アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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皆が見たいのは俺じゃない

 

「いや、実に残念だよ……まさかここで君と当たってしまうだなんてね」

 

 俺の1回戦の対戦相手はシゲルだった。

 シゲルは勝つつもりだから1回戦でいきなり俺とぶつかったことを残念そうにする。俺ならばもっと上に行くことが出来ると思っているのに自分とぶつかってしまった事でその可能性を失った。

 

「ああ、実に残念だ……まさかいきなりお前が負けるとはよ」

 

「言うね」

 

「はいはい、睨み合いはそこまで。2人は氷のフィールドで3時間後に戦うわ。メンバー選出をしたりして準備するのよ」

 

 シゲルに対して軽く言い返せば火花が散るが受付の人が睨み合いはここで終わりだと終わらせる。

 シゲルとの対戦は氷のバトルフィールドか……氷のバトルフィールドって色々とクソ仕様にしか思えねえんだよな。

 

「先にオーキド博士に連絡を取れよ。俺は後で構わない」

 

 お互いにゲットしたポケモンはオーキド博士の研究所に預けている。

 同時に連絡を取ってもお互い混乱させるだけだからと先にオーキド博士に連絡するようにシゲルに譲った。

 

 流石にシゲルがなにを出すのかを盗み見はしない。

 シゲルはカントーでメジャーなポケモンは大体は持っている。特定の弱点を攻めるよりも自分の強さを押し付ける方で上手くやらなきゃいけねえ。

 

『まさか1回戦からシゲルとぶち当たるとは……』

 

「ええ、俺も驚きですよ」

 

『出来ればもっと上の方でぶつかって欲しかったが、そう都合良くはいかんの』

 

 シゲルがポケモンを選び終えたので俺がオーキド博士に連絡を入れる。

 1回戦で同胞が潰し合う事になったこと、研究に一区切りを入れてセキエイ大会を生で見に行くつもりが、それが出来なかった。

 

 俺かシゲルが1回戦で敗退してしまう事は確定だ。

 生で孫の晴れ舞台は見れない。仮に見れれば俺の激闘が見れない。何処に向かってどう転んでも美味しくない展開だ。

 

「出場する以上は覚悟は決めていましたけど、まさかこんなに早くに当たるとは思ってもみませんでした……ハッキリ言えば、かなり不安です」

 

『ほぉ、不安とな?』

 

「シゲルはオーキド博士の孫でポケモンに対する勉強も熱心です。俺は才能豊かなシゲルとは違いますし、かと言ってサトシの様に喰らいつこうと必死になっていたわけじゃないです……下馬評でもシゲル優勢です」

 

『そう落ち込むでない。お前さんとてセキエイ大会にまでやって来たトレーナーであることは紛れもない事実、シゲル相手に何処までやれるか……生で見れぬのは少々残念じゃが期待しておるぞ!』

 

「ええ……じゃあ、今から言う3体をお願いしますね」

 

 シゲルとの対戦に出すポケモンの3体は直ぐに決まった。

 オーキド博士に使用する3体のポケモンを言えばモンスターボールが転送される。

 

「フハッ……最高だな」

 

 平等になろうにも、オーキド博士だって人の子で人間だ。

 自分の孫が優秀な成績を残してくれるのは嬉しい……例えそれが俺の様に同じ日に旅立ったトレーナーだとしても、オーキド博士は自然とシゲルを応援する。

 

 別にそれについて依怙贔屓だなんだとは言わねえ。自分の息子娘が可愛いのは極々普通な事だ。

 オーキド博士はお前ならば勝てる!とは言ってこない。健闘を祈っているであり勝てと言われていない……コレがサトシならばどっちが勝っても嬉しいと思えるんだろうが俺だからか、オーキド博士はシゲルに期待を寄せている。

 

