コガネジムがあるコガネシティに辿り着いた。
ポケモンセンターに向かってポケモンの回復と衣類の洗濯、ついでに風呂に入ってリフレッシュをした。
「やっぱりジョウト随一なだけあってポケモンセンター1つとっても大きいね」
昼飯だとヒリメオはチャーハンと餃子がセットのチャーハンセットBを、俺は炒飯に麻婆豆腐をぶっかけた麻婆炒飯を食べていた。
他のポケモンセンターで見ねえメニューだが意外と美味い。ヒリメオはコガネシティのポケモンセンターなだけあってかデカいと言う。
「ここはジョウトを旅してたら通りたいと思うし、通った方が何かとお得だからな」
コガネシティはジョウト随一の大都会だ。
旅に必要なアイテムやポケモンの進化に必要なアイテムがある……それだけじゃなくて何かしらのイベントが色々と開催されている。
都会になりゃアイドルのコンサートだなんだと嫌でも来るからな。
「んで、どうする?」
「なにが?」
「ジム戦を終わった後にコガネシティを満喫するか、今からコガネシティを満喫するかだ」
目標を見つけてそれに時間を忘れるぐらいに熱中する事はいいことだ。だが、それだけじゃダメだ。
ガス抜きってやつをしなきゃ回るものも回らない……現にアローラで修行していた際にはそれぞれポケモンバトル以外の事をしていた。効率良く詰め込む過程で合理的でも何でもない非効率な行動をしなきゃならねえ。
ジムバッジはここで3つ目、今までコツコツとやり続けていたからそろそろガス抜きが大事だ。
ヒリメオにとってなにがガス抜きなのかは分からねえが、ガス抜きが出来ねえと後で痛い目に遭う……ただただ効率や最適解を求めていても、俺達は人間だ。確実に何処かでパンクする。
「えっと……」
「どっちか好きなのを選べよ。どうでもいいとどっちでもいいは無しだ……行きたいところがあるならばちゃんと行ってやる」
「ハナミヤくんと……よし!じゃあコガネジムに勝ってから!ハナミヤくん」
「ああ」
「「ジャンケンポン!」」
ヒリメオはコガネジムを勝った後にコガネシティを満喫したいと選んだのでそれを飲み込んだ。
コガネジムが先だと分かったならばやることは1つ、どっちが先にポケモンバトルをするかどうかを決めるじゃんけんだ。前回も前々回もヒリメオが先にバトルをしているが……今回は俺が先だと決まった。
「そう言えばハナミヤくんは対策らしい対策とかしてる感じがしないよね」
「んなわけねえだろ。ちゃんと平行で考えてんだよ」
クリスタルのイワークを育成させたり云々でヒリメオの面倒を見るのが俺の仕事で俺自身がなにか特別な事をしている素振りは見えない。ヒリメオはその事について言ってくるが俺は俺でしっかりと考えている……それにだ
「そういう対策みたいな特別は大事だが、俺が今居る立ち位置はそれが通じねえんだ」
相手を雑魚だなんだと認識はしているが、認識そのものを誤っているつもりはねえ。
雑魚相手に順調に経験値を積んでいく、そこから強い相手と戦う。強いってことは何かしらの対策とかを考えねえとけねえ。それ自体は別に何もおかしくねえ誰かと勝負をする上でそういうことは極々普通の事だ。
上を行けば相手も自分を対策してくる。ポケモンリーグなんかまさにそれだ。その上で勝ち抜く……特に対人戦系の競技でプロの概念があるものは上に行けば徹底的に対策はされる。俺はセキエイ大会を優勝し、このまま順調に行けばジョウトリーグには行けるがそうなれば嫌でも注目はされる。
1から順調に上がっているヒリメオに対して、俺はもうそこそこ大きな数字になっている。
1が2になるのは簡単だが50が51になるのは同じ1が増えている様に見えて大きく異なっている。レベルを更に上げるのが非常に厄介だ。
ヒリメオは何でもない普通の事をしていけば勝手に伸びる。
無論、特別な何かがあれば爆発的に伸びる可能性は秘めているがそれこそ愚策だ。自分のレベルを一気に上げる事が出来る特別な何かが!って求める気持ちは分からなくもねえが、そういうのを求めたり何かを探している間にそういうのを探してない強い奴を相手にして勝って百戦錬磨してる奴が生まれる。
