磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第19話 謎の円盤

 花沢さんは馬鹿では無い。

 おそらく何かしらカツオの今の状況に役立つ何かがあるんだと思う。

 彼女の妹に。

 

 なので放課後になったとき、下校時に一緒に帰って花沢さんの家に寄る約束をして

 

 放課後。

 

 

 

「そういえば中島君が学校にずっと来てないわねぇ」

 

 カツオの隣を歩く花沢さんは何気なしにそんなことを言った。

 現在の中島がどうなっているか知り過ぎているカツオは

 

「そうだね」

 

 と能面のような顔で返す。

 

 言えるわけが無いから。

 中島が石仮面を被り人間を辞めて。

 

 今は公園で岩になって子供たちを見守る人生を送り続けているなんて。

 

(中島……可哀想に)

 

 止むを得なかったとはいえ、カツオは親友の結末を嘆いていた。

 小学生の身で、これから先をただの岩として永遠に過ごさなければいけないのだ。

 

 酷過ぎると思う。

 

 これもすべて、謎の男……

 

 唇が特徴的で「ぶるわあああああ」という言葉が口癖の中年男。

 その男のせいだ。

 

 許せない……

 

「磯野君ー?」

 

 そのとき。

 

 花沢さんが自分の顔を覗き込むようにして声を掛けて来る。

 ハッとした。

 

 今は駄目だろ。

 

「ゴメン、ちょっと別のことを考えていたんだ」

 

 カツオは誤魔化すように微笑み、そう返す。

 花沢さんはそんなカツオに

 

「……磯野君、何か隠して無い?」

 

 そんな一言を。

 

 女性の直感であろうか?

 カツオのそんな態度に、違和感を感じたらしい。

 

 カツオに対して、訝し気な目を向けている。

 

 カツオは中島のことを彼女に伝えようか迷った。

 だけど、中島の悲劇を軽々しく他人に話すのは抵抗があり……

 

(どうすればいいんだろう?)

 

 迷い。

 カツオは周囲を見回した。

 

 ちょうど周囲には誰もいない。

 

 ここで話しても、花沢さん以外カツオの話を聞く者はいないのだ。

 

 なので

 

「花沢さん」

 

 カツオはこの町に存在する謎の中年男についての話を、花沢さんに切り出そうとした

 

 そのときだった。

 

 突如、花沢さんが青白い光に照らされた。

 

「え」

 

 カツオは驚きのあまり固まり、光の出所を見上げる。

 いつの間にか、花沢さんの頭上に、円盤が存在した。

 

 まるっきり、未確認飛行物体な感じの金属製の円盤が。

 一般的な奴だ。帽子に近い形状の。

 

 それは下部の水晶みたいな部分から、青白い光を照射して、花沢さんを照らしていた。

 

 照らされている花沢さんは硬直してて

 

 その光が消えたとき。

 

「花沢さん大丈夫!?」

 

 カツオが彼女に何も無かったかを確かめるためにそう問いかける。

 

 花沢さんはそんなカツオに目を向け。

 

 真顔でこう返した。

 それは

 

 

「磯野君、ちょっとアタシと戦ってよ」

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