アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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『鉄心』vs『剛力』

 

「ったく……広すぎんだろ」

 

 オレンジ諸島での冒険を軽く終えた後にやってきたのはトウキョシティ。

 ここでチャンピオンリーグが行われるがトウキョシティが予想以上に広すぎて驚いている。

 

「貴方がここで戦うなんてね……」

 

「セキエイ大会と大して変わらねえよ」

 

 母さんもついてきた。勿論大会を見にだ。

 チャンピオンリーグではあるが会場の規模だけで言えばセキエイ大会と大して変わらねえ……ただし、強いトレーナーは普通に居る。いや、強くて当たり前な世界だ。

 

「カントー代表のハナミヤ選手ですね」

 

「はい」

 

 カントー代表としてマクハリスタジアムの隣にある大きなポケモンセンターで出場登録をする。

 ポケモン図鑑を提示してスキャンするという何時ものくだりを行えばあっという間に大会の出場登録を終えた。

 

 選手村の鍵を貰えば選手村に向かう。

 チャンピオンリーグのガイドブックも渡されているのでガイドブックを読むが大してセキエイ大会とルールが変わらねえ。

 

「あら、偶然……って言葉で片付けられないわね」

 

「っち……てめぇ等の階かよ」

 

 数百人のセキエイ大会と比べて出場人数が限られているので選手村は思ったよりも小さい。

 ミブチが隣の部屋だったと思えば逆隣がキヨシで、ミブチの逆隣がハヤマ、ハヤマの隣がネブヤとなんか被った。

 

 ミブチは偶然と言いたいがここまで都合良い展開は無いので偶然と言う言葉で解決する事が出来ないと切り替える。

 

「ハナミヤ、知り合いなの?」

 

「ライバル……いや、敵だ」

 

「そう」

 

「……ライバルからの敵ね……親が応援なんて贅沢じゃない」

 

「お前んところは来てないのか?」

 

「…………どういう風に接すればいいかわかんないわよ」

 

 ライバルと一度言ってからの敵だと訂正をした。そうすることで天邪鬼だと思わせる。

 上手いことしているなとミブチは直ぐに理解し親が応援に来ることを贅沢と言ってくる。一応はチャンピオンリーグって言う上澄みの世界に足を踏み入れているんだから保護者の応援が来るのがベタだろうと思ったが……ミブチの奴は家族関係に悩んでいる。

 

 まぁ、そうか。

 ハヤマの奴は気付いてなかったしネブヤは直ぐに割り切った。ミブチは被害者でキヨシは思い悩んでいたが俺達は何故かこの世界に居る。

 

 自分のことならば自分のことだと割り切ることが出来たとしてもミブチは家族との向き合い方を悩んでいる。

 愛情を向けていたのはミブチじゃなくてミブチになる前の存在だからな……気まずいと言えば気まずいだろうからいい子ちゃんでも演じるか……いや、家族の前ですらいい子ちゃんなんて肩凝りは酷くなるな。

 

「まぁ、これからの人生苦しめよ」

 

「貴方はブレないわね」

 

「んなワケねえだろう。そもそもでなにが芯なのかすら理解出来てねえよ」

 

 この性格になったキッカケが分からない。いや、感覚的に言えばこの性格になったキッカケは無い。

 元からこんな感じの嫌味な性格をしているのだと割り切っている……逆にキッカケがあったらムカつくからな。

 

 ミブチと顔を合わせて荷物を自分の部屋に置いた。

 

「ハナミヤか……決勝戦のアレはわざとだな?」

 

「おいおい、言いがかりはやめろよ。ジャックは自分でメガウツボットを自分の場所に引き寄せたんだぜ?」

 

 こういうところのトイレって普通は個室にあるものなのに無い。

 めんどくせえなと思いながらもトイレに行けばキヨシと遭遇する。決勝戦のアレがわざとだとキヨシは言ってくるが、メガウツボットを自分の意思で自分の前に呼び寄せたんだ。

 

「ポケモンを物理的に飛ばした先にトレーナーがいる、それは偶然だ。現に俺はわざと技をぶつけに言ってねえだろ?」

 

「……そうか」

 

「なんだ?俺は真面目な人間になって欲しいって思ってんのか?フハッ……いい子ちゃんなんてやだね」

 