「世の中、トンチキなのが居るせいで余計にブレる」
カントーを旅していた頃のサトシは完全に力を手に入れてジムバッジを手に入れた実力者じゃない。偶然にもそして不幸にもセキエイ大会に出れてしまった。ジョウトを旅しているサトシは純粋な強さでポケモンバトルを勝ち抜く、お情けのバッジはもう無い。
サトシは強いトレーナーと過剰な認識はしねえ。あいつは主人公、兎にも角にもイベントに巻き込まれやすくサトシは体験して学ぶ典型的な右脳型の人間だ……だからタチが悪い。
「えーっ……カップルかいな」
遊ぶのはコガネジムの後だとなったので早速コガネジムに挑みに行けばジムリーダーのアカネが見るからに落胆する。
俺とヒリメオがどういう風にも見えてるか知らねえがカップルと言う認識しやがった……。
「ヒリメオ、見ておけ……俺のバトルを」
「うん!」
「熱いけど、はいそうですかで負けられんわ!」
煽るのにちょうどいいなと思いながらも軽く煽った後にバトルフィールドに立つ。
「これよりコガネジムジム戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル、交代はチャレンジャーのみです!」
「いけ、リングマ!」
「グマ!」
「いけ、ギャラドス」
「ゴォオオウ!」
「っ……厄介やな」
審判が恒例の試合ルール等を説明の後、リングマが出てきた。
ヒリメオが独自に調べた通りアカネのポケモンでヤバいのはミルタンク……そうなる様にバトルを組み立てたりしている。アカネのミルタンクまでは上手くは行くが、アカネのミルタンクになれば詰んだ……
見るからに強そうなリングマが出てきたのでギャラドスを出した。
ギャラドスは吠えれば特性のいかくが発揮する、いかくのおかげでリングマが一段階攻撃力が下がる。ギャラドスの特性を理解しリングマの育成もしっかりとしているからこのいかくが試合に響く事を理解している。
「ハナミヤくん、ギャラドス、頑張れ!」
「なんや腹立つな……コレはジム戦用やないガチの技術やから使わん様にしてたけど、使ったる」
「ガチの技術か」
俺の扱いは1つの地方リーグを出て成績を残したトレーナーだ。だからそれに合わせてポケモンを出している。
文字通り正真正銘勝ちに行く為に育て上げたレベルの制限とかそういうのが一切無いポケモン達は当然ジムリーダーは持っている。その上で何かしらの技術がある。
アカネはその技術を使ってくる……ヒリメオが俺を応援してるのを見てムカついてだ。
「リングマ、ほのおのパンチからのはらだいこや!」
「グゥ!」
「っ!?」
なにかとんでもねえのが飛び出すのは分かっていたが技から技に繋げるコンボ技を使ってきた。
リングマは拳に炎を纏ってはらだいこを使う……はらだいこは攻撃力を最大にまで上げる技でその時点で完成された技だ。それに加えてほのおのパンチではらだいこを使っている。
「グゥウウウマァ!!」
「ギャラドス、ギガインパクトだ!」
「リングマ、からげんきや!」
なにがどういう風になっているのか即座に見抜いた。
普通ならばはらだいこで攻撃力が最大にまで上がりそれ以上攻撃力を上げる方法は存在しないように見える……だが、リングマの特性、こんじょうがある。コイツは状態異常になれば攻撃力が上がる。
はらだいこでパワーを最大値にまで高めるだけじゃなくて特性のこんじょうを発動させて更にパワーを底上げする。
その為に必要なのがほのおのパンチ、追加効果でやけど状態にすることが可能で……はらだいことのコンボで自らをやけど状態にした。
パワー自慢で更にパワーを底上げし更にその状態で適した技を使った。
「っち……これほどとはな」
別にギャラドスの育成を怠っていたわけじゃない。しっかりと育成しているとは思っている。
