磯野家の奇妙な冒険~ある日、家族全員スタンド使いになってしまった~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第34話 買い物しようと出かけて、財布を忘れてしまう

 サザエがスーパーエイジャを身に着け、それを守る。

 

 そのアイディアはすぐに実行された。

 サザエはスーパーエイジャをペンダントとして身につけるためのアイテムを業者に発注。

 スーパーエイジャはサザエの首飾りとして輝くことになった。

 

「どう? マスオさん?」

 

「良く似合うよサザエ。大切に守ってくれよ?」

 

 サザエは夫であるマスオさんに、ペンダントにしたスーパーエイジャを見せてご満悦である。

 一応「預かる」という名目で受け取ったが、スーパーエイジャが一級の宝石であることは間違いない。

 

 普通、首飾りのようなアクセサリーは肌身離さず持つものではないのだが、サザエは耐えず身に着け続けた。

 最初、磯野家の家族はそれを黙って見ていたが

 

「姉さん、それじゃ泥棒を呼び込むんじゃ無いかな?」

 

 カツオがそう意見する。

 確かにそういう面はあるかもしれない。

 

 サザエにそのつもりはなくても、スーパーエイジャを所有していることを周囲に触れまわっているようなものかもしれない。

 カツオのその言葉にサザエは

 

「確かにそうかもしれないわねぇ」

 

 そう言って、首にマフラーを巻くことで隠すことにした。

 

 

 

 そして磯野家にスーパーエイジャがやってきて1カ月経とうとしていた。

 

「母さんちょっとこれから買い物に行ってくるわね」

 

 サザエはスーパーエイジャのペンダントをした首にマフラーを巻いて。

 買い物に出ていこうとする。

 

「いってらっしゃい。車には気を付けるんだよ?」

 

 クレイジーダイヤモンドでは自分の負傷は治せないんだからね。

 フネは娘にそう言葉を掛ける。

 

「そんなの分かってるわよ母さん。あたしはもう大人なのよ?」

 

 母親のそんな言葉を軽く笑って受け流し。

 サザエは玄関から出て行った。

 

 母親のフネはそんなサザエに対して

 

「お魚をくわえたドラ猫を追っかけて、裸足で外に駆け出すような真似は大人はしないと思うがねぇ」

 

 そう言って苦笑する。

 

 そしてフネが台所に向かったとき。

 居間の卓袱台に、財布が置いてあることに気づいた。

 

「おや? これは……」

 

 それはサザエの長財布であった。

 

 買い物しようと街まで出かけたが、サザエさんは財布を忘れてしまった。

 

 このままでは買い物出来ないではないか。

 この町では昭和の価値観が息づいているので、電子マネーやクレジットカードなんていうものは存在しない。

 

 誰もが現金主義。

 現金が無いと始まらない。

 

 そういう世界であった。

 

「あの子ったら……」

 

 フネは顔を顰める。

 届けるべきだが、フネはフネで仕事がある。

 

 財布を届けに行けば、その分家の仕事が処理できない。

 

 どうすればいいのか……?

 

 悩むフネに

 

「僕が行くよ。どうせ隣町の格安スーパーだよね?」

 

 カツオがその役目に名乗りを上げた。

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