●月Ω日 開幕 ポケモンリーグ・セキエイ大会
今日がポケモンリーグの開会式だ……が、流石と言うかなんというか主人公補正は恐ろしい。
ファイヤーの聖火を聖火台に着火する人が怪我して代理の人も病欠でなんかサトシにお鉢が回ってきた。サトシが偶然にも着火する人と関わり合いがあったから代理で君に頼む!的な展開じゃなくて偶然にも選ばれた。タマランゼ会長にお情けとかそういうので選んだとかじゃないですよね?と確認をすればコンピューターが出場者から選んだ……主人公補正強い。
ロケット団は現れなかった。
ポケモンリーグが一切開催されていない地方の刑務所に飛ばした。どうせ脱獄されるオチは分かっている……いや、下手したら輸送中に襲撃に遭うか?まぁ、なんでもいいからポケモンリーグの邪魔さえしなければそれで構わない。
主人公補正が強いなと思いながらもタマランゼ会長の開会の言葉とかを聞いているとファイヤーの聖火が動いた。
ファイヤーの形になったかと思えば俺達の元に飛んできた。物凄く熱くて「あっつぁ!?」と叫んだ。しかし他の人達は叫ばなかった。正確に言えばジョーイさん、シゲル、シンジ、俺だけは叫んでいた。他の人達はファイヤーの聖火は熱くはなかった。
ファイヤーの聖火は見守っているとか祝福を与えてくれているとかタマランゼ会長が色々と言っていた。
4人のポケモントレーナー以外はファイヤーの聖火に包まれても熱くなかった。確かに原作でもファイヤーの聖火が守ってくれてる感じで炎が勝手に動き出してロケット団が負ける云々があったけども……え、コレは俺が負けると言っているのか?それとも俺に対してなにかしらの敵意がある?フリーザーを持っているトレーナーだから?
色々と考えてみたが理由は分からない。
そういう時はカレンに聞いたらなにか分かるかもしれないと4人だけが熱かったと言うことを報告する。
幸いにも肉体面の火傷とかそういうのは無いが、普通に熱い。火傷していないのが色々とおかしいと思っている。
カレンはファイヤーの聖火が祝福を与えた……そう認識している。
だが、俺は普通に燃やされている。割と冗談抜きで熱くてそういうギミックあるならタマランゼ会長に次から聖火禁止と訴えかけてやろうかと思っていた。カレン曰く「邪気とか悪意とかそういうのは感じなかった。感じなかっただけかもしれないけど、健闘を祈る。そういう意味合いでファイヤーの聖火は動いていたわ」らしい。
いや、俺達熱かったんだが?
シンジやシゲルも医務室で怪我とか無いのかを確認しているので聞いてみれば熱かったと言っている。
「う〜ん……シゲル達が弱い、のは無いと思うし、ファイヤーの聖火が呪いに切り替わったわけでもない……呪いの逆……祝福した?」とカレンが考察する。祝福したって言うが全員燃やされたぞと言い返せば「ファイヤーの聖火に宿るファイヤーの闘志とか意思がコイツは出来るって思ったんじゃないかしら?」となる。
優勝する可能性を秘めているトレーナーを間引いた?まぁ、ありえるかありえないかで言えばありえるだろうな……普通に迷惑だな。
もうちょっと、こう、お告げ的な感じで出てくれないか?ダイレクトに炎を浴びせるな……と言いたいが、ファイヤーって炎の塊みたいなところあるからな……。
開会式を終えたので対戦カードが発表される。
セキエイスタジアムのモニターに映し出されるが、何処に自分が居るのか確認する前に終わってしまった。
まぁ、選手村の自分の部屋に備え付けられているパソコンに対戦相手のデータが送られているから問題は無い……問題は無いが探す時間をくれ……。
選手村に戻りパソコンを開く。
俺の試合、1回戦は水のフィールドで行われる。
水のフィールド、このフィールドは【みず】タイプに強かったり【みず】タイプのポケモンに対して有利になりまくりなバトルフィールドだ。4回戦とかで腕自慢なトレーナー相手に水のフィールドは厳しい。早い内に処理することが出来るのは良いことだ。
対戦相手のトレーナーの名前はアキラ。
持っているポケモンはサンドパン、バタフリー、スピアー、ラッタ……とまぁ、書いていたらキリが無いのでここまでにする。