それでもリングマはギャラドスのギガインパクトを軽々と上回りからげんきでギガインパクトを突破した……
「今までが上出来か」
1つの地方を巡り終えてから新しい地方に挑みバッジを8個集めたトレーナーとしてジムリーダーは挑んでくる。
キキョウジムはひこうタイプのポケモンに拘っていたから勝てた……リザードンやカイリューみたいにひこうタイプも持っている別のタイプのポケモンは出てこなかった。ヒワダジムはむしタイプのジム、むしタイプのポケモンはホントに強弱が激しく種族全体を通して弱い。
だが、ここはノーマルタイプのジムだ。
効果は抜群を突けない代わりに色々な技を覚えれて色々な系統が居る……しっかりとした戦術とかそういうのがある。
しっかりとした戦術を持っている上で強い。
「ギャラドス、戦闘不能!リングマの勝ち!」
「……明らかにガチ仕様の技術だな」
「いや〜ごめんな。つい……けど、これもちゃんと攻略法はあるで」
ジムリーダーとしてじゃなくて1人のトレーナーとして勝つ為の技術を使った事をボヤけば軽く謝るアカネだが攻略法はあるという。
ほのおのパンチ状態ではらだいこをしたから通常よりも体力が多く減っている上でやけど状態、明らかに短期決戦向けの技だな。
「いかくで勝負したかったが、こうも短期決戦なのも珍しい」
この状態のリングマは長くは保たないがこの状態に限っては伝説のポケモンを殴り倒す事が出来る程に強い。
パワー自慢のギャラドスのギガインパクトを軽々と上回ったからこの状態に限っては物理攻撃全てがZワザクラスと認識しなきゃならねえが……
「いけ、エーフィ」
「フィ!」
そういうのに対しても色々と状況は想定している。
「エーフィ、パワースワップ!」
「なんやて!?」
リングマのパワーは恐ろしいが、如何せん遅い。
エーフィならばリングマよりも先に動ける、だったらこの技を使う……成長していったら勝手に覚えたがこの世界じゃあんまり使い道が無いパワースワップ。自分と相手の物理と特殊の攻撃を入れ替える技だ。
今のリングマにとってピンポイントなメタ技であり……エーフィはリングマがはらだいこで上げたパワーをパクった。
「グゥ」
はらだいこで底上げしたパワーが奪われ特になにも変化していないエーフィの能力になったリングマ。
やけど状態のダメージと急なパワーの変化に苦しんでおり大きな隙を生み出す。
「でんこうせっかだ」
このリングマは短期決戦特化のリングマだ。
相手を一撃で殴り倒す事に特化していてそれを支える土台を潰せばどうにでもなる。エーフィはでんこうせっかで突撃してリングマを倒した。
「リングマ、戦闘不能!エーフィの勝ち!」
「やるやないか……コレで3体突破したろう思ったんやけど甘かったわ。今度はこいつや!頼んだで、エテボース!」
「エィパ!」
リングマを倒し2体目に出てきたのはエテボース。
さっきのリングマは典型的な重量級のパワーファイター……エテボースは身軽で素早く、確実にアレを使ってくる。
「エテボース、ねこだましや!」
「エーフィ、耐えろ!」
「甘い!そっからダブルアタックや!」
ねこだまし、エーフィにどうにかする技は無くもないが既にパワースワップとでんこうせっかを使っている。
リングマがはらだいこで最大にまで上げた攻撃力だがエーフィじゃ活かしきれない。物理技は使えるには使えるがそいつを主体に戦うわけじゃねえ。
エテボースのねこだましが炸裂する。エーフィは怯む。そこから追撃だとダブルアタックを入れる……エーフィはかなりのダメージを受けている。テクニシャン個体か……
「リングマがクソギミックだな」
リングマがクソギミック、突破は可能だがしっかりと準備して対応しなきゃならねえ。
そのせいで技の枠は取られる……パワースワップはもう使えない。パワースワップで手に入れた攻撃力を使うのにでんこうせっかを使った。残りの技の枠は2つ……エテボースを倒すことにだけ特化すればエテボースは倒せるが、折角手に入れた圧倒的なパワーを潰す事になる……とでも思ってんだろ。
