磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第4章 お隣の作家先生
第25話 増える襲撃者


「磯野君」

 

 花沢さんがカツオに駆け寄って来る。

 カツオはそんな彼女に

 

「信じ切れてなくてゴメン」

 

 そう返した。

 本当に花沢さんを信じているのであれば、ノリスケを無視して花沢さんのところに行けばよかったのだ。

 ノリスケに疑いを持ち、言ってることに嘘があるのではないかと確かめたのは、自分の判断が間違っていた場合を恐れたから。

 もし嘘を見抜けなければ、自分はこの決断に至っていただろうか……?

 

 だけど花沢さんは首を左右に振る。

 

「そんなのしょうがないわよ」

 

 何があったか分からないけど、選びにくいものはあるものだと思うから、と。

 花沢さんはカツオの言葉をそう言ってフォローする。

 

 カツオはその言葉に救われた。

 同時に、ウキエさんに心で浮気してしまった自分に罪悪感を抱く。

 

(自分はポコチンを引き抜かれて内臓をぶちまけられると言われて、一番にしたのはウキエさんを孕ませられなくなることだった)

 

 自分はなんと傲慢なのか。

 こんな優しくて面倒見のいい女子が自分をずっと見てくれていたのに。

 自分がする心配は、そんなことじゃ無かった。

 

「花沢さんゴメン!」

 

 カツオは心底反省し、その場にうつ伏せで寝そべる。

 土下座を上回る完全な謝罪スタイル「土下寝」だ。

 

 花沢さんは少し慌てて

 

「磯野君! それは一種の暴力よぉ」

 

 カツオを立たせようとした。

 

 

 

 

 ノリスケは気絶したまま、ラブデラックスで拘束された。

 花沢さんの髪を陰毛に植えられて、何か害意を持ったと思われた瞬間ポコチンを引き抜かれる。

 そんな制約を課したのだった。

 

「これでよし」

 

 ノリスケのズボンとパンツを元に戻し、2人は額の汗を拭った。

 本当はこのまま花沢さんの家に行き、花沢さんの妹の力を借りる予定だったけど。

 

 ノリスケの襲撃とその撃退があったからそうもいかなくなった。

 このまま放置することが出来ない。

 

「花沢さん、手伝うからこの人を僕の家に運んで欲しいんだ」

 

 磯野家にノリスケを運び込む。

 家にはクレイジーダイヤモンドを持つサザエがいるのだ。

 ノリスケに負わせた傷を治すことができる。

 

 その後、釣り糸(テグス)で縛り上げて納屋に放り込んでおけばいい。

 すでに三郎を閉じ込めている関係上、狭くなるがしょうがない。

 

「いいわよぉ」

 

 花沢さんは快諾してくれた。

 

 

 

 こうして。

 カツオは磯野家に、襲撃者に成り果てた社会人の従兄を運び込んだ。

 

 そのときサザエが発した言葉には

 

「ええ~? ちょっとカツオ、今度はノリスケさんがアンタを襲ったっていうの?」

 

 この事態に困惑と言うか……ウンザリした雰囲気が混じっていた。

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