「いや、勿体ないなって……ラフプレーを優先しても普通に優勝する事が出来るぐらいには強いんだから、もっともっと頑張れば強くなれるのにな」

 

「言っとくが俺が頑張ってるのは原作キャラを嘲笑う為だ……特に頑張ってるって言ってる無能どもをな」

 

 チャンピオンリーグまで勝ち進んだ以上は真面目にやるが、地方リーグでサトシ達が辛酸を舐めるあの顔が最高だった。

 ポケモンリーグに出たのに、今までの力を見せてやるぜ!と思っててもまともに見せれなかった。1回戦での激闘なんて2回戦以降の試合で忘れられるからな……サトシのアレは論外だしな。

 

「安心しろよ。お前等相手にラフプレーなんざしねえよ……アレは潰したい奴を潰せるかの確認だ」

 

「だと、いいんだが」

 

 トイレを済ませればチャンピオンリーグの大会出場者の確認をする。

 流石と言うべきかポケモン達をしっかりと進化させていて自分の長所を活かしたり短所をフォローする育成をしている。

 

「おぉ、ハナミヤか」

 

「1回戦から潰し合いとは残念だな」

 

「なに言ってんだ。誰が相手でも勝つ為にここに来てんだから、ナヨナヨした事を言ってたら筋肉が緩むぞ!」

 

 出場するポケモンの登録をすればネブヤと遭遇する。ネブヤの1回戦の対戦相手はキヨシ。最初からバチバチにぶつかり合う。

 

「でも……彼、強いですよ。ポケモンはネブヤの方が上かもしれないけど、どんな相手でも揺るがないメンタルを持ってます」

 

「おぉ。確かジョウトリーグの決勝戦の相手がチャンピオンリーグ常連の奴だったんだよな?下馬評で格上って言われててそれでも一歩も引かずに勝ったんだったな」

 

「既に『鉄心』なんて異名を持ってやがるからな」

 

 タロがキヨシがとてつもなく強い事を指摘する。

 ポケモンのスペックだけならばネブヤが上なのは確定だが、トレーナーとしてのスキルはキヨシの方が上だ。

 

 どういうわけか既に『鉄心』の異名を持っている。

 キヨシに対して何処までネブヤが粘るか……持っているポケモンのスペックだけを見れば、ネブヤが上だがネブヤのトレーナーとしてのスキルはキヨシに劣っている。ネブヤはそれを理解して自分の能力を伸ばしている。

 

「いいじゃねえか。『鉄心』が相手なら『剛力』として挑みてえよ」

 

 相手が強ければ燃えるとネブヤは熱くなる。

 燃えるのはいいが、それで冷静さを欠いてしまうから嵌めやすい……とは言えねえか。ネブヤはシンプルな強さだからやりづらい。

 

『さぁ、チャンピオンリーグ1回戦!ここに集いしは地方リーグを優勝した猛者達!今年は大型ルーキーが5人も居ると言う豊作だ!』

 

「フハッ……大型ルーキーねぇ……」

 

『さて、チャンピオンリーグのルールについて説明をします!準々決勝に至るまでは互いに6体のポケモンを登録し見せ合います。その内の3体を選出してバトルする、準々決勝以降は地方リーグのフルバトルと同じです!』

 

 使用ポケモンが3体である事には変わりはないが、なにが飛び出てくるかが分かっている。

 相手の6体と自分の6体と手札を公開した状態で読み合いをする……シゲルならともかく、サトシならば絶対にする事が出来ねえ。原作でチャンピオンリーグの詳細について深くは語られていないが原作もこのルールだとサトシに対して圧倒的に不利だ。

 

 最終的には自分のポケモンを信じてるぜ!の精神論で乗り切ろうとする。

 腹の読み合いや探り合いは記録を競うタイプじゃない格闘技系以外のスポーツならば基本的にはするもんだ。ポケモンバトルもチームスポーツの一種だと考えればそれが出来なくて感情論だけで動いているサトシには一生無理な世界だな。

 

「「出てこい」」

 

 キヨシとネブヤの戦いが始まる。

 互いにポケモンが入っているモンスターボールを6個投げた。

 

「メガ!」

 

「ドゥ!」

 

「チョゲ!」

 