「さぁ、今年もやって参りました。ポケモンリーグ協会があるポケモンリーグの本場!セキエイ高原!ここではカントー地方の地方リーグが行われている……今日から連日連夜の激闘です!選手達にインタビューをしてみましょう!、そこの君、インタビューいいかしら?」

 

「……はい、大丈夫ですよ」

 

「ここに居るってことは大会出場者よね?どうかしら、はじめてのポケモンリーグは」

 

「1回戦の相手がいきなりのクライマックスで緊張とかそういうのを通り越しちゃいますね」

 

 ポケモンの出場登録を終えれば何処かの局の番組が取材に来ていた。

 おそらくは生放送だろう。俺にインタビューをしてきたので俺はここでハードルを上げてやろうと思った。

 

「1回戦の相手がクライマックス?」

 

「ええ。ポケモン研究の第一人者であるオーキド博士の孫のシゲルですよ……普通なら8個集めればいいのに10個もバッジをゲットした猛者ですよ」

 

「なんと!?オーキド博士の孫が……1回戦でぶつかるなんて」

 

「出来る限りは頑張ってみますが、相手は格上ですからね……応援よろしくお願いします」

 

 インタビューに対して特に当たり障りが無いように見えてシゲルのことを褒め称える返事をする。

 応援よろしくお願いしますで最後を締めて一礼をした後に氷のフィールドがあるスタジアムに入る。シゲルは赤コーナー、俺は緑コーナーからの入場で選手控室で試合を見る。

 

「ボロが出るか」

 

 1回戦の試合は同時進行で他のスタジアムでも行われている。

 選手控室にあるモニターには他のスタジアムの試合がやっているが……圧勝で終わっている試合が幾つかある。

 

 ここからはジムバッジ8個以上の実力者のみでバトルが行われる。

 その中で1度も負けずに頂点の座を手に入れないといけない……どっちが勝ってもおかしくはない、じゃなくて事前に集まったデータからこっちが勝つのが当たり前だろうと言う下馬評が生まれている。

 

 大抵はその下馬評通りの結果になる。

 過去に一度でも地方リーグに出場したトレーナーや大きな大会で好成績を残したトレーナー達はちゃんとした実力を持っている。

 その実力通りの結果になっていて……上に進むに連れてどちらが勝つか分からない均衡した強さを持った状態になる。

 

 1回戦や2回戦ではジムバッジ8個集めたトレーナー達の中でホントに強いのがふるいにかけられる。

 その結果、どっちのジムバッジを8個集めた筈なのに大きな実力差が生まれていて力の差が現れている。

 

 同じタイプのジムに挑み続けたのか、それともジムバッジを集めるのに時間がかかりすぎて修行が出来なかったか?

 理由は分からねえが、まだ序盤も序盤の1回戦で大差をつけられて敗北をした奴等は弱い。出るのがやっとか、上が化け物過ぎて挫折しちまうタイプだな。

 

「ハナミヤ選手、そろそろお願いします」

 

「わかりました」

 

 前の人がバトルをした氷のフィールドの整備が終わり、俺の番がやって来た。

 ポケモンリーグのスタッフが出番ですと言えば俺は1歩ずつバトルフィールドに向かう。

 

 結局、俺が何者なのかは分からねえ。

 なにか前世の記憶を思い出すとかそういうのがあるかと思ったが特に無い……だが、感覚的に言えば分かる。

 俺はこういう晴れ舞台みたいなところに出たことがないのだと

 

『さぁさぁ、盛り上がって参りました!ポケモンリーグ・セキエイ大会!氷のフィールドの整備が終わり、次なる試合が行われます!』

 

「「「『フレー!フレー!シ・ゲ・ル!』」」」

 

「お前、私設応援かよ」

 

「コレでも顔は広いからね」

 

 シゲル応援隊という謎の応援隊に応援をされているシゲル。

 そんなのに応援されているとは……マジで下馬評ではシゲルが勝って当然と思われているな。

 

