磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~ 作:XX(旧山川海のすけ)
「ええっ、花沢さん戦うってどういうこと?」
いきなり花沢さんに戦いを挑まれた。
理解できなくてそう訊ねるが
花沢さんは
「いいから戦ってよ」
理由は言わない。
さすがに理解できた。
(花沢さんはスタンド攻撃を受けたんだ)
カツオは迷った。
ここから逃げるべきか……?
でも、花沢さんがこうなったのは自分のせいかもしれない。
迷った。
そのせいで。
しゅるる、と花沢さんの髪が伸び
カツオの手足を拘束する。
そのままギリギリと締め上げて
「磯野くーん? アタシと戦わないとこのままポコチンを引っこ抜いて内蔵ぶちまけちゃうわよ?」
そんなことを言ってくる。
おそらく本気だ。
だってラブデラックスだし。
カツオは
「分かった戦うよ!」
ポコチンを引き抜かれては敵わないので止む無く花沢さんの宣戦布告に対し、迎撃をする覚悟を決めた。
(ポコチンが無くなったら、ウキエさんを孕ませて僕のものにすることが出来なくなるじゃないか!)
ウキエさん。
磯野家の隣の伊佐坂のお嬢さんだ。
高校一年生の才女で、容姿端麗。
こんな人を孕ませないなんて男としてあり得ない。
カツオはそう思っていた。
しかし、ポコチンを引き抜かれてしまえばそれは不可能になる。
それは絶対に避けなければならない事だ。
だからもう、カツオは迷っていなかった。
カツオの言葉を聞き花沢さんはその拘束を解き
「次は無いわよ磯野君」
愉し気にそう宣言。
今のは戦意の無いカツオを拘束したから解放したけど。
次は無いと。
つまり次は引き抜かれる。
負けられない。
解放されたカツオは、本気で戦うことを示すために自分のスタンド「ジャイアントスター」を発動させる。
カツオの意志に応え、出現するバネのようなギブスを装着したバッドを持った人影。
「へぇ、それが磯野君のスタンドなのねぇ」
花沢さんは興味深そうな視線をカツオのスタンドに向けた。
「それじゃ戦うわよ磯野君」
花沢さんが向かってくる。
カツオは……
くるりと踵を返し、駆け出した。
逃げるんだよ~! とでも言いたげに
「あっ」
花沢さんはそれに憤慨した声を上げ
「逃げるなんて酷いじゃないのよ」
追ってくる。
(だってしょうがないじゃないか)
カツオのスタンドは牽制で攻撃することが出来ないスタンドだ。
なので戦うとしても逃げながら戦うしかない。
それで「捕まったらポコチンを引き抜かれてしまうことが確定する」としても。
(花沢さんのスタンドは髪を操るスタンド。その活用法は触手を持つようなもの……だけじゃない」
「磯野くーん」
花沢さんは髪を操り。周囲の建物を掴みながら高速移動……立体機動装置のような移動法を確立している。
その速度はカツオの足と同等で。
なのに、使用する体力は皆無に等しいようだ。
つまりこのままじゃ追いつかれる……!
マズい……!
そのとき
「カツオくんこっちだ!」
カツオに呼び掛ける声があった。