アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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ホントに成長しているかどうか

 

「これよりエンジュジムジム戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能!」

 

「いけ、ムウマ!」

 

「ヨルノズク、お願い!」

 

 俺のジム戦が終わった翌日、ヒリメオのジム戦が行われる。

 マツバの1体目はムウマ、それに対して出てきたのはヨルノズク。

 

「おや、色違いとは珍しいじゃないか」

 

「珍しいだけじゃなくて強いんです!」

 

「試合開始!」

 

 色違いのヨルノズクは珍しいなと感心を示した後に審判の試合開始の宣言がされる

 先に動いたのはムウマ……俺の時と同じでゴーストタイプの技とはまた異なる透明になる能力を使う。

 

「ヨルノズク、みやぶる!」

 

 その透明になる能力に関しては苦戦する奴は物凄く苦戦する。

 実際、昨日の俺もこの透明になる能力に対してムウマに行動をさせる事でムウマ側から透明を解除させてで対応をした。

 

 この能力は正しい対処方法はある。

 1つは同じゴーストタイプのポケモンを用意する……透明になっても同じゴーストタイプならば何処に居るのかが何となくで分かる。そしてもう1つがみやぶるを使う。後は圧倒的な広範囲技だがムウマは平面だけのポケモンじゃねえから当てるのがスゲえ難しい。相手側にアクションを起こさせて透明解除以外では基本的にはこの2つだ。

 

「ムゥ!?」

 

「どうやらゴーストタイプ対策はしっかりの様だね」

 

「戻って」

 

 ヨルノズクのみやぶるによって姿を炙り出された。ヨルノズクはジョウトじゃメジャーなポケモンだからしっかりとしているなと頷いている中でヒリメオはヨルノズクをボールに戻した。まだまだ活躍させようと思えば活躍させれるっつーか、ノーダメージだ。

 覚える技から勘違いする人が物凄く多いが、ヨルノズクはエスパータイプの技を使えるのであってエスパータイプのポケモンじゃねえ。あくまでもノーマルタイプとひこうタイプの複合ポケモン。ゴーストタイプのメインウェポンであるシャドーボールが通じない。

 

「いけ、ミロカロス!」

 

「ミロ」

 

「また色違い!?……コイツはスゴいな。だが、コレでやりやすくなった!ムウマ、シャドーボール!」

 

「ミロカロス、ねっとう!」

 

 戻して次に出したのはミロカロス。

 また色違いであることに驚いたがコレで試合がやりやすくなったとムウマにシャドーボールを撃たせればミロカロスはねっとうで対抗した。ぶつかり合う攻撃を制したのはミロカロスのねっとうだ。

 

 技そのものは互角でレベル云々の話になれば、最終的にはミロカロスが上だ。

 ヒリメオは直ぐにそれを感じながらもそれをどういう風に試合に変換するかを考える。

 

「ヨルノズクで攻めないのは……成る程、しっかりと考えている様だね」

 

 ヨルノズクで攻めりゃ試合を圧倒的に有利に運べる。ヨルノズクの時点でシャドーボールが死に技になる。

 それを踏まえた上でミロカロスを選んだ。ミロカロスがヨルノズクを遥かに上回るレベルの強さを持っているのかとマツバは考えたが今のやり取りでそうじゃないと見抜く。相性を突くだけのポケモンバトルだけじゃダメなのは分かってるからな。

 

「ミロカロス、ねっとう!」

 

「ムウマ、避けてからシャドーボール!」

 

 ムウマが見えているからやることは特に変わらねえ。

 ねっとうを浴びせるだけでムウマはそれを回避してからシャドーボールを当てる……浮いているからその分自由に動けるムウマは強い。ただ行動パターンが段々と単調になっている。

 

「ムウマ、動き回るんだ」

 

「ムゥ」

 

 ミロカロスが使っている技はねっとうのみ、ムウマが使っている技はシャドーボールのみ。

 どっちも他にも色々と技を覚えるが使ってこねえ……ムウマは立体的な動きを利用することでミロカロスに狙いを定めない様にさせている。

 

「大丈夫!チャンスは来るよ!」

 

 ミロカロスは狙いが定まらないと少しだけ焦っていればヒリメオは声をかける。

 その声を聞いたのでミロカロスは冷静さを保つことが出来た……が、自分側からのアクションを起こしてねえ。

 