公式戦、ジム戦の結果を見る感じ……サンドパンを重点的に使っている。弱点の【みず】タイプのジムで勝利を納めている。ハナダジム以外の2つの【みず】タイプのジムで初手にサンドパンを出して3タテとか普通にやっている。
レベルが純粋に高いのがサンドパン……一応は見ていくが、カントーではメジャーなポケモンが手持ちだ。
玄人向けとかただそれだけでクソ強いなんかのポケモンを持っているとかそういうのは無い。タイプの偏りもあまり無い。
【みず】タイプが得意とする水のフィールド、そのフィールドであえてサンドパンを出す。原種のサンドパンだから当然【みず】タイプに弱いが【みず】タイプのジムでサンドパンで2回連続3タテしている。サンドパンが覚える技で【みず】タイプへの決定打はあれども有効打は無い。そうなるとサンドパンのレベルが高い、それと同時に弱点を克服しようというバカな真似をしている。
稀に弱点のタイプの技を受け続けて耐性を得ようとする特訓をするトレーナーがいる。
結論から言って効果はあるにはあるが、殆ど精神的なもの。【じめん】タイプが【みず】タイプの技を受けても効果は0ではなく、ただ純粋に【みず】タイプのダメージを感じにくいだけでしっかりとダメージが入っている。種族的に皮膚とかそういう構造を弄らないと弱点のタイプの技をどうこうすることは不可能。フォルムチェンジやリージョンフォームがその答えみたいなもの。種としての限界的なのはしっかりとあるので、そういうのに容量を使わずに自分の個性を活かそうぜが良いとオーキド校長は言っていた。
環境とかそういうのに適応しようとした結果がフォルムチェンジやリージョンフォーム……リージョンフォームはもう完全に種族としてまた別の種族になっている。ガラルニャースがペルシアンにならずにニャイキングになったりするから見た目が似ているだけで別の生き物である……ただ、フォルムチェンジは話が違う。特定の条件を満たせばなる物だ。
サンドパンは雪山で暮らす為にリージョンフォームになった。
種族として見た目は似ているが環境に適応する為に別の生き物になった。だから、サンドパンと言う種族は他のフォルム、つまりはタイプにならないと言う可能性は決して0ではない。ポケモンの殆どが進化する、進化先が分かれている奴もそれなりに居る。
だから特定の弱点のタイプに強くなろう!と言う特訓そのものは無駄ではない。もしかしたら何かの拍子でサンドパンのフォルムチェンジ的なのが見つかる可能性もある。リージョンフォームと言う1つの答えがある、ガラルマッスグマがタチフサグマになる。原種のマッスグマはタチフサグマにならない。なにかキッカケがあればサンドパンは更に進化するかもしれない。
と言う感じの論文とかを色々と見たことがあるがサンドパンはサンドパン!原種は原種で今はテラスタルとかあるから!だ。
無理に【みず】タイプに強くなろうとしなくていい、そのまんまのサンドパンを活かせばいいんだ。
とりあえず出すポケモンを考える。初手フリーザーは確定だ。観衆の前でフリーザーを出したのだから期待はされている。
フリーザーは相手にとっての1つの基準になる。マスターボールで捕まえたフリーザーの力量から俺のトレーナーとしての力量が見える。選手も生のフリーザーを見に来るだろう。
水のフィールドなので2体目はラプラス、3体目は…………詰まったら出しておけば問題は無いガルーラだ。
ニドキングやニドクインみたいな技のデパートみたいなポケモン……一応はドサイドンやエレキブルが色々と覚えているがどっちも物理寄りだからな。特にドサイドンは特殊に対して滅法弱い。その分物理はスゴく強いが。
【ノーマル】タイプのポケモンは色々と扱いづらい。しかし扱いづらいは便利過ぎるから扱いづらいだ。
【ノーマル】タイプ特有の豊富な技を覚えるがある。だから色々役割が崩壊とかなんかもうややこしい。俺がガルーラをゲットしたのは第6世代の悪魔、【おやこあい】ガルーラ……【グロウパンチ】で二段階上昇はやっぱりぶっ壊れだ。まぁ、アニポケでどうにかする攻略法が出てきた……アニポケならではの戦法だったが。
