アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

52 / 118
不名誉極まりない

 

「マッハパンチからのかみなりパンチ!」

 

「ウキャゥ!」

 

「マンタイン、戦闘不能!ゴウカザルの勝ち!よって勝者、ハヤマ選手!」

 

『は、早い!早いぞ!ハヤマ選手、一度に複数の技を指示することで技から技の間を減らしてスムーズに行う!雷の如き速さ!まさに『雷獣』だ!』

 

「…………ん?んん?え?なに?オレ、こんだけなの!?」

 

『はい?』

 

「いやだから、他みたいにもっとバーンって!キヨシとかハナミヤみたいな地味な絵面じゃないんだから」

 

『何を仰っているのかちょっと分からないですね。とにかくこれで1回戦を全て終えました!』

 

「オレの扱い雑すぎない!?」

 

 5人目だとハヤマが快進撃を繰り広げる。

 ハヤマの戦闘スタイルはスピード重視、ポケモンに一度に複数の技を指示する。

 

 例えばマッハパンチを使う。マッハパンチを使えばポケモンとの間合いを詰めることが出来る。

 普通はそこから一旦停止したりするがハヤマは技を複数同時に使う。同時に使う事で高速の連打を浴びせて技から技への流れが物凄くスムーズになっている。

 

 稲妻の如くポケモン達が高速で攻撃し続ける。

 このバトルスタイルとクラウンライコウを持っている事から『雷獣』の異名を手に入れた。

 

「っ……ふぅ……やっぱ上は厳しいな」

 

 そして2回戦、ハヤマは敗れた。

 相手がチャンピオンリーグ常連のトレーナーで優勝してもなにもおかしくないと言われている相手であり、ハヤマのスピード重視のポケモンバトルに対してついてくることが出来た。

 

 ポケモンを貰って直ぐに優勝する事が出来ないのだと認識しているハヤマは負けたことを素直に受け入れた。

 

「キヨシ、ハナミヤ。ヤベえよ……でも、スッゲえ楽しいわ!」

 

「ああ……楽しいな!」

 

 ハヤマは負けたことを悔しいと思うがポロポロと泣き出すことはしない。

 次に戦う俺とキヨシに対してポケモンバトルがスゴく楽しいことだと青春している。

 

 悔しいって思いよりもこんな強敵が居るんだとまだまだ面白い世界が存在しているのを子供のようにワクワクしている。ガキ……だったな。俺達は。

 キヨシはハヤマの楽しい発言に対して満面の笑みで返しており、青春をしている……この青春が明日にでも無くなったら怖いとかの恐怖は抱かねえのか。

 

「これより2回戦を行います!両者、ポケモンを!」

 

「「出てこい!」」

 

 ラティオスがまだ実戦で使うことが出来ないポケモンなのは気付いている奴は気付いている。

 キヨシ達は当然の様に気付いている。ブラフとして使えない……リザードン、パルシェン、フーディン、ドサイドン、エレブー、アローラキュウコンの6体だ。

 

 対するキヨシはオーダイル、ハガネール、ハピナス、ジャラランガ、ムウマージ、クロバットの6体。

 他の3人もそうだが一応はタイプバランスをしっかりと考えて育てている。だからタイプの偏りが生まれるという事が基本的には無い。

 

「「戻れ」」

 

 互いのポケモンを6体確認したのでモンスターボールにポケモンを戻す。

 キヨシのポケモンはバランスがいい。普通に強くて弱点を突くというスタイルがやりづらい。物理攻撃も防御もなんでも来いなパーティだ。

 

「「いけ!」」

 

 出すポケモンを決める1分間で互いに色々と思案する。

 

「コーン!」

 

「ネール!」

 

 俺はキュウコン、キヨシはハガネールだ。俺のキュウコンの特性はゆきふらし、フィールドに雪が降ってくる。

 ハガネール……有効打はあるにはあるが無理して使う必要性は無い。

 

「キュウコン、オーロラベール!」

 

「ハガネール、ジャイロボールだ!」

 

 キュウコンが使う最初の手は勿論、オーロラベールだ。

 この壁の展開を先にすることでハガネールの高火力なジャイロボールを受けてもキュウコンはケロッと起き上がる。

 

「やっぱりスゴいな」

 

「フハッ……ここまで来て大ダメージなら今までがなんだったんだって話だ」

 

