アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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『悪童』vs『夜叉』

 

『さぁ、続いてもルーキー同士のバトルとなっております!』

 

「いきなり貴方となんてね……悪いけど、勝たせてもらうわ」

 

「フハッ……随分な自信だな」

 

 キヨシvsネブヤはキヨシの勝ちで終わり次は俺達の番だ。

 俺の相手はミブチ……1回戦から潰しあいで唯一逃れているのがハヤマだけだ。

 

「両者、ポケモンを!」

 

 審判がそう言うと互いにモンスターボールを投げた。

 

「なっ!?」

 

 俺の出したポケモンはフシギバナ、ギャラドス、ニドキング、カイリキー、エーフィ、ラティオス。

 この6体を見せたらミブチは驚いた……新しく加わったラティオスについては情報が一切無い。

 

「貴方、何処でゲットしたのよ!?」

 

「フハッ、お前等とは違うんだよ」

 

「参ったわね……こんな事なら温存するんじゃなかったわ」

 

 ミブチが出したのはラグラージ、ボーマンダ、アローラガラガラ、ライボルト、キノガッサ、サーナイトだった。

 既に手の内は知り尽くしている、だからと言って対処を完璧にすることが出来るかと聞かれれば話は別だ。

 

 ミブチの奴は俺がラティオスを持っているのは予想外で、出してくるのならば別のポケモンをと後悔をした。

 読み通り……ラティオスはこのチャンピオンリーグにまだ相応しくないレベルのポケモンだ。だが、ラティオスと言うポケモンがどれほど強いのか、特にさっきの試合でキヨシがラティアスを出したからラティオスも強いポケモンと言う印象が残っている。

 

 ラティオスに対してどういう風にぶつかるか?がミブチの課題になる。

 普通に考えて相性がいいポケモンで攻めるからボーマンダとガラガラ……この2体をフォローすると見せかけてのラグラージだな。

 

「「いけ!」」

 

 互いのポケモンを確認し、誰を出すのか決める1分間が生まれる。

 こっちはラティオスを見せるだけ見せて実質5体で挑んでいる……だからこそ、最初が肝心だ。

 

「ボォ!」

 

「フィ!」

 

「あら、読みが外れたわね」

 

 ミブチの1体目はボーマンダだった。

 ラティオスを予測してのボーマンダだったが、読みが外れた。だがそれを持ち込まずどうやってエーフィを倒すかを考える。

 

 ボーマンダはエーフィを睨んだ。特性のいかくが発動してエーフィの攻撃力を一段階下げる。

 下がるのは物理攻撃だから痛くない……ミブチは交代は特に視野に入れていない。

 

「貴方のエーフィはマジックミラー個体、下手な変化技は意味が無い……でも、ボーマンダは両方が可能なのよ!ボーマンダ、ドラゴンクロー!」

 

 ミブチは俺のエーフィがマジックミラー個体なのを知っている。

 下手に変化技を使ったとしても返されるだけがオチなのも理解している……ボーマンダは相手を変化させるタイプの変化技はあんまり使わねえ。

 

 ミブチのボーマンダはドラゴンクローで攻めてくる。

 流石は600族、強いポケモンの代表格なところだけある。

 

「エーフィ、マジカルシャインを纏え!」

 

「フィ!」

 

 ドラゴンクローで攻めてくるボーマンダに対してマジカルシャインをエーフィは纏った。

 ドラゴンタイプの力を纏わせた巨大なエネルギーの爪がエーフィのマジカルシャインに触れれば……爪が消滅した。

 

 フェアリータイプの力がドラゴンタイプの力をかき消した。

 ミブチはそれを見て特に驚く素振りは見せていない。

 

「あら、それでいいのかしら?ボーマンダ、じしん」

 

「っ!」

 

 ドラゴンクローでミブチはエーフィとの間合いを詰めた。

 エーフィはマジカルシャインでボーマンダのドラゴンクローを完全に無効化したが、ミブチは笑みを浮かべる。エーフィならばマジカルシャインの1つぐらい覚えていてもなんにもおかしくない。そう思っており、それに合わせてボーマンダはゼロ距離と言ってもいいレベルでのじしんをぶつけた。

 

「フィイ!」

 