▲月◯日 開戦 ポケモンリーグ・セキエイ大会
ポケモンリーグ・セキエイ大会の開戦が俺の試合だった。
今まで見てくれているのはカレンだけ……だが、今回は違う。観客が居る。俺は俺の為に戦うから観客達の思いに応えるつもりは無い。自分ではそういう風に言い聞かせることはいくらでも出来る…………頑張れって自分に言い聞かせない。
コレだけ頑張ったのだからなにかしらの成果はある筈だ、そう思う。
それは見る人が見れば慢心だろう。だが、それでいいんだ。
失敗するならば失敗したという事実を受け入れたい。見ておきたい。失敗したという現実を見る、その現実を受け入れて、なんの成果も得られない無能でしたと認めれる。なにもないと言う成果ならそれはそれで受け入れれる。無駄な時間を過ごしてしまったなと認める事が出来る。今回は8連続で試合に勝たなければならない。1回でも負けたのならばその時点で終わりで負けた=実力が足りないと受け入れれる。負けても俺が本気を出したら、調子が良ければなんて言う言い訳は一切出来ない。後を引き摺る事はしないが、それでも重いものは受け入れる。そういう感じの心構えでいく。慢心で結構、それが何れ自信に切り替わる。
使用ポケモン3体のシングルバトルとなり、モニターのルーレットが回る。
どっちがポケモンを先に出すかのルーレットで……俺の色、緑色に止まった。相手がなにを出して来ようが問題は無い。
先ずはお前だぞとフリーザーを出す。開幕初手フリーザー、観客達は大きく盛り上がる。生のフリーザーを見れるのは喜ばしい事だろう。それと同時にアキラは焦る。出てくることは考慮していても初手にフリーザーは予想外だった。初手にエース級のポケモンをぶつけるのは極々普通の手でもあるぞ。甘いな。
アキラはサンドパンを出してきた。
試合開始と同時にフリーザーには空を飛んでもらう。絶対に受けてはいけない技、【いかりのまえば】をサンドパンは覚える。
フリーザーみたいな理不尽な強さを持っているポケモンでさえ【いかりのまえば】の前では同じ、2回連続で【いかりのまえば】をくらえば普通のポケモンで余裕で倒せるレベルにまで体力は減る。
それがフリーザーの攻略、と言うか【ゴースト】タイプ以外の伝説系を攻略する鍵だ。
仮に俺がサンドパンを育成するならば【いかりのまえば】は外せない。【いかりのまえば】2発と【じしん】1発で大半のポケモンは潰せるからな。
フリーザーが空を飛べばアキラは【ステルスロック】を指示した。
先ずは1手目【ステルスロック】……開幕ステロはよくあることだ。だからそれは驚かない……こっちは移動に1手を使ったからそれに合わせて【ステルスロック】か。だったら、ラッキーだ……【ほのお】タイプなんかが出てきてもフリーザーでどうにかなる。フィールド的に【ほのお】タイプは出にくい。フリーザー1体で3タテするつもりだ。
下手な事はしない。【れいとうビーム】を指示する。
サンドパンは回避しようとする。水のフィールドは浮島を移動しないといけないので手間がかかる……のだが、サンドパンはジャンプせずに真っ直ぐに進む。斜め前にある浮島でなく幾つかの浮島を越えた先にある浮島を目指す。攻撃の回避方法としては間違いではない……が、使っている技が問題だ。【れいとうビーム】なので凍る。フリーザーの圧倒的なパワーの【れいとうビーム】だ。一瞬でフィールドはカチンコチンに凍りつく。連鎖的にサンドパンもカチンコチンになった。
フリーザーはこういう感じの場所では使っていない。ここに来るレベルのトレーナーに使っていない。
ここに来るレベルのトレーナーは強い……だが、それでもフリーザーは強かったり。パリンと凍っているサンドパンの氷が割れればサンドパンがぷかーんと浮かんだ。全くと言って動かない。
「サンドパン、戦闘不能!フリーザーの勝ち!」
先ずは1体倒した。
アキラはサンドパンが倒されたと言う現実を受け入れられなかった。
あんなに頑張ったのに、激闘らしい激闘を繰り広げずたったの一撃で?
