アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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ああいうのなら最高だ

 

 俺達のポケモンを使ってのレンタルポケモン大会は良い結果を残せた。

 ポケモンバトルに対して興味ねえ奴等は見る側として面白い!と思わせた。興味があるが最初のハードルが高いと思っている奴等は俺達のポケモンを使ったことで強いポケモンでバトルをするのは楽しいのだと感じた。

 

「ハナミヤ、真面目にやってんだな」

 

「んなわけねえだろう……こういうところを疎かにすりゃ後で痛い目に遭うだけだ」

 

 ポケモンバトルに関してどういう風に興味を抱いているとかそういうののアンケートを取ったりした。

 結果的にはアローラ地方の人はポケモンバトルに対して興味を抱いている。ただしアローラの環境がそれ以上が望めない。

 

 アローラにポケモンリーグは無い。

 ポケモンバトルをやって強くなりたいと強く望んでもアローラ自体にバトルする場が設けられてねえ。必然的に外の地方に行くことになる。島巡りの試練みたいにポケモンを使って力技以外での問題解決とかそういうことをする理由は特に見つからねえしな。

 

「なら、ちょいと頼みを聞いてくれねえか?」

 

「あんた、しまキングだろ……」

 

「そういうな。5人ともハッキリと口にしねえが、コイツが欲しいんだろ?」

 

 クチナシさんがなにかを頼もうとしてくる。

 しまキングとしての仕事だと察したのでそれを怠ってどうすんだと呆れれば深緑色のZパワーリングを取り出した。

 

 俺達がアローラで色々と活動しているが真の目的はZワザだ。

 全てのポケモンに必殺技と呼べる威力の技を搭載する事が出来る便利なアイテムだ。

 

「トレーナーとして道を示せとか、間違っている奴を正せとかそういうのなら幾らなんでもそれが貰えるでも嫌だぞ?」

 

「分かってるよんなことは……お前等と同じでZワザ目当てな奴が居てな」

 

「Zパワーリングを授けるか授けないかはあんたの匙加減だろう?」

 

 俺達と同じでZワザを求めているトレーナーが居る。

 Zパワーリングを授けるか授けないかはしまキング達の匙加減の問題だ。そこを決める権利は俺には無いしそこを放棄するのは流石にどうかと思うぜ。

 

「そいつに対して試練を与える……で、お前にもついでだから与える」

 

「おい、試練を受け取ってか?」

 

「ああ、安心しろよ。お前にコイツを渡しても問題は無いってオレは認めてる。ハラ達も他の奴等は立派に仕事を熟しているしZワザを授けようって考えてる……ただ、ちょいと困ってることがあってな。試練を受けるだけでお前にはやるよ」

 

 試練を突破しなきゃZパワーリングを貰えないかと思ったが突破するだけで貰える。

 それは普通に嬉しい事だが、その依頼の内容について聞かなきゃいけねえ。ポケモンを使って問題を解決するわけじゃねえしそもそもでなんの問題を抱えてるのかが分からねえ。

 

「なんの問題を抱えてんだよ?」

 

「それが、Zクリスタルを独占してんだよ……しまキングのオレがなに言っても意味無いのは目に見えてるし、とりあえず様子を見に行ったり腹の中を探ってくれや」

 

「ったく……」

 

 しまキングだからしないといけねえ仕事だがしまキングだからこそ出来ない仕事だ。

 クチナシさんはそういう風に認識をしたので俺にお鉢が回ってきた。Zクリスタルを独占しているって事は大体の予想が付く。

 

 まったく、それを解決するのがしまキング達の仕事だろうに。

 ……まぁ、だからこそ俺にSOSを出したってところがあるだろうがな。

 

「よぉよぉよぉ!ここになにしに来たわけ?」

 

「ここはあたし達スカル団のシマだよ!」

 

 長閑で平穏に見えるアローラ地方にあったスラムとも思える廃墟な町、ポータウン

 こんなところがあったんだなと思いながらも足を運べば如何にもなヤンキー達、スカル団が絡んでくる。

 

「ここにZクリスタルが大量にあるって聞いたから、被ってる奴があるなら貰えないかと思ってな」

 

「ああん!グズマさんが集めたZクリスタルを奪おうってのか!」

 