「中々やるじゃない……ハナミヤ、アタシがなんで『夜叉』の異名になったのか教えてあげる」

 

「フハッ、その情報に関しては集まってんだよ。今のが『地』だろう?」

 

 俺等5人の中でミブチが最もポケモンの技術の育成に力を入れている。

 

 今のは攻撃をして近付いて来て、その攻撃が仕込みで第二の刃で攻撃する『地』の攻撃。

 コレは非常に厄介で、普通に攻撃をすると見せかけてその攻撃を特に重視していない。その攻撃を当てず間合いを詰める事を重視にしていて間合いを詰めた瞬間に広範囲に及ぶ技で攻撃をする。

 

 今のもドラゴンクローが破られるのが分かっていた。

 エーフィならばマジカルシャインで防いでくると思っていてのドラゴンクローからのじしん。エーフィがマジカルシャインを使わなかったらボーマンダのドラゴンクローをどうにかする事が出来ないからドラゴンクローが当たりそこからじしんに繋がる。無駄のないコンボだ。

 

「エーフィ、マジカルシャインだ」

 

「フィ!」

 

 エーフィは倒れなかったが大きなダメージを受けた。

 マジカルシャインを纏わずぶつけることでボーマンダに大きなダメージを与える……どっちもタイプ一致じゃない技だがどっちも高い種族値から繰り出される技だ。互いに大きなダメージを与える……っち!

 

「それじゃあダメよ。ボーマンダ、抵抗せずにハイパーボイス!」

 

「ボォオオオオ!!」

 

 ミブチの第二の技、『天』が出てきやがった。『天』の技の正体は踏ん張ることをしないこと。

 一部の特殊攻撃は力の作用の法則が働くものがある。かえんほうしゃやハイパーボイスの様に身体から出す物だ。

 

 通常ならばハイパーボイスやかえんほうしゃの力で飛ばされない様に踏ん張る。

 踏ん張ることによって実は本気で出している特殊攻撃に意識をしっかりと割くことが出来ていない。100%の力を使っていない。

 

 だが、ミブチの『天』の技術はそれを無視している。

 ハイパーボイスを使えばその分の力が反作用してボーマンダは後退する。だが、ボーマンダはエーフィに対する照準を外さない。力の反作用で体が動いているのにしっかりとエーフィにハイパーボイスを当てた。

 

「フィ……」

 

「エーフィ、戦闘不能!ボーマンダの勝ち!」

 

「戻れ」

 

 攻撃すると見せかけて近づいてからの第二の刃で攻撃する『地』

 パワーを重視した効率の良いフォームで特殊攻撃を当てる『天』

 

「アローラじゃアタシのポケモンがボコボコにされたけど、アタシが使えば別なのよ」

 

 アローラで俺達が鍛えたポケモン達でレンタルポケモン大会を開いた。

 トレーナーとしての能力が低いアローラの人間にはネブヤのポケモンが一番しっくりと来ていてミブチのポケモンが惨敗した。

 

 本人じゃないと使いこなせないと言っていたが、確かにミブチじゃねえと使いこなせねえ。

 幸いにも3Pシュートでの『天』『地』『虚空』と違って重心や踏み込みを見抜かないといけねえとかいうクソゲーは無い。

 

『地』の技は物理接触技で間合いを詰めてからの攻撃

『天』は力の作用反作用の法則が発生する特殊攻撃。

 

 ポケモンは技の指示をしないといけないから指示を出した技から盤面を見て、それが『地』なのか『天』なのかを判断する。

 厄介な事に普通の技の可能性もある……

 

「いけ、ニドキング」

 

「ニド!」

 

 エーフィを戻し、ミブチの2種類の技術を見てコイツは強いと感じ取る。

 2体目にはニドキング。本当ならば1体目で行きたかったがボーマンダの特性がいかくだ。一段階でも物理攻撃が下げられれば色々と厄介だからと嫌でも2番手になってしまった。

 

「ニドキング、れいとうパンチ!」

 

「ボーマンダ、ドラゴンクロー!」

 

 ニドキングは拳に冷気を纏う。ボーマンダは腕にドラゴンのエネルギーで出来た爪を作り出す。

 拳と爪がぶつかり合う。ボーマンダとニドキングは鍔迫り合いになる。

 

「あら、やるじゃない……純粋なパワーでボーマンダと互角に渡り合うだなんて」

 