サンドパンでジムを制覇している記録が多かったのでサンドパンは頼れるポケモンだろう。
それをたった一撃で倒した……直ぐにスゲえ!の歓声が鳴り響いた……だが、ほんの一瞬だった。それはカレンも感じ取った。時間が止まったかの様になにもかもが聞こえなくなった……圧倒的な力を感じ取りそれを認識するまでのほんの一瞬の空気、それは一瞬の筈なのにスゴく長かった。それを理解するのも一瞬だったのに……。
コレがポケモンリーグか。
ポケモンリーグの恐ろしさを肌で感じ取った。
たった一瞬の出来事でそれがどれほど恐ろしい事なのかを理解出来る奴はカレンだけだった。まぁ、こっちが勝ったから問題は無い。
汚い醜い勝ち方をしていない。フリーザーの【れいとうビーム】を一発ぶつけて倒した。普通のことをした。
アキラが2体目に出してきたのはラッタだ。
また【いかりのまえば】を警戒しないといけないポケモン……フリーザー対策に入れているのだろうか?……取り敢えず【れいとうビーム】を使えば【かえんぐるま】で攻撃してきた。ラッタを使うトレーナー現実だと少ないから対戦経験が意外と無いから意表を突かれる。
知識として【かえんぐるま】を覚えるのかと驚いているが……パワー不足だ。
フリーザーの方が種族値が全て上、レベルも上で、タイプ一致の【れいとうビーム】だ……タイプ相性はあっても火力が足りない。
序盤【ノーマル】タイプあるあるの種族値が足りなく基礎的なパワーが足りない。【れいとうビーム】が【かえんぐるま】の炎を消した。ラッタの前歯を凍らせた。【かえんぐるま】はただの【ずつき】になった。炎の推進力を失った【ずつき】を受けるが、フリーザーは翼ではたき落とす。ダメージらしいダメージは受けていない。
【れいとうビーム】を受けても倒されていない。【かえんぐるま】で【れいとうビーム】のダメージが軽減した。
思ったよりもダメージを受けていない。エースは開幕で潰されたがラッタのレベルは高い。戦術次第では負けるだろう。【いかりのまえば】か【いわ】タイプの技を受けるのが危険だ。
水のフィールドはカチンコチンに凍っている。
アキラはラッタに凍っているフィールドを滑るように言う。フリーザーはどうする?と言う視線を向けてくる。
凍った水のフィールドを滑っている、【れいとうビーム】は当てづらい……速度が増せば増すほど厄介だ。だったら【げんしのちから】を使う。ラッタは避ける避ける。「いいぞラッタ!翻弄しろ!」とアキラは流れが来ていると感じ取る。
ラッタに集中しているから視野が狭くなっている。
【れいとうビーム】でカチンコチンに凍らせたと言っても水を全て氷にしたわけじゃない。【げんしのちから】の狙いは倒すことじゃない、フィールドを破壊することだ。凸凹のフィールドを作る。少しでも重さが加われば変動する足場を作る。
結果としてそれは成功だった。
ラッタは氷を滑り推進力を得てから攻撃するつもりだろうが、氷が変動してしまう。【げんしのちから】を指示し続ければ「浮島にいけ!」と浮島に行くように指示を出す。だったら【れいとうビーム】だ。氷を滑らないのならば【れいとうビーム】は簡単に当てる事が出来る。この展開は読めていたと【れいとうビーム】を当てた。
「ラッタ、戦闘不能!フリーザーの勝ち!」
事前に入手したアキラのデータから【いかりのまえば】を使えるポケモンはもういない。
3体目に出てきたのはスピアーだった……スピアーに【こうそくいどう】を指示する。もう3体目なので余計な事は気にしなくていいと【こうそくいどう】を指示する。同じ【こうそくいどう】を使い続ければどちらが素早くなるのかは言うまでもなくフリーザーだ。
基礎的なパワーが違う。
どうすると思ったら【みがわり】を使う。この状況で【みがわり】……この世界はメガストーン以外は持ち物の概念は無いが……取り敢えず怖いので【げんしのちから】で破壊する。そうするとまた【みがわり】で【げんしのちから】で破壊、3連続の【みがわり】だ。
実況の人は「フリーザーの前になす術もないのか!」と言っているがアキラは焦っていない。
確実にフリーザーを倒すなにかを考えている。【こうそくいどう】と【みがわり】……分からない。相手はなにかしらの作戦がある。諦めは一切していない。一瞬【どくどく】が頭を過ったが使うならば【みがわり】の前だ。
