「クォーン」
「……フハッ、笑えねえな」
「クォ?」
「君がスゴいって褒めてるんだよ」
変にポケモンの数を増やすよりも今ある戦力を鍛える方向にしている。
進化するポケモンはエレブーとこの前プラターヌ博士から貰ったケロマツを除いて進化している……だからまぁ、地道な基礎トレーニングになるんだが……
「流石はラティオスだな」
ジョウトを冒険している中で手持ちは色々と入れ替えたりしているがラティオスは常時手持ちに入れている。
理由は2つ、1つはラティオスはクローン技術で生まれたラティオスなのでレベルが低く感情に乏しいから俺が育てること。もう1つは確実にオーキド博士が騒ぐこと。
オーキド博士は忘れがちだがポケモン研究の第一人者で権威だ。だからその研究成果を狙う奴は中には居るしオーキド博士が送り出したトレーナーがゲットしたポケモンを狙う奴も居る。オーキド研究所に居るポケモン達が物凄く強いからそういうのをボコってるらしいが。オーキド博士がラティオスの研究をしているなんて知れ渡れば何処でどうなるか分かったもんじゃねえ。
「クォウ」
レベルが低いラティオスを育成するが……正直、見誤っていた。
この世界は伝説のポケモンってだけでやたらと強い……普通のポケモンと比較して圧倒的な大差を開いている。リザフィックバレーで修行をしてしっかりした強さを手に入れたサトシのリザードンが相性のいいフリーザーにかえんほうしゃ数発叩き込んでもケロッとしてやがる。バカみたいなレベル差がねえとそれは普通にありえねえことだ。
ラティオスを手に入れる為に使ったクローン装置、サトシの奴がぶっ壊したせいでその種族を生み出せるがその能力までコピー出来る物じゃなくなった。だから生まれたラティオスは低レベルで自我があまり形成されていなかった。
それに関しては都合良く扱えるからそれでいいと思い鍛えていたが……やっぱラティオス強えわ。
他にラティオスを育てた事が無いが比較対象が無いが、明らかにレベルが上がる速度が違う……そして上がった際のパワーアップの振り幅も段違いだ。
コガネジムについて色々とヒリメオと語り合った際に進化しないポケモンは元のスペックが高いとヒリメオは言った。
実際そういう風に種族値配分されているし、そうじゃないポケモンに対しても何かしらのトンチキな性能を持っているのがいる。ノーマルタイプならドーブルやポワルンが他には無い性能をしているからな。
ラティオスは種族値が全体を通して高い。準伝説だから600族に該当しないが種族値は600なポケモンだ。
ネブヤのサザンドラ、カイリュー、キヨシのバンギラス、ジャラランガ、ハヤマのガブリアス、ミブチのボーマンダ、どれも600族に相応しい性能をしている……だがいきなりのサザンドラとかじゃなくてそれになるまでに進化前がある。
それに対してラティオスはメガシンカはあるが進化はしない。徐々にグレードアップやパーツが増えていく機械でなく最初から高性能な物を搭載しまくっている機械と同じ……そして育成をする事で持っている力を使いこなせる様になってきた。
ただ……ここまでのものなのか?