 4倍弱点のジャイロボールを受けてもケロッと起き上がった。

 キヨシが俺のキュウコンはスゴイと言ってくるがここまで盤面を揃えても一撃で倒されるならどんだけ力の差があるんだよ。

 

「キュウコン、わるだくみ!」

 

「ハガネール、ステルスロック!」

 

「っ……」

 

「リザードンには入れ替えさせないぞ……ステルスロックはオーロラベールの対象外だ」

 

 キュウコンのオーロラベールからのわるだくみからのバトンタッチのコンボは既に知られている。

 ハガネールに対して相性がいいリザードンの切り替えを狙っているとキヨシはステルスロックを使った……

 

「バトンタッチだ!」

 

「む!」

 

 ステルスロックを使ったことで牽制をしたがそれは関係無いと俺は迷いなくバトンタッチを選んだ。

 ここまで来た以上はバトンタッチを使わなきゃならねえ。キュウコンはバトンを残してモンスターボールに戻ったので俺はリザードンが入っているモンスターボールを手に取った。

 

「いけ、リザードン!」

 

「グォウ!……グォオウ!?」

 

 ステルスロックで体力が半分に削られるがキュウコンが残したバトンはしっかりと受け取った。

 わるだくみで上げた分のパワーが追加される……が、おそらくはこのままだと普通に負ける。

 

「リザードン、れんごくだ」

 

 かえんほうしゃでハガネールは確実に倒せない。

 俺は知っている。キヨシのハガネールの特性ががんじょうなのを。かえんほうしゃを浴びせたとしても確実に一発は耐えやがる。

 どうにかする方法は1つだけだとリザードンにれんごくを使わせればハガネールにれんごくを浴びせる。

 

「ハガネール、ストーンエッジ」

 

「りゅうのはどうだ」

 

 ハガネールは耐えた。

 読み通りの展開でストーンエッジを使ってくるのでりゅうのはどうをストーンエッジにぶつける……そしてハガネールは倒れた。

 

 れんごくの追加効果である確定のやけど状態、がんじょうで一撃で倒されないとは言えやけどのダメージが入れば話は別だ。

 ハガネールは地面に倒れた。

 

「戻れ……あのパワーは相当だな。頼んだぞ!ハピナス!」

 

「ハピ!」

 

「っち……」

 

 パーティ構成が特殊寄りになっているからかキヨシはハピナスを選んでいたか。

 ハピナスと言えば化け物じみた体力が売りのポケモンで戦術1つ間違えれば絶対に勝てないポケモンだ。ラッキーやピンプクが稀少だってのに何処でゲットしたんだ?

 

「……リザードン、れんごくだ!」

 

「ハピナス、めいそうだ!」

 

 リザードンは再びれんごくをハピナスに浴びせる。

 キヨシは避けることをさせずにめいそうを選んだ……めいそうを選んだ事で特殊防御力が上がった。れんごくはほのおタイプの中でも特に大技だがそんなのは関係ないと言わんばかりにハピナスは耐えた。

 

「ハピナス、いやしのすずだ!」

 

 耐えたがやけど状態になったのでいやしのすずを使う。

 これで残り2つ……1つは確定でタマゴうみだろうから…………

 

「リザードン、りゅうのはどう!」

 

「俺に技を使わせるのが狙いか……だが、そうはいかんぞ。ハピナス、めいそう!」

 

「っち……」

 

 ハピナスでなにをどういう風にすればいいのかが分かっている。それを分かっているという事を俺は知っている。キヨシも知っている。少しずつ一歩ずつだがやるべきことはやっておくか。

 フィールドは気付けば雪が無くなりリザードンに貼られていたオーロラベールも無くなった。ここでポケモンを入れ替えるというのはなし。

 

「さぁ、どうする?お前の事だ、きあいだまは覚えさせているんだろ?」

 

「……涼しい顔して、食えねえ事をしやがって」

 

 ステルスロックを解除するポケモンを入れていない。

 リザードンはまだきりばらいを覚えていない。近い将来覚えさせる予定だったんだがな。

 

 キヨシの奴はZワザを使ってこないのかと誘ってくる。

 Zワザは1回のみ、必殺技と呼ぶに相応しい威力を秘めている。ただしホントに攻撃にしか使えない。ダイジェットみたいな追加効果を目的として使うことが出来ない。そういうところはダイマックスに劣っている。