『ハナミヤ選手とシゲル選手、今年ポケモントレーナーになりポケモンリーグに出場した有望株!シゲル選手はなんとあのオーキド博士の孫!果たしてハナミヤ選手は何処まで奮闘するのか!』

 

「悪いね、ハナミヤ」

 

「いや、謝ることじゃない……コレが今の評価だ」

 

 さっきインタビュアーにシゲルがオーキド博士の孫だと言えば予想通りと言うべきか使ってくれた。

 観客達もオーキド博士の孫がポケモンリーグに殴り込んできた!と盛り上がっている。この状況が俺が欲しかった。

 

「これより1回戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル!入れ替えは可能!Zワザ、メガシンカ、テラスタルは何れか1つのみ!」

 

 どちらが先に出すのかを決めるルーレットが回転する。

 止まったのは赤、シゲルが先にポケモンを出す事が決まった。

 

「僕の輝かしいデビュー戦はお前だ!」

 

「ピジョット!!」

 

「ピジョットか……じゃあ、頼んだぞプテラ」

 

「ギャォス!!」

 

『シゲル選手のピジョットに対してハナミヤ選手はプテラ!どちらも空を飛ぶことが出来るポケモン!氷のフィールドの影響を受けない!果たしてどちらが空を制するか!』

 

「試合開始!」

 

「プテラ、後ろを取れ!」

 

 試合開始の宣言がされたので早速動く。

 プテラの高い機動力を活かし、高速で旋回をする。プテラの素早さにシゲルは驚いた。

 

「お祖父様から君の話はあまり聞かなかったが、どうやら相当仕上げたみたいだね……ピジョット、後ろは取られるな!」

 

 俺が今日まで必死に鍛えてきたのが分かる一連の動きだった。

 ピジョットに後ろは取られるなと言い飛行移動が繰り広げられる。戦闘機では出来ないであろう小さな旋回等があるがプテラはシゲルのピジョットの動きを見逃さない。必死になってくらいつくどころか上回っており、ピジョットの背後を取った。

 

「プテラ、こおりのキバ!」

 

「なに!?」

 

 後ろを狙うことに固執していたから接触しないタイプの技、いわなだれやストーンエッジを予想していたシゲル。

 ピジョットの背後を奪うことが出来たプテラはピジョットに急接近し氷で出来た牙で噛みつきピジョットの翼を凍らせる。

 

「まさか、こおりのキバだなんて……」

 

「今ので倒れないか……」

 

 プテラのレベルはそれなりに高いと思っているんだが、今のでピジョットを倒せなかった。

 こおりのキバは効果は抜群だしプテラはパワー自慢でもあるからいけるかと思ったが……流石はシゲルってか?

 

 だがこれでいい。真正面からぶつかろうと思えばぶつかる事が出来ていた中で背後からのこおりのキバ、シゲルはなんでそんな事をと疑問に抱いている。定石通りのポケモンバトルをしている奴にとってこういう効率が悪いことがなんなのか分からない。

 こおりのキバを当てるだけならなピジョットに真っ向から挑みに行けばいいだけだからな。

 

「確かなダメージは入っている……が、バレたか」

 

 こおりのキバで倒そうと思ったが倒せなかった。

 これは少し予想外でプテラがこおりのキバを覚えていることをシゲルは知った。賢いシゲルならば他のキバ系の技を会得している事を理解しているだろう。

 

「今度は真っ向からだ!」

 

「ピジョット、低空飛行だ!」

 

 っち、流石に直ぐに攻略法は思い浮かぶか。

 真っ向からこおりのキバを当てに行く戦闘スタイルに切り替えればピジョットは一気に急降下した。足がつくんじゃねえかと思えるぐらいの低空を飛行している。この状況だと顎を動かして噛みつくキバ系の技が当てにくい。

 

「プテラ、ストーンエッジ!岩を飛ばせ!」

 