アニポケは伝説のポケモンがやたらと優遇されているが稀少性故に幻とかにカウントされているポケモンと能力がそれに相応しいポケモン、ラティオスはどちらも一応はアニポケに出てきている。
アルトマーレのラティオスはラティオスに相応しい性能はしていない。
多分だがあの時点のサトシのピカチュウと本気でバトルをすれば倒せる……それに対して出来れば当たりたくねえあの男のラティオスはなんとか引き分けに持ち込む事が出来る物で、ホントにピンキリが酷え。
ネブヤのポケモンみたいに徹底的に鍛え抜いたじゃなくてなにもしなくても勝手に成長する。
それに加えて意図的に鍛えている……伝説のポケモンを狙うトレーナーは勿論だが、当然縄張り争いみたいなのはある。ヒリメオのカイロスが群れの長の争いに負けていたりしている。
ラティオスは複数の個体の発見はあるが個体数が圧倒的に少ない。
群れを作って生活をするタイプのポケモンじゃなくて色んな奴らに、それこそ野生のポケモンとの生存競争にも追われる。
戦わなければならない理由はあるし戦わなければ生き残れねえ環境もある。そして元から強いポケモンだから強力な技を覚えていき当然勝ち抜ける……。
「ゲームバランスが崩れるか」
ルギアやホウオウなんかのパッケージを飾っている伝説のポケモン達、バトルフロンティアを始めとする廃人御用達の施設では使用禁止。理由は言うまでもなく強すぎるから……廃人御用達の施設はレベル調整は出来るが能力値の調整は出来ない。
普通のポケモンに対して禁止級のポケモンは性能が破格すぎる。
基本的には高水準に見せての何処かぶっ壊れた種族値、強い特性、専用技の三拍子、それを出しただけで勝ちが確定するとも言える。
「ハヤマの奴がなるべく使わねえようにしているのがこれか……」
無冠の五将で一番最初に伝説のポケモンを捕まえたのはハヤマだ。
クラウンライコウのスペックが高くて扱いきれてねえしレンタルは無理だと言って辞退させていた……あの時のレンタルポケモン大会でクラウンライコウ引き当てた奴が居たらそれで勝てるから。
「トレーナーとしての偏差値高めねえとオーバースペックか」
まだ完全に開花していないどころかまだまだ成長していくラティオス。
次のエンジュジムに出すつもりだが、如何せんパワーバランスがおかしい……トレーナーとしての偏差値を高めない限りはラティオスの力は発揮する事が出来ねえか。
「クォウ」
「お、おぉ〜」
「あ!?」
「っち……思考に意識持ってかれてたか」
ラティオスの扱いに関して考えていれば小柄な泥鰌髭、何処かラーメンマンを彷彿とさせる見た目のおっさんが居た。
おっさんは目を見開いていないが分かる。視線の先にはラティオスがいるのを。ヒリメオも意識してなくて俺も別の事に思考を向けていた
「まぁまぁ、待ちなされ。そう邪見せんでも……君達がそういう態度をとる理由は分かっておるよ」
ヒリメオは色違いのヨルノズク、ヒンバスを持っている。俺はこのラティオスがいる。
稀少価値については言うまでもなくコレクターが躍起になっている……そうなると必然的にサメトレする奴や俺が勝ったら寄越せとかいうアンティルール仕掛ける奴が出てくる。
有名税って奴だから仕方ねえ事だと飲み込み、このおっさんがなにかをするのかと思ったが特にそういうことはしない。むしろ俺達がそういう風に邪見する理由を直ぐに察した。
「珍しいポケモンは必然的に狙われる」
「爺さん、やけに理解が早えな……見たところトレーナーって感じじゃねえからラティオスを見てガッツくタイプじゃなさそうだが」
「ただの漢方薬剤師じゃよ」
珍しいポケモンは狙われるというのでやけに理解が早い。物凄い強いトレーナーって雰囲気じゃねえからなんでこんなに理解が早いかを聞いてみれば漢方薬剤師とかいうなんかマニアックな職業だと言い……近くの樹の下に潜んでいたコルク栓がされているツボツボを引っ張り出した。
「アレは……ツボツボか……お爺さんのポケモンなんですか?」
「うむ。ワシの仕事に必要不可欠のポケモンじゃよ」
ツボツボを始めてみるヒリメオはポケモン図鑑にツボツボを登録する。
爺さんがここに現れたのは偶然じゃなくて自分の仕事に必要なツボツボの確認か。