 

「ハピナス、めいそうだ」

 

「……っち……」

 

 これ見よがしにめいそうを使ってきた。

 一撃必殺技を使わなければ倒すことは出来ませんよアピールだ…………だが、ナメるなよ。

 

「リザードン、フレアドライブ!」

 

「っ!」

 

 この状況でもまだ出来ることはある。

 リザードンにフレアドライブを使わせてハピナスに激突すればハピナスは突き飛ばされた。

 

 フレアドライブは物理技、めいそうでどれだけ積み上げたとしても威力は変わらない……が、それでもハピナスは立ち上がった。

 

「ハピナス、タマゴうみ!」

 

「リザードン、いけるか?」

 

 流石にそろそろ体力が怪しくなってきたのでハピナスがタマゴうみをして今までのダメージを回復した。

 今のフレアドライブの反動ダメージを俺は計算に入れておりリザードンにいけるかどうかの確認をすればリザードンはニヤリと笑みを浮かべ尻尾の炎を青くし赤色のオーラを纏った。

 

「グォオオウ!」

 

「審判、ベースはフレアドライブだ!」

 

 リザードンはもうかの発動圏内に入った。

 審判にZワザを今から使うのだと申請しホノオZをZパワーリングに装填、ホノオZのゼンリョクポーズを取った。

 

「ダイナミックフルフレイム!」

 

「タマゴうみだ!」

 

 フレアドライブをベースにしたダイナミックフルフレイムならばいけるはずだ。

 ダイナミックフルフレイムで攻撃をするのだがキヨシはハピナスに移動の指示を出さずタマゴうみを指示した。これでハピナスの体力が完全に回復しダイナミックフルフレイムが命中し……ハピナスは立っていた。

 

「ハピナス、タマゴうみだ」

 

「っ……」

 

 もうかのフレアドライブベースのダイナミックフルフレイムを受けても倒れねえだと!?

 特殊攻撃にはクソ強えのは知っているが物理は低いだろう。

 

 キヨシのハピナスは完全にダイナミックフルフレイムを受けてからのタマゴうみをして回復する。

 

「ハピナス、シャドーボール!」

 

 今の今まで防御の姿勢を貫いていたキヨシがここで攻撃に転じてきた。

 リザードンにシャドーボールが命中しリザードンは地面へと墜落していった。

 

「リザードン、戦闘不能!ハピナスの勝ち!」

 

『キヨシ選手!なんという防御!耐えて耐えて耐えて耐えまくり起死回生の一手をもぎ取りました!』

 

「っ……鉄心だったか」

 

 ハピナスがもしかしたら負けるかもしれない。その可能性は確かにあった。

 だが、キヨシはその可能性を分かっていた上で危険な賭けに乗っており揺るがない精神力でハピナスを信じた。

 フレアドライブベースのもうかダイナミックフルフレイムの威力は確かでハピナスには大ダメージになっていた。一歩間違えればハピナスが負けていたがそれでもキヨシは信じて耐え抜いた。

 

 不利な状況に対しても不屈の心で耐え抜く……俺達の中で最もメンタルが強い男だ。

 鉄心の異名を持つだけのことはある。

 

「いけ、キュウコン」

 

「コーン!……コン!?」

 

 リザードンをボールに戻し再び舞い戻るキュウコン。

 ステルスロックの岩の破片が食い込んで体力を大幅に奪われるが、ハガネール戦で大したダメージを受けたわけじゃねえ。

 

「キュウコン、オーロラベール」

 

「ハピナス、シャドーボール」

 

 ゆきふらしで再びゆき状態になったのでオーロラベールだ。

 ハピナスの技の枠は既に使われておりハピナスがキュウコンに与えれるダメージはシャドーボールのみだ。

 

「キュウコン、わるだくみ」

 

「コン!」

 

「ハピナス、めいそうだ!」

 

「ハピ!」

 

「キュウコン、走り回れ!」

 

 キュウコンにわるだくみを使わせれば対抗してハピナスにめいそうを使わせる。

 特殊攻撃には負けないぞというキヨシならではの気持ちの現われなんだろうがこれならより動きが読みやすい。

 

「ハピナス、落ち着け!キュウコンは攻撃の際に動きを止める!そこが狙いだ!」

 

「フハッ……んなもん予想してねえワケねえだろう!キュウコン、近づけ!」

 