「生意気な奴だな!」

 

「おっと、そういう口か。悪くねえぞ」

 

 スカル団の2名はモンスターボールを取り出した。

 2vs1の変則的なダブルバトルになった。相手はアローライシツブテとアローラコラッタを出してきた。

 

「カイリキー、プテラ、出てこい」

 

「リッキ!」

 

「ギャオス!」

 

 カイリキーとプテラを出した。

 見た目の時点で既に負けている……と言うか見た感じそこまで強そうなポケモンじゃねえ。

 

「カイリキー、じしん!」

 

「リッキ!」

 

 まずはカイリキーで小手調べのじしんを使う。

 地面に衝撃波を放ち波状に広げていけばアローラコラッタとアローライシツブテと命中し……一撃で戦闘不能になった。

 

「ああ、コラッタ!」

 

「イシツブテ!」

 

「フハッ、弱そうなポケモンかと思えばマジで弱いポケモンじゃねえか」

 

 カイリキーのじしんで一撃で戦闘不能になるなんて何処まで育成を怠ってんだよ。

 スカル団の2人はポケモンをモンスターボールに戻した。俺を見てくる。見た目からして強いカイリキーとプテラ。2体とも圧倒的な強さで圧勝したことで気分が良いのかニヤリと笑みを浮かべていた。

 

「「ひぃ!?」」

 

「フハッ、情けねえな……」

 

 スカル団の2人は俺にビビって逃げていった。

 コレでポータウンの入口にいるスカル団は居なくなったから中に入れる。予想通りと言うべきかインフラが整備されてるもののロクな手入れをしていないアウトローな場所だった。

 

「グソクムシャ、であいがしら!」

 

「ガオガエン、受けろ!」

 

 目当ての相手は何処に居るのかを探していればポケモンバトルが出来るバトルフィールドでバトルをしてるトレーナーがいた。

 1人はこの前ミュウツーにボコボコにされて情けない姿を見せてくれたクロス、1人は件のZクリスタルを独占している奴……審判は確かプルメリだったか?

 

 技の内容的にポケモンバトルを始めたところか。

 グソクムシャのであいがしらをガオガエンは受けた……結構な威力があったが耐えたのは中々でガオガエンはニヤリと笑みを浮かべている。

 

「ハッ!言うだけだ言ってそんだけかよ!」

 

「それはお前だろ?ガオガエン、ニトロチャージ!」

 

「グソクムシャ、アクアブレイクで弾け!」

 

 であいがしらを真っ向からぶつけることに成功した。

 ガオガエンは耐えたが確かなダメージが入っている。何かをしてくるわけでもなく真っ向から耐えた事についてグズマはなにもしないのかとクロスを煽り、クロスは言い返して行動をする。

 

 ガオガエンにニトロチャージで攻めさせる。

 炎を纏った突撃だがガオガエンの纏っている炎が気のせいか通常よりも大きい。なんか特殊な個体か?と思っていればグソクムシャが腕に水を纏ってアクアブレイクで対抗する。

 

 ぶつかり合うグソクムシャのアクアブレイクとガオガエンのニトロチャージ。

 結果は言うまでもない。ニトロチャージは強え技だが威力でなく効果が強い技だ。アクアブレイクとは異なる技でグズマのグソクムシャのアクアブレイクの方が威力が高い。

 

 ニトロチャージで突撃してくるガオガエンをグソクムシャは弾き飛ばした。

 

「ガオガエン!?」

 

「ッハ!そんだけかよ!」

 

「っち……使えない奴め!」

 

「それはどっちだ……つーか、わざわざこんなところまでなにしに来たんだよ?」

 

「お前とポケモンバトルをしてこいとしまキングに言われたんだ」

 

「しまキングだぁ?ハラの野郎か?……っけ!くだらねえ!」

 

 しまキングに試練としてポケモンバトルをしてこいと課題を出されてポケモンバトルをしに来た。

 誰が依頼を出したかについてかグズマは想像し、島巡りをしているトレーナーの1人だと認識してくだらねえと一蹴した。だがクロスはここで否定しなかった。

 

「ああ、こんなくだらないことZワザの為じゃなきゃやらなかった」

 

「あん?」

 

「俺はこんな場所で終わる人間じゃない。最強を目指し俺の存在を認めさせるんだ!その為にZワザを、力を手に入れる!」

 

 フハッ、いいね!いいね!いいねぇ!