 岩の破片が飛ぶタイプのストーンエッジを使う。

 ピジョットは回避をするが追尾機能を持っていてピジョットを追いかける。

 

「ストーンエッジが曲がるなんて……でも、ピジョットに届かないね」

 

「プテラ、こおりのキバ」

 

「っ、しまった!」

 

『おおっと!シゲル選手のピジョット、プテラのストーンエッジを回避し続けていたが気付けばプテラが目の前に!』

 

 ストーンエッジはピジョットを倒すものじゃねえ。ピジョットの動きを抑制するものだ。

 こおりのキバを持っている以上は下手に接近しての攻撃が出来ない。シゲルはピジョットに移動する指示を出してプテラに攻撃を当てるチャンスを伺っていたが、そんな時は来ない。

 

 ストーンエッジで誘導されたピジョットはプテラのこおりのキバを受けた。

 

「ジョット……」

 

「ピジョット、戦闘不能!プテラの勝ち!」

 

「っ……戻れ。まさか君が負けるとは……だったら彼ならどうだ!いけ、サイドン!」

 

「ドォ!」

 

『シゲル選手の2体目はサイドン!プテラと同じくいわタイプのポケモンですがプテラとは真逆、重量級のポケモンです!』

 

「戻れ……いけ、ドサイドン!」

 

「ドォ!」

 

「なにっ!?」

 

 シゲルの2体目に出てきたのはサイドンだった。

 重量級のポケモンが出てきたしここが交代するタイミングだとモンスターボールにプテラを戻す。2番手はドサイドン、それを見たシゲルは驚いた。

 

「サイドンの進化系のドサイドン……まさか被るなんて……」

 

「フハッ……進化前と進化後でこのバトルフィールドだ!偶然じゃねえだろ」

 

「サイドン、ドリルライナーだ!」

 

 ドサイドンの存在は知っていたがドサイドンが出てくるのは予想外といったところだ。

 氷のフィールドの特性、それは氷の上を滑る事が出来る。歩くのが遅い重量級のポケモンでも氷の上を滑れば重さが加わって素早く動ける。

 

「ドサイドン、フィールドにストーンエッジをばら撒け」

 

「ドォ!」

 

「サィ!?」

 

「なっ……フィールドを破壊するだって!?」

 

 スケートの様に滑ってドリルライナーで攻めてくるサイドンに対してドサイドンはストーンエッジを作る。

 間隔なんかも特になくばら撒く形で放てば地面にピキピキと亀裂が入ったりし……凹凸が生まれる。平らな場所ならば気軽に滑る事が出来るかもしれないが凹凸が出来たことでサイドンは見事に転んでしまい勢いあまってドサイドンの前までやってきた。

 

「アームハンマーだ」

 

 ドサイドンはシゲルのサイドンに拳を振るう。

 サイドンば回避することが出来ず上から叩きつけられて地面の中にめり込まされる。

 

「ドォ……」

 

「サイドン戦闘不能!ドサイドンの勝ち!」

 

「っ……」

 

 ピジョットでは攻める事が出来なかった。サイドンでは攻めたがフィールドに妨害された。

 俺のポケモン達はダメージらしいダメージを一切受けておらず、シゲルは3体目のポケモンにまで追い詰められた。

 

「君で逆転を果たす!いけ、フーディン!」

 

「ディン!」

 

「戻れ……いけ、エーフィ!」

 

「フィ!」

 

「っ……」

 

「流石に気付くか」

 

 空を飛べるポケモンに対して空を飛べるポケモンを出した。進化前のポケモンに対して進化後のポケモンを出した。エスパータイプのフーディンにエスパータイプのエーフィを出した。

 ポケモン達は特にダメージを受けていないのに、ポケモンを入れ替えた。似たようなポケモンで明らかにこちらを意識している。

 

「ナメるなよ……フーディン、ひかりのかべ!」

 

「エーフィ、めいそうだ!」

 

