ポケモンリーグ・セキエイ大会の出場権を手に入れた。
大会開催までまだまだ時間があるから修行を!となるのが普通だろう。だが、やっておかないといけない事があるとマサラタウンを無視してトキワシティのトキワジムにやって来た。
「ポケモンリーグ・セキエイ大会の出場権は手に入れた……口先だけのトレーナーじゃねえのが分かっただろ?」
「ふっ、そうだな……コレがお前が上げた成果だ」
トキワジムのジムリーダーことサカキにセキエイ大会の出場権を手に入れた事を告げる。サカキを前に大口を叩いた。そして結果をしっかりと出した。
ミスばかりをする何処ぞのロケット団員とは違う。
成果をしっかりと出したことが分かれば嬉しそうにして俺が出した成果の報告書を見せる。
俺がやったのはヤマブキジムのジムリーダーのナツメの勧誘、貴重な今も生きていた化石ポケモンの献上、生息地不明で何処に行けば会えるのかが分からないカメールの群れが居る島の発見。ポケモン文化が発展していないダークシティの土地開発。
一応は出来そうな仕事はしていたつもりだ。
具体的にその後にどうなったのかの確認をする。
ヤマブキジムのジムリーダーのナツメは超能力を用いた千里眼や念写を使って物探しやポケモン探しをしている。伝説級のポケモンやメガストーンやZクリスタルの様な物凄い力を持ったものに対しては超能力が上手く働かないが研究をする上で珍しいポケモンやプロテクター等の進化に必要な稀少なアイテムは直ぐに発見出来る。
伝説級のポケモンはポケモンとしての戦闘能力以外の能力が邪魔をして見れない。
スイクンならばドブ川を清流にする、セレビィならば時空移動を可能とする、ジラーチならばどんな願いでも3つまでならば過程は選べないが結果的には叶えれる。
そういう超常的な力が邪魔をしていて超能力で何処に居るのかが上手く見れない。
伝説級以外ならば特に問題は無い。
色違いや生息地不明等の珍しいポケモンを見つけることが出来ている。
今も生きていた化石ポケモンとカメールの献上。
コレはロケット団としての使えるポケモンの献上の仕事だ。普通の業務も普通に出来ていると正当な評価を貰えている。
カメールが群れとして生息している島だが、カメックスが居なくなっても問題は無い。
外敵が居るわけでもないので群れとして特に異変が起きたわけでもなく、カメックスに進化した個体が居たからそいつが新しい長になった。
カメールやカメックスが欲しい時はそこで調達する。下手に手は出さない。
ポケモン文化が発展していないダークシティ。
元々ポケモントレーナーに対して嫌悪感を抱いていたがヤスジムとカズジムの抗争を止めた後に無償でコレが正しいポケモンバトルだと見せて町の子供達はポケモンバトルは楽しかったり面白いものだと認識した。
ガラル地方のジムチャレンジから見てポケモンバトルは一大事業だ。
ポケモンセンターもフレンドリィショップも無いポケモン文化が無いダークシティに活気が溢れて都市開発云々の話が出ている。
ロケット団の息がかかったポケモンセンターやフレンドリィショップ、その他のポケモン関係の施設が作れてなにかあった時のアジトや中継点を作れる。
町の人達もトキワジムのジムリーダーが紹介してくれたロケットコンツェルンのトレーナーは信頼出来るでダークシティからの評価は良好。
「今のところは特に問題は無いか」
「ムサシ達はミスをするどころか給料の前借りで借金ばかりをしているが、お前は優秀だな」
「比較する対象を変えてくれよ」
「だが、まだ終わっていない。お前はポケモンリーグ・セキエイ大会に優勝し、ロケットコンツェルンの広告塔になってもらう」
「ああ……優勝は狙いに行く」
ロケットコンツェルンの広告塔になって金を稼いだりある程度の社会的地位を得る。
その為には優勝をしなければならない……その過程でサトシ達をボコボコにする。最高じゃねえか。
「去年の色々な地方のポケモンリーグを見た感じだがメガシンカなんかが解禁されてる……こっちもなんか持ってった方が良いが、報告書を見る限りメガストーンは無理なんだな?」