 クロスの奴は一般的に言えばトレーナーとして間違った方向に着実に歩いている。力こそ全てで力でポケモンを従えさせようとしている。そんなの間違いとか色々と正してくれる大人も友達も居ない。

 

 このまま上手い具合に破滅していってくれたら面白い。

 

「なんだ俺以外にも同じ奴が居たのかよ」

 

「お前は!」

 

「よぉ、クロス……お前、スイクン達をゲットしてホウオウを捕まえるんじゃなかったのか?」

 

 とりあえずこのまま見ているだけじゃ仕事は果たせない。

 姿を現せばクロスは俺を覚えてくれた。俺も覚えているとスイクン達をゲットするんじゃなかったのかと聞けばクロスは答えた。

 

「あの3体は強いポケモンだ。出会っても直ぐに逃げやがるから回避不可能な一撃必殺の技を、Zワザを手に入れに来た……俺の目的はあの3体を従えてホウオウをゲットすることでもあるが、その上で最強のトレーナーになることだ」

 

「そうか……じゃあ、似たような試練をしまキング達に出されたってことか」

 

 俺とクロスはグズマを見た。

 

「ハラか?それともクチナシか?……いや、誰だって構わねえ!」

 

「俺は別にお前を更生するとかそんなつもりは一切ねえよ……好き勝手やりてえなら好き勝手にしてろ」

 

 しまキング達に頼まれたから俺達がやって来た。

 スカル団はアローラの汚点かなにかだと勘違いしてる……のは、普通のアローラ民だろう。

 

 ハラはどうかは分からねえがクチナシさんはアローラでも数少ない外の世界を知っている住人だ。

 アローラの良さも知ってりゃアローラに無い部分も知っている。アローラの悪さも知っている。

 

 俺達5人の転生者が全員絵に描いたような品行方正な転生者じゃねえ。俺がまさにそれだ。

 俺みたいなのも居るんだから、世の中には普通じゃないはみ出し者が居るのも理解している。

 

「テメエはなにがしてえんだ?ただただ暴れるだけなら、その辺のチンピラと……おっと、スカル団はただのチンピラだったな」

 

「んだと!」

 

 第六世代まではしっかりと目的を持って悪行を行っている悪の組織がいる。

 だが、第七世代のスカル団はただのチンピラ集団だ。アローラに馴染めてない……類は友を呼ぶ、悪くない言葉だ。

 

「アローラに馴染めない奴等の集まりだろ?だったらとっととこんな所を捨てちまえよ……ガオガエンを苦戦せずにぶっ飛ばせるんだから、テメエは腕は確かなんだろうが?」

 

「……」

 

「おっと、そいつは無理な話か。テメエは勝つことが出来ない無冠の将だからな」

 

「っ、あんた!!!」

 

 グズマはポケモンバトルの腕は確かだが決して一番じゃない。一番になりたいと思っていたが一番になれなかった奴だ。

 見た目が無冠の五将の花宮真の俺が言える義理じゃねえが無冠の将だ。それを指摘してやればグズマでなくプルメリが怒りを顕にした。

 

「テメエは合わねえんだろ?生まれ持った性と自分の能力が……どうしてもククイ博士って壁を」

 

「黙りな!!」

 

「落ち着けよ、プルメリ……ああ、そうさ。どいつもこいつも二言目にはアローラは最高だアローラに生まれてよかっただなんだ言ってやがる。アローラしか知らねえ奴ばかりだ。俺はアローラが合わねえ……それが間違いだって言ってくる奴等をぶっ壊す」

 

「フハッ、最高だね」

 

「なに?」

 

「クロス、グズマ……俺がなんでアローラに居るのか教えてやる。アローラでポケモンリーグを開催する為にアローラの人間にポケモンバトルに対する意欲を高めている。近い将来、アローラでポケモンリーグは開催する」

 

 グズマの意見を聞いてそれは最高だねと笑みを浮かべる。

 そして俺がアローラに居る理由、アローラポケモンリーグ開催の為にポケモンバトルに対する意欲を高めさせている。

 地元のローカルな大会じゃなくてちゃんとしたポケモンリーグとして開催される云々の手続きはサカキ達がやっている。

 

