磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~ 作:XX(旧山川海のすけ)
第33話 スーパーエイジャ
磯野家を揺るがした謎の襲撃者騒動が解決した後。
数日してから
「先日はうちの人が大変なご迷惑をお掛けしました」
その謝罪の場を引き受けたのはフネとサザエで。
その際奥さんは
「お詫びとして……ウチの人が資料として買い求めたものなんですが」
真っ赤な宝石を差し出して来た。
驚く2人。
「これは……お軽ちゃん、これはすごく高価なものじゃないかい?」
なので別にフネは
問題を起こした難物はお軽のストーンフリーでフルボッコにされたのだから、それでいいと思っていたのだ。
なのに、こんなお詫びの品。
しかも見るからに貴重で高価な品だ。
そんなものは貰えない、そうフネは言って辞退しようとしたけれど
隣の奥さんは首を左右に振る。
「自分の目的のために、無関係な他人様の家に泥棒を差し向けたり刺客を差し向けたんだから。あの人が痛みを負って詫びなければいけないはず」
隣の奥さんは夫の仕事に理解が無いわけではない。
けれども
それと人の道は別だ。
夫は人の道に外れた行為をしたのだから、そのお詫びは痛みを伴うものでなければならない。
だからこの品なのだ。
「あの人の作品のアニメ化で得たお金を全額つぎ込んだそうです」
それは一体いくらするものなのか。
フネは慌てた
「そんな高価なものをやはりもらうわけには」
「そうよ。お軽さん、それって税金だってかかるんじゃないの? ウチの家にそんなお金を払う余裕なんて……」
必死で辞退しようとする磯野家。
お詫びを受け取って貰おうとする
だいぶ揉めに揉めて……
「ウチの家でカツオたちが成人するまで預かることになったわ」
再び家族会議。
一家のテーブルたる卓袱台に乗せられていたのは赤い宝石。
……エイジャの赤石である。
エイジャの赤石とは、ルビーのような赤い宝石であるが、ルビーとは異なる。
その内部に入った光を何億回も反射させ、威力を増幅させて射出する性質がある石なのだ。
これはひょっとすると……
「姉さん、これってスーパーエイジャじゃないの?」
「そうかもしれないわねぇ」
カツオの言葉にサザエは困ったような笑みを浮かべた。
そこにサザエの夫であるマスオが口を挟む。
「サザエ、ウチでスーパーエイジャを預かるなんて、大丈夫なのかい?」
「銀行で貸金庫でも借りた方が良いのかしらマスオさん?」
一応ペンダントに加工する形で、身に着けて預かろうと思ってんだけど、とサザエ。
この女、リサリサ先生の真似事をするつもりなのか。
調子に乗るなと言いたいが
「姉さんのクレイジーダイヤモンドの強さを考えると、そっちの方が安全かもしれないよね」
カツオの言葉通りの面はあるかもしれない。
クレイジーダイヤモンドが強力なスタンドなのは周知の事実だ。
スタンドに強いも弱いもないかもしれないが、それは対策さえ立てれば気軽に襲撃を決断できるという意味では無いはずだ。
主人公格のスタンドということは、様々な応用がすでに提示されているということ。
荒木先生がスタンドの上手い使い方を示してくれているということなのだ。
そんな人間が肌身離さず持ち歩き、スーパーエイジャを守護する。
このアイテムを狙う人間には厄介極まりないかもしれない。
「僕は姉さんに賛成するよ」
そう言って、カツオは姉のアイディアに賛成を示した。