「攻撃の際が狙い目か……だったらコレはどうだ!10まんボルト!」

 

「ミラーコート!」

 

「なっ!?」

 

 立体的に動き回って狙いが定まらないムウマに対して広範囲に及ぶタイプの技で対抗しないのを見れば攻撃の際に動きが止まるのでそこを狙うのかとマツバは考えており、ならばとここで第二の刃である10まんボルトを使う。

 今までシャドーボールを使ってきたので相手の頭にはシャドーボールがインプットされている……そこの意表を突いて更には弱点であるでんきタイプの10まんボルト。予想外だが予想の範囲内とヒリメオは迷いなくミラーコートを支持して10まんボルトを跳ね返し……撃墜した。

 

「ムウマ、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!」

 

「戻れ……やられたよ。ならばコイツだ!いけ、ゴースト!」

 

「ゴス!」

 

 ムウマが戦闘不能になり2体目ポケモン、ゴーストが出てきた。

 ヒリメオは迷いなくモンスターボールを取り出してミロカロスをボールに戻した。

 

「もう一度!いけ、ヨルノズク!」

 

「ホー!」

 

 姿が見えない、コレは本当に厄介だ。

 それだけで試合運びを変えなきゃいけねえトンチキな能力でそれを突破する方法は1つしかない。読み通りと言うべきかゴーストも姿を隠す…………フハッ、来るなコレは

 

「ヨルノズク、みやぶる!」

 

「ゴースト、くろいまなざし!」

 

 さっきのムウマと同じくみやぶるで透明化を突破する……が、相手もジムリーダーだからバカじゃねえ。

 最後に控えてんのは言うまでもなくゲンガーだろ、だったら同じ事が出来る。この厄介な透明になる能力も。それを無効化にするヨルノズクを潰しとけば確実に試合は変わる。

 

「ゴースト、あくのはどう!」

 

 ゴーストタイプの技が通じない以上はゴーストも使う技は慎重にしなきゃならねえ。

 ムウマが10まんボルトを覚えていたからゴーストも飛んでくるかと思ったが飛んでこずにあくのはどうが飛んできたが……あくのはどうはあえてだな。ゴーストに対する有効打になるゴーストタイプとエスパータイプの技はヨルノズクは覚えているが、あくのはどうを使うことで封じている。エスパータイプの技がぶつかり合う事は出来ねえし、ゴーストタイプの技ならばもう1回進化を残しているのにも関わらず高い特殊攻撃力を売りにしているポケモンとなんら変わらねえゴーストならば力押しが出来る。

 

「ヨルノズクはコレなんだよな……」

 

 色々と器用に見えるし他の序盤鳥ポケモンには無い強さをヨルノズクは色々と物足りない。

 ミミッキュみたいなぶっ壊れな特性をしているわけでもなくムクホークみたいに何処を弄れば強くなるのが分からないとかじゃねえ。

 

 他の序盤鳥ポケモンには無い戦闘スタイルを持っているがそれまでだ。それ以上はなにも持っていない。

 反則的な特性も、ヨルノズクにしか出来ない戦闘も、圧倒的なパワーもしくは耐久力も、ヨルノズクは持ち合わせてない……ただ少し他とは違う勝負が出来るがその勝負主体のポケモンには勝てない。

 

「ヨルノズク、シャドーボール!」

 

「あくのはどう!」

 

 くろいまなざしで逃げられない様にされている以上はヨルノズクで戦わないといけない。

 ゴーストに向かってシャドーボールを放てばゴーストはあくのはどうで対抗する。あくのはどうとシャドーボールはぶつかり合うが……あくのはどうが軽々とシャドーボールをぶっ壊す。

 

「っ……」

 

「悲観する事は無いよ。ゴーストはコレが売りのポケモンだ。仮にシャドーパンチとかなら負けていたよ」

 

 どちらもタイプ一致じゃないが技同士の相性の話をすれば、あくタイプのあくのはどうの方が強くゴーストタイプのシャドーボールの方が負けるのは極々普通の事だ。だが拮抗することなくあっさりと突破したのでヒリメオは色々な事を考える。

 悲観した考えを持っているんじゃないのかとマツバはシャドーパンチなら負けていたと言うが……ヨルノズクはノーマルタイプだから通じねえんだよな。

 

「ヨルノズク、さいみんじゅつ!」

 