「そこで優勝しろ……そうすりゃ全部ひっくり返る。お前等はある意味アローラの汚点だ。その汚点が優勝する……最高だな」

 

 周りからは最低だなんだの言われている奴等が一番になる。

 品行方正とか選ばれた者とか心の底から楽しんでるとかそういうのじゃない悪童な人間が一番になる。その為に必死になって頑張っていた奴等の努力を否定することが出来る。

 

「お前等を汚点だと思っていた奴等が掌返しをする。今まで栄光を浴びていた奴等が日陰者になる……どうだ?」

 

「ふん!くだらない!アローラでポケモンリーグを開いて優勝してもただのお山の大将だ!」

 

 クロスの奴はくだらないと言いバトルフィールドから去っていく。

 残ったのはグズマとプルメリだ。2人はどうするつもりなのかを聞いてみる。

 

「最高じゃねえか……」

 

「悪くないね」

 

「じゃあ、さっさとスカル団を纏めな……ただの反グレ共じゃなくてバリバリの武闘派集団のアウトローになれ」

 

 今まで自分達を否定していた奴等が開催する大会に出て優勝をする。

 この上なく最高なことであり、グズマとプルメリは笑みを浮かび上げた。俺は言うべきことは言ってやった。ついでだからとムシZを手に入れた。

 

「ブルッ!」

 

「フハッ、今までのやりとりを見てましたか?」

 

 ポータウンから出ていけばウラウラ島の護り神、カプ・ブルルが俺の目の前に現れた。

 今までの一連のやりとりを見ていたっぽい。それを間違いだなんだと言いに来たら俺は聞く耳を持たない。

 

「全員が全員、いい子ちゃんじゃねえんだよ……ああいうのが優勝する、最高だぜ」

 

 一応、サンムーン編ではアローラポケモンリーグの為にを名目にアローラ地方に居るつもりだが身内だらけのアローラポケモンリーグには興味ねえ。どうせ1回目からチャンピオンリーグだなんだが出来るほどに上手くはいかねえ。

 俺達5人の仕事は外の世界の住人がどれだけの強さを持っているのかを見せつける一種の道標だ。クロスみたいにアローラの外に行きたいって奴がアローラの外を知って絶望するか、喜ぶか……まぁ、どう転んでも美味しいな。

 

「どうする?ここでお前が普通ってやつをグズマ達に押し付けるか?」

 

「ブルッ……」

 

「グズマはアローラだけが全てじゃねえのを知っていてアローラの悪さを知っている。アローラの住人はどいつもこいつもいい子ちゃんの鬱陶しい奴だがそれでもグズマみたいなはみ出し者も確かに居る。お前はそんな奴にこんな品行方正とか選ばれて当然な人間になれと、グズマ達の中にある野心を普通を強要して抑え込むのか?」

 

「…………………」

 

 別に普通ってのを押し付けるのは悪いことじゃない。

 普通が無けりゃ、物事の価値観や基準は大きく狂っちまう。大半の奴は普通で良い。普通になれるようになったから世の中が動くようになった。

 だが、そうじゃないギラギラと燃えたぎる野心を持っている奴等を普通で抑制する。それは正しい事なのか?

 

「テメエはアローラの護り神だ。だからアローラの文化についてはこの上なく知り尽くしているだろう。だが、アローラは狭すぎる。そして正しいだけが世の中じゃねえんだよ」

 

「……ブルッ……」

 

 カプ・ブルルはなにを思っているかは分からねえが、俺の言った言葉を飲み込んだ。

 コレでアローラポケモンリーグそのものを反対とか言い出したら終わりだろうが……まぁ、その時はカプ達に対して疑惑を抱かせればいいだけだ。

 

 クチナシさんに頼まれた通りグズマの腹の中を探ってやった。

 んでもって、アローラに対する復讐でアローラポケモンリーグに優勝するって決意をさせた。一番のライバルはサトシやククイ博士だろうが、それでも勝てば世間はひっくり返る。

 

 目的は果たしたのでZパワーリングは貰った。グズマが大量に持っていたムシZを1個貰った……そして気付く。俺、むしタイプのポケモンを持ってねえと。

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