 キラークイーン・バイツァ・ダスト。

 これは「自分の名前を川尻早人経由で知った人間を爆殺し、時間を撒き戻す」能力。

 時間が巻き戻っても爆殺の運命は変えられず、本体である吉良吉影が能力を解除しない限り助からない。

 

 他は5部のキングクリムゾンと6部のメイド・イン・ヘブンくらいか。

 他にもあるかもしれないが、カツオが思い出せたのはそれだけだった。

 

 泥棒の時間操作はどれだろうか……?

 

 時間停止か?

 時間削除か?

 時間加速か?

 

 カツオは時計をそっと見た。

 この台所に置いてある置時計を。

 

 部屋の片隅に置いてあるそれは、まだ昼前でそんなに動いてない気がした。

 

 じゃあ時間削除では無いのか?

 いや、でも削除する時間が短ければそんなに影響は……

 

 そう思ったとき。

 

 ブオンというエンジン音がして。

 

 再びカツオは殴られた。

 

 今度は頭だ。

 クラクラした。

 

 頭を殴るということは、この泥棒は自分を仕留めに掛かっている。

 まずい。

 

 さっきは殴ったことを詰ったら動揺したのに。

 あれで覚悟を決めて来たのか?

 

 でも、ひとつ重要なことが分かった。

 

 時計の針は何も変わらなかった。

 急に針の位置が変わったりしなかった。

 

 ということは……

 

(時間を削除……ぶっ飛ばす系統の能力じゃない!)

 

 キングクリムゾンではない。

 

 ならば時間停止か、時間加速……

 カツオはそう結論付けた。

 

 まだ色々疑問点はある。

 だけど、この泥棒の能力に迫ってきているのは確かだ。

 

 諦めるな。

 考えろ――

 

 カツオは痛む頭を押さえつつ、ゴロゴロと転がり、居間の方に移動する。

 そして

 

(この急須を僕のジャイアントスターでノックする)

 

 直接殴りかかるのは逃げられたが、これならどうだ……?

 自分のスタンドは見るからに近接攻撃しかできなさそうだ。

 予想できずに喰らうかもしれない。

 

 そう思い、卓袱台の上の急須に手を伸ばそうとしたときだった。

 

「お兄ちゃーん、冷蔵庫の中にカステラあるんだったよね? 一緒に食べよう」

 

 カツオの耳に妹の声が届いた。

 ワカメはカツオたちの部屋で宿題をしていたはず。

 

 それが終わったのか、姉たちがオヤツとして冷蔵庫に入れておいてくれたカステラを食べようと出て来たのだ。

 カツオは反射的に叫ぶ。

 

「ワカメ気を付けろ! 今、家に時間操作系のスタンド使いの泥棒が入っているぞ!」

 

 確定事項ではないかもしれない。

 カツオの判断だ。

 

 だけど、伝えておかなければ。

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