◎月◯日〜◎月□日 一応は釘を刺した。もしくは出る杭を打った。
オーキド博士にアローラ地方に行くことを報告しに行った。
読み通りと言うべきかシゲルとサトシもオーキド博士の研究所に居た。オーキド博士にポケモンリーグが何処で開催されるか何時開催されるか聞きに来た。自力で調べるという事はしないのか?いや、他人に聞くことは悪いことではないんだが。
「開催時期は何時も決まってるよ。2ヶ月後、セキエイ高原でポケモンリーグが開かれる」
とシゲルが丁寧に教えてくれる。
マサラタウンを出た期待の星だから是非とも優勝を目指してくれと言えば「「こいつが!?」」と言う反応をする。相手のことを過小評価しない、過大評価もしない、正しく物差しで見ることが出来るかどうかが重要だ。
シゲルは普段はいいんだが、サトシが絡むとどうしてもムキになったりしてしまう。コイツには負けたくないと思っておりサトシもサトシでシゲルに喰らいつこうと必死だ。ただ純粋なスペックだけを見ればシゲルの方が圧倒的に上、しかしここぞという時の爆発力はサトシが強い。必死に喰らいつくド根性とここぞという時の爆発力、シゲルはサトシのそれを知っているから対抗心をと考えてしまう。
「次からの対戦相手はジムバッジを8個以上集めたトレーナー、確かな実力者だ。ジムバッジを8個集めたからやったと喜ぶのは構わないが、相手は最低でも自分と同格と思わないといけない。自分はジムバッジをこんなにも集めた実力者だと思っているのならばその慢心を今直ぐに捨てろ。オーキド博士、期待して特別視をしてくれるのはありがたいですが逆に慢心してしまいます」
「む、むぅ……難しいの」
サトシとシゲルに対して慢心は捨てておけと言っておく。
オーキド博士にとっては期待の星なので嬉しいことだが逆にそれが慢心を増長させる。だから応援しているのはいいが特別視はよくない。カスミが「固いわね」と言う。タケシは「まだまだ上には上が居るって事をしっかりと知っているんだ」と感心する。
「オーキド博士、俺はアローラ地方に修行に行ってきます」とここに来た本来の目的を伝える。
そうかとオーキド博士はオーキド博士(アローラの姿)もといオーキド校長に一言連絡を入れておくと言ってくれた。
サトシ達一行が「アローラ地方?」と言うので南国の地だとだけ伝え色々と修行をしまくる、そしてZワザを会得する。
「ポケモンリーグで恥を掻かない為にも君は僕達の倍の倍の倍は頑張らないとね」とシゲルは煽りサトシは反応する。
その際にクラブについて話題に出る。サトシのクラブはゲットしてから1度も手持ちに加わっていない、普段から同じポケモンだけを使っている。ジムの情報を事前に集めることをしていない、調べれば分かることなのにぶっつけ本番で相性の悪いポケモンをぶつけたりと色々と間違っているところを指摘した。
「お前のやり方が1から10まで全て間違いとは言わない。自分と相性の良いポケモンをゲットするのは構わないことだ。だが、ポケモンリーグを目指しているのならば自分にとって足りない部分をカバーしてくれるポケモンを探してゲットをするという行いをしろ、ポケモンを探すという行いをしろ。少なくとも【ほのお】【でんき】【みず】【くさ】【こおり】【ひこう】【かくとう】【ゴースト】【エスパー】【じめん】【いわ】【ドラゴン】【フェアリー】と全てのタイプは網羅していないが10種類以上のタイプのポケモンを俺はゲットしている……ハッキリと言うがお前のやり方だと確実に壁にぶち当たる……本気で1番や上を目指すのならば自分のスタイルを見つけた上でそこからどういう風に踏み出すのかをしっかりと考えろ」
俺がサトシに言えることはコレだけで、サトシの考えを全ては否定しない。しかしそのやり方でも確実に壁にぶち当たる。
オーキド博士がスゴいぞ!とシゲルとサトシのポケモン図鑑を見て驚く。シゲルは60種類ぐらいだがサトシは100種類を越えている。サトシは勝ったぜ!となったが、サトシがゲットしたポケモンが少なくシゲルがぶっちぎりのトップだと言う。なにかあったら図鑑を開いてたんじゃないの?とシゲルに呆れられている。
オーキド博士が倉庫に連れてきてもらった。
シゲルがゲットしたポケモンの数は200体以上、サトシはベトベトン、クラブ、ケンタロス×30のみ……それは無いな。
「サトシ、お前はどうしたいんだ?最強を目指したいのか?1番になりたいのか?……お前にとってのポケモンマスターの定義は俺は知らない。だが、ポケモンリーグに挑む熱意が本物だというのならば行動で示せ。コレは酷い」
「お前だって全然ポケモンゲットしてないじゃん!」
サトシに対して説教臭い事を言ったら俺がポケモンを全然ゲットしていない事について指摘される。
純粋にゲットした数だけならばサトシよりも俺の方が少ない、それは否定しない。