「っ!」

 

 とは言えヒリメオはバカじゃない。サトシならばどうにかしてぶん殴る方法を考えるが、ヒリメオはそういうことを極力しない。

 ヨルノズクが攻撃技じゃなくて補助技のさいみんじゅつを使ってきた事にマツバは驚き、催眠光線を受けたゴーストは眠りについた。

 

「これはまずいぞ。ゴースト、目を覚ますんだ!!」

 

 圧倒的な火力を持っているゴーストだが火力だけであり他のステータスはそこまでだ。

 しいて言うのならば素早いぐらいだが眠ってしまえば元も子もなく、ヨルノズクはさっきシャドーボールを放っているのを見た。このまま普通にシャドーボールを当てられたら負ける。そう感じたのでマツバはゴーストに呼びかける。

 

「ヨルノズク、わるだくみ」

 

「ここで!?」

 

 後はシャドーボールをぶつけるだけで勝つことが出来る盤面で、ヒリメオはシャドーボールをぶつけなかった。

 シャドーボールを使っていたしさいみんじゅつで眠っているのだから絶好のチャンス、普通はそういう認識をするがヒリメオはだからこそ、わるだくみを使う。

 

 確かに今、ゴーストは眠っている。ジムリーダーはポケモンの交代を禁止にされているので入れ替えは出来ない。

 だから普通ならばここで攻撃の連打を浴びせる。ヨルノズクはシャドーボールが使えるのだと見せつけたんだからシャドーボールは連想される。だがそれでもとわるだくみを選んだ。

 

「ヨルノズク、わるだくみ」

 

「……!ゴースト、早く目を覚ますんだ!!」

 

「流石に気付くか」

 

 この世界じゃ攻撃技主体で補助技が見下されるかパフォーマンスで使われがちだが、効果そのものは紛れもなく本物だ。

 ゴーストとの間に起きたあくのはどうとシャドーボールのぶつかり合いでゴーストのあくのはどうが余裕で勝利したものの、それはぶつかり合う技と根本的な種族としての力の差だ。わるだくみを使えばそれを一気に埋めるどころか追い抜く……最後に控えてるのはどうせゲンガーなら、シャドーボールの連打で倒すんじゃなくわるだくみで爆上げした方が良い。

 

「……ゴス?」

 

「ヨルノズク、さいみんじゅつ!」

 

「っく……」

 

 地味なクソゲーだな。

 眠っているゴーストがそろそろ起きそうだなとタイミングを見極めた……目を覚ました瞬間に再びさいみんじゅつを使う。

 さいみんじゅつを使える他のポケモンよりもヨルノズクの方が立体的な機動力を持っていて、ヒリメオがそろそろさいみんじゅつの効果が切れそうだなと予測して重ねがけをしてくる。1回でもまともに受ければさいみんじゅつのループで詰んだな。

 

「ヨルノズク、わるだくみからのシャドーボール」

 

 3度目となるわるだくみ、これ以上はもういいとシャドーボールを放つ。

 素人目でも明らかに威力が違うのが分かるシャドーボールで眠っているゴーストにぶつかればゴーストは墜落する。

 

「ゴースト、戦闘不能!ヨルノズクの勝ち!」

 

「戻れ……綺麗な顔をして中々に強力な手を。いけ、ゲンガー!」

 

「ゲンガ!」

 

 そんなこんなで3体目まで追い詰めて出てきたのはゲンガー。

 ゴーストの完全上位互換だ……わるだくみを積まなかった場合はなにかしらの特殊攻撃でやられている。

 

「ゲンガー、あくのはどう!」

 

「ヨルノズク、シャドーボール!」

 

 読み通りと言うべきかあくのはどうを使う。ヒリメオのヨルノズクが使える攻撃がシャドーボールのみなのでシャドーボールで相殺する……ゴーストと同じ展開になった際にはあっさりと敗れたが今回は拮抗、わるだくみの効果は凄まじい。

 あのシャドーボールをまともに受けたらゲンガーでも一発KO、まだ裏にミロカロスと姿すら出していない3体目が居る。

 

「ゲンガー、ミラータイプ!」

 

「………っ!?」

 

 まだまだ危険だが流石はジムリーダーと言うべきか、一手で盤面をひっくり返した。

 相手と同じタイプになるミラータイプ、この技を使ってヨルノズクと同じノーマルとひこうの複合タイプになった。コレで必死にわるだくみで積み上げたものも、シャドーボールが一切通じない。