「エーフィ、でんこうせっかだ!」
ここはでんこうせっかだ。
エーフィは特殊攻撃で攻めるポケモン、距離を開いたり相手を動かさない様にする戦闘スタイルはあるが物理技主体では戦わない。エスパータイプのポケモンだからどうしても特殊寄りの性能をしているからな。
「エィ!?」
「エテボース、気をつけるんや……それはもう並大抵の技やない!」
エーフィは物理攻撃が強いポケモンじゃないとは言え最大にまで攻撃力は高まっている。
でんこうせっか1つでもエーフィと言うポケモンからは考えられない威力を平然と叩き出している……エテボースは素早くて攻撃に長けているがその反面耐久はそこまで。エーフィは素早さは高いポケモンでエテボースの素早さの長所を潰している……となればはらだいこの分がエテボースの攻撃力が上回る。
エーフィのでんこうせっかは別になんてことないでんこうせっかだ。
はらだいこのブーストでバカげた威力を持っている。鍛え抜かれたジムリーダーのポケモンでも連続で受ければ厄介だ……
「エーフィ、アシストパワー!」
「エテボース、はやてっ!?」
でんこうせっかはその名の通り確実に電光石火の如く突撃する技で先制技だ。
コレに対してエテボースはピンポイントメタであるはやてがえしを覚える……エテボース自身は素で速いが技の都合上どうしてもエテボースを抜かす技はある。
エテボースは耐久が売りのポケモンじゃない。
身軽さ等の機動力が売りで、一旦攻めに入ればそのまま攻め続ける……
「読まれてた!?」
だからこそはやてがえしは必須になる。
自分の売り文句を潰してくるならそれに対する対策は当然している。ジムリーダーならば尚更だ。
エーフィが再びでんこうせっかで攻めてくると読んではやてがえしをアカネは頭に浮かべていたが、それを読んでいた……
「フハッ……お前はもう捕まってんだよ」
確かにはやてがえしが出てくるのは読んでいた。それ自体は間違いじゃない。
エテボースはダブルアタック、ねこだましを使った。エーフィはでんこうせっかとパワースワップを使った。互いに残りの技の枠は2つだが先に使った2つの技の内の1つは使い物にならねえ。
でんこうせっかを使えばはやてがえしが飛んできて、はやてがえしで怯ませてからの連撃でエーフィはエテボースに倒される。
だがエテボースはでんこうせっかをどうにかしなきゃ突破口が切り開けない……物理攻撃と素早さ以外は武器と言えない、物理攻撃はエーフィが現時点では上回っていて、素早さだけが勝っている。
その素早さに対抗する手段であるでんこうせっかを見せている……コレが通常状態のエーフィのでんこうせっかならばエテボースにはまだ幾つかの選択肢はあったがそうじゃない。
ロジックを詰め込めばはやてがえしは必然的に意識を向けさせれるし読める。
この盤面ならば尚更はやてがえしが鍵を握る……嫌でもはやてがえしを意識する。
「自分が撒いた種で、自分の首を絞めてんだよ」
短期決戦超特化のリングマは強かったが、その力を逆に利用した。
アカネにはやてがえしを起点に攻めるしかないと思考を誘導させた……最初のポケモンがリングマ以外のポケモン、ケンタロスとかならば話は変わっていたんだがな。
アカネははやてがえしを狙っていたが、その程度ならば盤面を読んで思考をはやてがえし一色に誘導して先制技以外をぶつければいい。
アシストパワーは能力値が上昇していたら威力が上がる技で既にサイコキネシスを凌駕している。アカネがミスをすれば連鎖的にエテボースもパニクる。当然、アシストパワーは命中してふき飛ばされる。
「エテボース、戦闘不能!エーフィの勝ち!」
「っ……うちのミスや。せやけど、コレで全部ひっくり返る!頼んだで、ミルタンク!」
「ミル!」
出たか……エテボースを倒したことで最後の砦、ミルタンクが出てきた。