 エーフィはジョウトのポケモンだが流石はシゲル、知識としては知っている。

 エスパータイプのポケモンだからと特殊攻撃に警戒し、めいそうを使ったのだがそっちが壁張りをしれくれるならこっちも動ける。

 めいそうを使いパワーを高めればシゲルはしまった!となっている……ひかりのかべ自体は悪い選択肢じゃねえよ。

 

「エーフィ、ベースはシグナルビームでいくぞ!」

 

「フィ!」

 

「な、なにを」

 

 正直これをするのは嫌だがしないといけねえから渋々する。

 エーフィが覚えているシグナルビーム、それをベースにしたむしタイプのZワザ

 

「絶対捕食回転斬!」

 

 エーフィの額の宝石から粘り気のある糸が出る。

 フーディンは絡み取られてぐるぐる巻きにされてしまい、そこから回転斬をくら氷のフィールドが大きく破壊された。

 

『こ、コレはZワザ!アローラ地方に伝わると言われるゼンリョクの必殺技!ハナミヤ選手、彼はZワザを会得していたのか!』

 

「ディン……」

 

「フーディン、戦闘不能!エーフィの勝ち!よって勝者、ハナミヤ選手!」

 

 フーディンに絶対捕食回転斬をくらわせれば一撃で戦闘不能になった。

 ひかりのかべを使って特殊攻撃を軽減したみたいだが、めいそうを1回積んでからのシグナルビームをベースにした絶対捕食回転斬のダメージは軽減してもフーディンを倒せる範囲内にまで納まった。

 

「負け……た?……負けたのか?この僕が?」

 

 審判がフーディンの戦闘不能と判定を下し、シゲルの3体のポケモンが戦闘不能になったことで俺の勝ちが決まった。

 一瞬だけだった。もう終わりなの?と言う空気が流れた。それは試合があっさりと終わったことじゃなくてシゲルが特に活躍らしい活躍を見せなかった。

 

 ポケモン研究の第一人者の孫であり、本来ならば8個で充分なところを10個もジムバッジを手に入れたシゲル。

 ポケモントレーナーとしては非常に優秀なんだろうと周りから期待の視線を向けられている。そしてその期待に応えると言わんばかりに強力なポケモンを引き連れている。

 

「シゲル選手、フーディンをモンスターボールに……シゲル選手!!」

 

「は、はい!」

 

「いいね……」

 

 オーキド博士の孫がポケモントレーナーになって現れた。

 3世の威光を見せるところもあるが納得が出来る才能を持っている。これから輝かしい未来が待ち構えていて周りからも期待をされている。そんな中で1回戦の試合であっさりと敗北した。

 

 周りはオーキド博士の孫なのに?とか持ち上げるだけ持ち上げといて大して強くないじゃんという視線やボヤキが聞こえる。

 俺の存在よりもオーキド博士の孫のシゲルの方がインパクトが強い……それなのにロクな結果を残すのもそうだが爪痕も出来なかった。

 

「じゃあ、失礼します」

 

 ここに居るとあまりにも哀れなシゲルに対して馬鹿笑いをしてしまう。

 3世の威光とそれに相応しい実力を持っていて成果を見せる。シゲルはセキエイスタジアムの聖火を灯す仕事をしていたからより目立っていて……そして情けなく敗北した。皆が見たいのはシゲルの快進撃なのにそれが一切無かった。俺の奮闘じゃないんだ。

 

 ここはどう見ても俺が噛ませ犬として動く展開だろうが、その逆いやそれ以下。

 シゲルが噛ませ犬にすらならない情けない敗北をしたことで周りからの視線は切り替わる。オーキド博士の孫なのにこんなものかよと。シゲルはそれを感じ取ったのか俯いていた。

 

「最高だね……」

 

 シゲルの今までの努力を水の泡にした。

 この上ない屈辱的な思いをした……この瞬間、この場面がある。コレをずっと俺は待っていた。俺は最高に心地良い気分になった。

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