「ああ、残念ながらな……幾つかはロケットコンツェルンが所有していて複製を作れないかと研究をしているが、今のところ目立った成果は無い」
「んな事が出来たらとっくの昔にしてんだろうが」
本気でリーグを勝ち抜くにはダイマックス、テラスタル、Zワザ、メガシンカのどれかが必要だ。少なくともチャンピオンリーグクラスは全員どれかを持ち合わせている。
人工的にメガストーンを作れないか色々と試しているが成果は一切上げられていない。
ポケモンを一時的だけど進化出来る物だ。命が関係しているものだからどうこう出来るもんじゃねえよ。
「ダイマックスはガラル地方とトウキョシティのマクハリスタジアムでしか使えん」
「確かガラル粒子とか言うのを使ってるんだったな?他の地方のスタジアムに回せないのか?」
「可能だがダイマックスが出来るバトルフィールドの時点でスタジアムそのものをかなり大きくしなければならない。既にある地方リーグのスタジアムがダイマックスが可能なサイズではなく、ダイマックス用に新しく建造は出来ない。トウキョシティのマクハリスタジアムは例外だ」
なるほどな……まぁ、ニビジムとかのバトルフィールドでダイマックスしたらニビジムが物理的に潰れるわな。
バトルを運営する側としてもダイマックスは使いづらい。設備そのものの導入がややこしくて既存のスタジアムを大きくしねえといけねえ……既にバカデカいマクハリスタジアムならばダイマックス対応出来るから工事したか。
「ダイマックスはガラル地方でしか使えん。焦る必要は無い……ハナミヤよ、メガシンカ、テラスタル、Zワザのこの3つの内のどれがいい?」
「どれがいいって、あんたが勧めるもんだろ普通は」
4つの中からダイマックスを除去して残りの3つになった。
近い将来は全部を導入するが今は何れか1つに絞った方が良いが何故かサカキが何をするのが一番なのかを聞いてくる。一応はジムリーダーなんだからオススメをしろ。
「お前の意見を聞きたい……ダイマックスは無しとして、残りの3つだ」
「…………単純に戦闘として考えるならばメガシンカだ」
「メガシンカか……だが、それは他の2つと違って限られたポケモンにしか出来ない」
「ああ。だがそれを差し引いてもメガシンカだ……当たりハズレは酷いが当たりを引いた時、圧倒的な強さを持っている」
メガリザードンXやメガルカリオなんかがまさにそれだ。
「テラスタルは既存のタイプ強化と変化があり、ほのおタイプのポケモンにほのおテラスタルをしたとしてもそれは単純に純粋な火力が上がるだけだ。テラス先のタイプを好きなタイプに切り替える技術があったとしても、結局は1つのタイプだ。ノーマルテラスカイリュー、はがねテラスカイリューと同じ種族を違うテラスタイプだからで育成しないといけなくてややこしい」
同じタイプにテラスタルして純粋な火力を上げるのか、それとも違うタイプにテラスタルをして痒いところに手が届く状態にするのか、そこを上手く使い分ける事が出来ねえとテラスタルは難しい。
「純粋に火力を上げるってだけなら、Zワザの方が良い……Zワザが物理攻撃か特殊攻撃かはベースとなる技で変わる。サンダーダイブやワイルドボルトみたいにデメリットがあるでんきタイプの物理高火力技以上の技、じゃれつく以上の物理フェアリー高火力技以上の技が1回だけだが使えるのは大きい」
「なるほど……お互い痒いところに手が届く状態か。しかしそれを差し引いてもメガシンカか」
「ああ……ただし持ってるポケモンがメガシンカしないポケモンじゃないと意味が無くて何処に行けば確実に手に入るかの保証は全くと言って無い。幸いにもキーストーンがレーダー代わりになるが、見つけたとしても自分がメガシンカさせて戦力として使いたいポケモンのメガストーンじゃない可能性が高い」
お目当てのメガシンカさえ引ければ、ダイマックスもZワザもテラスタルも気にしなくていい。入手難易度の高さを除けばメガシンカが一番強いが、入手難易度の高さがネックだ。
「入手難易度が一番低いのはZワザだ。アローラ地方に行ってZワザを会得したいと言えば入手は出来る。だが、4つの中で一番使い勝手が悪いし俺達みたいなのが貰えるかどうかが……人間性が酷い奴には石そのものを与えない可能性がある」