「ヌメ!」

 

「ブルッ!」

 

「キューン!!」

 

「……っち……」

 

「やっぱり、アタシ達なら出来るって事ね」

 

 キヨシはメガニウム、キングドラ、トゲキッス、ヒスイヌメルゴン、ギャロップ……そしてラティアスを出した。

 ラティオスを俺は持っているからアドバンテージがあると思っていたが、それはただの気の所為だった。俺達ならば伝説のポケモンのゲットは出来るってのが分かった。

 

「ジャ!」

 

「ドリュ!」

 

「シャン」

 

「シッ!」

 

「ロー!」

 

「ギャオ!」

 

 ネブヤのポケモンはジャローダ、ドリュウズ、シャンデラ、シビルドン、ローブシン、アーケオス。

 伝説のポケモンが出てくるかと思ったが出てこなかった……が、相変わらずというかなんというか、ネブヤはシンプルだ。

 

『キヨシ選手のポケモンとネブヤ選手のポケモンが出揃った!キヨシ選手、まさかのラティアス!とてつもなく珍しいポケモンだ!』

 

 ラティアスをゲットした……ラティアスは生息地不明のポケモンだから何処でゲットする事が出来るか。

 ジョウト地方から考えて確実に会うならば劇場版個体、そう考えるのが妥当だが劇場版のラティアスは物凄く強い伝説じゃなくて珍しいだけのラティアスだ。

 

『対するネブヤ選手は……で、デカい!』

 

「おう!鍛えまくってるからな!」

 

 ネブヤの出したポケモン達だが異常なまでに大きいと感じ取った。

 図鑑に表記されている一般的な大きさよりも遥かに大きなポケモン達でありネブヤはニヤリと笑みを浮かべている。

 

「ポケモン図鑑に表記されている体格は主に平均的なものであって絶対じゃねえ!ポケモンは個体によって大きさが異なる!だったらオレはデカいポケモンを選ぶ!ポケモンがデカくなる様に育ててやる!そうすりゃ嫌でもポケモンの基本的なパワーもスピードも体力も耐久力も高くなる!増える!」

 

「アレって正しいの?」

 

「まぁ、一応は理屈はあっている」

 

 母さんが聞いてくるので一応はあっているという。

 身体がデカけりゃ持ってるパワーや重さは当然増える。デカけりゃ一歩が大きくなるし、足もある程度は速くなる。

 

 持っているパワーが純粋に強い。

 種族としてのパワーもあるだろうが、同じポケモン同士で同じ技をぶつけたとしてもデカい方が勝つ。

 格闘技の世界において体重分けをしているのは体重や体格差が原因で生まれるパワーやスピードの差が大きく、普通のパンチ1つとっても危険だからだ。

 

「図体のデカさは力の証だ!ポケモンの力を発動する部分もデカくなればその分パワーがデカくなる!!」

 

 言っている事は一応理屈は通っている。

 ただ図体がデカいって事は攻撃を当てやすくなるっていうデメリットがある。ZAでマッギョとかの明らかに弱いポケモンが攻撃を当てられなければ問題は無いのスタンスでバトルをして暴れていたりする。だから其れが正しいとは限らない。

 

「ハハッ……スゴいな。でも、ポケモンバトルはパワーだけじゃダメだぞ?」

 

「パワーじゃ敵わねえから正確性だテクニックで挑もうって考えてるなら教えてやるよ!この『剛力』の異名を持つネブヤのポケモン達の筋肉が嘘をついてねえって証拠をよ!」

 

 ネブヤのポケモンは見るからに強い……キヨシはそれを見て笑っていた。

 ポケモンバトルはテクニックも大事だと言っているが強い相手とバトルをすることが出来ると言うトレーナーとしての闘志を燃やしている。ネブヤもポケモン達の筋肉は嘘をつかないと言い互いにポケモンを見たのでモンスターボールに戻した。

 

「で、どうなの?」

 

 ポケモンの選出に1分の時間を費やす。

 母さんがどっち側が優勢なのかを聞いてくるのでどういう風に答えるべきかと考えていればミブチが答えた。

 

「ネブヤの筋肉理論はバカだけど、強いわよ。一般的には弱い技の威力ですらありえない威力になっているわ」

 