アカネの情報を調べたら絶対に出てくるミルタンク、コイツについては色々と知っている。やることは1つ。
「エーフィ、バトンタッチ!」
エーフィの最後の技の枠、バトンタッチを使う。
バトンが出現しエーフィはボールに戻っていく。
「……最後のポケモンで勝負決めるつもりやな」
「ああ、最初からな」
はらだいこで高まった物理攻撃をエーフィじゃ扱いきれない。
リングマの短期決戦超特化の戦闘スタイルは予想外だがそれを逆手に取れる技はあった……。
最初に組み立てたバトル内容はギャラドスのいかくで相手の攻撃力を下げてパワー勝負に持ち込む。
ギャラドス自身はりゅうのまいを覚えているから色々と出来るから臨機応変にと思ったらクソギミックなリングマのせいでそれが崩れた。
ギャラドスは物理攻撃、特殊攻撃で攻めるのはエーフィの担当にする……ヒリメオとコガネジム対策云々の話をしたが、ノーマルタイプだから弱点で攻めるよりも自分の持ってる武器で戦った方が勝てる。
「いけ、カイリキー」
まだ全部のタイプのポケモンは持っていないが大抵のタイプのポケモンには対応は出来る。
だがそれは器用貧乏に納まってるだけだ……ネブヤ、ハヤマ、ミブチみたいに売り文句がある強さじゃねえ。
コガネジムがノーマルタイプのジムなのはある意味ありがてえ……相手に合わせるだけじゃなくて自分の武器も使える。
「リッキ!」
「カイリキーか……一発でも貰ったらアウトやな」
3体目に出したのはカイリキー、ポケモンの中ではメジャーなポケモンであり当然アカネは知っている。
その上でエーフィが残したバトンを引き継いだからカイリキーのかくとうタイプの一撃を受ければその時点で敗北が確定すると確信する。
「カイリキー、ストーンエッジ!地面から生えるタイプを出せ!」
「メロメロが届かへん。だったらパワーにはパワーや!ミルタンク、まるくなるからの」
「カイリキー、アンコール!」
「!」
「……カイリキーはな見た通りのポケモンで間違いねえ。この自慢の強靭な体を使って戦う……その戦いを成立させる様に戦術は作ってんだ」
ストーンエッジやなげつけるなんかのカイリキーの見た目に似合わない中距離以上の技は一応は覚えているが、それは補助技だ。
カイリキーの最も得意な近距離接触物理戦闘に繋げる為の物で、アカネはそれに捕まった。
「カイリキー、これで遠慮なくやれるよな。堂々ときあいパンチだ」
パチンと指を鳴らせばカイリキーはミルタンクに向かって走り出す。
ミルタンクはどうすればとあたふたする。アカネは察する……もうなにも出来ないのを。
「リッキィ!」
ミルタンクとの間合いを詰め終えればカイリキーはきあいパンチを叩き込みミルタンクは倒れた。
「ミルタンク、戦闘不能!カイリキーの勝ち!よって勝者、チャレンジャー!」
「……コイツが無くてもそれでも勝てるか」
審判が勝利を宣言すれば俺は自分の手についているZパワーリングを見る。
一応はカクトウZをつけてはいるが使う機会は無かった……別に使おうと思えば使えたし、使うことで試合をより有利に進める。Zワザは便利な物だが、それに依存している時が増えてきた。今回はそれ無しで勝てた。
「ハナミヤくん、やったね!」
「ああ……どう見えた?」
「キキョウジムとヒワダジムとは違う感じ……その2つは入念に準備して勝った、そんな感じのバトルだった。けど、今回は違う。持っている力を正しく使っているって感じかな?」
「そうか」
コガネジムを制覇したのでレギュラーバッジを貰った。
下手な事を言って試合を邪魔しないように見守っていたヒリメオはやっと声がかけれると俺が勝ったことを我が事の様に喜んでいる。
そんなヒリメオに対して、今回の試合がどういう風に見えたのかを聞いた。
キキョウジムとヒワダジムは入念に準備して、準備しただけの成果を出した。ただ今回の試合は違う……俺がトレーナーとして鍛えたポケモン達をトレーナーとして正しく采配する。それが上手く出来ていた。
コレは俺が強くなった証だろう