「ふっ、それならば既に対策済みだ……アローラを代表するポケモン博士であるククイ博士にアローラポケモンリーグの開催について話を持ちかけた。アローラは内向的な文化だ。アローラは良いところと知っているがそれで終わっていてアローラの外を知ろうとする者が圧倒的に少ない。そこを利用し、アローラと外の地方の住人と交流し最終的にはZワザを会得するをゴールにした物を開催すると言えばククイ博士は喜んでいた」
「フハッ!抜け目がねえな。だが気を付けとけよ。アローラは他の地方よりもポケモンの神秘が濃い場所で護り神と言われる伝説のポケモンと会おうと思えばあっさりと会える場所だ。下手に自然をぶっ壊せば世界そのものが終わる」
現に平行世界ではアローラは終わってしまった。
ただでさえウルトラビースト関係の厄介な事もあるしホントに気をつけねえと……自然を不用意に破壊すれば祟られるのがこの世界だからな。
「Zワザか……ふむ……」
「人に意見を言わせせるだけ言わせてどうしたんだよ?」
「なに、息子がジョウトリーグ・シロガネ大会に出るからな……なにか会得してもらいたいものだがZワザの会得方法からして難しいとな」
息子ってシルバーか?……スピンオフのライコウ雷の伝説でそれっぽいの出てるな。
とは言えあの手のタイプには絶対にZワザは教えない……人間性が酷かったらしまキング達がZリングをくれない。
「まぁ、そんな便利な枠があるならば使わせてくれよ」
「ああ、推薦しておこう……だがお前以外にもトレーナーが居るから悟られるなよ?」
「問題ねえよ」
「サカキ様、ジム戦を申し込みに来たトレーナーが」
「どうした?」
Zワザを会得する手段が生まれたと思えばジムのスタッフ兼ロケット団員がジム戦を申し込みに来たトレーナーがいると言った。
こんな時にもジム戦かと思ったが、なにやら訳ありの様だった。
「一切の手加減無しのお互い交代ありのフルバトルがしたいと」
「フハッ、正気かよ?」
サカキ相手に文字通り一切の手加減無しの交代ありのフルバトルがしたいと申し込んだ。全力のサカキはカントーで一番強いジムリーダーでチャンピオンリーグに出たトレーナーですら一蹴する圧倒的な強さを持っている。
じめんタイプに相性が良いポケモンをぶつけるにしても限度がある。
サカキに対して本気のバトルを申し込んでる奴はどんな奴かとついでだから見に行けば、クロスだった。
「ホントにいいのか?全力のジムリーダーはチャンピオンリーグクラスだ……上を目指すのは構わないが、高すぎる壁だと自覚して諦めるのも大事だぞ」
「トキワジムのジムリーダーは全力のジムリーダーの中で最も強いと言われている!お前を倒して、俺はセキエイ大会に出る!!」
んだよ、スイクン達を探してねえのかよ?
まぁ、大方出会うことだけは出来たが圧倒的な力にボコられて負けた……そんなとこで伝説のポケモンを倒せる強さをまずは会得すると考えたんだろう。
「なるほど……ならば君に見せてあげようじゃないか。最強のポケモンを」
そこからはもう蹂躙としか言えなかった。
弱者を切り捨てるやり方をしているから一応は強いポケモン達で構成されているクロスの手持ち、6体全てがそれなりにレベルが高かったが……ミュウツー1体で圧倒した。
この世界は伝説のポケモンってだけでやたらと強い。
その上で上澄みも上澄みな戦闘の為に作られたミュウツーは別格の強さだろう。
「……アレを倒すか」
チャンピオンクラスのポケモントレーナーは伝説の名に相応しいポケモンを倒せる。
ミュウツーみてえに戦闘に特化した作りなポケモンすらも倒せる……上澄みも上澄みな奴等は恐ろしい。
「あんだけやってて、そんだけかよ」
ヒトカゲを弱いから捨てて強いポケモンのみを求めるクロス。
捨てられずに進化にまで漕ぎ着けたポケモン達は弱かった……弱者を切り捨てるやり方は正しいかもしれねえが、見切るタイミングが悪過ぎるし、良いもののみを選別すれば勝てるほどにバトルは甘くはねえんだよ。