「フハッ……直ぐに互角じゃなくなる!言っとくがこの状況、お前はもう詰んでるんだよ……お前の最後の技術『虚空』は俺も出来るんだ」

 

「なんですって!?」

 

「ニドキング、その状態でれいとうビームだ」

 

 相手に近づいてからの第二の刃で攻撃する『地』

 

 力の作用反作用の法則を理解しパワーを重視した効率の良いフォームで攻撃する『地』

 

 そして3つ目の『虚空』……この技の正体は物理攻撃で相手と間合いを詰める、ここまでは『地』と同じだ。

 だが、そこであえてわざと鍔迫り合い等をして力の拮抗を巻き起こす。一歩でも引いたら負けな状態を巻き起こす。

 

 ボーマンダならばドラゴンクローで攻めてドラゴンクローで鍔迫り合いを、押し合いを起こす。

 その状況を生み出してから腕でなく口から放つ事が出来る技を使う。ドラゴンクローを使っているからドラゴンタイプの技しか使いづらいが、ボーマンダはりゅうのはどうを覚える。

 

 鍔迫り合いで相手と力を拮抗させたと思わせての別の予想外の攻撃を当てる。

 相手は物理攻撃をどうにかするのに必死であり特殊攻撃まで捌く事が出来ない、相手に対処をさせない『虚空』だ。

 

「そんな!『虚空』を使うだなんて……」

 

「安心しろよ。テメエみたいに全部のポケモンが使えるわけじゃねえ」

 

 なんでも出来るが売り文句のニドキングだからギリギリ『虚空』を使えている。

 ミブチはある意味一番難易度が高い『虚空』を使ってきたことに動揺が隠せなかった。

 

「ボーマンダ、戦闘不能!ニドキングの勝ち!」

 

「……やられたわね……でも、まだ終わってないわ。いきなさい。ラグラージ!」

 

「ラグァ!」

 

『虚空』は物理攻撃と特殊攻撃を同時に発動しないといけないと言う高難易度な技だ。

 効果は確かだが弱点としてはこちらも『虚空』と似たような事が出来るポケモンならば逆に『虚空』で返す事が出来る。

 

「ニドキング、れいとうパンチだ!」

 

「ラグラージ、れいとうパンチよ!」

 

 ミブチは『虚空』を『虚空』返しをされた事で動揺をしている。

 れいとうパンチで攻めればラグラージもれいとうパンチで対抗する……俺のニドキングはちからずく個体、追加効果が起きないがその分技の威力が高くなるものだ。種族値ではラグラージに負けているが互いにタイプ不一致のれいとうパンチ

 

「グラ!?」

 

「ラグラージ!」

 

「フハッ……読み通りだ」

 

 ラグラージとニドキングのれいとうパンチのぶつかり合いはニドキングが勝利した。

 ラグラージが押されてしまいニドキングがれいとうパンチを1発叩き込んだ。

 

「まだよ!アタシにはZワザがあるわ!審判、ベースはハイドロカノンよ!」

 

「ニドキング、どくびしだ!」

 

 ミズZをZパワーリングに装填すればミブチはZワザを使うと申請する。

 ここでそのカードを切らせるのが目的だ。Zワザで相殺する事が出来るがZワザは3体目のポケモンに取っておく。

 

「スーパーアクアトルネード!」

 

「ラグァ!!」

 

 みずタイプのZワザ、スーパーアクアトルネードがニドキングに炸裂する。

 ニドキングはスーパーアクアトルネードに飲み込まれて激しい水飛沫が巻き起こり水が消えればニドキングは倒れていた。

 

「ニドキング、戦闘不能!ラグラージの勝ち!」

 

「ふぅ……後1体ね」

 

「戻れ……悪いが勝負を決めさせてもらう。いけ、ギャラドス」

 

「ゴォオオオウ!」

 

「っ……ラティオスじゃない!?」

 

「バーカ、堂々と挑むかよ」

 

 3体目のポケモンがラティオスだと予測していたが俺が選んだのはギャラドスだ。

 ミブチがラティオスじゃないことを驚いている。ラティオスはただのブラフだが、ボーマンダやラグラージが居るのにわざわざ挑むかと言ってやった。まだ生まれたてで弱いとは言えねえからな。