「テヅカは最初からポケモンのゲットに期待するなと言っておったから期待はしとらんかった。しかし色違いのラプラスをはじめに珍しいポケモンをゲットしておる。そういう点だけはサトシとシゲルを超えておるの」
「俺は必要なポケモンだけをゲットして育成している。一緒に上を目指さないかと意思の確認もしている……お前のポケモン達は、いや、お前はどうなんだ?ピカチュウをライチュウに進化させていない」
「ピカチュウはライチュウに進化させてないんじゃない、進化したくないからさせてないんだ!ライチュウにならなくてもピカチュウでも勝てる!現にオレはマチスのライチュウをピカチュウで倒したんだ!進化させるだけが全てじゃない」
「成る程……ならば、お前はどういうアプローチをしている?」
「え?」
「ポケモンは進化をすればパワーやスピードが増える。しかしお前はそれをさせていない。そうなると純粋なパワーやスピード勝負に負ける、それに対して何かしらの対策や答えを……それこそこちらも重量級で挑むと言うつもりか?」
「それは……えっと……」
「この程度の質問、簡単に答えられなくてどうする。ジムバッジを集める冒険でなにを学んだ?」
王道的な熱血系の主人公の欠点について指摘をすればサトシはなにも答えられなくて終わった。
自分のやり方が正しい、そう思っている。勿論俺自身もそう思っている。だから大事なのは他人の考えを柔軟に受け入れる事が出来るかどうかだ。サトシを完全に言い負かした後にゲットしたポケモンを見せてよと言えばオーキド庭園に出る。
シゲルのドードリオがシゲルに挨拶をする。ドードリオも持っているのかとなっているとプテラが現れた。
ここ最近休み続けている、それ自体は構わないがポケモンとしてそろそろ暴れたいと思っている。バトルがしたいという。
「このプテラ、もしかしてグランパキャニオンのプテラ?」
とサトシが聞けばプテラは雄叫びを上げる。それと同時にサトシを見下した。
プテラがバトルをしたいと言うのでサトシにバトルをしないかと申し出ればサトシは承諾「今度はしっかりと倒すんだ!いけ、リザードン!」とサトシはリザードンを出した。「リ、リザードン!?」「おいおい、それはまずいだろう」とカスミとタケシは反応する。
「もしかして言うことが聞いてないの?」とカレンが聞けばリザードになって以降言うことを聞かなくなったと聞く。
「トレーナーとしての威厳を示さないと。それこそピカチュウを出してバトルに挑んで自分達は強いとかやらなかったの?」と聞けばその手があったかとなるカスミとタケシ。カレンは呆れていた……言うことを聞かないポケモンを言うことを聞かせるにはバトルして自分の威厳をしっかりと示す、それが一番だしポケモン自身もこのトレーナーならば信頼できるし力を貸せる!となる。その辺をカレンが指摘すれば確かにとなるカスミとタケシ……想像力が足りないな。
プテラはリザードもといリザードンを覚えていた。リザードンもプテラを覚えていた。
プテラが軽く挑発すればリザードンはやる気を出してくれた。「リザードン【かえんほうしゃ】だ!」とリザードンに指示をするが言うことを聞かない。飛行戦は相手の背後を如何に上手く取るか、プテラの素早さに勝てるポケモンは少ない。
リザードンの【かえんほうしゃ】を軽々と避けるプテラ。
そのまま背中を奪えと言えばプテラは旋回する。背中を奪われるのはまずいとリザードンは動きを変えようとしたがプテラはそれにも対応し【ストーンエッジ】をリザードンに当てればリザードンは墜落したが地面に落ちる寸前で体勢を立て直す。
一応はサトシの手持ちで最強格なだけはあるか。だがその背中はしっかりと掴んでいる。
【おいかぜ】を指示し更に素早さが増す。リザードンが【かえんほうしゃ】を使うがプテラは軽々と避ける。
「あのリザードン……相当弱いわね」とカレンは言う。「弱いってサトシのリザードンはサトシの手持ちで一番レベルが高いのよ?」とカスミが指摘するが「あのレベルならばポケモンリーグで上位に入賞するレベルのトレーナー達のポケモンで倒せるわ」とバッサリと言う。
「リザードン、こっちも【おいかぜ】に乗るんだ!」とサトシが奇策を閃いたが肝心のリザードンが言う事を聞かない。
プテラはサトシのリザードンの動きを見つめる……完全に動きは掴んでいるので【ストーンエッジ】で攻める。「都合良く【かみなりのキバ】で至近距離に来たのを掴んで動きを封じて【ちきゅうなげ】なんて甘い展開は何処にも無い」と言っておく。
再び【ストーンエッジ】が命中し……今度こそリザードンは倒れた。
プテラは全くと言ってダメージを受けていない、あの時よりも遥かに強くなっている。リザードンを倒したことで自信が付いた。
リザードンはまだだと立ち上がろうとする。戦闘不能判定をくらったのに立ち上がろうとする根性は中々に強い。
「リザードン、お前は……負けたんだ」と負けを認めることを悔しそうにするがそれでも負けを認めるサトシは成長した。