 エンブオーのニトロチャージが普通の体格のポケモンのフレアドライブレベルの威力を秘めている。

 ジャローダはあまのじゃくジャローダだからリーフストームを使えば使うほどに強くなる。元からパワーがあるのに更にパワーがあるから手を付けられない。

 

「ただキヨシはアレでもパワーと技巧派を両立してるから……トゲキッスとか確実にネブヤ意識して出してんだろ」

 

 ハヤマは冷静に試合を見る。パワー自慢のポケモン達も攻撃さえ当てれなければ意味が無い。

 トゲキッスは相手を動かせない害悪、メガニウムとヒスイヌメルゴンは高い耐久力を持っている。ギャロップは素早さを持っていて、ラティアスに関しては完全に未知数だ。

 

 ネブヤの売りは圧倒的なパワーだ。

 下手な小細工無しにシンプルな攻撃、それをどうすることも出来ない……スピードも充分なぐらいに持っているがハヤマには劣る。

 そのパワーが通じない相手が居るならば……パワーでなくテクニックで対抗しなければならないが、ネブヤの性質上しねえだろう。

 

「ジャローダ、リーフストームだ!」

 

「メガニウム、ひかりのかべ!」

 

「小細工なんざ不要だ!リーフストームだ!」

 

「ったく……」

 

 ネブヤとキヨシのバトルは始まるが予想通りの展開になっている。

 キヨシがネブヤのポケモンの攻撃を上手く対処する。ネブヤはそれを理解した上で更なるパワーで押し切る。

 

 メガニウムに対してジャローダのリーフストームで押し切る。

 特性のあまのじゃくのおかげで使えば使うほどに威力が上がっていくリーフストーム、メガニウムは防御が売りだがそんなのは関係無いと徐々に徐々にジャローダは火力を上げていく。

 

「りゅうのはどう!」

 

「っ!」

 

 あまのじゃくジャローダで徹底的にパワーを上げてりゅうのはどうを使う。

 ジャローダと言えば相手を弱体化させるへびにらみを使えばもっと効率よく動けるが、りゅうのはどうを使った。

 

 完全に脳筋な思考で動いている。相手を弱体化させるタイプの技を使わない。攻撃重視のガンガンしたスタイルで行っている。

 くさタイプのメガニウムにくさタイプのジャローダのリーフストームはこうかはいまひとつ、それは流石に分かっているからとりゅうのはどうできっちりと仕留める。

 

「ネブヤ!俺にはコイツがあるのを忘れてもらったら困る!」

 

 ネブヤが優勢かに見えたがキヨシはしっかりと逆転の手を持っている。

 そう、Zワザだ。必殺技に相応しいZワザならばネブヤの剛力なポケモン達を倒せる。

 

 ネブヤはZワザじゃなくてテラスタルを選んだがテラスタルを活かしきれていない。

 テラスタルをすればタイプを変えれる。同じタイプの場合は火力が上がる……ネブヤの攻撃の火力は過剰だ。70点がゴールだとすればネブヤは普通に130点を出している。ハイスコアを叩き出すのならばネブヤのスタイルはいいが、効率良くゴールに辿り着くって事が出来てねえから隙はあり……ネブヤvsキヨシは、キヨシが勝利した。

 

「お前はパワーはスゴいけどポケモンバトルはパワーだけじゃない。もっとテクニックを磨かないと」

 

「っふ……だったらよ!そのテクニックすらも凌駕するパワーを手に入れてやるぜ!」

 

 キヨシはネブヤにアドバイスを送ったがネブヤは力(イズ)パワーのスタイルで行くことを曲げない。

 なんとかネブヤに勝てたがキヨシの奴も結構スレスレなところ……ネブヤの奴がテラスタルをまだ完璧に使いこなしてねえから勝てた。

 

 テラスタルは火力を上げるか、タイプを切り替えることで痒いところに手が届く状態にするの2つの使い分けがある。

 ネブヤの奴は完全にテラスタルを火力を上げるのに使っている……タイプを切り替えての意表を突いてをしない。まぁ、この世界は1回限りの対戦じゃなくて事前に色々とデータを集めれる。だからテラスタイプがなんなのかがバレてるから火力を上げるのに舵を切るのは決して間違いじゃないんだがな。

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