 

「でも、逆にありね!ラグラージ、あくび!」

 

「ギャラドス、パワーウイップを地面に叩きつけろ!」

 

 ラティオスが出てこなかったから逆に勝負が決めやすくなった。

 ラグラージはあくびを使ってきた。あくびの泡が飛び出るのでパワーウイップを地面に叩きつけて土砂を巻き起こしてギャラドスにあくびを触れさせずにパンパンと割った。

 

「ギャラドス、パワーウイップ!」

 

「っ……」

 

 ラグラージのあくびが通じず、ギャラドスのパワーウイップがぶつかった。

 ラグラージは弾き飛ばされて起き上がる事はせず審判は旗を上げた。

 

「ラグラージ、戦闘不能!ギャラドスの勝ち!」

 

「戻れ……流石はギャラドス、パワーが強いわね。でも、この子ならどうかしら?いきなさい!」

 

「ガラッ……ガラ!?」

 

 読み通りミブチの3体目のポケモンはガラガラ、ここでニドキングが敷いていたどくびしが発揮する。

 ガラガラは苦しそうにするが直ぐに耐えきってギャラドスと向き合う。

 

「審判、ストーンエッジがベースだ!」

 

「ガラガラ、タイミング外しちゃダメよ!」

 

「無駄だ!ZワザはZワザ以外でどうすることも出来ねえ!」

 

 審判にZワザを使うと申告し、イワZをZパワーリングに装填する。

 ミブチはなにかを狙っているが既にZワザは使っている……出来ることはなにもないといわタイプのZワザを使う。

 

「ワールズエンドフォール!」

 

「ガラガラ、まもる!」

 

「…………っ!?」

 

「Zワザが便利過ぎて忘れていたわね!」

 

 ギャラドスが使ったワールズエンドフォールに対してガラガラはまもるを使った。

 なんでそんな事を、Zワザには通じないのにと思ったが直ぐに思い出す。Zワザを前にまもるなんて使って来なかったから、それを使ってくるのは完全に予想外だった。

 

 結果だけを言えば、ワールズエンドフォールはガラガラのまもるを破った。

 ガラガラのまもるを破ったが……まもるを破るのにワールズエンドフォールはパワーを使い、ワールズエンドフォールの威力を軽減した。

 

「Zワザはまもるを使っても意味は無い……じゃないのよ。Zワザはまもるを貫通する。その過程で威力が落ちるのよ」

 

「っち……」

 

 Zワザに対してなにかをしてくる奴が今まで居なかったから普通に忘れていた。

 Zワザはまもるを破ることが出来るが威力が落ちる。だからガラガラはなんとか耐えることが出来た。

 

「だが、まだだ!」

 

「ええ……ガラガラ、かみなりパンチ!」

 

「ギャラドス、アクアテール!」

 

 ギャラドスのアクアテールとガラガラのかみなりパンチがぶつかり合う。

 ガラガラはしっかりとふといホネを持った状態で拳を握った。ギャラドスは勢いを乗せてアクアテールをぶつける。

 

 技と技のぶつかり合いは拮抗している……だが、既に勝負は決まっていた。

 

「ガラッ……」

 

 ニドキングが撒いたどくびしの毒が効いた。

 かみなりパンチとアクアテール、優勢だったのはかみなりパンチだったがガラガラがどくびしで受けたどくで苦しんで力が緩み、ギャラドスのアクアテールが勝利してガラガラを弾き飛ばした。

 

「ガラガラ、戦闘不能!ギャラドスの勝ち!よって勝者、ハナミヤ選手!」

 

『ここで試合終了!激闘を制したのはハナミヤ選手!』

 

「っ……」

 

「……まぁ、こんなもんだ。悪いが俺の勝ちだ」

 

 ここぞという時ではミブチも俺も勝ち続けていた。

 遂にここでミブチは負けた。その事がとてつもなく悔しくて苦虫を噛み潰したような顔をしている……

 

「サトシ達のあの顔を見ても面白かったがミブチやネブヤはつまんねえな」

 

 サトシ達の絶望顔は面白かったがミブチ達の顔はつまらねえ。

 バトル自体は面白いと思ったが……やっぱりサトシ達みたいに青春してる奴を潰すのが面白えんだな。

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