それでもリザードンは言う事を聞かない……プテラに挑んでくるのでプテラにもう挑まなくていいと、プテラ自身もスッキリしたから構わないと飛んでいき、プテラをリザードンは追いかけようとすると俺のリザードンが現れた。
「サトシのリザードンよりも一回り大きいわ!」「見ただけで分かる。コイツは強い!」とカスミとタケシは反応する。
「アレこそがクニミツがオーキド博士からもらったポケモン、ヒトカゲの最終進化系のリザードンよ」とカレンが誇らしげにいい「テヅカのリザードンはとてもレベルが高いぞ!」と博士基準でも強いと認めるオーキド博士。
サトシのリザードンは自分と同じリザードンが目の前にいるとなれば燃える。
迷いなく勝負に挑みにいくが俺のリザードンが【りゅうのいかり】を使って直撃すればサトシのリザードンは地面に落ちた。俺のリザードンは……サトシのリザードンに追い討ちをかける。
「お、おい、もう戦闘不能だろ!?」とサトシが自分のリザードンを攻撃しないでくれと頼み込む。
サトシのリザードンは俺のリザードンに挑む。【かえんほうしゃ】で攻撃するなら【かえんほうしゃ】で撃ち返す……全てにおいて俺のリザードンがサトシのリザードンを上回っている。
「リザードン……お前がそう思うのならばお前の思うがままにしろ。だがそれは塩を送るのと同じだ」
サトシのリザードンは俺のリザードンにボコボコにされる。
俺のリザードンは普段はこんな事をしない、じゃあなんでこんな事をするのかと言えば……同じリザードンとして勿体無いと思っている。サトシのリザードンは強いし更に強くなれる。でも、今のままじゃダメだ。俺のリザードンが強くなれたのは自分だけじゃない、トレーナーの俺が居たからリザードンに進化が出来て戦うことが出来ている。トレーナーと心を通わせる。リザードンはバトルをしたい、楽しいと思っている。サトシもバトルをしたい、楽しいと思っている。
勿体無いと分かっているからリザードンはサトシのリザードンを徹底的に叩きのめした。
このマサラタウンにはポケモンセンターが無い、ポケモン治療に関してはオーキド博士が色々とノウハウを知っている。だけどオーキド博士は理解した。俺のリザードンがなにをしたかったのを、サトシとサトシのリザードンが上に行くにはどうすればいいのかを。
「このマサラタウンにはポケモンセンターが無い……ポケモンのダメージを回復するオボンのみじゃ。リザードンに食べさせてやりなさい」とオボンのみを差し出した。オーキド博士が治療してくれればと思ったりボールに戻してトキワシティに行けばと色々とあるだろうがオーキド博士はあえてサトシとリザードンを一緒にした。そうじゃないと心が開かないからと。
「サトシがあんな感じになったけど、シゲルやるか?」
「いいね、僕も燃えてきたところなんだ。お互いファーストポケモンで行こうじゃないか」
シゲルに対してポケモンバトルを挑めば爆発音が響く。
何事だと思っているとロケット団が現れた。「ニャースが喋った!?」「もう1回喋ってくれんかの?」とロケット団に驚くシゲルとオーキド博士。やはりあのニャースは世界レベルで珍しいニャースなんだなと思っていると冷たい風が降り注ぐ。
何事かと思えばフリーザーが現れた。
ロケット団が悪人だと即座に見抜いているので【れいとうビーム】でカチンコチンに凍らせた。
「嘘でしょ……フリーザーなんて持ってるの……」とカスミは驚いている。
「相変わらず僕達を遥かに上回るところにいるみたいだね君は……いったい何処まで行くつもりかは知らないけど、僕は喰らいついて君を越えてみせる」とシゲルとの勝負はお預けになった。ロケット団はピカチュウの【10まんボルト】で飛ばされた。
翌日アローラに行くための荷物とかを整えてそろそろアローラに出発するかとなりオーキド博士の研究所に向かう。
オーキド博士にポケモンは転送してもらうとしてお前は絶対に連れていかないといけないとカラカラをモンスターボールに入れているとサトシが現れた。
「もう一度、俺と勝負してくれ。今度はリザードン同士でしっかりと」
サトシの隣にはサトシのリザードンがいる。
1日かけてリザードンと心を通わせることに成功したのだなと思ったが俺はバトルには挑まなかった。
「自惚れるな、昨日の時点で決着は1回はついた。例えお前とリザードンが心を通わせてもなにか特別なパワーアップをしたわけじゃない。俺と戦いたいと言うのならばポケモンリーグを勝ち抜け。勝ち抜けば嫌でもぶつかる」
俺はそう言いサトシとのバトルを拒んだ。
今やったとしても確実に勝てる、少なくとも今のサトシのリザードンはリザフィックバレーで修行する前だから弱い。例え修行をしていたとしても俺のリザードンの方がまだまだ上だ。サトシは俺に挑む権利を手に入れることすら出来ていない。悔しいかもしれないがコレが現実、実力主義な世界だと空港に向かいアローラ地方行きの飛行機にカレンと一緒に乗り込んだ。