「ツボツボがなんで必要なんですか?」
「ツボツボの中にきのみを入れればきのみジュースが出来るんじゃが、その際に生薬も混ぜればきのみジュースでなく漢方薬になるんじゃよ」
「へぇ〜……って、ハナミヤくんどうしたの?」
「……キヨシのバカが作ったツボツボのクソ不味いプロテインジュースの処理に巻き込まれたのを思い出したんだ」
キヨシの奴がツボツボを持っている。
飯を作った際に余ったきのみを適当にぶち込んで毎回違う味のきのみジュースを楽しんでたが1回、ネブヤの味よりも性能重視して購入しているプロテイン入れたら尋常じゃないぐらいクソ不味いきのみジュースを作りやがった事がある。
具体的に言えばアローラベトベトンが食いたくないもしくは食ったら文字通り意識が飛ぶぐらいにクソ不味い……俺等黒子のバスケの筈なのにテニスの王子様に出てくる特級呪物である乾汁並の効果を発揮しやがる。
キヨシとネブヤが作った物だから2人が処理するのが筋だと俺は飲むのを嫌がったが……ハヤマの奴が乾汁と同じ効果があると遊び感覚で飲んで失神し、ものは試しにとミブチの奴が1カップを飲めば「テキーラのショットを飲ませるよりヤバいわ」と言い気絶した。
これも人生経験だと強制的に俺も飲まされた……つか、水道とかに流したら汚染水流した扱いで逮捕するからとかクチナシさんがニヤニヤ笑いながら言って……マジで良い思い出が無い。タロ達女子組?飲ませれるわけねえだろ、あんな特級呪物。
「ツボツボのジュースにきのみ以外を混ぜたらそりゃ不味いじゃろ。ましてはプロテインなんぞ混ぜれば」
「最近のプロテインは美味いやつは美味いんだよ」
ネブヤの奴は味より効能が大事だからって大手のメーカーじゃなくてわけわかんねえとこのメーカー使ってたんだ。
流石にそれに懲りて大手のメーカーのプロテインを使っているが、筋肉が足りないとかほざいてたな。
「今はミキサーできのみジュースを簡単に作れるがツボツボは昔はきのみジュースを作るためそして漢方薬を作る為に乱獲されていての」
「だからラティオスについて理解してくれたんですね」
ツボツボだけが唯一機械無しで自力できのみジュースを作れる。
今は機械の力で量産は可能だが昔は酷いみたいで乱獲されていた……だからラティオスみたいな稀少価値があるポケモンが狙われる事について理解をしており俺達が見られたと動揺しているのを見て特になにかを言うことをしない。
「まぁ、そういうことをしなくていいなら気が楽だ」
騒ぎにならないならそれで構わねえ。
爺さんはツボツボのコルク栓を抜いてツボツボの中に入っている液体を味見する……漢方薬って言えばどうしても固形物を粉末化したもののイメージがあるが、液体の物があるのか。
「クォウ……」
「アレは薬だぞ」
コルク栓を抜いたことでいい匂いがした。ラティオスが反応をしたがアレは薬だと言っておく。
「ツボツボの漢方薬は薬膳料理みたいなところがあるから別に身体に違和感が無くても飲んでも構わん……一杯どうじゃ?」
「あ、じゃあ……美味しい!」
「うむ。ツボツボの漢方薬はそこが売りじゃよ」
漢方薬と言うよりは医食同源の薬膳料理に近いと爺さんはツボツボの漢方薬を勧める。
ヒリメオは迷いなく爺さんが差し出したコップに注がれた漢方薬を飲んだ……明らかにテキーラのショットを飲む時にしか使い道が無いであろうサイズのコップだな。
ヒリメオはそれを飲めば美味い!と満面の笑みを浮かべて爺さんはそこが売りと言う。
「良薬口に苦しと言うが、やはり味の面もどうにかせねばならん……最近ではおくすり飲めたねなんて物があるがアレは普通の薬はどうあがいても苦味はどうこうする事が出来ないと言っているもんじゃ」
「……そもそもでおくすり飲めたねって過去形ですよね?アレって薬と一緒に飲む物なのに、なんでおくすり飲めたねなんですかね」
気にするとこそこかよ……おくすり飲めたねは過去形だけど、アレはあくまでも中に入っているゼリーと一緒に苦い薬を飲む、だから、おくすり飲めたねと言う意味合いで飲んだ後のご褒美としての意味合いを兼ねてのおくすり飲めたねじゃねえよ。
ヒリメオが変なところを気にしているのに呆れながらもラティオスに飲んでいいぞと言い飲ませる。味は気に入ったか?