「近づいてくれるならやりやすい!シャドーボール!」

 

「ぜったいれいどだ!」

 

 少しの動きで分かる。お前のハピナスより俺のキュウコンの方が素早さだけならば上なのが。

 高速で移動して撹乱をしたと見せた。出来ればここでめいそうを使うヘマをしてほしいがそこまで都合良く動かない。

 

 キュウコンがハピナスに近付いた。

 近付いてくれるならばシャドーボールがより当てやすくなるとなるが、俺はそれに合わせてぜったいれいどを放った。超至近距離からのぜったいれいど、わるだくみ何かを使ったことで普通の特殊攻撃技が来るとキヨシは考えてしまい、そこを突いてぜったいれいどをぶつけた。

 

「ハピ……」

 

「ハピナス、戦闘不能!キュウコンの勝ち!」

 

「ぜったいれいど……完全に抜け落ちていたな…………こんな場所で使うとは、相当な覚悟だな」

 

「んなワケねえだろう」

 

 ぜったいれいどを覚えさせた時からこの戦術は一応は考えてんだよ。

 わるだくみを使って移動して撹乱する。相手はフィールド的にもふぶきが飛んでくると予測し、そう思わせてのぜったいれいどだ。

 

 ハピナスみたいなのは早々に居ないが耐久お化けを想定した戦術も用意してんだよ。

 

「戻れ……なぁ、ハナミヤ」

 

「なんだ?」

 

「楽しいな」

 

「っけ……なにを言い出すかと思えば、今からどっちかが苦しい思いをすんだよ」

 

 今この状況が最高に楽しいキヨシだが、俺はそうは思わないね。

 今からどっちかが苦しい思いをする。敗北っていう苦痛を味わうんだ。

 

「ああ……だから負けない為に必死になるんだ!俺もお前も!いけ、ジャラランガ!」

 

「ジャゥ!」

 

「……キュウコン、バトンタッチだ!」

 

 キヨシの3体目はジャラランガだ。ぜったいれいどを見られた以上はもう使うことは出来ない。

 残された手段は限られているとキュウコンにバトンタッチを指示しキュウコンはバトンを残してモンスターボールに戻った。

 

「いけ、エレブー!」

 

「レブゥ!……レブ!?」

 

 エレブーに入れ替えればエレブーはステルスロックが命中した。

 これで体力が少し削られたがエレブーはバトンを引き継いで特殊攻撃力を高めた……まだオーロラベールは出ている。

 

「っち……」

 

 キヨシとの試合で何度目か分からない舌打ちをする。

 ここできんぞくおんを使いたいがキヨシのジャラランガはぼうおん個体、きんぞくおんは通じない。

 

 わるだくみを引き継いで活かすにもエレブーだと若干物足りない。

 きんぞくおんで二段階下げればいいところまでいけるがきんぞくおんが通じない。

 

「エレブー、れいとうパンチ!」

 

「ジャラランガ、はどうだんだ!」

 

 オーロラベールはもうすぐ消えるから確実になにか爪痕を残しておきたい。

 エレブーにれいとうパンチで殴りにいけば当てることに成功するが殴り飛ばしてもジャラランガは起き上がりはどうだんを放ってくる。回避することは出来ずに命中するがオーロラベールがダメージを減らしてくれてオーロラベールは消えた。

 

「このタイミングだ!」

 

 キヨシはそう言うとジャラランガZをZパワーリングに装填した。

 狙うならばオーロラベールが消えたタイミング、その時しかないのだとジャラランガZのゼンリョクポーズをとった。

 

「エレブー、まもる!」

 

「ブレイジングソウルビート!!」

 

 ZワザはZワザクラスの技じゃないと相殺はできない。

 回避することは不可能だがエレブーにはこの技があるとまもるを使ってエレブーはブレイジングソウルビートを受けて耐えきった。

 

「っ!」

 

「ミブチとの試合で学習してんだよ!エレブー、サイコキネシス!」

 

 キヨシがZワザを切ってくれたから心置きなくこの技が使える。

 エレブーは目を輝かせれば念波を発生させてジャラランガを飲み込んで弾き飛ばす。

 

「まだだ!ジャラランガ、スケイルノイズ!!」

 

「ジャァア!!」

 

 ジャラランガは鱗を擦り付けて不協和音を鳴り響かせる。

 アレでもまだ倒れないとは流石は600族からのブレイジングソウルビートか……

 