相手がなにをしてくるのか分からない、そんな時はきっとある。
そういう時は自分の中にある理不尽を相手に押し付ける。それに対してカウンターされるならば相手は策士、いや、策士は策士でも奇策士だろう。そしてフリーザーを倒すためだけにサンドパンとラッタを犠牲にし残り2体のまだ出ていない俺のポケモンを倒す何かがある。
結論から言えば、それはあった。
なんとかしてフリーザーに隙を作らせたいと思っている。
じゃあ、あえて隙を作るか……【バブルこうせん】を指示しフィールドに泡を撒き散らす。「背後に回り込め!」とアキラは行動を指示しスピアーはフリーザーの背後を取った。「【がむしゃら】だ!」と自分の体力と同じ体力にする【がむしゃら】を指示した。
確かにそれならばフリーザーを問答無用に大ダメージを与えれる。残りの2体も大ダメージを与えれる。
だが、俺はわざと【バブルこうせん】を指示した。「【バブルこうせん】に向かって突っ込め!」と指示を出す。スピアーは止まらない、いや、止まれない。【がむしゃら】に突っ込んでくるが【バブルこうせん】の泡の中に入ったフリーザーに触れる前に泡がパンパンと割れた。自らで【バブルこうせん】に当たりに行った状況になった。
「スピアー、戦闘不能!フリーザーの勝ち!よって勝者、クニミツ選手!」
審判が判定した。アキラのポケモン3体を戦闘不能にした。俺の勝ちだ。勝つことが出来たことに喜ぶよりも、勝てたのか?と言う疑問を抱いた。拍手等を送られている。俺は勝者になったが、実感が無い。勝つことが出来た。ただ、アキラにも勝てる要素は幾つかあった。最後の【がむしゃら】や【いかりのまえば】があった。
アキラは素直に負けを認め……れなかった。
アレだけ頑張ったのに成果らしい成果は一切手に入らなかった。ミスを犯した、失った。コレはなにかの間違いだと現実を受け入れれないのだが負けは負けだ。
「クニミツ選手、伝説のポケモン、フリーザーを駆使して圧倒的な力での勝利!今の気持ちをお聞かせください!」
「【いかりのまえば】は警戒していましたが【がむしゃら】は予想外で……何処か1つでも間違えていれば負ける危険な試合でした」
勝ったのでインタビューを受ける。
1つでも間違えれば危険な試合だった。思い返しても危険な要素が色々とある試合だった。フリーザーが負ける可能性があった。
だからハッキリと言うがインタビューをしてくるアナウンサーは困惑している。カメラマンもだ。なにを困惑しているのか分からないが取り敢えずインタビューは終わりらしいのでマスターボールにフリーザーを戻す。ポケモンセンターに向かいフリーザーを回復させるかとスタジアムを出ればカレンと合流し「嫌味なの?」と言う。「なにがだ?」と聞けば手持ちが2体残っているのに負ける試合は相手の事を過大評価し過ぎらしい。だが、少なくとも勝ち筋はあった。【いかりのまえば】と【がむしゃら】特にスピアーの【がむしゃら】を一番最初にやっていたら話は別だった。
「それが出来ないのが普通なのよ……努力する天才ね……」
カレンは努力する天才と言ってくる。1つだけ訂正をしてくれという。
努力は皆、当たり前の様にしている。そこに才能の有無は関係無い。努力しない天才は居ない。天才は固定概念に捕らわれず概念を掴む。だから、努力する天才という言葉はあまり嬉しくはない。「そういうストイックなところが……まぁ、そこが貴方の素敵なところなのだけれど」とカレンに呆れられるがまぁ、なんか好感度が上がったからそれでよし。
しかし、昨日カレンが間引いているとかファイヤーの聖火が試しているとか言っていた。
ある一定の実力になると圧倒的な格差がある……そう思っていたが……それっぽいのが無かったな。四天王と一般トレーナーの間に格差がある。それぐらいに段違いだが俺とアキラの間にはあまり力の差が無いように思えた……コレはおそらくは方向性の問題だろうな。皆がイメージする強いと俺のイメージする強いが少し違う。皆がイメージする強いは俺が持っている。俺のイメージする強いは皆の中にしっかりと秘められている。ただその引き出しから出せなかった。俺は引き出しから物を取り出すのが上手かった。ただそれだけ…………シンプルだな。