「ハナミヤくん、カカオ100%チョコが好きだからこういうのには疎いよね」
「あの苦味がいいんだろうが」
カカオ100%チョコは嗜好品として携帯しているが、まだまだ子供なヒリメオは勿論のこと俺のポケモン達からは評判は良くない。
この苦味の良さが分からねえとは馬鹿舌め……世間一般じゃチョコが甘い物って認識だがマジで美味えチョコを食うには砂糖水をわざと飲んでからカカオの配合率が高いチョコを食べねえと。じゃねえとチョコの原材料であるカカオの美味さが伝わらねえんだよ。
「30%ぐらいがギリギリだよ」
それは普通のチョコだ。
俺もとテキーラのショットを飲ませる時に使うサイズのグラスに入っている漢方ジュースを飲んだ。
「薬膳臭いのがねえな」
薬となればどうしても独特の風味が出るもんだが、ツボツボのおかげかフレッシュジュースとして飲める。
コレが薬ならば悪くはねえが……爺さんがさっき言っていた様に薬膳料理であって市販薬みたいな病原菌を倒す特効薬じゃねえ。
「……これなにで出してる味なのかな……美味しいけど食べたことが無い感じで」
「漢方薬だから生薬……ポケモンや植物の一部を使ってるがなに使ってんだか」
「それは内緒じゃ…ところでラティオスの爪を採取させてくれんかの?」
「…………どうする?」
「クォ?」
自分の爪が欲しいの?とラティオスは首を傾げる。
また妙な物を要求してきたのでラティオスは差し出していいかどうかを確認するが反応が薄い。
「採取されても問題は無さそうだがラティオスの爪って薬になんのか?」
「いや、分からん」
「はぁ?」
「ラティオスの爪じゃからおそらくは色々な成分が含まれておる……今でこそ色々な薬を作れるが薬は昔は効能がある物を適当に組み合わせて生まれる」
……まぁ、その手の物は偶然の産物が色々と生み出す。
ここで爺さんと出会ったのも偶然の産物、きれいなウロコを持ってるのも偶然の産物、ならば…………
「爺さん、流石にコレクション要素として集めるならまだ受け入れるが薬の材料になる……既存の薬じゃなくて新薬のだ。渡す側として当然責任は生まれる」
「ふむ、そうじゃの」
「だからその薬の試飲を俺にやらせろ」
「構わんが、ラティオスの爪はこの道で食っているワシでも使うのは初でこの道で使った奴は聞いたことが無い未知の素材じゃ……」
「それを誰かが飲んでこその医学の進歩だろ?」
ラティオスの爪になにかしらの生薬としての効果がある、場合によっては未知の新薬になる。
爺さんは今回限りだ……安定してラティオスの爪を手に入れる事は出来ねえ。だがロケットコンツェルンはラティオスの爪を安定して手に入れれる。
どういう効果を発揮するかは分からねえが、なにかの効果を発揮するのならばそいつはパクった方がいい。
ツボツボの薬は1日で完成するみたいだからその日は爺さんにラティオスの爪を渡せば色々と詰め込んだツボツボにラティオスの爪を粉末化させた物を入れる。
「出来たぞ。コレがラティオスの爪を使った漢方薬じゃ」
次の日にツボツボの薬が出来た。
薬ってこんなにあっさりと出来るものなのか?と思ったが漢方薬だから抗生物質とかと違うんだろう。
「味は美味いな」
生薬は色々と効果を持った物であり爺さんはツボツボを使ってそれを加工している。
本来は独特のクセがあるが、ツボツボのおかげですんなりと飲める。
「やはりと言うべきか流石は伝説のポケモンか、ラティオスの爪は生薬として中々に良いものじゃったよ」
「あ、成分調べてたんだ……どんな成分なんです?」
「うむ!具体的に言えばバイアグラと同じ成分じゃ!」
「…………くそ、スゲえ八つ当たりしてえ」
薬を作るのに使った分とは別にラティオスの爪は確保している。
ツボツボの薬だから待たないといけずその間に成分を調べており……バイアグラと同じ成分とか言いやがった。バイアグラと同じ成分ってことは精力剤、精力剤も薬の一種なのは知っているを認めているし無くてはならないものだ。
加工してないラティオスの爪でバイアグラと同じ効果って事は…………っ!?
「ジジイ、これ完全に」
「ハナミヤくん!?」
ラティオスの爪だけでバイアグラと同じ効果で色々と混ぜている。
それはつまりはただでさえ強い精力剤をより強力な成分にしているわけで……効果は確かにあった。頭に上手く力が入らなくなって倒れた。
「ハナミヤくん……ハナミヤくん!……きゃ!?」
「ふむ、精力剤として強すぎる効果があるんじゃの……この体格でこのサイズは工口漫画でも早々に見ないの」
「……ハナミヤくんってこんなに大きいんだ……ハナミヤくん大丈夫なんですか!?」
「大丈夫じゃ。薬の効果で一気に下半身の血圧とか血流が強まって軽い貧血を起こしただけじゃ……やはり工口漫画サイズになれば貧血は起こすんじゃ」
ラティオスの爪で作った薬は精力剤で、その効果が発揮した。
一気に下半身に血流が集まったりして俺は軽い貧血を起こして動くことが出来ず……下半身に血流が集まった結果、起きた現象をヒリメオはガン見していた。そしてこの効果で……俺の基本的なサイズが大きくなった。
「私の握り拳2つ合わせても……男の人ってあんなに大きくなるんだ」
コレは完全に工口本の領域だ……