「エレブー、でんじは!」

 

「なにっ!?」

 

 ブレイジングソウルビートで能力が上がっているジャラランガを倒す手段をエレブーは持っていない。

 だったらこれに賭けるしかないのだとジャラランガに向かってエレブーはでんじはを浴びせれば……ジャラランガはまひ状態になった。

 

「はどうだんだ!」

 

 まひで苦しむジャラランガにキヨシは、はどうだんを指示した。

 ジャラランガははどうだんを放てばエレブーはふき飛ばされ俺の元までやってきた。

 

「レブ……」

 

「エレブー、戦闘不能!ジャラランガの勝ち!」

 

「戻れ……さて、コレで終わりだ」

 

「コーン!コン!?」

 

 お互いに最後の1体になった。

 受けたダメージが一番大きいのは実はステルスロックなアローラキュウコン、大ダメージを受けていて足が遅くなっているジャラランガ。

 

「キュウコン、オーロラベール!」

 

 キュウコンの三度登場で三度目の雪がふった。

 選ぶのは当然オーロラベール一択だとオーロラベールを纏った。

 

「ジャラランガ、はどうだん!」

 

「ジャゥ!」

 

 ジャラランガはオーロラベールを纏ったキュウコンにはどうだんを放った。

 キュウコンにはどうだんが当たったがキュウコンは倒れない。息は大きく乱しているがまだ動ける。

 

「フィールドを走り回れ!」

 

「ジャラランガ、集中だ!後一発だ!」

 

 ここで不用意に技を指示せずに走り回ることを指示する。

 ジャラランガは体が重たくキュウコンを追いかけるのがやっとだ。こっちの方が有利がキヨシは折れない。こんな時だから楽しんでいこうという考えをしており、後一発で勝つことが出来ると確信しその時を狙った、だが逆に来なかった。来てほしいタイミングが来てくれたのは俺の方だった。

 

「ジャ……」

 

 ジャラランガの身体からビリビリと電気が見えた。

 まひ状態で動くことが出来ないと言う証であり、コレは狙って出すことが出来るものじゃない。その時は来たと俺は動いた。

 

「ぜったいれいど!」

 

 キヨシのジャラランガに向かってぜったいれいどを放つ。

 フィールドは冷気に包まれて見えなくなり……冷気の煙が晴れればそこにはジャラランガとキュウコンが立っている。

 

「ジャラランガ、ばくおんぱだ!」

 

「……っち……ここまでか……」

 

 ぜったいれいどは当たったがジャラランガには通じなかった。

 ジャラランガは最後の技だとばくおんぱを放てばキュウコンは避けることが出来ずに命中し、キュウコンは倒れた。

 

「キュウコン、戦闘不能!ジャラランガの勝ち!よって勝者、キヨシ選手!」

 

「……しゃああ!!」

 

 キュウコンが戦闘不能になったので俺のポケモンが全て戦闘不能になった。

 キヨシがギリギリのところで……いや、違うか。俺がロケット団の活動のせいでポケモンの育成に時間を割けなかった。アローラキュウコンをもっと育てていれば今のぜったいれいどで勝てなかった。

 

「ハナミヤ、お前やっぱり強いな」

 

「テメエ、嫌味か?」

 

「嫌味じゃない。今回は俺が運良く勝てたけど次はお前が勝つかもしれない……これから勝ったり負けたりするんだ。コレで勝ったって言えない。これから俺達のバトルは始まるんだ」

 

 人が負けたってのにキヨシは俺が強いと言ってくる。

 完全に嫌味にしか聞こえないが、今回は運良く勝てたとキヨシは運が良かったことを認めつつこれからについて語る。

 

 まだまだ他の4人とのバトルを、戦う関係性は続いていく。

 2回戦をキヨシは勝ち抜いて3回戦に駒を進めた。結論から言えば3回戦でキヨシが戦った男が今回のチャンピオンリーグの優勝者であり、キヨシは惨敗した。ポケモンを貰って伸び代が大きいとは言え限度がある。今回の大会の5人で一番成績が良かったのはキヨシだ。

 

 そしてこの上なく不名誉なこと、俺達の事が天才だったものの不運が重なりチャンピオンリーグで優勝出来なかった5人、無冠の五将なんて異名が付けられた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。