 

「だったら、さいみんじゅつ!」

 

「あくのはどうだ!」

 

 後1体、ゲンガーさえ倒せばそれで全てが終わる。

 ヒリメオは少しでも試合を有利に運ぶ為にとヨルノズクにさいみんじゅつを使わせる。普通ならばここでパニクったりするが冷静に次に自分がするべき事は何なのかを見抜いた。ヨルノズクはさいみんじゅつを使おうとするが、さいみんじゅつをするには顔を合わせないといけなくて、ゲンガーは顔を合わせた瞬間にあくのはどうをヨルノズクにぶち込み、ヨルノズクは撃墜した。

 

「ホー」

 

「ヨルノズク、戦闘不能!ゲンガーの勝ち!」

 

 ヨルノズクは戦闘不能になった。ここでさいみんじゅつが出来なかったのは痛いがまだまだどうにか出来る。

 ヒリメオはヨルノズクをボールに戻した後にありがとうとお礼を言い再びミロカロスが入ったボールを出した。

 

「ミ!」

 

「この子なら、ゲンガーに」

 

「ゲンガー、ミラータイプだ!」

 

「……あの技、地味に厄介だな」

 

 実戦じゃ見ることが無いミラータイプ、相手と同じタイプになるという面白い技ではあるがあくまでも面白い技止まりだ。

 ヒリメオはポケモンの相性とかじゃなくて純粋な強いポケモンとして今回ミロカロスを選出していて、ムウマとのバトルでそれが発揮されている。ただ……ゲンガーがミラータイプを使うことでミロカロスのみずタイプの技の通りを厳しくする。そうなるせいでミロカロスがタイプ相性云々を除いた純粋な強さで突破するってのが出来なくなる。

 

 面白い技ではあるものの実戦では見ないであろうミラータイプ、普通にバカに出来ない。

 

「ゲンガー、かみなりパンチ!」

 

 ヒリメオのミロカロスはミラーコートを覚えている。

 自慢の特殊攻撃は反射される可能性があるので特殊攻撃主体じゃなく物理攻撃主体になる。ゲンガーは出来ないわけじゃねえが、それを売りにしているポケモンじゃない。現にミロカロスはゲンガーのかみなりパンチを受けても平然としている。

 

「読み通り!ミロカロス、さいみんじゅつ!」

 

「なに!?」

 

 この展開は割とありきたりな展開であり、ヒリメオは直ぐに対処した。

 ミロカロスにミラーコートと言う手札を見せた。ゲームのミラーコートは特殊技を1回受けて与えられたダメージを倍にして返すものだがこの世界では倍にして返すのは一緒だが攻撃を受けてからじゃなくて攻撃そのものを跳ね返す。

 

 ミラーコートは特殊攻撃を倍にして跳ね返す技でタイミングがシビアな所があれば成功すれば強い。

 それでムウマを倒したと言う実績があるのならば、それを意識して物理技に走る。ミロカロスならば余程の技じゃない限りは一発ぐらいは耐えれるから耐え抜いてからのさいみんじゅつ。ミラーコートを見せることで相手の行動を制限する技術だ。

 

「ミロカロス、りゅうのはどう!連発で」

 

 ミロカロスのさいみんじゅつは成功した。

 やることは1つ、攻めて攻めて攻めまくることだ。ミロカロスはりゅうのはどうを浴びせまくる、ゲンガーが目を覚ます前にゲンガーを倒すのだと一発もミスせずに浴びせ続け……ゲンガーは倒れた。

 

「ゲンガー、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!よって勝者、チャレンジャー!」

 

 寝ているゲンガーを起きる前にボコボコにする事に成功し、ヒリメオは勝利した。

 勝ったと喜んでいるのでサムズアップをすればヒリメオは嬉しそうにしている……………

 

「順調、でいいんだよな……」

 

 ちゃんと対策とか戦術とか考えてから戦闘に挑んでいる。

 俺は俺が強くなる方法しか知らねえ、だからそれをわかりやすく説明して教えている。ジムリーダーは接待側だから本気じゃねえがそれでも勝つことが出来ている。順調に勝ち進んでいるが、ホントに成長しているかやや不安だな。




4月は更新なしで
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